ネットフリックス(NFLX)四半期決算|23年2Qは+2.7%に減速

動画配信サービスのネットフリックスは、経済再開で成長が懸念される銘柄ですね。経済再開後に売上成長率は鈍化しています。23年1Qの売上は前年比+3.7%、23年2Qは+2.7%に減速しています。

  • 「コロナ特需で、契約者数は21年4Qに2.21億人…」
  • 「21年後半、加入者数は+828万人と増加に転じている…」
  • 「利益率23%に改善するも、PER38倍は割高か…」

ネットフリックスは、世界最大の動画配信の米国企業です。21年末時点の契約者数は2.21億人で、四半期毎に1千万人前後が加入してます。米国の2世帯にひとつはネットフリックスに加入し、南米や欧州、アジアでも加入者が増え続けています。

個人的には、ネットフリックスは投資したい銘柄ではないです。

なぜならば、急拡大してる動画配信市場だが、競合も増えているからです。動画配信はアマゾンだけではなく、アップル、ディズニー、AT&Tも参入しています。Amazon Prime会員なら無料で視聴できるし、アップルは月額4.99ドルで提供してます。

大手ハイテクが本格的に参入すると、長期的に厳しくなりそうです。

ネットフリックスの問題点は、収益性の低さとコンテンツ過多時代に突入したことです。21年後半に作品制作を開始したことで、21年4Qの営業利益率は8%、フリーCFは再びマイナスに転じています。コンテンツ過多にあるため、作れば作るほど赤字が膨らみます。

これは、動画配信企業の構造的な問題ですね。

22年3Qは広告ありプランを開始したことで、利益構造に変化が訪れそうですね。ドル高要因で利益率は減少するも、3Qの加入者は+241万人で再び増加に転じています。広告プランがどのような影響を与えるか注目したいですね。

23年7月時点の予想PER38倍は割高です。

NFLXの投資判断したい人向け
  1. ネットフリックスの4半期決算(23年4-6)は?
  2. ネットフリックスの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. コロナ禍で成長が加速、営業利益率は25%に改善?

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

ネットフリックス(NFLX)の四半期決算は?

ネットフリックス(NFLX)の四半期の決算を紹介します。

22年4Q決算(22年12月30日)

4Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :78.52億ドル(前年比+1.8%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純 利 益 :0.55億ドル(−90%)
  4. 1株利益:0.12ドル(−90%)

23年1Q決算(23年3月30日)

1Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :81.62億ドル(前年比+3.7%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純 利 益 :13.05億ドル(−18%)
  4. 1株利益:2.88ドル(−18%)

23年2Q決算(23年6月30日)

2Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :81.87億ドル(前年比+2.7%)✖️
  2.  北米:35.99億ドル(+0%)
  3.  欧州中東:25.62億ドル(−3%)
  4.  南米:10.77億ドル(−1%)
  5.  アジア:9.19億ドル(−13%)
  6. 営業利益:18.27億ドル(+19%)
  7. 純 利 益 :14.88億ドル(+3%)
  8. 1株利益:3.29ドル(+2%)○

2Qの売上は前年比+2.7%で81.87億ドル、営業利益は+19%で18.27億ドルでした。22年4Qと23年1Qに続き、2Qの売上も横ばいですね。営業利益率は22%と悪くない水準です。

23年2Qの加入者数は+238万人(前年比+8%)と好調です。これは、広告ありプランを新規に開始した影響だと言えますね。長期的には、競争激化で利益率はさらに減少しそうです。

23年2Qの売り上げ予想は、85.20億ドル(+7.5%)と悪くないです。

● 2023 年第 2 四半期の売上高 82 億ドル、営業利益 18 億ドルは、当社の予想とほぼ一致しました。また、有料共有の最大限のメリットと、広告支援型プランの継続的な着実な成長が見え始めるため、2023 年下半期には収益の伸びが加速すると予想しています。 当社は引き続き、2023 年通年の営業利益率 18% ~ 20% を目標としています。

● 当社はストリーミング エンゲージメントの点でリーダーであり、ニールセンによると、2023 年の最初の 25 週のうち 24 週で米国でトップのオリジナル ストリーミング シリーズを獲得し、21 週で映画がトップとなりました。

今年私たちは着実に進歩を遂げてきましたが、成長を再加速するためにやるべきことはまだあります。 私たちは引き続き次のことに焦点を当てています。必見の番組や映画の安定したドラムビートを作成すること。 収益化の改善。 ゲームの楽しみを増やす。 会員向けサービスを向上させるための投資を行っています。

Q2 Result

第 2 四半期の収益は前年同期比 3% 増加しました (外国為替 (F/X) 中立ベースでは +6%1)。 収益の伸びは平均有料会員数の 6% 増加によって牽引されましたが、ARM2 は前年比で 3% 減少しました (為替変動は 1% 減)。 ARMの前年同期比の減少は、過去12か月間の限定的な値上げ(有料共有の開始に至るまで)と、有料純追加のタイミング(5月23日のロールアウトのため主に四半期後半)の組み合わせによって引き起こされました。 第 2 四半期には有料シェアの増加)、下位 ARM 諸国からの会員数の増加がより多く含まれています。
2023 年第 2 四半期の純増額は 590 万件でした (各地域での純増額は 100 万件以上)。これに対し、2022 年第 2 四半期には 100 万件減少しました。これは、100 か国以上 (世界の 80% 以上に相当) への有料共有の展開に成功したためです。 私たちの収入)。 第 2 四半期の営業利益は合計 18 億ドルで、前年同期の 16 億ドルと比較して 16% 増加しました。 営業利益率は 22% で、2022 年第 2 四半期の営業利益率は 20% でした。 どちらも、継続的な経費管理、従業員数の増加が予想よりも遅いこと、およびコンテンツ支出のタイミングにより、四半期初めの予想をわずかに上回りました。 第 2 四半期の EPS は 3.29 ドルで、2022 年第 2 四半期の 3.20 ドルと比較して、ユーロ建て負債の為替再測定による 2,900 万ドルの非現金未実現損失が含まれており、これは営業利益の下で「利息およびその他の収益/費用」として認識されています。

Forecast

当社の主な財務指標は、成長を表す収益と、収益性を表す営業利益率です。 私たちの目標は、収益の成長を加速し、営業利益率を拡大し、増加するプラスのフリーキャッシュフローを実現することです。 なお、当社が提供する四半期ガイダンスは、報告時点での実際の内部予測です。

有料シェアリングを広く開始したことで、当社の財務見通しに対する自信が高まりました。 直近の有料共有の立ち上げから収益化が拡大し、残りのほぼすべての国に取り組みを拡大し、広告支援型プランの着実な成長が続くため、2023 年下半期には収益の伸びが加速すると予想しています (詳細は「収益化と収益化」を参照)。 収益セクション)。

第 3 四半期の収益は、報告ベースおよび為替中立ベースの両方で前年比 7% 増の 85 億ドルと予測しており、2023 年第 2 四半期の為替中立収益成長率の 6% からわずかに加速します。 第 3 四半期の収益の増加は、平均有料会員数の増加によってもたらされます。 当社は、2022 年に価格上昇を繰り返しており、昨年前半以降、当社の最大の収益市場では一般的に価格上昇がないため、F/X 中立の ARM は前年比横ばいから若干の下落になると予想しています (有料共有の展開中に制限されています)。 広告収入と追加メンバー機能 3 は、これらの要因を相殺できるほどの規模にはまだ達していません。 当社では、2023 年第 3 四半期の有給純増数は 2023 年第 2 四半期の有給純増数と同程度になると予想しています。 世帯間でのアカウント共有の収益化をさらに進め、広告収益を着実に伸ばしていくため、2023 年第 4 四半期の収益成長はさらに大幅に加速すると予想しています。

第 3 四半期の営業利益は、2022 年第 3 四半期の 15 億ドルに対して 19 億ドル、営業利益率は前年同期の 19% に対して 22% になると予想しています。 当社は、2023 年 1 月 1 日時点の為替レートに基づいて、2023 年通年の営業利益率を 18% ~ 20% とし、22 会計年度の 17.8% から上昇することを引き続き目標としています。

参考:2023 Q2 Quarterly Earnings

23年3Q決算(23年9月…)

23年3Q決算は、10月21日に公開する予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ネットフリックス(NFLX)の損益計算書は?

ネットフリックスは11年に39ドルで上場しました。右肩上がりに上昇している銘柄で、常に最高値を更新しています。20年3月は319ドルに下落するも、23年7月は437ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上と営業利益は順調に拡大しています。21年の売上高は263億ドル、過去10年で8.2倍に増やしていますね。また、20年にコロナで新作撮影が停止したことで、営業利益率は21%まで上昇してます。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSもEPSも綺麗に右肩上がりで拡大しています。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、20年に大幅に上昇してます。オリジナル作品の制作にお金が掛かるため、営業CFは長く赤字でしたね。しかし、コロナ禍で新作撮影が停止したことで、営業CFは大きく上向いてます。

コロナが終息した後、どのように推移するかに注目したいですね。それでは、私たち投資家はどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

ネットフリックス(NFLX)の注目ポイントは?

ネットフリックスに投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。

注目1:2.04億人が利用する世界最大の動画配信?

参考:Netflix Revenue and Usage Statistics (2021)

動画配信サービスの利用者のランキングです。

最も登録者数が多いサービスは、ネットフリックスで2.04億人が利用します。次いで、世界2位はアマゾンプライムで1.50億人、3位はDisney+で0.87億人、4位はHULUで0.39億人、5位はHBO MAXで0.38億人と続きます。

ネットフリックスは、21年時点で世界最大の動画配信サービスです。

ただし、問題点は有力な競合企業も多数参入していることです複数のチャンネルを登録するユーザーも多いが、基本的には利用者を奪い合う形です。アップルやディズニーなどのブランド力が高い企業も参入しています。

  • ディズニー:「Disney+」は月6.99ドルで動画サービスに参入
  • アップル:「AppleTV+」は月4.99ドルで最安値で参入
  • AT&T:売上高1位の「HBO Max」は月14.99ドルで参入
  • アマゾン:プライム会員特典で、無料で動画を視聴できる
  • その他:dTV、Hulu、U-NEXTなど、20社以上のライバルがいる

では、ネットフリックスの利用者はどのように増えたでしょうか?

注目2:NTFXの契約者数は7年で7倍に拡大する?

参考:ネットフリックスの日本300万契約の影響力は黒船と呼ぶべきものなのか

米国と海外のネットフリックスの契約者数の推移です。

契約数は7年で7倍、19年時点で1.5億人が登録しています。米国の契約者数は0.6億人、アメリカ人の5人に1人、2世帯のうち1世帯が契約しています。近年は米国以外でも、利用者が伸びていますね。世界人口は77億人なので、まだまだ伸び代が高いです。

では、地域別ではどれくらいの利用者がいるでしょうか?

注目3:世帯数に対する契約率は25年の米国で62%?

参考:Netflix Revenue and Usage Statistics (2021)

19年時点の地域別の契約率と25年の予想です。

世帯数に対する契約率が最も高いのは、25年予想の米国で62%です。次いで、南米も53%と高く、欧州中東地域が41%、アジア太平洋が25%と続きます。最も伸び率が高いのは、人口が多いアジア太平洋地域ですね。

ただし、コロナ特需もあり、直近の契約者数は伸びてない点に注意が必要です。

注目4:21年はコロナの反動で増加率8%に減速?

参考:ネットフリックス、会員数の伸び鈍化で株価急落【21年1-3月期】

ネットフリックスの有料会員数と増加率の推移です。

有料会員数の伸び率は、20年Q2をピークに減少しています。21年1Qは前年比で+14%、2Qは8%しか増えません。成長が鈍化した理由は、20年のコロナ特需による反動ですね。21年2Qの契約者数は2.09億人になる見込みです。

21年は成長率が鈍化し競合も増えるが、基本的には市場は拡大してます。

注目5:定額制動画配信は過去10年で11倍に拡大?

参考:世界の動画・音楽配信の市場規模実情をさぐる

定額制と定額制以外の動画配信の売上高推移です。

21年の定額制の売上高は637.9億ドル、過去7年で11倍にも拡大しています。契約者数も右肩上がりで、21年には18.7億人に達する見込みです。対して、作品毎の課金性の売上高は伸びていないですね。

動画配信市場の拡大は、ネット環境が悪い途上国でも見られます。途上国の経済成長が進み、ネット環境が改善されれば、さらに市場が拡大すると予想されます。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:ネットフリックス(NFLX)の四半期決算は?

ネットフリックスの注目ポイントは...
  1. 世界の動画配信市場は、7年間で9倍に拡大している
  2. NTFXの契約者数は、7年間で7倍に拡大している
  3. NTFXの契約者数は世界1位、売上高は世界5位である
  4. 南米、中東、アジアなどの新興国で、伸び代はまだまだ大きい
  5. 動画配信サービスの競争他社は、今も増え続けている
  6. コンテンツ制作費用に、3000億ドルも投資している

個人的には、ネットフリックスは投資したい銘柄ではないです。

なぜならば、急拡大してる動画配信市場だが、競合も増えているからです。動画配信はアマゾンだけではなく、アップル、ディズニー、AT&Tも参入しています。Amazon Prime会員なら無料で視聴できるし、アップルは月額4.99ドルで提供してます。

大手ハイテクが本格的に参入すると、長期的に厳しくなりそうです。

ネットフリックスの問題点は、収益性の低さとコンテンツ過多時代に突入したことです。21年後半に作品制作を開始したことで、21年4Qの営業利益率は8%、フリーCFは再びマイナスに転じています。コンテンツ過多にあるため、作れば作るほど赤字が膨らみます。

これは、動画配信企業の構造的な問題ですね。

22年以降も北米の料金値上げをしながら、新興国の会員数を増やす構図は変わりません。価格競争に陥るならば、資金豊富なアップルやアマゾンの方が有利ですね。ハイテク企業は動画配信が赤字でも、本業の経営には悪影響を与えません。

22年1月時点の予想PER40倍は割高だと思います。

ネットフリックスの事業や作品数は巨大で、世界市場を独占してると言えますアップルやアマゾン、ディズニーも存在感を増すも、まだまだ同社には及ばないですね。ただし、競争が激化すれば、消耗戦に突入する可能性もあります。

参考:アップルの四半期決算|中国の売上高が前年比29%も減少?

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