コンテナ運賃に引き続き、バルク船やLNG船の運賃も20年8月から高騰しています。そのため、ティーケイLNGの株価も、20年10月から50%上昇していますね。21年は急速に経済回復するならば、ティーケイの市況は好調を維持するのでしょうか?
- 「コロナ後に市況が好転し、株価は3ヶ月で50%も上昇した…]
- 「アジアを中心に急回復、21年初には運賃が7倍に高騰した…」
- 「環境規制が進むならば、原油や石炭よりもLNGは有利だ…」
ティーケイ LNGパートナーズは、LNGタンカーで天然ガスを輸送するカナダ企業です。グループ企業に原油タンカーを保有する「ティーケイ・タンカーズ(TNK)」、洋上の貯蔵タンカーを保有する「ティーケイ(TK)」のグループ会社です。
個人的には、ティーケイは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、市場が拡大してる局面で、設備投資を抑制しているからです。20年の営業利益率が48%と安定しているが、今後の売上高の増加は見込めません。配当利回りを得るには適しているが、キャピタルゲインを狙う銘柄ではないですね。
ティーケイは、競合ガスログ(GLOG)にシェアを奪われる可能性が高いです。
ガスログは、過去10年間で売上高を10倍に増やしていますね。ティーケイが18年以降に設備投資を抑制するのに対し、ガスログは投資を加速しています。将来的には、アジア地域を中心にLNGの需要がさらに増えるからです。
そのため、株高を狙うならばガスログに投資します。
- ティーケイLNGの4半期決算(2020年9-12月)は?
- ティーケイLNGの過去10年間の売上高や営業利益は?
- ドライバルクやLNG市況の好調は、21年も継続するのか?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
ティーケイ LNG(TGP)の四半期決算は?
ティーケイLNGパートナーズ(TGP)の四半期決算を紹介します。
20年2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:1.48億ドル(前年比−3%)
- 営業利益:0.695億ドル(−7%)
- 純利益:0.442億ドル(+172%)
- 1株当たり利益:0.46ドル(+283%)
20年3Q決算(2020年9月30日)
- 売上高:1.49億ドル(前年比−1%)
- 営業利益:0.695億ドル(−3%)
- 純利益:0.396億ドル(−14%)
- 1株当たり利益:0.38ドル(−25%)
20年4Q決算(2020年12月30日)
- 売上高:1.54億ドル(前年比+3%)
- 営業利益:0.711億ドル(+2%)
- 純利益:0.346億ドル(−47%)
- 1株当たり利益:0.32ドル(−57%)
4Qの売上高は前年比3%増で1.54億ドル、営業利益は2%増で0.71億ドルでした。20年後半にLNGタンカー市況が好転した事を考えると、少し物足りない決算に見えますね。営業利益率は46%と、例年通りの高い利益率ですね。
20年8月以降、LNGタンカーの価格は7倍まで急上昇しています。そのため、21年1Qの四半期決算も業績を押し上げます。ただし、1月後半から価格は再び急落しています。
短中長期的には、LNGタンカー運賃はどちらに動くか分かりません。LNG関連企業に投資するならば、四半期毎の業績を注視する必要がありますね。
21年1Q決算(2021年3月…)
21年1Q決算は、5月27日に公開予定です。
ユードライの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ティーケイ LNG(TGP)の10年の損益計算書は?
ティーケイ LNGパートナーズは2005年に26ドルで上場しました。その後に株価は減少した後に再び上昇し、14年に6月に最高値46ドルを付けています。15年は再び暴落し、21年4月現在は14ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高と利益は好調で安定しています。19年は売上高が過去最水準で、営業利益率は48%で純利益も黒字です。競合のガスログと比較しても、かなり安定していると言えます。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。過去10年低迷している海運業界にも関わらず、かなり安定しています。BPSは上昇してる上に、EPSが赤字の年も少ないですね。20年の配当利回りも6.7%と高いです。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、19年からは黒字が拡大してます。黒字化した理由は、積極的だった設備投資を抑えたからですね。売上高の伸びは止まるが、事業としては安定する事を示しています。
18年以降も積極的に設備投資を続けるガスログとは対象的ですね。では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
ティーケイLNG(TGP)の注目ポイントは?
ティーケイLNGパートナーズに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ティーケイは天然ガスを輸送する海運企業です。そのため、LNGタンカーの運賃が上昇すれば、ティーケイの業績も押し上げますね。では、LNGの市況はどのように推移しているのでしょうか?
注目1:天然ガスの消費量は24%で増加傾向にある?
世界の一次エネルギー消費量の推移です。
08年の金融危機で一時的に消費量は減少するも、世界的に消費量は増加傾向にありますね。19年時点で化石燃料の割合は全体の84%を占めます。内訳は原油が33%、石炭が27%、天然ガスが24%です。
化石燃料の中で最も割合が増えているのが天然ガスです。
原油や石炭よりも窒素や二酸化炭素の排出量が少ないからです。そのため、21年以降も原油や石炭のシェアを奪う形で、天然ガスの消費量は増えますね。では、天然ガスをLNGタンカーで輸入している国はどこでしょうか?
注目2:中国のLNG輸入量は4年で3倍に増加?
LNGによる天然ガス輸入額の推移です。
天然ガスの輸入には、パイプラインとLNGタンカー経由の2つがあります。LNGタンカーで最も輸入量が多い国は日本ですね。2番手が中国、3番手が韓国、4番手がインドと東アジアが続きます。東アジアはパイプライン経由で輸入するのが難しいからです。
中国のLNG輸入量は、4年間で3倍にも急速に拡大していますね。また、インドや欧州地域が輸入額は拡大しています。
中国で輸入量が急増してる理由は急速な経済成長、インドは経済成長と人口増加、欧州地域はロシアとの地政学的なリスクを排除するためです。LNGの輸入量が増加すれば、天然ガスの価格やタンカー運賃も上昇しますね。
では、LNGタンカー運賃はどのように推移しているのでしょうか?
注目3:21年初めにLNG運賃は7倍に高騰した?
ArgusによるLNGタンカー運賃の推移です。
21年初めのLNG運賃は、20年7月の2.75万ドルから7倍も上昇しています。米国~日本、米国~欧州などの人気区間は30万ドルにも増えたといいます。運賃急騰の原因はコロナ流行後に生産を中断した日本、欧州、北米の工場が稼働率を上げてるからです。
また、21年は予想外の寒波もあり、燃料の需要が急増しています。
ただし、LNG運賃は1月末には大きく減速し、1万ドル近くまで急落していますね。21年はどのように推移するかは分かりません。
では、20年のLNG需要の市況はどのように推移したのでしょうか?
注目4:21年の世界LNG需要は前年比+4%に回復?
競合ガスログによる、20年1月から21年1月までのLNG需要の推移です。
2月に4%以上だったLNG需要は、コロナを契機に4月から大きく落ち込んでいます。ただし、日本や中国、韓国を中心にLNG需要は持ち直し、20年10月と21年1月は3%前後まで上昇しています。
21年1月時点でマイナスなのは欧州地域だけです。
ガスログによると、2020年の世界のLNG需要は前年比+1%、中国は+10%でした。21年の世界の需要は前年比+4%に回復すると言います。欧州経済がコロナから立ち直れば、予想以上に上向くかもしれません。
短中期的には予想が難しくても、長期的には確実に需要は上昇します。
注目5:中国以外のアジアでLNG需要は65%も増加?
21-26年の地域別によるLNG需要の成長率です。
LNG需要の成長率は、21-26年に年率4%で上昇すると予想しています。また、中国以外の地域で成長率は74%に達すると言います。中国の需要が26%伸びるのに対し、他のアジア地域では65%も増加します。
中国以外のアジア地域で、経済が急加速する事を示していますね。
コロナによる経済停止があり、短中長期的にはLNGの需要を予想するのは難しいです。しかしながら、長期的に見ればまだまだLNGの成長率は高いです。なぜならば、経済が急成長しているアジア地域では、パイプライン経由で天然ガスを得られないからです。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ティーケイLNG(TGP)の四半期決算は?
- 2005年に上場した、LNGタンカーのカナダ企業
- ティーケイのグループ会社で、船舶を20隻前後保有
- 売上高と利益は安定して推移、営業利益率は48%と高い
- 低迷する海運業界でも、BPSとEPSは安定している
- 18年以降は設備投資を抑制し、フリーCFを黒字に転換
- キャピタルゲインは狙いにくいが、配当利回りは高い
- 環境規制で船舶が作られず、需給はタイトになる可能性が高い
個人的には、ティーケイLNGは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、市場が拡大してる局面で、設備投資を抑制しているからです。20年の営業利益率が48%と安定しているが、今後の売上高の増加は見込めません。配当利回りを得るには適しているが、キャピタルゲインを狙う銘柄ではないですね。
ティーケイは、競合ガスログ(GLOG)にシェアを奪われる可能性が高いです。
ガスログは、過去10年間で売上高を10倍に増やしていますね。ティーケイが18年以降に設備投資を抑制するのに対し、ガスログは投資を加速しています。将来的には、アジア地域を中心にLNGの需要がさらに増えるからです。
キャピタルゲイン狙いならば、ガスログがお勧めです。20年11月から株価は2.5倍に高騰しているが、株価は依然として過去最低水準にあります。21年4月の予想PERは4.8倍と低く、安値で仕込むには最適なタイミングですね。
参考:ガスログ(GLOG)の四半期決算|21年初にLNG運賃は7倍に高騰
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。
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