111(YI)の四半期決算|中国オンライン医療の売上は3桁成長?

遠隔医療の中国企業111は、コロナで最も恩恵を受けた銘柄のひとつです。都市封鎖による規制緩和が追い風で、21年1月に株価は3倍にも高騰しています。しかし、売上高は3桁で成長し続けているが、株価は最高値から50%も暴落しています

  • 「コロナは追い風で、株価は20年から3倍にも高騰…」
  • 「遠隔医療は規制緩和が進み、28年に市場規模は4倍になる…」
  • 「前年比3桁成長なのに、株価が50%も暴落している理由は…」

111は、実店舗とオンライン薬局を提供する中国企業です。収益の91%はオンラインB2B薬局から得ています。規制緩和が進むオンライン医療や薬局は世界的なトレンドで、111も前年比3桁で売上高が拡大しています。

しかしながら、個人的には111は投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、オンライン医療の多くは過当競争で、黒字化に成功していないからです。111の20年の営業利益率は−7.2%と小さいが、営業CFは大幅な赤字です。これは、ビジネスモデルに構造的な問題がある事を示していますね。

中国のオンライン医療の問題点は、過当競争にあります。

米国や日本よりもオンライン医療が進んでいる中国は、大手ハイテク企業も参入しています。競合にはアリババの阿里健康、テンセントのWeDoctor、JDのJDヘルス、中国平安保険のピンアンヘルスケアです。これら全ての企業は、黒字化に成功していません

シェアを取った企業が1人勝ちするため、利益は度外視されています。

111の投資判断したい人向け
  1. 111の4半期決算(2021年1-3月)は?
  2. 111の過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 売上高は3桁成長でも、投資するべきでない理由は?

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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

111(YI)の四半期決算は?

111(YI)の四半期決算を紹介します。

21年2Q決算(2020年9月28日)

2Qの内容は...
  1. 売上高:16.22億元(前年比+93%
  2. 営業利益:−0.927億元(+8%
  3. 純利益:−0.927億元(+7%
  4. 1株当たり利益:—元(—%)

21年3Q決算(2020年12月31日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:23.63億元(前年比+112%
  2. 営業利益:−1.22億元(−3%)
  3. 純利益:−1.09億元(+11%
  4. 1株当たり利益:—元(—%)

21年4Q決算(2021年3月31日)

4Qの内容は...
  1. 売上高:26.43億元(前年比+96%
  2.  B2B Products:91%
  3.  B2C Products:8%
  4. 営業利益:−1.45億元(+13%
  5. 純利益:−1.31億元(+17%
  6. 1株当たり利益:−1.58元(+18%

4Qの売上高は前年比+95%で26.43億ドル、営業利益は−1.45億ドルでした。2Qと3Qに引き続き、売上高は3桁に近い数値で伸びています。営業利益率は−4.9%と、近い将来に黒字化にも成功しそうです。

事業部門は、オンラインB2C薬局「1Drugstore」、オンライン病院「1Clinic」、およびオンラインB2B薬局「1Drug Mall」があります。収益の91%はB2B薬局で得ています。

中国のオンライン医療は、米国などの先進国よりも進んでいます。

競合にはアリババの阿里健康、テンセントのWeDoctor、JDのJDヘルス、中国平安保険のピンアンヘルスケアなど、大手ハイクテク企業が参入しています。どの企業も高い成長率で伸びているが、赤字から脱却できていません。

過当競争にあるため、利益が出にくい構造になっています。

22年1Q決算(2021年3月…)

22年1Q決算は、7月28日に公開予定です。

111の売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

111(YI)の10年の損益計算書は?

111は18年9月に13ドルで上場しました。株価は伸び悩むも21年1月に急騰し、最高値23ドルを付けています。しかし、株価は急落し21年5月は11ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に伸びていますね。20年TTMの売上高は69億ドルで、4年間で8倍にも増えています。また、営業利益率も大きく改善してる点は評価が高いですね。21年には黒字化する可能性もあります。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。売上高は上昇しているが、BPSは下落しています。20年の自己資本比率は12%と、事業継続するには資金調達が必要です。

営業損失額は縮小するも、EPSの赤字幅は変わらないですね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、赤字が続いています。オンライン薬局は設備投資を必要としないビジネスですね。しかしながら、オンライン薬局は競合も多く、営業CFは常にマイナスです。

営業損失額は縮小するも、営業CFが大幅な赤字なのはマイナスです。では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

111(YI)の注目すべきポイントは?

111(YI)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。111は実店舗だけではなく、オンライン薬局を提供する中国企業です。収益の91%は、オンラインB2B薬局「1Drug Mall」から得ています。

注目1:遠隔医療市場は28年には4倍の2989億ドル?

参考:Telemedicine Market Size, Share & Trends Analysis Report

米国の遠隔医療の市場規模の推移です。

米国の遠隔医療市場は21年に727億ドルでした。年率22.4%で拡大し、28年には4倍の2989億ドルに拡大すると予想されています。コロナを契機に、先進国や中国で規制緩和が進んでいますね。

オンライン医療で強いのが米国よりも中国で、AIを活用した遠隔医療が進んでいます

しかしながら、オンライン医療は競合企業が多く利益を得るのが難しいです。では、中国のオンライン医療はどのような市場なのでしょうか?

注目2:オンライン医療の中国3社は全て赤字決算?

参考:オンライン医療の実態を聞いてみた

オンライン医療3社の売り上げ構成比率です。

米国や日本よりもオンライン医療が進んでいる中国は、大手ハイテク企業も参入しています。競合にはアリババの阿里健康、テンセントのWeDoctor、JDのJDヘルス、中国平安保険のピンアンヘルスケアなど、資金力がある大手が参入しています。

業界最大手は京東健康(JDヘルス)で、20年半期で90億元の売上です。これは、111の2倍近い規模になります。売上比率の内訳を見ると、オンライン医療よりもネット通販が多く事業内容が被っていますね。

111の事業内容も、BtoBのオンライン薬局です。

各企業はシェアを伸ばすため利益度外視で、全ての企業が赤字です。オンライン医療は差別化が難しく、過当競争に陥りやすい業界だと言えます。

規制緩和で高い成長率を維持しているが、利益を確保するのは難しいです。

参考:阿里健康の四半期決算|21年2Qは74%増でもリスクが高い?

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:111(YI)の四半期決算は?

111の注目ポイントは...
  1. 18年9月に上場した、オンライン薬局の中国企業
  2. 実店舗も運営してるが、収益の91%はオンラインB2B
  3. 売上高は前年比3桁成長だが、赤字から脱却していない
  4. 20年の営業利益率は−7.2%、21年4Qは−4.9%
  5. 遠隔医療は規制緩和が進み、新興やハイテクの競合が増える

個人的には、111は投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、オンライン医療の多くは過当競争で、黒字化に成功していないからです。111の20年の営業利益率は−7.2%と小さいが、営業CFは大幅な赤字です。これは、ビジネスモデルに構造的な問題がある事を示していますね。

中国のオンライン医療の問題点は、過当競争にあります。

米国や日本よりもオンライン医療が進んでいる中国は、大手ハイテク企業も参入しています。競合にはアリババの阿里健康、テンセントのWeDoctor、JDのJDヘルス、中国平安保険のピンアンヘルスケアです。これら全ての企業は、黒字化に成功していません

シェアを取った企業が1人勝ちするため、利益は度外視されています。

同じような課題は、米国のオンライン医療でもあります。テラドックはオンライン医療の先行者で最大のシェアを持つが、ハイテク大手アマゾンも参入し始めています。売上高は3桁で成長しているが、黒字化する見込みはありません。

参考:テラドック(TDOC)四半期決算|前年比+150%でも株価は暴落

会社員が株式投資で成功できない理由とは?

参考:個人投資家の年収は? – 年収300万円未満は49%

会社員投資家が勝てない理由は...
  1. 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
  2. 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
  3. 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
  4. お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
  5. お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
  6. お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
  7. 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
  8. 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
  9. 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない

会社員が株式投資で勝つのは難しいです。

なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます

実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。

会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。

ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。

私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。

21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?

いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。

しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました

実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした

私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。

ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月ですまた、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。

しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます

ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます

私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです

コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です

3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです

もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。

ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。

なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです

だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。

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