コルボ(QRVO)四半期決算|23年1Qは-46%に減速

半導体市場はクラウド、5G、AI、自動運転で最も好調な業界だと言われています。ただ、中国の売上比率が5割以上で、中国経済の影響を受けます。22年4Qの売上は前年比−33%、23年1Qは−46%に減速しています。

  • 「5Gスマホの恩恵を受け、株価は20年4月から2.6倍…」
  • 「21年は中国経済が鈍化、PERは10倍と割安が続く…」
  • 5Gスマホで好調なアップルが、コルボの主要顧客だ…」

コルボ(QRVO)は、スマホ向けの通信チップを製造する米国企業です。世界最先端のスマホに多く使用されている高周波フィルター、電力増幅器、モジュールの製造に特化しています。モバイル関連の売上比率が71%、インフラや防衛向けが29%です。

個人的には、コルボは投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、5Gスマホの市場が急拡大し、その恩恵を受ける銘柄だからです。20年後半あたりから5Gスマホ販売は好調で、同社の業績を大きく押し上げていますね。21年1Q(21年6月期)は前年比+41%、営業利益率は27%と高いです。

5Gスマホが本格的に普及する22年も、力強く成長する可能性が高いです。

また、主要顧客はアップルだけではなく、韓国サムソン、中国VIVOとシャオミでも使われています。5Gスマホの販売は好調で、25年までに15億台に増えると言われています

ただ、景気後退により、22年後半から業績は急悪化しています。同社CEOによると、需要の低迷は23年末に回復すると言います。

23年5月の予想PER21倍は割安ではありません。

コルボ株の投資判断したい人向け
  1. コルボ株直近の4半期決算(23年1-3月)は?
  2. コルボの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. PER16倍と割安で、5Gスマホの恩恵を受ける?

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

コルボ(QRVO)の四半期決算は?

コルボ(QRVO)の四半期決算を紹介します。

23年2Q決算(22年9月30日)

2Q決算の内容は...
  1. 売上高:11.58億ドル(前年比−7%)
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:1.89億ドル(−40%)
  4. 一株利益:2.66ドル(−22%)

23年3Q決算(22年12月30日)

3Q決算の内容は...
  1. 売上高:7.43億ドル(前年比−33%)
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:−0.15億ドル(−107%)
  4. 一株利益:—ドル(—%)◯

23年4Q決算(23年3月30日)

4Q決算の内容は...
  1. 売上高:6.32億ドル(前年比−46%)◯
  2.  Mobile Products:71%
  3.  Infrastructure and Defense Products:29%
  4. 営業利益:−1.89億ドル(前年度2.70億ドル)
  5. 純利益:−1.38億ドル(前年度2.12億ドル)
  6. 一株利益:−1.39ドル(前年度1.95ドル)◯

4Qの売上高は前年比−46%で6.32億ドル、営業利益は−1.89億ドルです。23年2Qや3Qに続き、売上と利益は減速していますね。営業利益率は−29%に悪化しています。

5Gスマホが好調で、売上高は順調に増えています。

売上比率7割を占めるモバイル事業で、主要顧客はアップルです。また、コルボの5Gチップは、韓国サムソン、中国VIVOとシャオミでも使われています。5Gスマホの需要は高いが、22年後半は景気後退で需要が急減速しています。中国の売上比率が最も高く、中国経済の影響を受けます。

同社CEOによると、23年末までには需要は回復すると述べています。24年1Qの売上予想は、6.40億ドル(前年比−39%)と低いです。

Qorvo の社長兼最高経営責任者である Bob Bruggeworth 氏は、次のように述べています。 当社のビジネス全体で顧客の設計活動がますます活発になっていることを確認しており、大規模な顧客プログラムでのコンテンツの増加に支えられて、財務実績の改善を期待しています。」

HILIGHT:

LEOベースの宇宙から地球への接続を可能にするために、航空宇宙、基地局、およびモバイル技術を組み込んだセルから衛星へのソリューションを提供するために、航空宇宙業界のリーダーによって選択されました

BAE Systems および米国国防総省と協力して、SHIP RF プロトタイプ デバイス用の最初のマルチチップ モジュール (MCM-1) を提供する重要なマイルストーンを達成しました。

住宅用および産業用太陽光発電アプリケーション向けに数百万ドル規模の SiC インバーターを受注

安全なカー アクセスをサポートする次世代スマートウォッチ、屋内ナビゲーションを可能にする Wi-Fi アクセス ポイント、2024 年の主力 Android スマートフォンなど、複数の業種に UWB ソリューションを供給するために選択されました

自動車 OEM および主要なサード パーティと協力して、スマート アンテナと次世代のシャーク フィン アーキテクチャを進化させ、自動車ティア 1 との 5G ネットワーク アクセス デバイス設計契約を拡大しました

超高感度を活用した安全な力感知タッチ センサーの設計により、ヨーロッパの大手 OEM 向けのプレミアム トゥルー ワイヤレス ヘッドセットの新しい工業デザインを実現

最初の Wi-Fi 7 BAW フィルター設計を確保し、Wi-Fi ソリューションのサンプリングを拡大して、スマートフォンとアクセス ポイントの 2.4 GHz、5 GHz、および 6 GHz 帯域全体を完全にカバーできるようにします

LB、MHB、UHB、セカンダリ送信、チューニング、Wi-Fi などの幅広いコンテンツを備えた、韓国を拠点とするスマートフォン OEM の主力スマートフォンのランプをサポート

トップ 5 の Android スマートフォン OEM で、今後のフラッグシップ、ミッドティア、およびマスマーケット向けの 5G デバイスをサポートする幅広いデザイン ウィンを受賞

MHB PAD と DRx を統合し、次世代の BAW および SAW テクノロジーを利用して、2024 年の Android スマートフォン向けの新しい RFFE アーキテクチャの最初のサンプルを出荷しました。

OUTLOOK:

コルボの最高財務責任者であるグラント・ブラウンは、次のように述べています。「Qorvo は、Android エコシステムのコンポーネントのチャネル在庫を約 25% 削減しながら、3 月の四半期の収益ガイダンスの中間点を上回りました。

今後の四半期で Android チャネルの在庫を削減し、暦年末までに従来の水準に戻ると予想しています。 エンド マーケットの弱さが続いているにもかかわらず、大規模な顧客プログラムでの強力なデザイン ウィン活動は、6 月の連続収益成長と 9 月の堅調な連続収益成長に対する当社の見解を裏付けています。」

2023 年 6 月四半期の Qorvo の現在の見通しは次のとおりです。

四半期の収益は 6 億 2000 万ドルから 6 億 6000 万ドル
約 41.5% の非 GAAP 粗利益率
非 GAAP 希薄化後 1 株当たり利益は約 0.15 ドル
以下の「将来の非 GAAP 財務指標」を参照してください。 Qorvo の実際の四半期業績は、これらの予想や予測とは異なる可能性があり、そのような違いは重要である可能性があります。

参考:Qorvo® Announces Fiscal 2022 4Q Financial Results

24年1Q決算(23年6月…)

24年1Q決算は、23年8月4日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

コルボ(QRVO)の10年間の損益計算書は?

コルボは2015年に67ドルで上場しました。株価は長く伸び悩むも、20年から大きく上昇していますね。23年5月は100ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、21年に大きく売上が上昇していますね。21年は5Gスマホが、米国や中国で好調だからです。17-19年に伸びていないのは、中国市場でスマホ販売数が落ち込んだからですね。

21年の営業利益率は22.6%まで上昇しています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは伸びていないが、EPSは18年から順調に上昇していますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に拡大しています。16-19年は伸び悩むも、5Gスマホの需要増で営業CFが伸びていますね。投資CFは薄くなく、優良ビジネスだと言えます。

では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか。

コルボ(QRVO)の注目ポイントは?

コルボ(QRVO)の注目すべきポイントを紹介します。

注目1:22年4Qの売上前年比は+1.7%に減速?

コルボの四半期毎の売上高と成長率の推移です。

18-20年あたりは、成長率が大きく鈍化していました。その理由は、中国の経済成長鈍化でスマホ販売台数が落ちてたからですね。しかし、21年1Qを起点に上昇トレンドに入り、22年1Qは前年比+41%で加速しています。

しかし、3Qは+1.7%に減速し、4Q予想も+7%と弱いです。では、海外別の売上比率はどれくらいでしょうか?

注目2:中国の海外売上比率が全体の49%を占める?

20年時点のコルボの地域別売上高の構成比です。

売上高比率が1番高いのは中国で全体の49%を占めます。その次の多いが米国で、中国と米国市場だけで全体の8割です。米国に次いで、日本を含むその他のアジア、台湾、ヨーロッパと続きます。

売上比率からも分かる通り、Qorvoは米中貿易摩擦の影響を大きく受けますただし、中国の5Gスマホの需要は高く、まだまだ業績を押し上げそうです。

注目3:5Gスマホは25年に136倍の15億台?

参考:Strategy Analytics: Global 5G Smartphone Shipments

世界の5Gスマホの出荷台数の推移です。

20年の5G出荷台数は、わずか0.11億台だけでした。しかし、25年には136倍の15億台に達すると予想されています5Gスマホの成長は、5G先進国である中国が先導しています。

では、5Gスマホの地域別のシェアを見てみましょう。

注目4:地域別出荷台数は中国が56%で世界1位?

参考:Forecast share of global 5G-enabled smartphone

5Gスマホの地域別の出荷台数シェアです。

5G通信で先頭を走っているのは、米国ではなく中国です。都市圏で5G通信が利用できる中国は、21年の出荷台数シェアが56%と高いです。次いで、北米、欧州、アジア地域と続きますね。

そのため、21年後半もアップルやコルボの売上は好調だと予想できます。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:コルボ(QRVO)の四半期決算は?

Qorvo株の注目ポイントは...
  1. 電力効率が高い窒素ガリウムを開発する、新興半導体メーカーである
  2. 上場以来順調に売上高を伸ばすも、17年以降は鈍化傾向にある
  3. 中国の売上比率が過半数近く、米中貿易摩擦の影響を受ける
  4. 窒素ガリウムより電力効率が高い、酸化ガリウムの実用化が進んでる
  5. パワー半導体は成長産業だが、ドイツや日本などライバル企業が強い

個人的には、コルボは投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、5Gスマホの市場が急拡大し、その恩恵を受ける銘柄だからです。20年後半あたりから5Gスマホ販売は好調で、同社の業績を大きく押し上げていますね。21年1Q(21年6月期)は前年比+41%、営業利益率は27%と高いです。

5Gスマホが本格的に普及する22年も、力強く成長する可能性が高いです。

また、主要顧客はアップルだけではなく、韓国サムソン、中国VIVOとシャオミでも使われています。5Gスマホの販売は好調で、25年までに15億台に増えると言われています

ただ、22年3Qは一時的にマイナス成長に陥っていますね。中国経済の影響を受けやすい銘柄で、今後も中国のスマホ売れ行きに依存します。個人的には、22年2月時点の予想PERは10.7倍は十分に割安だと思います

5Gスマホで最も恩恵を受ける銘柄はクアルコムです。営業利益率が30%と高い上に、20年1Qの売上高は前年比で53%も増加しています

参考:クアルコムの四半期決算|5Gスマホが好調で20年1Qは前年比+53%

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