コロナ後に成長が加速するも、iOS制限で再び減速しています。21年2Qには前年比56%まで急回復するも、経済再開後は減速ています。22年2Qは+7%、3Qはー4%に減速しています。
- 「コロナで売上が急落するも、株価は2倍に高騰した…」
- 「21Q3に前年比+33%だが、PERは22倍と割安だ…」
- 「アップルの広告制限は、22年にどれだけ影響受けるか…」
フェイスブックは、世界最大のSNSの米国企業です。世界1位のFacebookは24.9億人、2位のWhatas Appは20億人、4位のMessangerは13億人、6位のInstagramは10億人が利用しています。
個人的には、フェイスブックは長期で投資したい銘柄です。
なぜならば、高い売上成長に加えて、伸び代が高いと思うからです。コロナ後に広告費が回帰したことで、フェイスブックの売上高は前年比+56%に加速しています。また、営業利益率は42%と17年以来の水準に戻しています。
また、利用者が4割を占めるアジア圏で、収益化できてない点もプラス材料です。
GAFAで最も伸び代が高いのは、フェイスブックだと思います。なぜならば、フェイスブックとインスタグラムに、シームレスなEC機能を追加したからです。フェイスブックのEC機能は、最大規模の世界26億人ユーザーに直接アクセスします。
ただ、22年3Qの売上成長率は−4%、4Q予想もー8%と弱いです。低迷してる原因は、iOSの広告制限、ショートビデオなどの台頭、広告主のインフレや人件費増の影響です。そのため、23年以降も収益は悪化しそうですね。
22年11月時点の予想PER12倍は十分に割安です。だが、現在は積極的に買いに行ける局面ではありません。
- FB直近の4半期決算(22年7-9月)は?
- FBの過去10年間の売上高や営業利益は?
- アップルのターゲット広告制限の影響は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
フェイスブック(FB)の四半期決算は?

フェイスブック(FB)の四半期の決算を紹介します。
22年1Q決算(22年3月31日)
- 売 上 高 :279.08億ドル(前年比+7%)✖️
- 広告収入:269.98億ドル(+6%)
- その他:2.15億ドル(+8%)
- Reality Labs:6.95億ドル(+30%)
- 営業利益:85.24億ドル(−25%)
- 純 利 益 :74.65億ドル(−21%)
- EPS:2.72ドル(−18%)○
22年2Q決算(22年3月31日)
- 売 上 高 :288.22億ドル(前年比−1%)✖️
- 広告収入:281.52億ドル(−1.5%)
- その他:2.18億ドル(+13%)
- Reality Labs:4.52億ドル(+47%)
- 営業利益:83.58億ドル(−32%)
- 純 利 益 :66.87億ドル(−35%)
- EPS:2.46ドル(−31%)✖️
22年3Q決算(22年9月30日)
- 売 上 高 :277.14億ドル(前年比−4%)◯
- 広告収入:272.37億ドル(−4%)
- その他:1.92億ドル(+9%)
- Reality Labs:2.85億ドル(−49%)
- 営業利益:56.64億ドル(−46%)
- 純 利 益 :43.95億ドル(−52%)
- EPS:1.64ドル(−49%)✖️
3Qの売上高は前年比−4%で277.14億ドル、営業利益は−46%で56.64億ドルでした。22年1Qや2Qと比較して、3Qの売上と利益は減速していますね。営業利益率は20%と過去10年で最も低い数値です。
3QのDAUは19.8億人(前年比+3%)、MAUは29.6億人(+2%)、広告単価は18%減少、22年2Qのユーザー1人当たりの売上APRUは11.57ドル(+8%)です。
売上高は予想を上回るが、利益は大きく減速しています。22年4Qの売上予想は、312億ドル(前年比−8%)としています。
2022 年第 4 四半期の総収益は 300 ~ 325 億ドルになると予想しています。当社のガイダンスでは、現在の為替レートに基づいて、第 4 四半期の総収益の伸びが前年比で約 7% の逆風になると想定しています。
2023 年の予算の設定に向けて私たちが取っているアプローチについての背景を説明するために、私たちはより効率的に運営するために全面的に大幅な変更を行っています。一部のチームは人数を抑え、他のチームは縮小し、最優先事項にのみ人員の増加に投資しています。その結果、2023 年末の人員数は、2022 年第 3 四半期のレベルとほぼ一致すると予想されます。
私たちは、営業費用のすべての分野で精査を強化しました。ただし、これらの動きは実質的な投資サイクルに従うため、全体的な費用の軌跡が反映されるまでには時間がかかります。進行中のオフィス フットプリントの合理化などのいくつかのステップは、短期的にはコストの増加につながります。これは、より高い収益成長率に戻ると予想される将来に向けて、私たちをうまく設定するはずです。
2022 年の総費用は、850 億ドルから 880 億ドルの以前の見通しから更新され、850 億ドルから 870 億ドルの範囲になると予想しています。これには、2022 年の第 4 四半期に記録されると予想されるオフィス施設のフットプリントの統合に関連する推定 9 億ドルの追加費用が含まれます。これには、オフィス施設のフットプリントの統合に関連する推定 20 億ドルの費用が含まれます。
2023 年の経費の伸びのわずかな大部分は営業費用によるものであり、残りの伸びは収益コストによるものであると予想しています。 2023 年の営業費用の増加率は、人員関連以外の費用の増加を抑制し、2023 年の従業員数をほぼ現在の水準に維持することで大幅に減速すると予想しています。逆に、収益コストの成長は加速すると予想されます。これは、インフラストラクチャ関連の費用と、それほどではありませんが、来年後半に消費者向けクエスト ヘッドセットの次世代製品を発売することによる Reality Labs のハードウェア コストによるものです。
Reality Labs の費用は、総費用ガイダンスに含まれています。 2023 年の Reality Labs の営業損失は、前年比で大幅に増加すると予想しています。 2023 年以降は、長期的に会社全体の営業利益を伸ばすという目標を達成できるように、Reality Labs への投資のペースを調整していきたいと考えています。
2022 年の設備投資は、リースの元本支払いを含めて、以前の 300 億ドルから 340 億ドルの範囲から更新され、320 億ドルから 330 億ドルの範囲になると予想しています。 2023 年の設備投資額は、データセンター、サーバー、ネットワーク インフラストラクチャへの投資により、340 億から 390 億ドルになると予想しています。 AI キャパシティの増加は、2023 年の設備投資の増加のほぼすべてを後押ししています。
米国の税法に変更がなければ、2022 年第 4 四半期および 2023 年通期の税率は、2022 年第 3 四半期の税率と同様になると予想しています。さらに、前述のように、大西洋をまたぐデータ転送の実行可能性と、欧州事業への影響の可能性に関する動向を引き続き監視しています。
22年4Q決算(22年12月…)
22年4Q決算は、23年1月28日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
フェイスブック(FB)の10年間の損益計算書は?

フェイスブックは12年に31ドルで上場しました。常に最高値を更新し続ける銘柄で、22年11月は104ドルで推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高と営業利益は順調に拡大しています。21年の売上高は943億ドル、過去10年で25倍にも増えています。広告収入の落ち込みで19年の営業利益率は33%に低下するも、21年は再び40%まで上昇しています。
GAFANの中で、最も伸び代が高い企業だと思っています。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSもEPSも縮小する事なく、順調に拡大しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に拡大しています。フェイスブックは研究開発費が大きい会社として知られています。画像認識などの人工知能、VRやXR技術、仮想通貨、最近はECサイトとの連携も行います。
ただし、投資CFを無視できるほど、営業CFの利益は巨大です。では、私たち投資家はどのような点に注目して、投資判断を行えば良いのでしょうか?
フェイスブック(FB)の注目ポイントは?

フェイスブック(FB)の注目すべきポイントを紹介します。フェイスブックは世界最大のSNS企業で、24.9億人が利用しています。また、世界2位のWhatas App、4位のMessenger、6位のInstagramも所有しています。
注目1:Facebookは24.9億人が利用するSNS?
世界の主要なSNSのアクティブユーザー数の推移です。
世界最大のSNSは、Facebookで24.9億人が利用しています。2位はYoutubeとWhatsAppで20億人、4位はFacebook Messengerで13億人、5位はテンセントのWeChat、6位はInstagramの10億人です。
フェイスブックは、1位のFacebookと2位のWhatsApp、4位のMessengerと6位のInstagramを保有します。中国国内でしか利用されてないテンセントと違い、フェイスブックは最も伸び代が高い企業だとも言えます。
地域が異なるため、テンセントとフェイスブックは競合ではないです。
参考:テンセントの四半期決算|21年1Qの営業利益率は41%
では、フェイスブックの売上高はどのように推移してきたでしょうか?
注目2:21年3Qは売上成長率+33%に減速する?

フェイスブックの売上高と成長率の推移です。
広告業界全体が落ち込み、18年と19年は成長率が低下していました。20年Q2はコロナが直撃し、前年比+11%まで落ち込みます。しかし、フェイスブックの顧客に多い、ゲームやハイテク企業の業績は好調で早々に反転しています。
20年後半は再び広告収入が戻り、前年比+56%に急回復しています。ただし、21年3Qは+33%、4Q予想は+16%で減速すると述べています。
では、地域別のアカウント数はいくつでしょうか?
注目3:アジアのユーザ数が10億人で41%を占める?

20年1Q時点のフェイスブックのアカウント数です。
フェイスブックは26.0億人が登録する世界最大のSNSですね。アカウントが最も多いのがアジア地域で、10.9億人で41%を占めます。次いで、その他が8.51億人で32%、欧州が4.0億人で15%、北米が2.5億人で9%です。
まさに、世界レベルのSNSと言えますね。
ただし、収益は北米圏に偏りがある点は注意が必要です。
注目4:利用者が1割未満の北米が売上比率の49%?

フェイスブックの地域別の売上高です。
売上比率が最も高いのは北米で、81.1億ドルで49%を占めます。次いで、欧州が41.0億ドルで24%、アジア太平洋が30.1億ドルで18%、その他が16.5億ドルで9%です。
人口比で考えると、かなり偏った結果だと言えますね。
利用者が9%しかいない北米だけで、収益の49%を上げています。対照的に、利用者が41%を占めるアジア圏は、収益の18%しか稼げていません。楽観的に捉えるならば、アジア圏の収益化に成功しておらず、まだまだ伸び代が高いと言えますね。
フェイスブックは競合には敏感で、買収することでも知られています。
12年にインスタグラム、14年にWhatsAppとOculusを買収しています。間違いなく、インスタグラムの買収は最も成功した案件だと言えます。また、インスタグラムの成功には、スナップチャットの機能を模倣することで急速に拡大しました。
インスタグラムが10億人に到達したのは18年6月です。
注目5:インスタグラムは18年に10億人を超える?
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参考:Instagram, Not Snapchat, Is the Social Platform of the Hour
インスタグラムとスナップチャットのMAU推移です。
インスタグラムは、スナップの日別ユーザーを抜き去っています。14年に誕生したスナップチャットは、数時間で画像が消えるアプリが爆発的に人気を集めていました。フェイスブックは、全く同じ機能「インスタグラムストーリー」を16年に搭載します。
これにより、スナップチャットはDAUで完全に敗北していますね。そして、インスタグラムはMAU(月間ユーザー数)で、18年に10億人を突破しています。
参考:スナップ(SNAP)の四半期決算|コロナ後に株価は5倍に急騰
では、今後インスタグラムはどれくらい増えるでしょうか?
注目6:インスタグラムは23年に11.8億人に到達?
インスタグラムの23年までのユーザ数の予測です。
予測値は6ヶ月毎に切り上がっています。20年10月の最新の予測では、23年に11.80億人、19年比で+44%も増加します。予測結果は毎年きり上がっているため、さらに上振れする可能性は高いですね。
Facebookの24.9億人を考えると、まだまだ伸び代が高いと言えます。また、フェイスブックは拡張現実のXRでも世界最大のシェアを持ちます。
注目7:XRヘッドセットで世界シェアの53%を占める?
20年4Q時点のXRヘッドセットの販売台数シェアです。
20年に最も売れたXRヘッドセットは、フェイスブックのoculusで53.5%です。次いで、Sonyが11.9%、HTCが5.7%と続きますね。フェイスブックの拡張現実の技術力は、現時点で世界1位だと言えます。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:フェイスブック(FB)の四半期決算は?

- コロナ環境下で最悪の4-6月期でも、前年比11%で成長できた
- コロナで自宅待機が増え、アカウント数は1億人も増加した
- アジア圏の収益は全体の17%、まだまだ伸び代がある
- 売上高の3割をAIなどの研究開発に投資している
- 売上高の98%を広告収入に依存している
個人的には、フェイスブックは長期で投資したい銘柄です。
なぜならば、高い売上成長に加えて、伸び代が高いと思うからです。コロナ後に広告費が回帰したことで、フェイスブックの売上高は前年比+56%に加速しています。また、営業利益率は42%と17年以来の水準に戻しています。
また、利用者が4割を占めるアジア圏で、収益化できてない点もプラス材料です。
GAFAで最も伸び代が高いのは、フェイスブックだと思います。なぜならば、フェイスブックとインスタグラムに、シームレスなEC機能を追加したからです。フェイスブックのEC機能は、最大規模の世界26億人ユーザーに直接アクセスします。
ただ、21年4Qの売上成長率は+20%、22年1Q予想も+7%と弱いです。低迷してる原因は、iOSの広告制限、ショートビデオなどの台頭、広告主のインフレや人件費増の影響です。ただ、圧倒的なシェアを持つプラットフォームなのは変わらず、独占企業には変わらないですね。
22年2月時点の予想PER22倍は十分に割安で、さらに下げる局面があれば購入したいです。フェイスブックのECが本格的に普及すれば、最も影響を受けるのはショッピファイかもしれないですね。
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