グーグル(GOOG)四半期決算|22年3Qは+6%に減速

広告収入に依存するグーグルは、コロナで最も悪影響を受けた会社です。しかし、Youtubeやクラウド事業が好調で、21年2Qは前年比+62%に加速しています。ただし、経済再開後の22年2Qは+12%、22年6Qは+23%と減速しています。

  • 「コロナから株価が2倍に高騰するも、21年も維持できるのか…」
  • 「コロナで広告費が落ち込むも、Youtubeやクラウドは好調だ…」
  • 「20年2Qに初の赤字決算に陥るも、3QにはV字回復に成功した…」

グーグルは、世界1位の検索エンジンと動画配信の米国企業です。コロナが直撃した20年2Qは、上場以来初のマイナス成長に陥りました。しかし、Youtubeやクラウドの好調に加えて、広告収入が回帰したことで成長が加速しています。

個人的には、グーグル株は長期で保有したい銘柄のひとつです。

なぜならば、コロナ後に再び高い成長率に回帰したからです。売上比率8割以上だったGoogle検索が伸び悩み、成長率は1桁台まで落ちました。しかし、Youtube広告とクラウドの好調に加えて、Google検索も再び回復しています。

成長を牽引してるのは、成長率が50%を超えるYoutubeとクラウドです。さらに、検索の広告費が回帰し、21年2Qの成長率は+62%に加速しています。ただし、iOSの広告制限や企業の広告費削減で、22年3Qは+6%まで減速しています。

22年10月の予想PER17倍は割安だが、現時点では欲しい銘柄ではないです。

グーグルの投資判断したい人向け
  1. グーグル直近の4半期決算(22年7-9月)は?
  2. グーグルの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. iOSの広告制限で、売上成長率は+32%に減速

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

グーグル(GOOG)の四半期決算は?

グーグル(GOOG)の四半期の決算を紹介します。

22年1Q決算(22年3月31日)

1Qの決算内容は...
  1. 売上高:680.11億ドル(前年比+23%)✖️
  2.  Google検索広告:396.18億ドル(+24%
  3.  Youtube広告: 68.69億ドル(+14%
  4.  アドセンス広告等:81.74億ドル(+20%
  5.  その他:68.11億ドル(+4%
  6.  Googleクラウド: 58.21億ドル(+43%
  7. 営業利益:200.94億ドル(+30%
  8. 純利益:164.36億ドル(−9%)
  9. 希薄化EPS:24.62ドル(−7%)✖️

22年2Q決算(22年6月30日)

2Qの決算内容は...
  1. 売上高:696.85億ドル(前年比+12%)✖️
  2.  Google検索広告:407億ドル(+14%
  3.  Youtube広告: 73億ドル(+5%
  4.  アドセンス広告等:83億ドル(+9%
  5.  Googleクラウド: 63億ドル(+36%
  6.  その他:66億ドル(−1%)
  7. 営業利益:195.00億ドル(+0%)
  8. 純利益:160.02億ドル(−13%)
  9. 希薄化EPS:1.21ドル(−11%)✖️

22年3Q決算(22年9月30日)

3Qの決算内容は...
  1. 売上高:690.92億ドル(前年比+6%)✖️
  2.  Google検索広告:395.39億ドル(+4%
  3.  Youtube広告: 70.71億ドル(−2%)
  4.  アドセンス広告等:78.72億ドル(−1%)
  5.  Googleクラウド: 58.21億ドル(+37%
  6.  その他:68.68億ドル(+2%
  7. 営業利益:171.35億ドル(−19%)
  8. 純利益:131.90億ドル(−26%)
  9. 希薄化EPS:1.06ドル(−7%)✖️

3Qの売上高は前年比+6%で690.92億ドル、営業利益は−19%で171.35億ドルでした。22年1Qや2Qと比較すると、3Qも減速していますね。営業利益率は24.8%で過去10年でも低い数値ですね。

経済再開で好調だった21年2Qの+62%から、減速が続いています。これは、iOSのトラッキング制限の影響も受けています。また、22年以降は景気後退懸念により、企業の広告費削減が続いていますね。

数年前までは、Google検索だけで売上8割を稼ぐ会社でした。

しかし、近年はYoutubeやクラウドなどの成長事業が、検索広告の依存度を減らしています。Google検索は20年前半まで低成長が続いていたが、コロナ後の広告収入回帰で再び成長が加速しています。

Alphabet と Google の CEO である Sundar Pichai 氏は、次のように述べています。 AI を利用した検索とクラウドの両方の大幅な改善、YouTube ショートを収益化する新しい方法など、先月発表した製品発表だけでも、そのことが非常に明確に示されています。 私たちは、長期的に責任を持って投資することと、経済環境に対応することの両方に焦点を当てています。」

Alphabet と Google の CFO である Ruth Porat 氏は次のように述べています。 第 3 四半期の業績は、外国為替の影響を受けながらも、検索の健全な基本的成長とクラウドの勢いを反映しています。 私たちは、最優先の成長優先事項を促進するためにリソースを再調整するために取り組んでいます。」

参考:Alphabet Announces Third Quarter 2022 Results

22年4Q決算(22年12月…)

22年4Q決算は、23年1月28日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

グーグル(GOOG)の10年間の損益計算書は?

グーグルは04年に64ドルで上場しました。常に最高値を更新し続ける銘柄で、22年11月は101ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上と営業利益は右肩上がりで増えています。21年の売上高は1966億ドル、過去10年で5.2倍にも増えていますね。Google検索の広告収入が伸び悩み、19年の営業利益率は22%まで低下しています。

しかし、21年には再び加速し25%まで上昇していますね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。直近のBPSは少し低下したが、BPSもEPSも上昇していますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に伸びています。研究開発に活発な企業として知られます。完全自動運、人工知能、VR/AR、ベンチャー投資、生命科学研究など、あらゆる分野に先行投資していますね。

しかし、先行投資に有り余る営業CFを稼いでいる会社です。では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか?

グーグル(GOOG)の注目すべきポイントは?

グーグル(GOOG)の注目すべきポイントを紹介します。グーグルは世界1位の検索エンジンと動画配信の米国企業です。売上比率57%を占めるGoogle検索は伸び悩むも、Youtubeやクラウドが成長を牽引しています。

注目1:22年3Qの売上成長率は+6%に減速?

グーグルの四半期毎の売上高と成長率の推移です。20年は過去10年比較でも、かなり高い成長率を記録しています。

しかしながら、21年Q3は前年比+6%まで減速しています

では、事業別の売上比率はどうでしょうか?

注目2:Google検索の売上比率は57%を占める?

21年1Qの事業別の売上構成比です。

売上比率が最も高いのは、Google検索で57%を占めています次いで、アドセンス収入が12%、その他(Youtube定額制、スマホ端末)が11%、Youtubeが10%、クラウドが7%と続きます。

数年前までは、Google検索が8割を占める会社でした。しかし、近年はYoutubeやクラウドなど広告以外で成長を牽引していますね。Google検索の収益は57%と大きいが、以前よりバランスが良いですね。

検索エンジンで市場を圧倒しているが、22年以降は再び伸び悩むかもしれません。先行してる中国市場を見ると検索窓の需要は、アマゾンなどのEコマース、InstagramやTwitterなどのSNSに移行しつつあります。

では、事業別の成長率はどのように推移してるでしょうか?

注目3:Youtubeとクラウドが前年比+40%で拡大?

参考:グーグルの親会社アルファベット、予想を大きく上回る好決算

グーグルの事業別の売上高成長率の推移です。

近年グーグルの成長を牽引してるのは、Google検索以外の事業です。Youtube広告とクラウド事業は、前年比+40%を超える高い成長率を維持しています。また、Youtube定額制、スマホ端末販売を含むその他も、40%台まで加速していますね。

20年Q2にマイナス成長に陥るも、Q3には早くも持ち直しました。

その背景にあるのは、コロナで直撃した広告収入が戻ったからです。コロナ後の経済再開で、Google検索やアドセンス広告が回復している事が分かります。

では、Youtubeやクラウドは今後も高成長を維持できるでしょうか?

注目4:Youtubeは米国利用者数1位の1.64億人?

参考:Most popular video streaming services in the United States

米国内のビデオストリーミングの利用者数の上位企業です。

19年時点で最も月間利用者が多いのは、Youtubeで1.63億人にも及びます。2位のNetflixは0.46億人、3位のHuluは0.26億人、4位のAmazonは1.6億人です。Youtubeが他を圧倒している事が分かりますね。

Youtubeは広告収入だけではなく、定額サービスでの課金も増やしています。世界中で人気が高いYoutubeは、今後も利用者が増え続ける可能性が高いです。

では、クラウド事業はどうでしょうか?

注目5:IaaS&PaaSでGoogleクラウドは世界3位?

参考:クラウド市場でAlibabaがIBMを抜き去る

IaaSとPaaS、プライベートクラウドの市場シェア推移です。

PaaSを含めた市場でも、アマゾンが33%と世界1位です。2位はマイクロソフトで20%、3位はグーグルで9%、4位はアリババで5%と続きます。IaaS(インフラ)の単体市場では、アリババにも抜かれ5.3%しかありません。

21年時点で、Google クラウドは赤字を脱却できていません。しかし、世界最大の検索エンジンや動画配信を持つなど、クラウド事業を運営する利点は大きいです。アマゾンやマイクロソフトからシェアを奪うのは難しいが、引き続き高い成長率を維持しそうです。

21年Q1の最新のIaaSとPaaSの市場シェアです。

参考:Amazon Leads $150-Billion Cloud Market

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:グーグル(GOOG)の四半期決算は?

グーグルの注目ポイントは...
  1. グーグルの売上高は、8割以上が広告収入に依存している
  2. コロナの影響で、上場以来初のマイナス成長に落ち込む
  3. 3-6月期でGDP3割落ち込む中で、前年比2%減に抑えられた
  4. グーグルCEOは、新規採用や設備投資を抑制すると発表した
  5. Googleクラウドは、3番手でAWSやAzureに遅れている

個人的には、グーグル株は長期で保有したい銘柄のひとつです。

なぜならば、コロナ後に再び高い成長率に回帰したからです。売上比率8割以上だったGoogle検索が伸び悩み、成長率は1桁台まで落ちました。しかし、Youtube広告とクラウドの好調に加えて、Google検索も再び回復しています。

成長を牽引してるのは、成長率が50%を超えるYoutubeとクラウドです。さらに、検索の広告費が回帰し、21年2Qの成長率は+62%に加速しています。ただし、iOSの広告制限で3Qは+41%、4Qは+32%で減速しています。前年比では減速しているが、20年後半が好調なだけで十分な成長率です。

懸念されていたiOS制限の影響は大きくはありません。

Youtube定額制やスマホ端末の販売など、グーグルは課金する手段が豊富にあります。また、広告収入の依存度を減らしたことで、より安定した企業に成長しています。21年11月のPER24倍は、十分に割安水準です。

グーグル以上に広告収入に依存するFacebookは、意外にもコロナの影響は少ないです。Facebookは前年比+43%、営業利益率も43%と過去最高の決算です。

参考:Facebookの四半期の決算|コロナで広告収入は3割減少?

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