パンデミックにより、ビデオ通話ズームの需要が上昇しています。DAUは前年比で30倍の3億人に増え、21年の売上高は4.2倍、営業利益は26倍と急騰しています。しかし、23年2Qの売上は前年比+7.6%、3Qは+4.8%と減速していますね。
- 「20年に最高値559ドル、1年で10倍に上昇する…」
- 「22年3月は130ドルに暴落、PER25倍は割安か…」
- 「米国の売上比率が66%だが、22年も好調を維持できるか…」
ズームはビデオ会議や通話を提供するSaaS企業です。パンデミックは追い風で、DAUは1年で30倍の3億人に増えました。米国のWEB会議で1位の42%、プラットフォームでも世界1位で37%を獲得しています。
個人的には、ズームは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、売上成長率が鈍化したことで、株価は十分に売られたからです。グロース投資家が手放したことで、バリュー投資家が買い易い局面まで落ちてきましたね。20年10月に高値560ドルだった株価は、22年11月には74ドルまで下落しています。
成長率は鈍化するも、同社の事業自体は悪くはありません。
22年3Qの売上10万ドル以上の大口顧客は、前年比+31%と引き続き好調です。また、欧州中東やアジア地域でも順調に売上を増やしています。22年11月の予想PERは22倍と割高感はもうありません。
ただし、投資タイミングはまだまだ先で、23年以降を待ちたいですね。
- ズーム直近の4半期決算(22年7-9月)は?
- ズームの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 21年11月は予想PER51倍まで低下する?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
ズーム(ZM)の四半期決算は?
ズーム(ZM)の四半期の決算を紹介します。
23年1Q決算(22年4月30日)
- 売 上 高 :10.73億ドル(前年比+12%)◯
- 営業利益:1.87億ドル(−18%)
- 純 利 益 :1.13億ドル(−51%)
- 1株利益:0.37ドル(−50%)◯
23年2Q決算(22年7月30日)
- 売 上 高 :10.99億ドル(前年比+7.6%)◯
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純 利 益 :0.45億ドル(−85%)
- 1株利益:1.05ドル(−22%)◯
23年3Q決算(22年10月30日)
- 売 上 高 :11.01億ドル(前年比+4.8%)◯
- 営業利益:0.66億ドル(−78%)
- 純 利 益 :0.48億ドル(−86%)
- 1株利益:0.16ドル(−86%)◯
3Qの売上高は前年比+4.8%で11.01億ドル、営業利益は−78%で0.66億ドルでした。23年1Qと2Qと比較して、3Qの売上も減速していますね。営業利益率は5.9%と大幅に悪化しています。
経済再開が急速に進むことで、ビデオ会議の需要は減少しています。21年4Q(21年1月期)は売上成長率+368%と高かったですね。
しかし、事業自体は好調で有料顧客は20.93万社(前年比+14%)売上10万ドル以上の大口顧客は3286人(+31%)と好調です。ただし、前年比較の減速は続いています。
23年4Qの売上予想は11.00億ドル(前年比+2.7%)とさらに減速しますね。また、23年通期の売上予想は、43.75億ドルに引き下げています。
23年4Q決算(23年11月…)
23年4Q決算は、8月24日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ズーム(ZM)の10年間の損益計算書は?
ズームは19年4月に62ドルで上場しています。20年のパンデミックを経て爆発的に成長し、20年11月に最高値559ドルを付けています。21年5月は295ドルまで下落し、22年11月は74ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上と営業利益は21年に大きく上昇しています。売上は前年比で4.2倍、営業利益は26倍にも拡大しています。営業利益率は26%まで上昇していますね。
経済活動が再開する21年後半の業績は要注目ですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは21年TTMに2倍に上昇し、EPSは21年に22倍も上昇しています。自己資本比率は71%と特出して高いです。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、21年に大きく拡大しています。ただし、パンデミック以前から、フリーCFは黒字で健全な経営でしたね。21年度は爆発的な利用者の拡大により、キャッシュが大幅に上昇しています。
ビデオ通話アプリは、投資CFが少ない優良ビジネスだと言えます。では、私たち投資家はどのように投資判断したら良いのでしょうか?
ズーム(ZM)の注目すべきポイントは?
ズーム(ZM)に投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。ズームはビデオ会議や通話を提供するSaaS企業です。パンデミックは追い風で、DAUは1年で30倍の3億人に増えました。
米国の売上比率が67%、世界シェアは37%を獲得しています。
注目1:北米地域が売上高の67%を占めている?
ズームの四半期毎の地域別売上高の推移です。
パンデミック後の21年2Qから、大きく売上高を増やしています。北米地域の売上が全体の67%を占めています。次いで、欧州、中東、アフリカ地域が19%、アジア太平洋地域は13%ですね。
売上の多くを北米に依存していると言えます。米国の経済活動が急ピッチに進む状況では、21年後半の成長率は鈍化することが予想できます。
では、ズームはどれくらいの市場シェアを持つのでしょうか?
注目2:米国内のWEB会議1位でシェアは42.8%?
20年4月時点の米国内のWEB会議の市場シェアです。
WEB会議の1位はズームで42.8%と最も高いです。2位は仮想化サーバーのシトリックス(CTXS)が保有するGoToWebnarが18.7%、3位にシスコ(CSCO)のCisco WebEXが11.1%と続きます。上位3社が7割を独占しています。
通信機器を製造するシスコもWEB会議に力を入れています。
参考:シスコ(CSCO)の四半期決算|通信機器の独占企業で利益率は28%
米国のビジネス会議では、ズームを利用する会社が増えていますね。また、ビジネスシーン以外でも、ズーム利用者はパンデミック後に劇的に増えています。
注目3:ビデオ通話プラットフォーム1位で48%?
ビデオ通話プラットフォームのマーケットシェアです。
ビデオ通話1位はズームで48%です。2位はGoogle Meetが21%、3位はMicrosoft Teamsが14%、4位はSkypeが6.6%、5位は3.6%と続きます。
パンデミックによる外出規制は、勝ち負けをはっきりさせました。
ズームとGoogle Meetが、わずか1年で20%以上もシェアを伸ばしています。対して、スカイプは−25%、Slackは−14%も下落しました。上位2社が、その他のプラットフォームを飲み込む形で急成長しています。
そして、この流れは米国だけではなく、世界中で起きています。
注目4:世界でもズームが1位でシェアは37.3%?
世界各国のビデオ通話の市場シェアです。
ビデオ通話1位で37%のシェアを持つズームは、世界中に利用者を増やしています。北米、南米、欧州、アフリカ地域と世界中に拡大しています。
ただし、マイクロソフトもまだまだ強く34%と高いです。人口が多いアジア地域では、Google Meatが好まれていますね。また、欧州ではスカイプを利用するユーザーも少なくありません。
1人勝ちが続くズームだが、競合が多い点は注意が必要です。
注目5:Web会議サービス8社の比較結果は?
Web会議サービスの8社の比較結果です。
パンデミック後にズームが世界中で普及した理由は、高品質で最も利便性が高かったからです。ただし、ズームだけが特出してハイクオリティという訳ではありません。
ネットワーク効果を最大限に活かし、成功した会社だと言えます。
21年7月現在にズームが利用される理由は、皆がズームを利用してるからです。GoogleやAmazon、アップルと同様に、この牙城は簡単には崩れないと思います。ただし、基本的には参入障壁が低く、競合が多い点には注意が必要です。
投資する際には、競合とのシェアを注視する必要がありますね。
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ズーム(ZM)の四半期決算は?
- コロナの影響で、ビデオ会議の利用者が爆発的に増加した
- 好調時でも営業利益は7%、純利益率は8%しかない
- 通常時では、営業利益率は常に5%を下回る
- 競争相手が多い中で、ズームを利用する優位性はない
個人的には、ズームは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、売上成長率が鈍化したことで、株価は十分に売られたからです。グロース投資家が手放したことで、バリュー投資家が買い易い局面まで落ちてきましたね。20年10月に高値560ドルだった株価は、22年3月には120ドルまで下落しています。
成長率は鈍化するも、同社の事業自体は悪くはありません。
21年4Qの売上10万ドル以上の大口顧客は、前年比+66%と引き続き好調です。また、欧州中東やアジア地域でも順調に売上を増やしています。22年3月時点の予想PERは27倍と割高感はもうありません。
投資タイミングは今ではないが、長期金利が上昇した後に投資したい銘柄です。
SaaS系のクラウドストライクも、前年比3桁に近い成長率で事業を拡大しています。
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