オートデスクは世界最大のCADソフトを製造する企業です。CADの3D設計と拡張現実は相性が良く、AR銘柄としても知られています。23年2Qの売上は前年比+16%、3Qは+14%と減速気味ですね。
- 「AR銘柄としても知られ、20年3月から株価は2倍に…」
- 「CADで世界最大のシェアを持つが、ARソフトでも強い…」
- 「VR&AR市場は年率59%、25年には9倍に拡大する….」
オートデスクは、2D/3Dの設計用ソフトウエア(CAD)を製造する米国企業です。CADの世界トップ企業で、拡張現実(AR)ソフトでも高いシェアを持ちます。ARソフト市場は年率54%で拡大し、24年には5.5倍の182.9億ドルになる成長産業です。
個人的には、オートデスクは長期で投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、サブスク型に移行した事で、急速に売上と利益を改善しているからです。18年に−20%だった営業利益率は、21年には16%まで急上昇しています。売上高の伸び以上に、営業利益や営業CFを増やしてる点は高く評価できますね。
CADは拡張現実の分野でも、将来性が期待されていますね。
21年時点のARソフトの用途は、ECサイトの販売に必要な仮想的な商品画像を作ることです。様々な商品の3Dモデルを作成する必要があるため、3次元CADに強い企業がシェアを取ります。ARソフトの上位企業は、3Dソフトでも高いシェアを保有しています。
22年11月の予想PER26倍は割高ではありません。
- オートデスクの4半期決算(22年7-9月)は?
- オートデスクの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 営業利益率が−20%から16%に急上昇した理由は?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
オートデスク(ADSK)の四半期決算は?

オートデスク(ADSK)の四半期決算を紹介します。
23年1Q決算(22年4月30日)
- 売上高:11.70億ドル(前年比+18%)◯
- AEC:5.18億ドル(+17%)
- AutoCAD:3.46億ドル(+21%)
- MFG:2.25億ドル(+14%)
- M&E:0.68億ドル(+24%)
- 営業利益:2.14億ドル(+59%)
- 純利益:1.46億ドル(−7%)
- 1株当たり利益:0.67ドル(−5%)◯
23年2Q決算(22年6月30日)
- 売上高:12.37億ドル(前年比+16%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.86億ドル(+61%)
- 1株当たり利益:1.65ドル(+36%)
23年3Q決算(22年9月30日)
- 売上高:12.80億ドル(前年比+14%)◯
- AEC:5.75億ドル(+13%)
- AutoCAD:3.54億ドル(+10%)
- MFG:2.54億ドル(+13%)
- M&E:0.78億ドル(+24%)
- 営業利益:2.56億ドル(+32%)
- 純利益:1.98億ドル(+44%)
- 1株当たり利益:0.91ドル(+46%)◯
3Qの売上高は前年比+14%で12.80億ドル、営業利益は+32%で2.56億ドルでした。22年1Qと2Qに引き続き、3Qの売上も好調ですね。営業利益率も20%と悪くはないですね。
コロナ禍で製造業が落ち込むも、CADの業績は変わらず好調です。好調の原因はサブスク型に移行したのが大きいですね。一括前払いのライセンス供与からサブスクリプションに移行しています。
また、経済再開後も全ての事業がプラス成長なのは良い兆しですね。
ただし、23年4Qの売上予想は、13.10億ドル(前年比+8%)と減速します。23年通期の売上予想も、56.20億ドル(+17%)に引き下げています。
オートデスクの社長兼 CEO であるアンドリュー アナグノスト (Andrew Anagnost) は、次のように述べています。 「エンジニアリングの速度を上げ、ファイルからクラウドにデータを移動し、サードパーティ エコシステムを拡大することで、Autodesk は効率性と持続可能性をさらに高め、顧客価値をさらに高めることができます。」
「より困難なマクロ経済環境において、Autodesk は第 3 四半期の予想に沿った業績を上げました。ただし、四半期内の為替変動による収益への影響は除外されています。サブスクリプションの更新率は、競争力のある業績と同様に引き続き堅調でした」と、Autodesk の Debbie Clifford 氏は述べています。最高財務責任者。 「当社の 23 会計年度の収益、利益率、および 1 株当たり利益のガイダンスは、一定の為替レートで以前の中間点に近く、以前のガイダンスの範囲内に問題なく収まっています。年間契約の需要が予想を上回っていました。」
23年4Q決算(22年12月…)
23年4Q決算は、2月23日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
オートデスク(ADSK)の10年の損益計算書は?

オートデスクは85年に0.5ドルで上場しました。株価は常に最高値を更新し続けていますね。コロナ禍でも変わらず株価は上昇し、22年11月は189ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、18年から売上と利益が加速していますね。サブスク型に移行したことで、営業利益率は16%まで上昇しています。CAD製品の需要は高く、経済が本格的に再開する21年はさらに加速しそうです。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは19年と20年はマイナスに落ち込んでいますね。21年の自己資本比率は13%と高くはないです。BPSは19年から大きく上昇しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、18年に大きく落ち込むも反発しています。反発した要因は、サブスク型に移行した事と製造業の業績が上向いてるからですね。CADソフト製造は、投資CFが少なく優良ビジネスだと言えますね。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
オートデスク(ADSK)の注目すべきポイントは?

オートデスクに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。オートデスクは、2D/3Dの設計用ソフトウエア(CAD)を製造する業界最大手の企業です。CADを製造する企業は、拡張現実(AR)ソフトでも高いシェアを持ちます。
注目1:AEC事業の売上高が全体の4割を占める?
オートデスクの事業別と地域別の売上高比率です。
オートデスクは、2D/3Dの設計用ソフトウエア(CAD)を提供する会社です。売上高が最も高い事業はAEC事業で4割を占めています。AECとは、プロジェクト初期の設計段階から施工まで対応する、設計、土木エンジニアリング、建設・施工向けのソフトウェアです。
次いで、AutoCAD、MFG、M&Eと続きます。
地域別売上高を見ると最も多いのが米国だが、欧州やアジア地域でもバランス良く売れていますね。では、CADソフトではどれくらいのシェアを持つのでしょうか?
注目2:オートデスクはCADで29%のシェアを持つ?
CADソフト製造する企業の市場シェアです。
オートデスクは最も高いシェア29%を持つ世界的な大手企業です。2番手にはフランスのダッソー・システムズが22%、3番手はドイツのシーメンスが11%と続きます。拡張現実(AR)ソフトを製造するPTCも、シェア9%で5番手にランクインしています。
オートデスクとPTCは、ARソフトでも期待されている企業です。
注目3:拡張現実ソフト市場のトッププレイヤーは?
3Dレンダリングおよび視覚化ソフトウェアの市場シェアです。
細かい数値は公開されてないが、AR(拡張現実)のソフトウェア市場は急速に拡大しています。オートデスクは、ARソフトでも高いシェアを持つ企業です。競合には米国PTC、ピクサー、Bunkspeedがいます。
PTCのARソフトは、業界でマーケットリーダー的な立ち位置にいます。ロックウェルや富士通が、自社のスマート工場にPTCのARソフトを導入しています。
参考:PTCの四半期決算|拡張現実(AR)ソフトウェアのトップ企業?
CADが強い企業は、ARソフトでも高い競争力を持ちます。
21年時点のARソフトの用途は、ECサイトの販売に必要な仮想的な商品画像を作る事です。様々な商品の3Dモデルを作成する必要があるため、3次元CADに強い企業がシェアを取ります。ARソフトの上位企業は、3Dソフトを開発する企業です。
では、ARソフトウェアの市場はまだ小さいが、急速に拡大しています。
注目4:ARソフト市場は24年に5.5倍の182億ドル?
競合PTCの資料による、企業向けARソフトウェアの市場規模の推移です。
ARソフトウェア市場は年率54%で拡大し、24年には5.5倍の182.9億ドルになると言います。ARソフトが使用される用途は、リモート、トレーニング、ピッキングなど、様々な場面で使用されます。
ARだけではなくVRを含めた市場は、25年には9倍の280億ドルになると言います。
注目5:VR&AR市場は25年に9倍の280億ドル?
ARK社のレポートによる、VR&ARの市場規模の推移です。
VR&ARの市場規模は年率59%で拡大し、25年には9倍の280億ドルになると予想しています。AR単体では30年に130倍の1300億ドルになると言います。AR Glassの方がARスマホ市場よりも急速に拡大します。
VRとは仮想現実(Virtual Reality)で、現実世界を遮断し仮想現実だけを見せる技術です。対して、ARとは拡張現実(Augmented Reality)と言い、現実世界の一部に仮想の情報を重ねる技術です。
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:オートデスク(ADSK)の四半期決算は?
- 85年に上場した、CADソフトを製造する米国企業である
- 2D/3Dの設計用ソフトで、世界最大の29%のシェアを持つ
- CADとARソフトは相性が良く、ARソフトでもトップ企業
- サブスクに移行し、営業利益率は−20%から16%に上昇
- ARソフト市場は24年に、5.5倍の182億ドルに拡大する
- 21年に経済が再開すれば、さらに業績は上向く可能性が高い
個人的には、オートデスクは長期で投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、サブスク型に移行した事で、急速に売上と利益を改善しているからです。18年に−20%だった営業利益率は、21年には16%まで急上昇しています。売上高の伸び以上に、営業利益や営業CFを増やしてる点は高く評価できますね。
CADは拡張現実の分野でも、将来性が期待されていますね。
21年時点のARソフトの用途は、ECサイトの販売に必要な仮想的な商品画像を作ることです。様々な商品の3Dモデルを作成する必要があるため、3次元CADに強い企業がシェアを取ります。ARソフトの上位企業は、3Dソフトでも高いシェアを保有しています。
ただし、21年11月時点のPERは44倍と少し割高です。
ARソフトで競合企業はPTCです。オートデスクと同様に、CADとARソフトの両方で高いシェアを持ちます。また、PTCも急速に利益率を改善しています。
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