通信キャリアのTモバイルは、5Gや在宅ワーク増加の恩恵を受ける銘柄ですね。米国は大手3社が寡占化していて、同社は最も契約者数を伸ばしている企業です。ただ、22年2Qの売上前年比は−1.2%、3Qは−0.7%と改善しています。
- 「07年に66ドルで上場、21年は2倍に上昇する…」
- 「業界4位のスプリントを買収、大手2社を追随してる…」
- 「業界3社が寡占化しており、最も成長率が高い企業だ…」
Tモバイル(TMUS)は、米国の3大通信キャリアのひとつですね。業界内で最も成長率が高く、20年に業界4位のスプリントを買収しています。買収により業界2番手のベライゾン(VZ)と並ぶシェアを持ちます。
個人的には、Tモバイルは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、通信は成長が期待できない成熟産業で、低料金で提供することでシェアを拡大しているからです。大手2社からシェアを奪うことに成功しても、業界全体としては悪材料です。
21年4Qの売上成長率は2.2%と低く、足元の伸びは軟調です。
マイナス成長だったAT&T(T)やベライゾン(V)よりは良いが、収益性の低下は避けられないですね。通信業界に投資する利点は、あまり大きいとは言えません。
22年11月時点の予想PER19倍と割高ではないですね。
- Tモバイルの4半期決算(22年7-9月)は?
- Tモバイルの過去10年間の売上高や営業利益は?
- スプリントを買収し、大手3社で最も成長率が高い?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
Tモバイル(TMUS)の四半期決算は?

Tモバイル(TMUS)の四半期決算を紹介します。
22年1Q決算(22年3月30日)
- 売上高:201.20億ドル(前年比+1.8%)
- 営業利益(EBITDA):65.84億ドル(−2.1%)
- 純利益:7.13億ドル(−23%)
- 1株当たり利益:1.41ドル(+51%)
22年2Q決算(22年6月30日)
- 売上高:197.01億ドル(前年比−1.2%)
- 営業利益(EBITDA):63.45億ドル(−6.6%)
- 純利益:−1.08億ドル(−111%)
- 1株当たり利益:1.94ドル(+106%)
22年3Q決算(22年9月30日)
- 売上高:194.77億ドル(前年比−0.7%)×
- Postpaid service:115.48億ドル(+6.9%)
- 営業利益(EBITDA):70.39億ドル(+3.3%)
- 純利益:5.08億ドル(−26%)
- 1株当たり利益:0.40ドル(−27%)○
3Qの売上高は前年比−0.7%で194.77億ドル、営業利益(EBITDA)は+3.3%で70.39億ドルでした。22年2Qに続き、3Qもマイナス成長ですね。
経済再開に伴い、通信需要はやや減少しています。
ただ、PostPaidサービスの加入数は好調で、通年で前年比2倍の160万人に増えています。総顧客数は過去最高の1.087億人にも及びます。同社CEOは今後の見通しについても強気で、5Gネットワークでは他社を圧倒しているといいます。
22年通期の売上予想は、サービス事業で154億ドル(+4%)です。
ワシントン州ベルビュー — 2022 年 10 月 27 日 — T-Mobile US, Inc. (NASDAQ: TMUS) は本日、2022 年第 3 四半期の結果を報告し、ポストペイドおよびブロードバンドの顧客増加で業界をリードし、2022 年のガイダンスを 3 四半期連続で引き上げました。同社の差別化された成長戦略と業界最高の前年比ポストペイド電話解約率の改善により、業界で最高のポストペイド サービス収益とキャッシュ フローの成長が実現しました。同社の持続的な業績と統合の大幅な進展により、T-Mobile は 3 つの格付け機関すべてから完全な投資適格格付けを受け、2023 年 9 月までに最大 140 億ドルの同社普通株式の自社株買いプログラムを開始する取締役会の承認を得ることができました。
「私たちは常に、私たちの願望は、一方を他方のために犠牲にすることなく、最高のネットワークと最高の価値の両方を顧客に提供する最初で唯一のプロバイダーになることであると言ってきました.その約束を果たしていることは明らかだ」と、T-Mobile の CEO、Mike Sievert 氏は語った。 「これまでで最高のポストペイド アカウントの純増と、業界をリードするポストペイドおよびブロードバンドの顧客数の増加に続いて、今年 3 回目のガイダンスを引き上げています。当社の非キャリア戦略は、この絶え間なく変化する競争とマクロの中で勝ち続けています。経済情勢と私たちの勢いは強まるばかりです。」
22年4Q決算(22年12月…)
22年4Q決算は、23年1月28日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
Tモバイル(TMUS)の損益計算書は?

Tモバイルは07年に66ドルで上場しています。最高値は21年5月の144ドルで、22年11月は143ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、20年と21年に大きく売上が伸びています。20年に業界4位のスプリントを買収したからですね。21年の営業利益率は9.5%に低下するも、シナジー効果はこれからですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。自己資本比率は33%で、EPSも比較的に安定しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、常に赤字です。業界3位であるTモバイルは、顧客を獲得するために積極的に設備投資しています。20年や21年は5G投資もあり、投資CFは増えていますね。
では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか?
Tモバイル(TMUS)の注目ポイントは?

Tモバイル(TMUS)の注目ポイントを紹介します。
注目1:Tモバイルは通信業界3位で29%のシェア?
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参考:Wireless subscriptions market share by carrier in the U.S.
ワイヤレス通信の加入者数の市場シェアです。
ワイヤレス通信は大手3社が寡占化しています。業界最大手はAT&T(T)が39%、2位はベライゾン(VZ)が29%、3位にスプリントを買収したTモバイルが29%と続きます。買収したことで、2位のベライゾンとは差が縮小しています。
では、Tモバイルの事業別の売上を見てみましょう。
注目2:ポストペイド事業が売上比率の5割?
Tモバイルの事業別の売上高推移です。
20年4月にスプリントを買収したことで、売上高は大きく増えています。特に、売上が大きい事業は後払いサービスで、売上比率の5割を超えています。次いで、設備関連事業、前払いサービス事業ですね。
スプリントとの相乗効果は高いですね。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:Tモバイル(TMUS)の決算は?

- 07年に上場した、3大通信キャリアの米国企業
- 業界4位のスプリントを買収し、3社が寡占化してる
- 買収したことで売上を伸ばすも、21年後半は停滞気味
- 低価格帯で提供するため、営業利益率は10%と低い
- 技術的には2社より遅れ、5G投資の先行投資は大きい
個人的には、Tモバイルは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、通信は成長が期待できない成熟産業で、低料金で提供することでシェアを拡大しているからです。大手2社からシェアを奪うことに成功しても、業界全体としては悪材料です。
21年4Qの売上成長率は2.2%と低く、足元の伸びは軟調です。
マイナス成長だったAT&T(T)やベライゾン(V)よりは良いが、収益性の低下は避けられないですね。低成長産業での高い成長率は魅力だが、22年2月時点の予想PER32倍と高いです。通信業界に投資する利点は、あまり大きいとは言えません。
業界3位のTモバイルが攻勢を仕掛けているため、業界地図は一変しています。最大手のAT&Tやベライゾンはメディ事業を売却し、競争力を高めていますね。連続増配33年で知られるAT&Tだが、21年にワーナー事業を売却し、減配すると予想されています。
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