軍需製品の海外輸出の規制緩和や中国対立で、軍需関連の株価は順調に上昇してました。しかし、21年1月に民主党政権に移行し、ロッキードの株価は伸び悩み割安水準です。株価が低迷している内に、超優良企業であるロッキード株を保有すべきでしょうか?
- 「トランプ政権で高騰、株価は6年で4倍に増える…」
- 「利回り3%の連続増配銘柄だが、PERは15倍だけ…」
- 「民主党政権に移行し、軍事費用は削減されるかも…」
ロッキードマーチン(LMT)は、世界最大の軍需企業です。軍需向けが売上高の8割を占め、世界最大の民間航空機を開発するボーイングを上回ります。20年に民主党政権に以降し、軍事費予算がどのように動くか注目されます。
個人的には、ロッキードマーチン株は長期で保有したい銘柄のひとつです。
なぜならば、10年連続増配の優良銘柄で、22年11月時点でPERも14倍と割安だからです。ロシア危機による株価上昇で、4月は18倍に上昇していますね。景気動向の影響を受けず、コロナ後も安心して保有できる銘柄ですね。中国との対立は緩和するとは考えられず、長期的には拡大すると思います。
短中期的にも、ロシア情勢悪化で業績は上向きそうです。
21年は軍事企業の多くは、売上がマイナス成長に転じています。ただし、22年3Qはプラスに回復しましたね。20年や21年の大規模な財政出動により、軍事予算の拡張は難しいのかもしれません。
優良企業なのは変わらず、長期で保有したい銘柄のひとつですね。また、23年以降の景気後退局面でも安心して保有できる銘柄ですね。
- LMTの4半期決算(22年6-9月)は?
- LMTの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 超優良銘柄でも、PER18倍で買われない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
ロッキードマーチン(LMT)の四半期決算は?

ロッキードマーチン(LMT)の売上高を紹介します。
22年1Q決算(22年3月31日)
- 売上高:149.64億ドル(前年比−8%)✖️
- Aeronautics:64.01億ドル(+0%)
- Missiles and Fire Control:24.52億ドル(−11%)
- Rotary and Mission Systems:35.52億ドル(−14%)
- Space:25.59億ドル(−15%)
- 営業利益:19.33億ドル(−12%)
- 純利益:17.33億ドル(−6%)
- 1株当たり利益:6.44ドル(−2%)✖️
22年2Q決算(22年9月30日)
- 売上高:154.46億ドル(前年比−9.3%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:3.09億ドル(−82%)
- 1株当たり利益:6.71ドル(−3%)
22年3Q決算(22年6月30日)
- 売上高:165.83億ドル(前年比+3.4%)✖️
- Aeronautics:70.89億ドル(+7.9%)
- Missiles and Fire Control:28.31億ドル(+1.7%)
- Rotary and Mission Systems:37.81億ドル(−5%)
- Space:28.82億ドル(+6.7%)
- 営業利益:21.59億ドル(−6%)
- 純利益:17.78億ドル(+189%)
- 1株当たり利益:6.71ドル(+203%)○
3Qの売上高は前年比+3.4%で165.83億ドル、営業利益は−6%で21.59億ドルでした。22年1Qや2Qはマイナス成長だが、3Qに反転していますね。営業利益率は13%と過去平均よりは少し低いです。
21年に軍事企業の多くは、マイナス成長に転じていますね。
しかし、同社は3Qにプラスに転じています。ロシア侵攻の危機により、米国内で軍事需要が再評価されている可能性があります。ただ、20年と21年はコロナによる大規模な財政出動で、軍事に予算を振り分けるのは難しい状況です。
ロシアよりも影響が大きい中国の台頭もあり、今後も軍事予算が減ることは予想しにくいですね。優良銘柄なのは変わりません。22年通期の売上予想は、652億ドルとマイナス成長を見込みます。
純売上高 166 億ドル、純利益 18 億ドル、1 株あたり 6.71 ドル
• 31億ドルの営業キャッシュと27億ドルのフリーキャッシュフロー
• 株式の買い戻しと配当を通じて、21 億ドルの現金を株主に還元しました。
• 株式買い戻し権限を140億ドル増加
• 四半期配当率を 7% 引き上げて 1 株あたり $3.00 にしました。
• 受注残高が 1,400 億ドルに増加
• 2022 年の財務見通しを再確認メリーランド州ベセスダ、2022 年 10 月 18 日 – ロッキード マーティン コーポレーション [NYSE: LMT] は本日、2021 年第 3 四半期の 160 億ドルに対し、2022 年第 3 四半期の純売上高は 166 億ドルであると報告しました。2022 年第 3 四半期の純利益は 1.8 ドルでした。 2021 年第 3 四半期の 6 億 1,400 万ドル(1 株あたり 2.21 ドル)と比較して、1 株あたり 6.71 億ドル(1 株あたり 6.71 ドル)。フローは、2021 年の第 3 四半期の 16 億ドルと比較して、2022 年の第 3 四半期には 27 億ドルでした。
ロッキード マーティンの会長兼社長兼 CEO であるジェームズ タイクレットは、次のように述べています。 「強力な財務実績を継続的に提供する当社の能力により、お客様が効果的な共同全ドメイン運用を実施するのをサポートするために不可欠な 21 世紀のセキュリティ技術へのさらなる投資が可能になります。これらの技術には、極超音速、指向性エネルギー、自律性に加えて、進化する 5G.MIL® オープン スタンダード ベースのアーキテクチャにおける最先端のデジタル機能が含まれます。さらに、F-35、ジャベリン、HIMARS など、同盟国と国を守るために今必要なソリューションの生産と維持能力に投資しています。さらに、本日、投資家の利益のために、最近増加した業界をリードする配当に合わせて、140億ドルの追加の株式買い戻し権限を発表しました。」
22年4Q決算(22年12月…)
22年4Qは、23年1月19日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ロッキードマーチン(LMT)の損益計算書は?

ロッキードマーチンは1984年に14ドルで上場しました。常に最高値を更新し続ける銘柄で、13年当たりから勢いよく伸びていますね。20年3月は276ドルに急落するも、22年10月は431ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高も営業利益も安定しています。11年に8%だった営業利益率は、21年には13.3%にも上昇していますね。中国との対立は深まる一方で、軍事費用は長期的には増える事が予想できます。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSもEPSも順調に上昇していますね。連続増配当銘柄としても知られ、自社株買いにも積極的です。配当利回りは2.7%と高く、10年で18%も株式数は減少してます。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)も、安定していますね。軍事機を開発し設備投資は少なくないが、営業CFが上回るほど巨額です。米防衛省から維持管理費用も得るなど、安定した優良銘柄として知られますね。
では、私たち投資家はどのよう投資判断すれば良いのでしょうか?
ロッキードマーチン(LMT)の注目ポイントは?

ロッキードマーチン(LMT)の注目すべきポイントを紹介します。
注目1:世界1位の軍需産業で売上高は449億ドル?
17年時点の軍需企業の売上高ランキングです。
軍需企業で世界1位は、米国のロッキードマーチン(LMT)で449億ドルです。次いで、2位はボーイングで269億ドル、3位にレイセオン(RTX)で239億ドル、4位に英国BAEで229億ドル、5位にノースロップ(NOC)と続きます。
ボーイングは世界最大の航空民間機を製造する米国企業ですね。パンデミックにより、航空部門の売上は落ちるも、代わりに軍事部門が好調で売上の5割を占めます。コロナからの回復が期待される銘柄でもあります。
参考:ボーイング(BA)四半期決算|21年1Qは軍用機が好調で黒字化
軍需産業は不況下でも強く、20年と21年も好調です。中国や中東との対立も強まっているため、21年以降も好調は続くと予想されます。
では、売上高はどのように推移しているでしょうか?
注目2:21年4Qの売上成長率+4%に上昇?

四半期毎の売上高と成長率の推移です。
成長率に浮き沈みはあるも、19年以降は安定して伸びていますね。ただし、21年Q2の前年比+12.4%以降は、成長率は鈍化傾向にあります。21年後半は経済再開が進むも、3Qは−3.3%に減速しています。
ただ、ロシア情勢悪化もあり、4Qには+4%に戻していますね。ロシアの背後には中国もあり、今後も軍事予算の縮小は考えにくいです。
注目3:10年連続の増配銘柄で利回りは3.0%?

過去10年間の配当金と配当性向です。
ロッキードマーチンは連続増配銘柄としても知られます。配当金は過去10年で3倍に増え、配当性向も40%前後で安定していますね。21年4Q時点の配当利回りは3.0%と高いです。
では、将来的に米国の軍事費はどのように推移するのでしょうか?
注目4:米国軍事費は世界1位で7318億ドルもある?
2019年時点の米国を含む上位5カ国の軍事費推移です。
軍事費は米国が7318億ドルと、特出して高いです。08年以降はオバマ民主党政権に変わり、郡司費用は抑えられる傾向にありました。しかし、中国との対立が深まり、トランプ政権に以降したことで上昇しています。
中国、ロシア、中東の情勢を考えると、今後も大きく下がる事は考えにくいです。また、GDP比で見た場合に、米国の軍事費は今の水準でも高いわけではないです。
注目5:軍事費の対GDP比は世界3位で3.41%?
軍事費の国別対GDP比です。
米国の対GDP比は、他国と比較して高いわけではありません。最もGDP比が大きいのは、サウジアラビアで7.98%です。次いで、ロシアが3.88%、米国が3.41%、韓国が2.67%と続きます。中国は1.89%、日本は0.93%と少ないです。
アメリカと中国の軍事費は、共に上昇する余地が高いと言えます。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ローキードマーチン(LMT)の四半期決算は?

- 1912年創業のロッキード社と、61年創業マーティン社が合弁
- 世界1位の軍需企業で、軍用機やミサイルを製造している
- 軍事企業は新規参入ができず、上位企業は圧倒的な専門性を持つ
- 世界一の軍需産業で、ボーイング社を圧倒する技術力がある
- 売上高は年率8%で拡大、営業利益率は13%で常に安定している
- 自己資本利益率は195%と高く、米国上位17社に入る
個人的には、ロッキードマーチン株は長期で保有したい銘柄のひとつです。
なぜならば、10年連続増配の優良銘柄で、22年2月時点でPERも14倍と割安だからです。ロシア危機による株価上昇で、4月は18倍に上昇していますね。景気動向の影響を受けず、コロナ後も安心して保有できる銘柄ですね。中国との対立は緩和するとは考えられず、長期的には拡大すると思います。
短中期的にも、ロシア情勢悪化で業績は上向きそうです。
ただし、21年4Qは+4.0%に急回復するも、22年1Qは再び−8%に減速しています。20年の大規模な財政出動により、軍事予算を増やす余裕がないのかもしれません
優良企業なのは変わらず、長期で保有したい銘柄のひとつですね。
軍需企業2番手は、20年に合弁したレイセオンテクノロジーズ社です。レイセオンは軍需だけではなく、民間向けに航空エンジンなども開発しています。
とてもわかりやすくおもしろかったです(*^-^*)
LMTの宇宙事業の解説などもお願いしたいです(゚∀゚)