コンテナ運賃に引き続き、バルク船運賃も20年10月から高騰しています。しかしながら、バルク関連株にも関わらず、同社の株価は伸び悩んでいますね。21年3Qの売上は前年比+300%、4Qは+367%と好調ですね。
- 「コロナによる市況低迷で、株価は95%も暴落している…」
- 「中国が大量に鉄鉱石を輸入し、バルク指数が上昇している…」
- 「新規注文率は過去最低で、バルク市況は急回復する見通しだ…」
グローバス・マリタイムは、ドライバルク船を運行するギリシャの海運会社です。売上高の規模は、競合スターバルク(SBLK)の60分の1と規模が小さいです。中規模サイズのバルク船を7隻保有しています。
個人的には、グローバス・マリタイムは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、22年もバルク船の需給はタイトであり、バルク業界のCEOは強気に見ているからです。保有するバルク船が少ない同社は売上が少ないため、成長率は他の企業よりも高いですね。21年4Qの売上成長率は+367%と特出して高いです。
また、同社は22年に2隻のバルク船を注文しています。
21年10月に低迷するも、足元のバルク運賃は上向いていますね。そのため、22年5月のPER2倍は十分に割安ですね。ただし、配当金がないこともあり、スターバルク(SBLK)やゴールデンオーシャン(GOGL)より買われていません。
- GLBSの4半期決算(22年1-3月)は?
- GLBSの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 20年にバルク市況が反転したが、業績は上向くのか?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
グローバス・マリタイム(GLBS)の四半期決算は?
グローバス・マリタイム(GLBS)の四半期決算を紹介します。
21年2Q決算(21年6月30日)
- 売上高:682万ドル(前年比+197%)
- 営業利益:165万ドル(+197%)
- 純利益:−2.3万ドル(+99%)
- 1株当たり利益:—ドル(—%)
21年3Q決算(21年9月30日)
- 売上高:1275万ドル(前年比+300%)
- 営業利益:589万ドル(+1335%)
- 純利益:557万ドル(+540%)
- 1株当たり利益:—ドル(—%)
21年4Q決算(21年12月31日)
- 売上高:1863万ドル(前年比+367%)
- 営業利益:1012万ドル(+621%)
- 純利益:1016万ドル(+449%)
- 1株当たり利益:0.49ドル(+135%)
4Qの売上高は前年比+367%で1863万ドル、営業利益は+621%で1012万ドルでした。21年2Qや3Qに続き、4Qの売上も加速していますね。営業利益率は54%と過去最も高い水準です。
ドライバルク市況は好調で、同社は2隻のバルク船を発注しています。
22年1Q決算(22年12月…)
22年1Q決算は、6月11日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
グローバス・マリタイムの10年の損益計算書は?
グローバス・マリタイムは2008年に14.2万ドルで上場しています。超小型株なので、発行株式数や株価は大きく変動しています。22年5月は2.1ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、10年比で売上高は3分の1に縮小しています。また、15年以降は赤字決算が続き、20年の営業利益率は−57%ですね。20年はドライバルク市況が好転する中でも、赤字から脱却できていません。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。過去10年間の海運市況は厳しかったが、とりわけグローバス・マリタイムは苦境でしたね。BPSは下落し続け、EPSも多くの年で赤字です。20年のEPSは−18ドルと、かなり大きいです。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、安定していません。積極的に設備投資している他のドライバルク企業と違い、グローバス・マリタイムの投資CFは少ないです。投資できるほど資金力がないことも懸念材料ですね。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
グローバス・マリタイム(GLBS)の注目ポイントは?
グローバス・マリタイムに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。GLBSは鉄鉱石などを海上輸送するバルク会社です。そのため、バルチック海運指数が上昇すれば、業績も上向きますね。
注目1:バルク船の供給は過去最低水準の1.6%だけ?
競合ゴールデンオーシャン(GOGL)による、バルク船の需給関係と利用率推移です。
20年のバルク船の需要は、過去最低水準で−0.4%でした。しかしながら、世界経済の回復で21年には7.2%、22年には5.1に急回復すると予想しています。対して、21年や22年の供給は過去最低水準の1.6%に抑えられています。
供給が低い理由は、環境規制で古い造船のスクラップ化が進むからです。コロナ禍で鉄鉱石の価格は最高水準に上昇し、古い造船の廃棄を進めます。古い造船の廃棄は、コンテナや原油タンカーでも起きています。
では、バルク船の市況はどのように推移しているのでしょうか?
注目2:バルク船運賃は20年に過去最低まで下落?
日本郵船が作成した、サイズ毎のドライバルク船の運賃推移です。
コロナが普及し始めた20年に、バルク運賃は過去最低まで下落します。しかし、中国経済が力強く回復し始めた5月には上昇に転じます。最大規模のケープサイズ(18万トン)が上昇し、パナマックス(8.2万トン)とハンディマックス(5.8万トン)も追随しています。
景気回復が本格化するならば、さらにバルク運賃は上昇しますね。
バルク運賃の動向は、バルチック海運指数を見れば分かります。ドライバルク市況は、バルチック海運指数が先行指標になりますね。
注目3:バルチック海運指数は20年4月から5.1倍?
バルク市況を見る際には、バルチック海運指数が先行指標になります。
20年4月に400ドルだった指数は、21年4月には5.2倍の2100ドルまで上昇しています。指数が上昇している理由は、コロナからいち早く回復した中国が鉄鉱石や石炭、大豆などの穀物を大量に輸入しているからです。
世界経済が本格的に回復する21年は、さらに上昇要因となります。
19年比で見ても、鉄鉱石、小麦、大豆などあらゆる商品価格が高騰しています。コロナ後は、中国以外の先進国も経済回復するため、さらに高騰する可能性が高いですね。
参考:Twitter
コンテナ船とバルク船の運賃は、相関関係はなく連動しません。しかしながら、20年10月から高騰しているコンテナ船に釣られるように、バルク船も高騰しています。どちらにも共通しているのは、船舶の供給が足りてない事です。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:グローバス・マリタイムの四半期決算は?
- 2008年に上場した、バルク船のギリシャ企業である
- 事業規模は小さく、中規模サイズのバルク船を7隻だけ保有
- 競合企業SBLKと比較して、売上高は60分の1しかない
- 売上高は10年で3分の1まで縮小、5年間も赤字決算が続く
- 資金力がないため設備投資ができず、市況好転の恩恵は少ない
- 環境規制で船舶が作られず、需給はタイトになる可能性が高い
個人的には、グローバス・マリタイムは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、22年もバルク船の需給はタイトであり、バルク業界のCEOは強気に見ているからです。保有するバルク船が少ない同社は売上が少ないため、成長率は他の企業よりも高いですね。21年4Qの売上成長率は+367%と特出して高いです。
また、同社は22年に2隻のバルク船を注文しています。
21年10月に低迷するも、足元のバルク運賃は上向いていますね。そのため、22年5月のPER2倍は十分に割安ですね。ただし、配当金がないこともあり、スターバルク(SBLK)やゴールデンオーシャン(GOGL)より買われていません。
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