クラウドソーシングを提供するファイバーは、パンデミックの恩恵を最も受ける銘柄のひとつです。20年後半の売上成長率は3桁と好調でしたね。しかし、23年1Qの売上は前年比+1.4%、2Qは+5.1%と減速してます。
- 「コロナに強い銘柄で、20年3月から株価は10倍に高騰…」
- 「PER742倍と割高だが、まだまだ株価は上昇するのか…」
- 「経済活動が再開すれば、クラウドワークスの需要は減る…」
ファイバー(FVRR)は、クラウドソーシングのイスラエル企業です。仕事を求める世界中のフリーランスと雇い主を仲介するプラットフォームを提供します。20年通期の売上高は1.9億ドルで、日本のクラウドワークスの8倍の規模です。
個人的には、ファイバーは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上成長率は高いが、利益がでない赤字企業だからです。クラウドソーシングはコロナ禍で追い風で、21年1Qは前年比+100%で加速しています。ただし、営業損失額も拡大し、21年の営業利益率は−10.7%と高いですね。
また、経済再開が進む21年後半は減速しています。
しかし、22年2Qは売上がプラス成長に転換していますね。
- ファイバーの4半期決算(23年4-6月)は?
- ファイバーの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 経済再開が進む21年も、高い成長率を維持できるか?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
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ファイバー(FVRR)の四半期決算は?

ファイバー・インターナショナル(FVRR)の四半期決算を紹介します。
22年4Q決算(22年12月30日)
- 売上高:8313万ドル(前年比+4.2%)
- 営業利益:—万ドル(—%)
- 純利益:−129万ドル(+93%)
- 1株当たり利益:0.26ドル(+18%)
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:8795万ドル(前年比+1.4%)
- 営業利益:—万ドル(—%)
- 純利益:−427万ドル(+74%)
- 1株当たり利益:0.36ドル(+227%)
23年2Q決算(23年6月30日)
- 売上高:8938万ドル(前年比+5.1%)◯
- 営業利益:−401万ドル(前年度−4265万ドル)
- 純利益:227万ドル(前年度−4181万ドル)
- 1株当たり利益:0.01ドル(前年度−1.13ドル)◯
2Qの売上高は前年比+5.1%で8938万ドル、営業利益は−401万ドルでした。22年4Qや23年1Qと比較して、2Qの売上は少し上向いています。営業利益率は−4.4%と引き続き低いですね。
アクティブ購入者は420万人(前年比+0%)、1人あたりの支出は2.65ドル(+2%)と引き続き減速気味です。
23年3Qの売上予想は、9100万ドル(前年比+10%)と上向いています。23年通期は3.615億ドルとしています。
Fiverrの創設者兼最高経営責任者(CEO)のミカ・カウフマン氏は、「当社は長期戦略の実行に向けて前進し続けており、企業がフリーランサーと関わる方法に段階的な変化をもたらすと信じている最近の製品発売に興奮している」と述べた。 「私たちは強力な財務プロフィールを持っているため、私たちが最も得意とすること、つまりコミュニティの連携方法を改善しながらコミュニティを結び付け、力を与える革新的でエレガントでシンプルな製品を作成することに集中することができます。」
「当四半期は堅実な収益成長と予想を上回る調整後EBITDAを達成しました。今年下半期には2023年の見通しを実現できることを楽しみにしています」とFiverr社の社長兼最高財務責任者(CFO)のオファー・カッツ氏は述べた。 「私たちが市場とFiverr Business Solutionsに対して行っている思慮深い投資は、強固な基盤の上に継続的に構築し、成長の加速と調整後EBITDAマージンの向上の両方を推進するのに役立ちます。」
23年3Q決算(23年9月…)
23年3Q決算は、11月4日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ファイバー(FVRR)の過去10年の損益計算書は?

ファイバーは19年6月に31ドルで上場しました。株価は右肩上がりで増え、常に最高値を更新する銘柄ですね。21年4月は218ドル前後で推移するも、23年8月は33ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、設立してから売上高は順調に拡大しています。20年の売上高は1.9億ドルで、17年の3.6倍に拡大しています。営業損失額は徐々に縮小するも、まだ黒字化の目処は見えていないですね。
経済活動が本格的に再開する21年が、どう動くか注視したいですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。事業規模が拡大し、BPSは順調に増えていますね。EPSも改善傾向にあるが、20年はまだ赤字です。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、20年に黒字化に成功していますね。手数料収入を得るファイバーは、設備投資が少ないのが特徴です。そのため、営業CFの黒字化に成功すれば、キャッシュフローは加速します。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
ファイバー(FVRR)の注目ポイントは?

ファイバーに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ファイバーは、仕事を求める世界中のフリーランスと雇い主を仲介するプラットフォームを提供しています。そのため、世界中でフリーランスが増加することで利益を得られますね。
注目1:20年4Qはコロナで前年比+89%に加速?
ファイバーの年間と四半期の売上高推移です。
20年4Qの売上高は5600万ドルで、前年比+89%で急成長しています。20年通期の売上高は前年比+77%で1.9億ドル、日本のクラウドワークスの8倍程度の規模です。20年はコロナによる都市封鎖で、売上高が急増している事が分かりますね。
労働者のフリーランス化は世界的なトレンドのひとつです。
ファイバーに登録する雇い主の数は、20年に340万人まで増えています。先進国の米国では6千万人がすでにフリーランスに従事しています。そう考えると、まだまだ拡大する余地は高いですね。
21年1Qは前年比+100%とさらに加速するも、2Qは+60%に減速しています。さらに、3Q予想は+33%に下方修正しています。経済再開が進む21年後半は厳しい展開になりそうです。
ファイバーの特徴は、リピーターが非常に多い事です。
注目2:顧客満足度が高くリピーターが55%を占める?
新規とリピーターの雇い主の推移です。
新規雇い主が全体の45%を占めたのに対し、リピーターは55%でした。ファイバーは新規雇い主を増やしながら、リピーターの数も着実に増えています。
顧客満足度が高い理由は、利便性が高いからです。雇い主がフリーランスを探して依頼するまでが平均15分だけです。雇い主1人あたりの支出額は、17年比の2倍で205ドルにまで増えています。雇い主が信頼して、単価を上げれている証拠ですね。
ただし、フリーランス市場は超巨大だが、独占してる会社はありません。そのため、雇い主やフリーランスを獲得する競争は今後も激化します。
ファイバーが提供する分野のひとつである、Webデザインの市場シェアです。
注目3:ウェブデザイン発注は競合企業が多い?
世界のWebデザインサービス市場シェアです。
ファイバーはWebデザインを提供する上位1社としてあげられています。しかしながら、競合企業にはWebFx、Seller’s Bay、Sumy Designsなど、世界中の企業がありますね。ファイバーが扱うジャンルは多岐に渡るため、様々な分野で競合企業と競争することになります。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ファイバー(FVRR)の四半期決算は?
- 2019年に上場した、クラウドソーシングのイスラエル企業
- フリランサーと雇い主を仲介するプラットフォームを提供する
- 20年の売上高は1.9億ドル、クラウドワークスの8倍規模
- コロナによるパンデミックで、売上高前年比は+89%に加速
- PERは742倍と割高で、20年の営業利益率は−12%と低い
- 米国のフリーランスは6千万人、まだまだ拡大余地は大きい
個人的には、ファイバーは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上成長率は高いが、利益がでない赤字企業だからです。クラウドソーシングはコロナ禍で追い風で、21年1Qは前年比+100%で加速しています。ただし、営業損失額も拡大し、21年の営業利益率は−10.7%と高いですね。
また、経済再開が進む21年後半は減速しています。
21年4Qの売上前年比は+42%、22年1Q予想も+25%と低いですね。黒字化する見通しもなく、赤字決算はまだまだ続きそうです。
欧米諸国の経済再開が急ピッチで進む事で、これまで好調だったグロース銘柄が売られています。21年後半もハイテクやグロースに投資するならば、銘柄の見極めが重要ですね。ゲーム開発者にプラットフォームを提供するスキルズも売られてます。
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