半導体市場はクラウド、5G、AI、自動運転で21年に最も好調な業界だと言われています。エヌビディアはAI銘柄として知られ、20年4月から株価は4倍近く高騰しています。AI投資が活発化する22年以降は、さらに成長が期待できる銘柄です。
- 「DCとゲーム事業が好調で、前年比+83%で拡大…」
- 「22年2月の予想PER51倍は、割高なのか…」
- 「米中貿易摩擦の影響で、半導体ブームが起きてる…」
エヌビディアは、画像処理などのGPUに特化した米国半導体企業です。GPUは人工知能と相性が良く業績は急拡大、世界で6番目に急成長しています。主力事業のデーターセンターとゲーム事業が収益の9割を占めます。
個人的には、エヌビディアは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、AIや自動運転、クラウドなど、将来性が期待できる分野に投資しているからです。売上成長率は60%前後と高く、22年の営業利益率も37%と高い点も評価できますね。
ただし、半導体サイクルにより、22年後半は低迷が続きそうです。23年4Qの売上予想は、−22%まで低下しますね。そのため、23年春あたりが買い時となるかもしれません。
22年11月時点の予想PERは36倍まで低下しています。
- NVDA直近の4半期決算(22年7-9月)は?
- NVDAの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 3桁近い成長が続くが、投資すべきでない理由は?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
エヌビディア(NVDA)の四半期決算は?

エヌビディア(NVDA)の四半期の決算を紹介します。
23年1Q決算(22年4月30日)
- 売上高:82.88億ドル(前年比+46%)◯
- Gaming:36.2億ドル(+31%)
- Data Center:37.5億ドル(+83%)
- Professional Visualization:6.22億ドル(+67%)
- Automotive:1.38億ドル(−10%)
- 営業利益:18.68億ドル(−5%)
- 純利益:16.18億ドル(−16%)
- 一株利益:0.64ドル(−16%)◯
23年2Q決算(22年7月30日)
- 売上高:67.04億ドル(前年比+3%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:6.56億ドル(−72%)
- 一株利益:0.51ドル(−73%)
23年3Q決算(22年10月30日)
- 売上高:59.31億ドル(前年比−17%)◯
- Gaming:15.7億ドル(−51%)
- Data Center:38.3億ドル(+31%)
- Professional Visualization:2.00億ドル(+65%)
- Automotive:2.51億ドル(+86%)
- 営業利益:15.36億ドル(−55%)
- 純利益:14.56億ドル(−51%)
- 一株利益:0.58ドル(−51%)✖️
3Qの売上高は前年比+46%で82.88億ドル、営業利益は−5%で18.68億ドルでした。3Qや4Qより減速するも、22年1Qの売上も好調ですね。営業利益率は25.8%に低下しています。
22年後半はゲーム事業が減速していますね。コロナ後の反動で、消費者向けの電子機器全般が弱いです。しかしながら、データセンターなどその他の事業は引き続き強いです。
23年4Qの売上予想は、60億ドル(−22%)と減速します。
データセンターの収益は 38 億 3000 万ドル、前年比 31% 増
株主への四半期利益は 37 億 5000 万ドルNVIDIA (NASDAQ: NVDA) は本日、2022 年 10 月 30 日に終了した第 3 四半期の収益を 59 億 3000 万ドルと報告しました。これは、前年同期から 17% 減、前四半期から 12% 減でした。
四半期の希薄化後 1 株あたりの GAAP 収益は 0.27 ドルで、前年同期から 72% 減少し、前四半期から 4% 増加しました。希薄化後 1 株あたりの非 GAAP 利益は 0.58 ドルで、前年同期から 50% 減少し、前四半期から 14% 増加しました。
NVIDIA の創業者兼 CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は、次のように述べています。
「当社の新しいプラットフォームである Ada Lovelace RTX グラフィックス、Hopper AI コンピューティング、BlueField および Quantum ネットワーキング、自動運転車とロボティクス向けの Orin、および Omniverse のランプは素晴らしいスタートを切り、次の成長段階の基盤を形成しています。
「アクセラレーテッド コンピューティングにおける NVIDIA の先駆的な取り組みは、かつてないほど重要になっています。 AI がより多くのコンピューティングを要求するのと同様に、汎用コンピューティングは物理学によって制限され、速度を落としています。アクセラレーテッド コンピューティングにより、企業はコストと環境を節約しながら、生産性を桁違いに向上させることができます。」
2023 会計年度の第 3 四半期に、NVIDIA は株主に 37 億 5000 万ドルの株式買い戻しと現金配当を還元し、最初の 3 四半期の利益は 92 億 9000 万ドルになりました。 2022 年 10 月 30 日の時点で、同社は 2023 年 12 月までの株式買戻し承認の下で 82 億 8000 万ドルを残していました。
NVIDIA は、2022 年 12 月 1 日に登録されているすべての株主に対して、2022 年 12 月 22 日に 1 株あたり 0.04 ドルの次の四半期現金配当を支払います。
23年4Q決算(23年1月…)
23年4Q決算は、2月17日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
エヌビディア(NVDA)の10年間の損益計算書は?

エヌビディアは99年に0.4ドルで上場しています。20年に株価は大きな上昇トレンドに入っていますね。22年11月は162ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、20年に少し低迷するも売上は右肩上がりですね。営業利益も順調に拡大し、28%と半導体企業の中でも高いです。主力2事業が好調で、21年2Qの営業利益率は37%まで上昇しています。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。20年はEPSが少し低下するも、BPSもEPSも順調に拡大しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)も順調に伸びています。製造を外部委託するため、投資CFは比較的に小さいです。ただ、まだまだ成長過程にある企業で、21年以降も設備投資は増えています。
では、私たち投資家はどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
エヌビディア(NVDA)の注目ポイントは?

エヌビディア(NVDA)の注目すべきポイントを紹介します。
注目1:半導体世界6位の192億ドルまで上昇?
19年時点の半導体メーカーの売上高ランキングです。
半導体メーカー世界1位は、インテルで売上高は698億ドルです。2位は韓国サムソンで556億ドル、3位は台湾TSMCで345億ドル、4位は韓国SK Hynixで228億、5位米国マイクロンが199億ドルと続きます。
19年時点でエヌビディアは世界10位の半導体企業です。しかし、21年通期の決算では192億ドル、世界6位まで急上昇しています。
では、事業別の売上高をみてみましょう。
注目2:GPU事業が売上比率が59%を占める?
21年までのエヌビディアの事業別の売上高です。
エヌビディアは20年から事業の分け方を変えています。AIや自動運転、ゲームで使われるGPU事業が売上全体の59%を占めています。また、CPU事業が残りの41%を占めていますね。
では、もう少し事業を細分化した事業別売上高はどうでしょうか?
注目3:ゲーム事業が売上比率の50%を占める?

22年2Q時点のエヌビディアの事業別売上高です。
売上比率が最も高いのはゲーム事業で、全体の50%を占めています。次いで、データーセンターが39%、プロフェッショナルが8%、自動車向けが2%です。主力の2事業で売上の89%を占めています。
21年度はデーターセンターの方が比率が大きかったです。データーセンター向けが減速し、ゲーム事業が好調で逆転していますね。
では、地域別の売上高はどうでしょうか?
注目4:中国と台湾で売上比率の50%を占める?
21年までの地域別売上高の推移です。
最も売上比率が高いのは台湾で、全体の27%を占めます。次いで、中国が23%、アジア太平洋が18%、米国が19%、欧州が6%です。アジアだけで全体の68%を占めるほど、アジア地域に依存しています。
米国向けが大きく増えたのは、米中貿易摩擦の影響が考えられます。半導体企業の貿易分断の可能性もあり、両国は半導体の投資を加速させています。
エヌビディアは、インテルからシェアを奪うことで急成長しています。
注目5:データセンタ向けはNVIDIAに奪われている?
エヌビディアの主力2事業の売上推移です。
データーセンター事業が、19年から右肩上がりで増えていますね。エヌビディアはゲーム機器向けに、GPU(3Dグラフィックス半導体)を開発する会社です。3Dグラフィック用に作られたGPUは、処理負荷が高い人工知能の演算と相性が良いです。
人工知能に対応するために、クラウド事業者はAI対応のサーバPCを増やしています。AI投資が加速してるため、間接的にインテルはシェアを奪われていますね。インテルとは対照的に、エヌビディアは前年比+83%で拡大してます。
21年にデータセンター向けは減速するも、市場シェアは順調に拡大していますね。
参考:インテル(INTC)四半期決算|競合2社にシェアを奪われPRE12倍?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:エヌビディア(NVDA)の四半期決算は?

- ゲームとデータセンター部門が、売上高の8割を占める
- データセンター部門は、4年で7倍に成長している
- ゲーミング部門は、定額制のサブスクリプションに移行した
- クラウド+AI、自動運転で、最大手インテルと競合する
- 売上高の8割は、中国や台湾などのアジアに依存している
個人的には、エヌビディアは投資したい銘柄でないです。
なぜならば、将来の成長性は期待できるが、株価はすでに割高だからです。22年2月時点でPERは81倍、予想PERも51倍と高い水準が続きます。業績好調は続くも、金利上昇局面では株価に重い展開が続きます。
ただ、短中期的にはまだまだ業績は上向きです。
22年4Qの売上成長率は+50%、営業利益率も41%と過去最高を記録しています。主力のゲームもDC向けも好調で、特にクラウド向けの投資が加速していますね。また、メタ関連の投資も活発で、強気相場を継続しています。
株価は十分に割高水準にあるため、安心して保有できる局面ではありません。株価だけ見たらアップサイドよりも、明らかにダウンサイドの方が大きいですね。
競合AMDも高い成長率で伸びています。エヌビディアはAMDを買収するという報道も流れているため、両企業の動向は注視したいですね。
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