マイクロン(MU)四半期決算|22年1Qは前年比+33%で好調

半導体メモリ市況は4年周期で動いています。経済再開後の22年は5G、AI、EV、自動運転などの投資が加速し、周期のピークが訪れる年ですね。同社CEOは22年は過去最高額の見通しで、22年1Qは前年比+33%で好調が続きます。

  • 「半導体で世界5位、SSDメモリで世界1位の優良企業だ…」
  • 「SSDメモリは4年周期があり、22年は最も強い時期に入る…」
  • 「5Gやクラウド、AI、EVや自動運転など、投資が活発化する…」

マイクロン社は、半導体企業で売上高5位の製造メーカーです。DRAMなどのSSDメモリでは、サムソンを抑えて業界1位ですSSDは高速で動くためノートPCからの需要が高く、クラウドや5Gなどの大容量時代で重要度を増しています。

個人的には、マイクロン株は投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、SSDメモリの業界最大手で、強気相場では最も期待できる銘柄だからです。21年12月時点の予想PERは9倍と低く、22年1Qの売上も前年比+33%、営業利益率は34%と過去最高に高い水準です。

同社のCEOは、22年の売上は過去最高に達すると述べています。

ただし、21年12月時点では積極的に購入したい銘柄ではありません。なぜならば、SSDメモリ市況は4年周期で動き、22年にピークを付けるからですそのため、21年末に購入しても期待するほど株高は得られないですね。

同社の好業績は続くが、積極的に購入したい局面ではありません。同社は超景気敏感株として知られ、22年の世界経済は良好だと示唆しています。

マイクロン株の投資判断したい人向け
  1. マイクロン直近の4半期決算(21年9-11月)は?
  2. マイクロンの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 4年周期で22年がピーク、投資すべきでない理由は?

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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

マイクロン(MU)の四半期決算は?

マイクロン(MU)の四半期決算を紹介します。

21年3Q決算(21年5月31日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:74.22億ドル(前年比+36%
  2.  Compute and Networking:33.0億ドル(+49%
  3.  Mobile:19.9億ドル(+31%
  4.  Storage:10.0億ドル(0%)
  5.  Embedded:11.0億ドル(+64%
  6. 営業利益:22.52億ドル(+152%
  7. 純利益:17.35億ドル(+116%
  8. 一株利益:1.52ドル(+114%

21年4Q決算(21年8月30日)

4Qの内容は...
  1. 売上高:82.74億ドル(前年比+36%
  2. 営業利益:30.02億ドル(+149%
  3. 純利益:27.20億ドル(+175%
  4. 一株利益:2.40ドル(+175%

22年1Q決算(21年11月30日)

第1Qの内容は...
  1. 売上高:76.87億ドル(前年比+33%
  2. 営業利益:26.31億ドル(+203%
  3. 純利益:23.06億ドル(+187%
  4. 一株利益:2.04ドル(+187%

1Qの売上高は前年比+33%で76.87億ドル、営業利益は+203%で26.31億ドルでした。1Qと2Qに引き続き、売上も利益も加速しています。営業利益率は34%と、過去と比較してもかなり高い水準です。

21年後半の経済再開に伴い、半導体は業績がさらに加速しています。

特に好調なのは、5G、AI、EVなどの最先端のトレンド分野ですね。同社のCEOは22年は過去最高の売上高で、18年を超える見通しです。

マイクロンテクノロジーの社長兼最高経営責任者であるサンジャイメロトラは、次のように述べています。 「現在、業界をリードするDRAMおよびNANDテクノロジーを主要なエンドマーケットに出荷しており、データセンター、クライアント、モバイル、グラフィックス、および自動車の顧客に新しいソリューションを提供しています。 5G、AI、EVの採用などの強力な長期的トレンドが需要の伸びを後押ししているため、当社のテクノロジーリーダーシップと世界クラスの実行により、2022年度以降に重要な株主価値を創出することができます。」

カレンダー2021とカレンダー2022の業界ビットの需要と供給の伸びについての私たちの見方は、前四半期とほとんど変わりません。カレンダー2021のDRAM業界のビット需要の伸びは20%の低い範囲にあり、業界のNANDビットの需要の伸びは30%の高い範囲にあると予想されます。カレンダー2022の業界ビット需要の伸びは、それぞれの長期的なビット需要の伸びCAGRの見方に沿って、DRAMでは10代半ばから高位、NANDでは約30%になると予想しています。

2022年のカレンダーの潜在的な需要は、データセンターサーバーの展開量の増加、5Gモバイルの出荷、および自動車および産業市場での継続的な力によって牽引されると予想しています。メモリ以外の供給不足により、顧客の構築が制限され、多くのエンドマーケットで需要が押し出されています。これらの不足は私たちの需要にいくらかの変動を引き起こす可能性がありますが、2022年までに緩和され、メモリとストレージの需要の伸びをサポートすると予想されます。

今年のビット供給の期待に目を向けます。慎重な業界設備投資と非常に無駄のないサプライヤー在庫を考えると、22年には業界の需給バランスが健全であると予想されます。マイクロンのDRAMおよびNANDのCY22ビット供給の伸びは、業界の需要に沿ったものになるでしょう。 22年度は堅調な収益を上げ、下期はビット出荷の伸びが大きく、過去最高の売上高を達成する予定です。後半のビット出荷の増加は、メモリ以外のコンポーネントの不足が当社の供給と顧客の需要に与える影響を緩和するとともに、1αDRAMおよび176層NANDベースの製品の追加の製品認定によって支援されます。22年度に予想されるように、1αDRAMと176層NANDの継続的な増加により、フロントエンドのコストを大幅に削減できます。前述したように、サプライチェーンの回復力を高め、お客様にビジネスの継続性を提供するための取り組みは、幅広い業界と一致して、組み立ておよびパッケージングのコストの逆風です。全体として、年間のビットあたりのコスト削減は、22年度および長期的に業界と競争力があると予想しています。

設備投資に目を向けます。 22年度の設備投資は110億ドルから120億ドルの範囲になると予想しています。 DRAMとNANDの両方について、10年の半ばまで、ノードの移行だけでビット供給の成長を達成することを計画しています。この期間を超えて、DRAM用のグリーンフィールドウェーハ容量を追加する必要があると予想しています。ただし、NAND供給の成長については、ウェーハ容量を追加することなく、業界の需要の成長に対応するために継続的な3Dスケーリングで十分であると予想しています。私たちは最近、最先端のメモリ製造および研究開発(R&D)に、今後10年間で世界で1,500億ドル以上を投資する意向を発表しました。研究開発への投資の一環として、アトランタに最先端のメモリ設計センターを設立する計画を発表しました。これらの発表は、メモリとストレージに対する持続的で長期的な需要の伸びに対する自信と、これらの投資から利益を生み出す能力を反映しています。将来の拡張をサポートするサイトを検討する際に、米国を含む世界中の政府と協力することを楽しみにしています。

参考:View Prepared Remarks 21 Q3

22年2Q決算(21年2月…)

22年2Q決算は、22年3月21日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうなっているのでしょうか?

マイクロン(MU)の10年間の損益計算書は?

マクロンは08年に6ドルで上場しています。20年3月は38ドルに下落するも、21年12月は87ドルで推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、同社は景気動向に影響を受ける銘柄です。半導体のメモリ市況は4年周期で、18年に好調で営業利益率は49%まで上昇していますね。22年は再び周期のピークで、過去最高額の売上に達する見込みです。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、比較的安定して推移していると言えます。しかしながら、EPS(1株あたり純利益)は安定しているとは言えません。それでも、4年周期でしっかりと成長してる点は高く評価できますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

フリーCF(営業CF−投資CF)も、安定して推移していません。営業CFは年度毎に大きく上下しています。ただ、22年は再び上昇に転じる可能性が高いです。22年の設備投資は120億ドル前後と、15-20%程度増やします。

では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか。

マイクロン(MU)の注目すべきポイントは?

マイクロンに投資する上で、注目すべき点を紹介します。

注目1:半導体業界で売上高5番目のメーカー?

参考:2019年半導体企業ランキング、Intelが首位返り咲き

1978年に設立された歴史ある半導体メーカーで、マイクロンは世界5位の売上規模です。

米国インテル、韓国サムソン、台湾TSMC、韓国SKに続き、米国で2番手の半導体メーカーですね。2019年の半導体業界は、米中貿易摩擦やスマホ販売不振で前年割れでした。トップ15社の売上高は、前年比で15%も減少しています

米中貿易摩擦やメモリの販売不振で、マイクロンの売上高は35%もマイナスです。では、マイクロン社はどんな半導体を販売しているのでしょうか?

注目2:SSD市場で業界1位のシェアで19%を占める?

参考:PCの処理速度を左右するSSD、19年をシェア1位で折り返すのは?

マイクロン社は、SSDで業界シェア1位の半導体メーカーです。

SSDとは、半導体素子メモリを使う記憶媒体の事を指します。HDDとの違いは、容量では負けるが消費電力が少なく読み書きの速度が高速なので、ノートPCに使われていますマイクロンの主力事業は、計算時に使われるDRAMとデータ記憶容量に使われるNANDの2つです。

マイクロンの競合は韓国のサムソンで、首位は短期間でよく入れ替わります。では、マイクロン社の売上高の比率はどうなっているのでしょうか?

注目3:DRAMの売上高は65%でNANDは32%を占める?

参考:[米国株]マイクロンテクノロジーの決算(20年3-5月期)まとめ

マイクロン社は、SSDのDRAMとNAND製品を販売しています。

DRAMは売上高の64%を占め、NANDは32%を占めていますね。部門別に見ると、CNBC(コンピュータ&ネットワーク)が43%と多く、次にMBU(モバイル)向けが27%、その次にSBU(ストレージ)が16%と続きます。

注目4:メモリ市場は4年周期でブル相場に突入した?

部門別 20Q1 20Q2 20Q3
Compute & Network -45 -17 7
Mobile -34 -22 30
Storage -15 -15 25
Embedded -21 -13 -4
全体 -35 -18 13

事業別の売上高を見ると、20年3Qの決算は大きく上向いている事が分かります。

モバイル端末向けやストレージ向けが、前年比で大きく成長していますね。ただし、半導体市場全体が大きく上向いている訳ではない点に注意が必要です。メモリー市場は4年周期で動き、2020年に買い替えサイクルで上げ相場に突入したからです(参考:メモリー市場は今も4年周期で動く)。

マイクロンの売上高が安定しないのも、主力のメモリ市場が4年周期で動いているからですね。

2019年6月頃に底をつけた半導体市場は、5G需要を受けて2020年に反転することは予想されていました。半導体市場を牽引するのは、4年周期で上げ相場にあるメモリー市場ですね。2020年3Q決算は、その結果が如実に現れた形になりましたね。

注目5:地域別売上高は米国が51%を占める?

地域別の売上高は、米国市場が最も大きく53%、次に中国が15%、台湾が12%、その次に香港、アジア太平洋と日本が続きます。

しかしながら、元々は米国よりも中国の売上げが51%と多かったです。米中貿易摩擦の影響で、2018年7月に中国の裁判所からDRAMやNANDの販売差し止めを命じられ撤退しています。中国から締め出されるも、米国市場の売上を伸ばす事で業績を回復できました

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:マイクロン(MU)の四半期決算は?

マイクロン株の注目ポイントは...
  1. 半導体業界で5位、SSD業界で1位の半導体メーカーである
  2. SSD市場シェアは19%で、競合社は韓国のサムスンである
  3. メモリ市場は4年周期で動くため、業績が安定しない
  4. 20年の市場は好調だが、21年以降は予測できない
  5. 中国の割合が15%で、米中貿易摩擦の影響を受ける

個人的には、マイクロン株は投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、SSDメモリの業界最大手で、強気相場では最も期待できる銘柄だからです。21年12月時点の予想PERは9倍と低く、22年1Qの売上も前年比+33%、営業利益率は34%と過去最高に高い水準です。

同社のCEOは、22年の売上は過去最高に達すると述べています。

ただし、21年12月時点では積極的に購入したい銘柄ではありません。なぜならば、SSDメモリ市況は4年周期で動き、22年にピークを付けるからですそのため、21年末に購入しても期待するほど株高は得られないですね。

同社の好業績は続くが、積極的に購入したい局面ではありません。同社は超景気敏感株として知られ、22年の世界経済は良好だと示唆しています。

21年の半導体企業は、5Gやクラウド特需で最も恩恵を受ける業種です。5G関連であるブロードコムの業績も前年比+15%で好調です。

参考:ブロードコムの四半期決算|5G恩恵を受けるがPER73倍は割高か?

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