ゲームエンジンを提供するユニティは、過去3年間で売上高が2倍にも拡大しています。しかしながら、コロナで恩恵を受けるはずが、20年2月から株価は急落し42%も暴落しています。経済再開する22年は、業績はどうなるでしょうか?
- 「ゲームエンジンを無料で提供、20年上場のIPO銘柄だ…」
- 「コロナはゲーム業界に追い風、売上高は2桁成長で拡大…」
- 「20年2月から反落し、株価は42%も暴落している…」
ユニティは、独立系ゲーム開発者向けに、ゲームエンジンを提供する米国企業です。AndroidやiOSで動くゲームアプリを開発できるため、ゲーム業界で急速に注目を集めていますね。20年度にIPOした会社で、売上高は3年で2倍に拡大しています。
個人的には、ユニティは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、ハイテクやゲーム業界は移り変わりが早く、競争が激しい分野だからです。ゲームエンジンを無料で提供してるのはユニティだけではありません。ゲームエンジンの市場シェアはユニティが11%、業界最大手はUnrealで23%を占めます。
Unrealは、ユニティよりも高性能なグラフィックを提供しています。
また、他にも数百社以上の企業が、ゲームエンジンを提供しています。20年4Qはユニティのリピーターの売上率を示す数値が反落したが、いつ市況が変わるか読めません。売上高成長率が鈍化する中で、利益率が低いユニティに投資するメリットはないですね。
売上成長率は+40%前後だが、営業損失額も拡大しています。22年3Qはマイナス成長に転じ、営業損失額も売上の2倍と悪いです。
- ユニティの4半期決算(23年1-3月)は?
- ユニティの過去10年間の売上高や営業利益は?
- コロナで成長が加速、経済再開後の21年も成長できる?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
ユニティ(U)の四半期決算は?

ユニティ(U)の四半期決算を紹介します。
22年3Q決算(22年9月30日)
- 売上高:2.10億ドル(前年比−6%)◯
- 営業利益:−2.39億ドル(前年度−1.26億ドル)
- 純利益:−2.53億ドル(前年度−1.15億ドル)
- 1株当たり利益:−0.84ドル(前年度−0.41ドル)◯
22年4Q決算(22年12月30日)
- 売上高:4.51億ドル(前年比+42%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:−2.89億ドル(−78%)
- 1株当たり利益:0.05ドル(+190%)
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:5.00億ドル(前年比+56%)◯
- 営業利益:−2.54億ドル(前年度−1.71億ドル)
- 純利益:−2.50億ドル(前年度−1.81億ドル)
- 1株当たり利益:−0.67ドル(前年度−0.60ドル)✖️
1Qの売上高は前年比+56%で5.00億ドル、営業利益は−2.54億ドルでした。22年3Qと4Qに続き、23年1Qの売上は加速していますね。営業利益率は−50%と過去最低水準ですね。
22年後半に売上は減速するも、23年には持ち直しています。ただし、依然として赤字幅は大きいですね。10万ドルを超える大型顧客数は1322社(前年比+22%)と好調です。
23年2Qの売上予想は、5.15億ドル(前年比+73%)と加速しています。23年通期の売上予想も21.40億ドルと強気です。
Unity は 2023 年に向けて好調なスタートを切り、第 1 四半期の収益は 5 億ドルで、前年比 +56% 増加、プロフォーマベースでは -2% 減少しました。 第 1 四半期には、収益見通しを上回りました。
前回の決算発表では 4 億 7,000 万ドルから 4 億 8,000 万ドルを提示しました。 GAAP純損失は2億5,400万ドルでした。 調整後EBITDAも3,200万ドルとなり、ガイダンスの700万~1,200万ドルを上回り、前年比で5,500万ドル改善しました。
2023 年の残り期間については、収益性が着実かつ有意義に継続的に進歩し、収益が当社が競合する市場よりも速く成長すると予想しています。 当社は、エンドツーエンドのプラットフォームに総合的に統合された最高のソリューションをクリエイターに提供します。 イノベーション、生産性、実行は、Unity を今後さらに強力な企業として位置づける 3 つの柱です。
23年2Q決算(23年6月…)
23年2Q決算は、8月11日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ユニティ(U)の損益計算書は?

ユニティは20年9月に68ドルで上場しました。株価は順調に上昇し11月に最高値201ドルを付けていますね。しかし、米国債利回り上昇もあり、23年5月は31ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に拡大していますね。20年の売上高は7.72億ドルで、過去3年で2倍に増えています。しかしながら、営業利益率は低く20年は−35%と悪化しています。
ユニティの収益は、製作されたゲームが収益化に成功してからです。そのため、ユニティのゲーム開発者が増え、アプリが売れるのを待つ必要があります。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは横ばいか下落基調にありますね。EPSも赤字幅が拡大し、まだまだ黒字化する見込みはありません。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、赤字が続いています。しかしながら、営業CFは20年から黒字化に成功していますね。営業CFが黒字化すれば、収益構造的に今後も上昇していくことが予想できます。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
ユニティ(U)の注目すべきポイントは?
ユニティに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ユニティは、独立系ゲーム開発者向けに、ゲームエンジンを無料で提供します。AndroidやiOSで動くゲームアプリを開発できるため、ゲーム業界で急速に注目を集めていますね。
注目1:売上高は2年間で2.75倍に急拡大してる?
四半期毎の売上高を見ると、順調に増えている事が分かりますね。18年1Qに80.1百万ドルだった売上高は、20年4Qには2.75倍まで増えています。
ユニティはゲームエンジン(開発環境)を無料で提供しています。
課金方法の1つは、サブスク型で開発者が作成したゲームに対して課金します。他の課金方法では、完成したゲームの利用者が増えた段階で、アプリ内課金を折半します。どちらも、ゲームが軌道に乗った時点で課金が始まるため、開発者は少ないリスクでゲーム開発ができますね。
月次アクティブユーザー数(MAU)は150万人です。また、製作されたゲームは1ヶ月で30億回、世界中の15億台のデバイスでプレーされています。
ダラー・ベースト・ネット・エクスパンション比率は伸び悩んでいます。
注目2:20年4Qに利用者は離れ始めている?
ダラー・ベースト・ネット・エクスパンション比率の四半期毎の数値です。
米国株投資家の広瀬隆雄さんによると、ダラー・ベースト・ネット・エクスパンション率とは「同じ顧客をどれだけつなぎとめることに成功し、さらにその顧客からより沢山の売上高を上げているか?」という指標です。
20年Q3までは順調に増加するも、4Qでは低下してる点に注意が必要です。プログラミング言語や開発環境は流行り廃りが早く、いつ流れが変わるか読めない事が懸念材料です。ユニティ開発者は、21年には別のプラットフォームに移動してるかもしれません。
では、ユニティの市場シェアはどれだけあるのでしょうか?
注目3:競合のUnrealが市場シェア23%を占める?
20年のゲームプラットフォームの市場シェアです。
最も人気が高いプラットフォームはUnrealで23%、次いでUnityが11%です。Unrealは米国のエピックゲームズが開発したゲームエンジンです。Unityと同様に、ゲーム開発者向けに高性能のグラフィックを提供します。
製品化した後に5%の手数料を得るため、ユニティと同様に無料で利用できます。
Unreal以外にも、競合となる企業は星の数ほどありますね。ハイテクやゲーム業界は移り変わりが激しく、特定の企業が高いシェアを持ち続けるのは難しいです。Unityは順調に売上高を拡大しいるが、どこかの時点でブレーキが掛かるかもしれません。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ユニティ(U)の四半期決算は?
- 20年9月に上場した、ゲームエンジンを提供する米国企業
- 幅広いプラットフォームで対応し、AndroidとiOSでも動く
- 課金方法はサブスク型とアプリ内課金、製品化するまで無料
- 競合はUnrealでシェア23%、ユニティは2番手で11%
- 売上高は3年で2倍に拡大するも、営業利益率は−35%と低い
- リピーターの売上高を示す指標は、20年4Qに反落した
- 21年に売上成長率は減速し、利益率も改善できていない
個人的には、ユニティは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、ハイテクやゲーム業界は移り変わりが早く、競争が激しい分野だからです。ゲームエンジンを無料で提供してるのはユニティだけではありません。ゲームエンジンの市場シェアはユニティが11%、業界最大手はUnrealで23%を占めます。
Unrealは、ユニティよりも高性能なグラフィックを提供しています。
また、他にも数百社以上の企業が、ゲームエンジンを提供しています。20年4Qはユニティのリピーターの売上率を示す数値が反落したが、いつ市況が変わるか読めません。売上高成長率が鈍化する中で、利益率が低いユニティに投資するメリットはないですね。
コロナ禍でゲーム業界全般は好調ですね。子供向け3Dゲームのロブロックスは前年比+140%で拡大しています。ただし、ユニティと同様に営業利益率は赤字が続きます。
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