業界最大手のシスコを抜き、パロアルトネットワークスはセキュリティ機器で世界1位です。売上高は10年間で28倍にも拡大し、21年もトップの成長率を誇ります。22年1Qの売上は前年比+31%、2Qと3Qは+29%と引き続き好調です。
- 「コロナは追い風で、20年3月から株価は4倍に増えた…」
- 「最大手シスコを抜き、セキュリティ機器で世界1位である…」
- 「売上高は10年で28倍だが、営業利益率は−7%と赤字だ…」
パロアルトネットワークスは、セキュリティ機器とプラットフォームを提供する米国企業です。通信機器としては珍しく、サブスク型ビジネスに成功し包括的なセキュリティを提供しています。セキュリティ機器では、シスコを抜きトップ企業に拡大しています。
パロアルトネットワークスは、長期で投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、市場1位だったシスコからシェアを奪い、順調に売上を拡大してるからです。同社の包括的なセキュリティを提供するサブスク型は、他のプラットフォームやベンダーを巻き込む形で成長してきました。競争力が高く急激にシェアを奪っています。
ただし、営業CFは黒字だが営業利益率は−7%の赤字企業ですね。
また、高い成長率を折り込み、22年5月時点の予想PERは52倍と割高にあります。そのため、株価が大きく下落する局面があれば購入したいですね。長期的には通信量の増大に伴い、セキュリティ機器の需要は今後も増え続けます。
- パロアルトの4半期決算(22年1-3月)は?
- パロアルトの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 売上高は10年で28倍だが、赤字を脱却できない理由は?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
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パロアルトネットワークス(PANW)四半期決算は?

パロアルトネットワークス(PANW)の四半期決算を紹介します。
22年1Q決算(21年10月30日)
- 売上高:12.47億ドル(前年比+31%)
- Product:2.95億ドル(+24%)
- Subscription:8.79億ドル(+34%)
- 営業利益:−0.82億ドル(前年度−0.44億ドル)
- 純利益:−1.03億ドル(前年度−0.92億ドル)
- 1株当たり利益:−1.06ドル(前年度−0.97ドル)
22年2Q決算(22年1月31日)
- 売上高:13.16億ドル(前年比+29%)◯
- Product:3.08億ドル(+24%)
- Subscription:10.08億ドル(+34%)
- 営業利益:−0.73億ドル(前年度−0.88億ドル)
- 純利益:−0.93億ドル(前年度−1.42億ドル)
- 1株当たり利益:−0.95ドル(前年度−1.48ドル)◯
22年3Q決算(22年4月30日)
- 売上高:13.86億ドル(前年比+29%)◯
- Product:3.51億ドル(+25%)
- Subscription:10.35億ドル(+31%)
- 営業利益:−0.47億ドル(前年度−1.10億ドル)
- 純利益:−0.73億ドル(前年度−1.45億ドル)
- 1株当たり利益:−0.74ドル(前年度−1.50ドル)◯
3Qの売上高は前年比+29%で13.86億ドル、営業利益は−0.47億ドルでした。22年1Qと2Qに引き続き、3Qの売上と利益も好調です。営業利益率は−3.3%で引き続き改善傾向にあります。
パロアルトネットワークスが赤字決算が続いているが、営業CFでは黒字です。決算で黒字化するよりも、SaaS型モデルで売上高の拡大を優先しています。
セキュリティ関連企業は、都市封鎖の恩恵を受けています。なぜならば、在宅ワークが進み自宅とオフィスのセキュリティを強化する企業が増えたからです。しかしながら、経済再開が急速に進む21年後半も、引き続き事業は好調ですね。
22年4Qの売上高予想は15.4億ドル(前年比+26%)と好調を維持します。また、22年通期売上予想を54.91億ドルに引き上げています。
22年4Q決算(22年8月…)
22年4Q決算は、8月20日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
パロアルトネットワークス(PANW)の損益計算書は?

パロアルトネットワークスは12年に53ドルで上場しました。株価は順調に上昇し、常に最高値を更新し続けています。22年5月は483ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高が順調に拡大しています。20年の売上高は34億ドル、過去10年で28倍にも増えています。ただし、赤字企業で損失額は縮小するも、営業利益率は−5%と低いです。
利益率よりも成長を優先している企業ですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは上昇傾向にあるも、EPSは赤字が続いていますね。ただし、自己資本比率は10%と良くはないが、極端に悪くもありません。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に拡大しています。営業利益では赤字だが、CFはしっかりと黒字化しています。また、投資CFが少なく優良ビジネスであることも分かりますね。パロアルトネットワークスは利益率よりも成長を重視しています。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
パロアルトネットワークス(PANW)の注目ポイントは?

パロアルトネットワークス(PANW)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。パロアルトネットワークスは、セキュリティ機器とプラットフォームを提供する米国企業です。サブスク型ビジネスに成功し、包括的なセキュリティを提供しています。
注目1:サブスクが売上高全体の7割を占める?
パロアルトネットワークスの事業別売上高の推移です。
パロアルトネットワークスは平均成長率+47%で順調に拡大しています。成長率が高いのはサブスクリプションで、21年には売上高全体の7割を占めています。セキュリティサービスを一括カバーするサブスク型は、包括的なビジネスとして需要が高いです。
具体的には、エンドポイント(接続されたPCやスマホ)、クラウドそれぞれにセキュリティ製品を展開し、それらを連携させることでネットワークと端末の双方がセンサーとなり包括的な脅威対策を可能とします。
パロアルトネットワークスは、他のセキュリティプラットフォームやベンダー企業を巻き込む形で進化しています。その結果、長年首位だったシスコを抜き、セキュリティ機器で世界1位に成長しています。
注目2:シスコを抜きセキュリティ機器世界1位に成長?
セキュリティティ機器の世界上位5社です。
業界最大手はパロアルトネットワークス(PANW)です。2番手にシスコ(CSCO)、3番手にフォーティネット(FTNT)、4番手にチェックポイント(CHKP)、5番手にソニックウォールと、米国企業5社がランクインします。
シスコのセキュリティ機器も前年比+10%前後で拡大しているが、パロアルトネットワークスはその2〜3倍で拡大しています。また、3番手のフォーティネットも急速にシェアを伸ばしています。
参考:フォーティネット(FTNT)四半期決算|上位企業のシェアを奪い急成長
では、セキュリティ関連の市場はどのように拡大しているのでしょうか?
注目3:年率11.8%で24年には270億ドル規模?
セキュリティ関連の市場規模の推移です。
PCやモバイル、通信量の増大に伴い、世界的にセキリティの重要度は増しています。20年のセキュリティ市場は168億ドルです。年率11.8%で拡大し、24年には270億ドルになると試算されています。
資金力がある企業は買収を進め、寡占化していく事が予想できます。
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:パロアルトネットワークスの四半期決算は?
- 12年に上場した、セキュリティ機器を販売する米国企業
- サブスク型ビジネスに成功し、包括的なセキュリティを提供
- 他の企業やプラットフォームを巻き込む形で、事業を拡大してる
- 売上高は10年で28倍だが、営業利益率は−7%と赤字である
- 赤字企業だが、フリーCFは黒字で利益より成長を重視している
- セキュリティ機器で最大シェア、シスコを抜いて1位になる
- 競合はフォーティネットで、2社でシスコからシェアを奪う
パロアルトネットワークスは、長期で投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、市場1位だったシスコからシェアを奪い、順調に売上を拡大してるからです。同社の包括的なセキュリティを提供するサブスク型は、他のプラットフォームやベンダーを巻き込む形で成長してきました。競争力が高く急激にシェアを奪っています。
ただし、営業CFは黒字だが営業利益率は−7%の赤字企業ですね。
また、高い成長率を折り込み、21年11月時点の予想PERは70倍と割高にあります。そのため、株価が大きく下落する局面があれば購入したいですね。長期的には通信量の増大に伴い、セキュリティ機器の需要は今後も増え続けます。
シスコは特許に守られたビジネスで圧倒的なシェアを持ちます。
しかしながら、クラウドや低価格対商品の台頭で少しずつシェアを奪われていますね。フォーティネットは、セキュリティ機器のトップ企業で、シェアを奪っているうちの1社です。
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