オーバーシーズ(OSG)四半期決算|22年1Qは+27%に加速

コロナ以降にコンテナ運賃が高騰し、ダナオス(DAC)などのコンテナ銘柄が短期間で10倍にも高騰しています。コンテナに続きタンカー運賃も上昇基調にありますね。実際に、22年1Qの売上は前年比+27%に上向いています。

  • 「コロナによる原油低迷で、20年も株価は低迷している…」
  • PERは4.4倍と割安だが、株価は上昇しないのだろうか…」
  • 「世界中の脱炭素化で、もう原油需要は回復しないのだろうか…」

オーバーシーズ・シップホールディング・グループは、原油や原油製品の海上輸送する米国企業です。所有するタンカー船は全部で23隻、タグボート10隻も保有しています。原油タンカー市況は、22年中盤に上向き始めています。

個人的にはOSGは、投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、過去最低水準のタンカー運賃は、いずれ上昇すると思うからですタンカー運賃は原油価格には依存しません。原油の海上運搬量(需要)と船舶数(供給)で決まります。世界の原油消費量の予測を見ると、22年後半には過去最高を更新します。

実際に、足元のタンカー運賃は22年に上昇を始めていますね。世界的な原油の需要は増え始めるも、船舶の注文数は歴史的低水準にあります。中国景気減速やロシア危機など懸念材料はあるも、22年にタンカーの強気相場が訪れそうです。

OSGの投資判断したい人向け
  1. OSGの4半期決算(22年1-3月)は?
  2. OSGの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. コンテナやバルク船と同様に、原油タンカーも高騰するのか?

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

オーバーシーズ(OSG)の四半期決算は?

オーバーシーズ・シップホールディング・グループ(OSG)の四半期決算を紹介します。

21年3Q決算(21年9月30日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:0.939億ドル(前年比−11%)
  2. 営業利益:−0.046億ドル(−192%)
  3. 純利益:−0.160億ドル(−2336%)
  4. 1株当たり利益:−0.18ドル(−1700%)

21年4Q決算(21年12月31日)

4Qの内容は...
  1. 売上高:0.954億ドル(前年比−2.1%)
  2. 営業利益:0.002億ドル(−93%)
  3. 純利益:−0.036億ドル(−335%)
  4. 1株当たり利益:−0.04ドル(−300%)

22年1Q決算(22年3月31日)

1Qの内容は...
  1. 売上高:1.039億ドル前年比+27%
  2.  Time and bareboat charter:5.72億ドル(−11%)
  3.  Voyage charter:4.67億ドル(+168%
  4. 営業利益:0.077億ドル(前年度−0.157億ドル)
  5. 純利益:−0.005億ドル(前年度−0.157億ドル)
  6. 1株当たり利益:−0.01ドル(前年度−0.18ドル)

1Qの売上高は前年比+27%で1.039億ドル、営業利益は0.077億ドルでした。21年3Qや4Qと比較して、22年1Qに売上は上向いています。また、営業利益率は7.4%に上向いていますね。

21年後半はタンカー市況は不調だが、22年には上向き始めています。同社CEOは、22年のタンカー市況について強気に発言しています。

四半期中に、レイアップから2隻の船舶をサービスに戻しました。レイアップ中の残りの2隻は、2022年の第2四半期中にサービスを再開する予定です。

社長兼最高経営責任者のサム・ノートンは、本日発表された四半期決算について次のようにコメントしています。運転資金で。 OSGは、4四半期連続で、より優れたシーケンシャルTCEおよびEBITDAパフォーマンスを達成しました。これは、ビジネスを正常化された経済的に持続可能な状態に戻すための継続的な進歩の証拠です。これらの結果は、バランスシートの状態と市場環境の改善に内在する機会によって、長期的な事業戦略の潜在的な可能性を実現できるという新たな自信を与えてくれます。」

ノートン氏は、次のように述べています。実質的にすべての運航船がより強力な用船料でより高い利用率を実現するため、今後数四半期にわたってすべての重要な財務指標がさらに改善され、利用可能な現金残高が徐々に増加することを期待しています。」

参考:Overseas Shipholding Group Reports 1Q 2022 Results

22年2Q決算(22年6月…)

22年2Q決算は、5月23日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

オーバーシーズ(OSG)の損益計算書は?

オーバーシーズは16年に10ドルで上場しています。すぐに最高値13ドルをつけるも、その後は一貫して下落基調にありますね。22年5月は2.0ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は13年をピークに減少しています。ただし、19年を起点に少し持ち直していますね。コロナによる一時的なスポット価格の上昇により、営業利益率は12.8%まで回復しています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。14年までのEPSは大きな赤字を垂れ流していましたね。OSGは船舶を処分することで、利益を改善しています。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、赤字の年も多く全体的に不安定です。16年以降に設備投資を縮小するも、営業CFは上向いていないですね。他のタンカー企業と比較しても、あまり良い数値とは言えません。

では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

オーバーシーズ(OSG)の注目ポイントは?

ティーケイ・タンカーズに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。 スコーピオ・タンカーズは石油タンカーを所有し、原油や石油製品を世界中に輸送する会社です。そのため、原油タンカーの運賃価格に比例して、売上高や利益が増えます。

注目1:原油タンカー船を23隻保有している?

参考:Overseas Shipholding Group Inc.

オーバーシーズが所有するタンカーと不定期船の割合です。

オーバーシーズは全部で23隻を保有し、ATB(articulated tug barges)9隻も保有しています。ATBとは連結式タグボートで、大型船をロープで牽引するなど安全に離着岸できるようにサポートする船です。

定期船の売上高に占める割合は71%と高いです。

では、過去10年間の原油タンカーの市況はどうでしょうか?

注目2:原油タンカー運賃は過去10年で最低水準?

参考:不定期船・タンカー運賃指標の推移(BDI/WS)

日本郵船による、不定期船(水色)とタンカー運賃(青色)の推移です。

タンカー運賃は、20年3月に一時的に200まで急騰しています。その理由は、20年3月に陸上の貯蔵タンクが一杯になり、洋上タンカーのスポット価格が高騰したからです。しかしながら、5月以降はタンクの問題が解消され、運賃は過去10年で最も低水準です

世界的に原油の消費量が急減したことで、船舶の数が過剰だからです。

タンカー運賃は原油価格には依存せず、原油の海上運搬量(需要)と船舶数(供給)に依存します。20年5月から原油価格は急回復しているが、原油タンカーの需給は緩いです

コロナによる影響で、20年の原油消費量は過去水準ですね。では、原油タンカーの運賃の指標は何を見れば良いのでしょうか?

注目3:タンカー運賃の指標はサイズ毎に確認できる?

参考:Tanker Worldscale Rate

原油タンカー運賃の指標を見るには、SIMPSONというサイトが掲示しています。船舶サイズごとに、過去6ヶ月間のタンカー運賃を調べられます。最も小さい37000サイズの運賃を見ると、21年あたりから価格が上昇しています。

では、20年3月のコロナショックでは、どれだけ石油需要が急落したのでしょうか?

注目4:21年Q3にコロナ以前の水準まで回復する?

参考:World Crude Oil Supply and Demand Forecast, 2020-2021

21年以降の原油の供給と需要予測です。

世界の原油消費量(緑色)を見ると、19年Q4の101百万バレルから、20年2Qに84百万バレルまで急落しました。しかしながら、21年Q3には98百万バレルまで回復し、22年Q3には過去最高水準を更新します

消費量が回復するということは、原油タンカーの需要が上昇しますね。

需要が上昇する中でも、タンカーの供給量はあまり伸びません。なぜならば、コンテナ船やバルク船と同様に、環境規制で新しい船舶が作られていないからです。鉄鉱石の価格が2倍に上昇したことで、新たな設備投資には膨大な資金が必要になります。

そのため、コンテナやバルク運賃で起きた上昇は、いずれは原油にも波及します。

環境問題で原油の需要が落ち込んだように見えます。しかしながら、世界規模で見ると、原油の需要や消費量は伸び続けていますそのため、原油タンカーの数が増えなければ、タンカー運賃は上昇するしかありません。

参考:世界のエネルギー消費と資源

ティーケイ・タンカーズのチャーター料金は、前四半期と比較して増加しています。

まとめ:オーバーシーズ(OSG)の四半期決算は?

ティーケイ・タンカーズの注目ポイントは...
  1. 2016年に上場した、原油タンカー保有する米国の海運企業
  2. タンカー船を全部で23隻、タグボートを10隻を保有する
  3. 過去10年間の決算書を見ると、売上高は減少傾向にある
  4. 船舶を大量に処分し、17年に売上高は前年比で半分以下になる
  5. 19年から好転し始め、20年に営業利益率は12%に改善
  6. 設備投資も少なく、事業規模は年々縮小傾向にある
  7. 環境規制で船舶が作られず、需給はタイトになる可能性が高い

個人的にはOSGは、投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、過去最低水準のタンカー運賃は、いずれ上昇すると思うからですタンカー運賃は原油価格には依存しません。原油の海上運搬量(需要)と船舶数(供給)で決まります。世界の原油消費量の予測を見ると、22年後半には過去最高を更新します。

実際に、足元のタンカー運賃は22年に上昇を始めていますね。世界的な原油の需要は増え始めるも、船舶の注文数は歴史的低水準にあります。中国景気減速やロシア危機など懸念材料はあるも、22年にタンカーの強気相場が訪れそうです。

原油タンカーの大手は、ベルギーのユーロナブ(EURN)ですね。

参考:ユーロナブ(EURN)の四半期決算|20年4Qの売上高は−61%

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です