クラウドフレア(NET)四半期決算|3Qは+32%に加速

クラウドフレアはCDNサービスの顧客数で、89%のシェアを持つ独占企業です。クラウド市場と共に事業は急拡大し、売上高は5年で5倍にも増えています。ただし、23年2Qの売上成長率は+30%、3Qは+32%に加速しています

  • 「CDNサービスの顧客数で、市場シェアの89%を獲得してる…」
  • 「19年に上昇してから、株価は4.6倍にも上昇している…」
  • 「赤字が続いているが、売上高は5年で5倍と順調に拡大してる…」

クラウドフレアとは、コンテンツ配信サービス(CDN)を提供する米国企業です。市場シェアは4.7%と小さいが、顧客数では全体の89%を占めるほど多いです。クラウドフレアは安価なサービスを提供することで、小口顧客の数を増やしています。

個人的には、クラウドフレアは投資したい銘柄でないです。

なぜならば、CDN市場の拡大と共に売上は増えてるが、利益が出ないビジネスだからです。売上高は過去5年で5倍に増えているが、20年の営業利益率は−24%と低いです。サーバ設置で設備投資が膨大な上に、営業CFも大幅な赤字を抱えています。

利益が出ていない理由は、単純に競合企業が多いからです。

業界最大手のAkamaiがシェア35%を持ち、新興企業のFastlyも順調に伸びています。また、クラウド事業と相性が良い大手アマゾンがいるなど、シェア獲得競争は激化しますね。最終的には資金が豊富なアマゾンやアリババがCDN市場も独占すると予想します。

クラウドフレアは引き続き、競合のシェアを奪うことで成長してます。

NETの投資判断したい人向け
  1. クラウドフレアの4半期決算(23年7-9月)は?
  2. クラウドフレアの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 顧客シェアが89%でも、投資するべきでない理由は?

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

クラウドフレア(NET)の四半期決算は?

クラウドフレア(NET)の四半期決算を紹介します。

23年1Q決算(23年3月30日)

1Qの内容は...
  1. 売上高:2.90億ドル(前年比+36%)◯
  2. 営業利益:−0.47億ドル(前年度−0.40億ドル)
  3. 純利益:−0.38億ドル(前年度−0.41億ドル)
  4. 1株当たり利益:−0.12ドル(前年度−0.13ドル)◯

23年2Q決算(23年6月30日)

2Qの内容は...
  1. 売上高:3.08億ドル(前年比+30%)◯
  2.  米国:+30%
  3.  欧州:+38%
  4.  太平洋:+23%
  5.  その他:+35%
  6. 営業利益:−0.56億ドル(前年度−0.64億ドル)
  7. 純利益:−0.94億ドル(前年度−0.63億ドル)
  8. 1株当たり利益:−0.28ドル(前年度−0.20ドル)◯

23年3Q決算(23年9月30日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:3.35億ドル(前年比+32%)◯
  2. 営業利益:−0.39億ドル(前年度−0.45億ドル)
  3. 純利益:−0.23億ドル(前年度−0.42億ドル)
  4. 1株当たり利益:−0.07ドル(前年度−0.13ドル)◯

3Qの売上高は前年比+32%で3.35億ドル、営業利益は−0.39億ドルでした。23年1Qや2Qに続き、3Qも高い売上成長率を維持しています。営業利益率は−11.6%と少し改善しています。

他のハイテク企業と比較して、23年も業績は悪くはないですね。ただし、同社CEOは23年末まで逆風が続くとしています。

23年4Qの売上予想は、3. 525億ドル(前年比+28%)としています

23年通期は、12.865億ドルです。

Cloudflareの共同創設者兼最高経営責任者(CEO)のマシュー・プリンス氏は「当社はまた好調な四半期を達成し、売上高は前年同期比32%増の3億3,560万ドルとなり、5四半期連続で過去最高の営業利益を達成した」と述べた。 「第 3 四半期に、当社は AI 分野での取り組みを絶え間なく革新し、加速させ、Workers AI を使用して高速かつ安全でコンプライアンスに準拠した AI 推論を大規模に展開するための最も完全なプラットフォームと、AI の担当者とのいくつかのパートナーシップやコラボレーションを発表しました。 私たちは推論が AI における最大のチャンスであると信じており、推論タスクは主にエンドデバイスや Cloudflare などの接続クラウド上で実行されることになります。 2024 年末までに、Cloudflare が世界中で稼働しているほぼすべての場所で、すべてのインターネット ユーザーの数ミリ秒以内に、推論に最適化された GPU が実行されるようになると予想しています。」

参考:Cloudflare 3Q 2023 Financial Results

23年4Q決算(23年12月…)

23年4Q決算は、24年2月3日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

クラウドフレア(NET)の損益計算書は?

クラウドフレアは19年9月に18ドルで上場しました。株価は右肩上がりで上昇し、最高値を更新し続ける銘柄ですね。23年11月は56ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に拡大しています。20年の売上高は4.31億ドルで、5年で5倍に増えています。しかしながら、大幅な営業損失は改善できず、20年の営業利益率は−24%と低いです。

CDNは競合企業も多く、利益が出にくいビジネスでもありますね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは2.6ドル前後で横ばいですね。EPSは18年に赤字が拡大するも、以降は縮小しています。赤字企業だが自己資本比率は59%と悪くないです。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、赤字が拡大していますね。CDNビジネスはサーバーを設置するため投資CFを必要とします。また、売上高が増える中でも営業CFは黒字化できず、儲からないビジネスだと言えそうです

利益が出ない理由は、新興企業など全体的に競合が多いからです。また、競合の1社であるアマゾンは、クラウド事業で利益を得ているためCDN事業は赤字でも良いですね。専業企業が利益が出てない理由は、過当競争に陥っているからです。

では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

クラウドフレア(NET)の注目ポイントは?

クラウドフレア(NET)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。クラウドフレアとは、コンテンツ配信サービス(CDN)やセキュリティサービス、それから分散型ドメイン名サーバシステムを提供する企業です。

注目1:CDNは年率12%で拡大し24年に221億ドル?

参考:CDN Market Share

17-24年のCDN市場規模と地域シェアです。

20年のCDN市場規模は139億ドルと試算されています。年率12%で拡大し24年には221億ドル、伸び率が最も高いのはアジア太平洋地域ですね。

クラウドフレアが提供するCDNは、コンテンツ配信サービスと呼ばれるものです。ネットで表示する画像や文章を世界中にキャッシュ(一時保存)するサービスです。CDNサーバを世界中に配置することで、ネットを表示するスピードを高速化しています。

また、Webサーバに障害が起きても、CDNサーバがあれば問題なく利用できます。そのため、障害対策やセキュリティ面でも需要が高いです。

では、クラウドフレアはCDN市場でどれくらいシェアを持つのでしょうか?

注目2:クラウドフレアは6番手で4.7%のシェア?

参考:CDN Market Share

少しデータは古いが、2016年時点のCDN市場のシェアです。

CDN市場で最もシェアが大きいのは、米国Akamaiで35.3%を占めます。2番手は米国Fastlyで12.9%、3番手はEdgeCastとSelf Seviceで11.8%です。クラウドフレアは6番手で、4.7%のシェアを持ちます。

しかしながら、顧客数で最も多いのはクラウドフレアです。

注目3:クラウドフレアの顧客は全体の89%を占める?

参考:Cloudflare Market Share

CDN企業の顧客数の上位ランキングです。

市場シェアでは6番手のクラウドフレアだが、顧客数では110万社と全体の89%を占めています対して、市場シェアが大きいAkamaiやアマゾン、Fastlyの顧客数は少ないですね。なぜならば、この3社はトラフィックが多い大口顧客からの需要が高いからです。

クラウドフレアの顧客数が多い理由は、機能は制限されるが無料でも利用できるからです。また、有料プランでも、Proで月20ドル、Businessで月200ドルと安価です。そのため、トラフィック数が少ない小規模な顧客が数多く利用します。

ただし、今後はクラウドフレアの収益は先細る可能性が高いです。

なぜならば、クラウドフレアはオンプレミス環境を想定しているからです多くの企業はアマゾンなどのクラウド環境に移行しているため、必然的に利用者も減少する可能性が高いです。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:クラウドフレア(NET)の四半期決算は?

クラウドフレアの注目ポイントは...
  1. 19年9月に上場した、CDNサービスを提供する米国企業
  2. 市場シェアは4.7%だが、顧客数は全体の89%を占める
  3. 売上高は5年で5倍だが、営業利益率は−24%と低い
  4. サーバ設置で投資CFが大きく、営業CFも赤字で利益が出ない
  5. CDN市場は大手や新興の競合が多く、過当競争に陥っている

個人的には、クラウドフレアは投資したい銘柄でないです。

なぜならば、CDN市場の拡大と共に売上は増えてるが、利益が出ないビジネスだからです。売上高は過去5年で5倍に増えているが、20年の営業利益率は−24%と低いです。サーバ設置で設備投資な上に、営業CFも大幅な赤字を抱えています。

利益が出ていない理由は、単純に競合企業が多いからです。

業界最大手のAkamaiがシェア35%を持ち、新興企業のFastlyも順調に伸びています。また、クラウド事業と相性が良い大手アマゾンがいるなど、シェア獲得競争は激化しますね。最終的には資金が豊富なアマゾンやアリババがCDN市場も独

CDN市場で最も勢いがあるのはファストリーです。グーグルと業務提携しクラウドとのエッジを拡張するなど、技術力で高い評価を受けていますね。ただし、クラウドフレアと同様に、高い成長率だが赤字を抱えています。

参考:ファストリーの四半期決算|20年3Qは+41%でも危険な理由は?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です