世界中のコンテナ運賃が高騰し、海運会社の株価が急上昇しています。コスタマーレ株も20年4月から、株価が1.8倍に高騰しています。では、21年にコロナが終息すればコンテナ運賃も下がり、コスタマーレ株も下落するのでしょうか?
- 「コンテナ高騰で、コスタマーレ株が6ヶ月で1.8倍に高騰した…」
- 「上海から北米向けが高騰し、欧州やアジアにも波及している…」
- 「他の海運会社と比較すると、業績が悪く株価も伸びていない…」
コスタマーレはコンテナ船を貸し出すギリシャの海運会社です。主要顧客はスイスMSCや台湾の陽明海運で、コンテナ規模は38万TEUと中規模です。競合企業のアトラスは108万TEU、ダナオスは40万、ナビオスは14万です。
21年の海運会社に関しては、コンテナ運賃の高騰が続き強気に見ています。しかしながら、個人的にはコスタマーレ株は投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、競合企業のアトラスやダナオスとは対照的に、コスタマーレの業績が上向いてないからです。20年9-12月期の決算は、売上高も利益もマイナス成長が続いています。そのため、20年4月から株価は1.8倍の上昇に止まります
ダナオスやナビオス株は、同じ期間で10倍にも高騰しています。
コンテナの貸出し業者は、運賃高騰がすぐに業績に反映される訳ではありません。なぜならば、数年単位の中長期でチャーター契約を結ぶからです。コンテナ運賃の高騰が続くならば、21年はコスタマーレの業績を押し上げます。
個人的には、コンテナ運賃の高騰は21年も続くトレンドだと思っています。ただし、コスタマーレよりも株価の感度が高いダナオスに投資します。
- コスタマーレの4半期決算(2020年9-12月)は?
- コスタマーレの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 世界的なコンテナ運賃高騰は、いつまで続くのか?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
コスタマーレ(CMRE)の四半期決算は?
コスタマーレの四半期決算を紹介します。
20年2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:1.12億ドル(前年比−4%)
- 営業利益:0.436億ドル(−8%)
- 純利益:−0.762億ドル(−364%)
- 1株当たり利益:−0.7ドル(−488%)
20年3Q決算(2020年9月30日)
- 売上高:1.08億ドル(前年比−12%)
- 営業利益:0.375億ドル(−33%)
- 純利益:0.252億ドル(−29%)
- 1株当たり利益:0.15ドル(−37%)
20年4Q決算(2020年12月31日)
- 売上高:1.19億ドル(前年比−4%)
- 営業利益:—
- 純利益:0.270億ドル(−25%)
- 1株当たり利益:0.16ドル(−34%)
4Qの売上高は前年比4%減の1.19億ドル、純利益は25%減で0.27億ドルでした。4Qも2Qと3Qに引き続き低調な決算でしたね。コロナ後に海運市況が上向き、業績が好調なダナオスやナビオスとは対照的です。
コスタマーレの株価も、20年4月から1.8倍程度しか伸びていません。ダナオスやナビオス株は、同じ期間で10倍近く株価が上昇しています。
決算書を読む限り、コスタマーレが低調な理由は分かりませんでした。しかしながら、CEOは海運市況に対して強気にコメントしています。
「第4四半期中、当社は収益性を継続しました。市場の拡大を背景に、当四半期中に合計20隻の中古船を最大10年間チャーターし、契約収益とチャーターカバレッジの両方を大幅に強化しました。新しいチャーターは、4億4000万ドルを超える増分収益に貢献し、TEU加重平均期間は約5年です。市場では、アイドル状態のコンテナ船は約1%のレベルまで縮小し続けました。 チャーター率は、堅調な需要と慢性的な船舶不足に支えられて上昇しています。現在の市場のダイナミクスが続く場合、今後6か月で10隻の船舶がチャーターから外れ、有利な立場になります。2億ドルを超える流動性、合理化された債務返済スケジュール、最小限の設備投資コミットメントにより、不安定な市場環境での健全な拡大に向けた態勢が整っています。」
21年2月のコンテナ運賃は、過去10ヶ月で3〜4倍に高騰しています。そのため、現在の高い水準で新規契約できれば、コスタマーレの業績を押し上げますね。
21年1Q決算(2021年3月…)
21年1Q決算は、21年5月3日に公開予定。
では、コストマーレの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
コスタマーレ(CMRE)の10年間の損益計算書は?
コストマーレは2010年に10ドルでNYSEに上場しました。14年に株価は最高値24ドルを付けるも、20年3月には4ドルまで下落しています。コロナ危機を機に反転し、21年2月は7ドルで推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、営業利益率が高く安定したビジネスですね。ただし、売上高や純利益は変動が大きく、安定して増えている訳ではありません。海運会社の業績は、景気動向に大きく影響されます。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、15年までは上昇するもその後は横ばいです。EPS(1株あたり純利益)は、一貫して縮小傾向にあります。20年以降の海運市況の変化で、どう推移するか注目したいですね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)を見ると、比較的に安定していると言えます。コンテナ貸し出しビジネスは不動産に近く、初期以降は大きな設備投資を必要としません。
では、私たち投資家はコストマーレ株をどのように判断すれば良いのでしょうか?
コスタマーレ(CMRE)に投資する上で注目ポイントは?
20年のコロナ危機以降、コンテナ船運賃は2〜3倍に高騰しています。そのため、20年や21年の海運業界は10数年ぶりの強気相場が到来していますね。では、なぜコンテナ運賃は上昇しているのでしょうか?
注目1:世界コンテナ市場は24年で5倍に拡大?
競合企業のナビオス決算資料による、世界コンテナの取引量と成長率です。
取引量を見ると、世界のコンテナ市場は一貫して上昇しています。96年に40万TEUだった取引量は、20年には200万TEUまで増えました。前年度を下回ったのは、リーマンショックの翌年とコロナ危機の時だけです。
ただし、成長率は減速傾向にあり、平均して年率6.5%です。
12年以降は平均を下回る成長率で、18年以降はさらに減速している事が分かります。原因は中国経済減速と米中貿易摩擦、20年はコロナ危機による経済停止で落ち込んでいます。
しかしながら、過去3年間の反動で21年は5.5%まで回復する見込みです。
過去3年間の急激な需給ギャップが、20年6月以降のコンテナ運賃の上昇をもたらしています。では、コンテナ船の空き容量を見れば、コンテナ運賃が上昇した理由がわかりますね。
注目2:20年10月にコンテナ空きは1.9%まで下落?
ナビオス決算資料による、コンテナ船の空き状況です。
20年のコロナ以降、コンテナ運賃が2〜3倍に急騰しています。コンテナ運賃が上昇した理由は、単純にコンテナ数が足りてないからです。コロナ直後の20年5月は、需要が急落しコンテナ船が9.2%も余っています。
しかしながら、その後は大方の予想に反し逼迫状態にありますね。
コンテナ運賃が高騰した理由は、複数の要因が複雑に絡みあっています。そのため、海運の専門家でも、今後の動向を予想するのは難しいです。
では、なぜコンテナ運賃が上昇したのでしょうか?
注目3:コンテナ船運賃が高騰している理由とは?
- コロナで労働力不足で、北米港に大量のコンテナが滞留している
- トラックや鉄道などの陸運者不足で、コンテナが海上に戻ってこない
- 乗客を乗せる国際線が激減し、付加価値が高い製品が空で送れない
- 巣ごもり特需で、中国から北米向けの家電や日用品が増えている
- 北米や欧州のクリスマス商船で、11〜12月に需要が逼迫している
- 北米や欧州向けの長距離輸送が優先され、アジアで足りていない
2020年11月以降、中国発のコンテナ運賃が急騰しています。
コンテナ運賃が急騰している原因は、コロナによる世界的な経済封鎖によるものです。しかしながら、高騰している要因はひとつではないため、どのくらいの期間で上昇し続けるかは読めません。
しかし、21年1月末時点では、上海初のコンテナ船は少しだけ下落し始めています。この傾向が続けば、世界上のコンテナ船も下落に転じるかもしれません。
では、コンテナ船の動向を見るには、どの指標に注視すれば良いのでしょうか?
注目4:世界コンテナ運賃指数は欧州向けが上昇?
Freightos社が公表している指数FBXです。
FBXは、全世界の主要14航路の40フィートコンテナ1本の運賃を、12社からヒアリングして平均値を算出しています。19年に1200ドルだったFBXが、21年1月には4000ドルまで上昇していることが分かります。
他には、上海発のコンテナ指数もあります。
注目5:上海発コンテナ指数は21年1月に横ばい?
SCFIは、上海発のコンテナ運賃の指数です。
コンテナ船が1番最初に高騰したのは、中国の上海向けの運賃です。20年4月以降に北米や欧州が経済停止した一方で、中国だけが生産を大幅に増やしていたからです。
SCFIの指数を見ると、20年初めから高騰し始め、21年1月には少しずつ減少し始めています。中国政府は、早い段階でコンテナ運賃の安定に動いています。世界中に製品を輸出する中国は、コンテナ運賃が自国経済に悪影響を与えますね。
ただし、21年にどう動くかは誰にも予想できません。
注目6:主要顧客1位はスイスのMSCで26%?
20年4Q決算書に、コスタマーレの主要顧客が記載されています。
コンテナ船の貸し出しで最も多いのは、スイスのMSCで26%です。次いで多いのが、台湾の陽明海運で24%、中国の海運会社が19%と続きます。大型コンテナ船の貸し出しは、台湾と中国だけが大半を占めています。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:コスタマーレ(CMRE)の四半期決算は?
- 2008年に設立した、コンテナ船を貸し出すギリシャの会社
- 50以上のコンテナ船を保有し、海運会社に固定金利で貸し出す
- 営業利益率が40%と、利益率が高い安定したビジネスである
- 設備投資を必要とせず、投資CFがほとんど発生しない
- コンテナ運賃高騰が続くも、20年の業績は不調が続いている
21年の海運会社に関しては、コンテナ運賃の高騰が続き強気に見ています。しかしながら、個人的にはコスタマーレ株は投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、競合企業のアトラスやダナオスとは対照的に、コスタマーレの業績が上向いてないからです。20年9-12月期の決算は、売上高も利益もマイナス成長が続いています。そのため、20年4月から株価は1.8倍の上昇に止まります
ダナオスやナビオス株は、同じ期間で10倍にも高騰しています。
コンテナの貸出し業者は、運賃高騰がすぐに業績に反映される訳ではありません。なぜならば、数年単位の中長期でチャーター契約を結ぶからです。コンテナ運賃の高騰が続くならば、21年はコスタマーレの業績を押し上げます。
個人的には、コンテナ運賃の高騰は21年も続くトレンドだと思っています。ただし、コスタマーレよりも株価の感度が高いダナオスに投資します。
参考:ダナオスの四半期決算|世界的なコンテナ運賃高騰はいつまで続くのか?
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。
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