アイチーイー(NASDAQ:IQ、HKG:なし)は、月間アクティブユーザー数が最も多い動画配信会社です。中国は米国の次に、有料動画配信市場が大きく25億ドルにも及びます。中国の動画市場が拡大すれば、動画配信会社であるアイチーイーの売上高も増えていきますね。
- 「売上高はわずか4年で6倍に拡大、PERは24倍と低い…」
- 「27年に米国GDPを超えるなら、間違いなく中国株は買いだ…」
- 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い…」
アイチーイーは、米国のNetflixとYoutubeを合わせた動画配信サービスを提供しています。月間アクティブユーザー数は5億人と中国最大で、最も知名度が高い会社ですね。中国の動画市場が拡大すれば、アイチーイーの売上高も間違いなく増えます。
しかしながら、個人的にはアイチーイーは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高は急成長しているが、営業利益が黒字化する見通しがないからです。19年の営業利益率は−32%と高く、改善傾向にはありません。また、オリジナルコンテンツ制作に費用が掛かるため、フリーCFの赤字幅も拡大し続けています。
また、米国のNetflixと違い、アイチーイーが中国で1人勝ちするのは難しいです。なぜならば、競合他社にはテンセントとアリババがいる上に、急拡大する動画市場に新規参入する新興企業も多いからです。現状を踏まえると、少なくともあと5年以上は黒字化しないと思います。
- アイチーイーの4半期決算(2020年7-9月)は?
- アイチーイーの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 業界最大手でも、アイチーイーに投資すべきでない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
アイチーイー(IQ)の四半期決算は?
アイチーイーの過去四半期の決算を紹介します。
20年1Q決算(2020年3月31日)
- 売上高:76.49億元(前年比+9%)
- Membership services:46.34億元(+34%)
- Online advertising services:15.36億元(−28%)
- Content distribution:6.02億元(+28%)
- Others:8.75億元(−9%)
- 営業利益:−22.41億元(前年度−20.25億元)
- 純利益:−28.76億元(−18.13億元)
- 1株当たり利益:−0.56元(−0.36元)
20年2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:74.11億元(前年比+4%)
- Membership services:40.45億元(+18%)
- Online advertising services:15.86億元(−28%)
- Content distribution:8.60億元(+66%)
- Others:9.18億元(−7%)
- 営業利益:−12.81億元(前年度−18.71億元)
- 純利益:−14.43億元(−23.27億元)
- 1株当たり利益:−1.96元(−3.22元)
20 10年に事業を開始したアイチーイーは、中国で有料動画配信サービスと個人の動画配信を提供する会社です。事業内容は米国のNetflixとYoutubeを合わせたような会社です。
20年2Qの売上高は前年比4%増で74.11億ドル、営業利益は−12.81億ドルです。売上高に対する損失額の割合が高く、事業を黒字化する目処はまだ立っていません。
また、有料動画配信サービスは好調を維持しているが、広告費収入は減少傾向にありますね。これは、中国は景気後退により広告費は減少傾向にあるからです。20年にコロナが発生した事で、広告市場は急速に縮小していますね。
20年3Q決算(2021年1月末)
2021年1月末に公開予定。
では、アイチーイーの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
アイチーイー(IQ)の10年間の損益計算書は?
アイチーイーは2018年に16ドルでNasdaqに上場しています。上場後に最高値40ドルを付けるも、その後に株価は低迷していますね。コロナ後の20年11月は25ドル前後で推移しています。
では、アイチーイーの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間のアイチーイーの決算書を見ると、順調に拡大している事が分かりますね。わずか4年間で6倍近くに急上昇しています。しかしながら、20年(TTM)の売上高は横ばいです。また、営業利益率も−30%と一貫して低いですね。
決算書を見る限りは、黒字化の目処は全くないと言えそうです。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)もEPS(1株あたり純利益)も、順調とは言えないですね。18年にBPSの数値が公開されるも、毎年減少しています。また、EPSは常に赤字で、改善されているとは言えません。新興企業であるアイチーイーは、まだまだ先行投資する段階ですね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、フリーCF(営業CF−投資CF)も一貫してマイナスです。営業CFは少ない上に、オリジナルコンテンツ制作などの先行投資で投資CFが膨らんでいます。これは、米国のNetflixも同様で、営業利益は黒字化してもフリーCFは常にマイナスです。
では、私たち投資家はどのようにアイチーイー株を投資判断すれば良いのでしょうか?
アイチーイー(IQ)に投資する上で注目ポイントは?
アイチーイー(愛奇芸:iQiYi)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。アイチーイーは、米国のNetflixとYoutubeを合わせたような会社です。そのため、中国の動画配信市場が拡大すれば、アイチーイーの売上高も伸びますね。
注目1:19年の動画配信市場は233億元まで拡大?
2016年の中国動画配信市場の推移と市場予測です。
ジェトロの調査によると、19年の動画配信市場は年率118%で成長し233億元になると言います。中国では情報規制があるため、基本的には外国発の動画サービスは禁止されています。そのため、米国のNetflixは、アイチーイーと業務提携する形で17年に中国市場に参加しています。
また、中国は世界でも2番目に大きい有料動画配信市場でもあります。
1位の米国は148億ドルと圧倒しているが、2位の中国は25億ドル、3位の日本は18億ドルです。米国一強ではあるが、中国はまだまだ伸び代が高いと言えますね。
では、中国の動画配信で最も人気が高いアイチーイーの事業別の売上高を見てみましょう。
注目2:売上高の54%は有料動画配信が占める?
(億元) | 19Q2 | 20Q1 | 20Q2 | 前年比 |
---|---|---|---|---|
有料会員サービス | 34.12 | 46.34 | 40.45 | +18% |
オンライン広告 | 22 | 15.36 | 15.86 | -28% |
コンテンツ配信 | 5.17 | 6.02 | 8.6 | +66% |
その他 | 9.7 | 8.75 | 9.18 | -7% |
合計 | 71.1 | 76.49 | 74.11 | +4% |
アイチーイーの事業別の売上高と過去の推移です。
アイチーイーは、米国のNetflixとYoutubeのサービスを合わせた会社です。有料会員サービスはNetflixのビジネスモデルに近く、オンライン広告とコンテンツ配信はYoutubeに近い事業内容ですね。
アイチーイーの売上高の54%を占めるのは、有料会員サービスで前年比18%増で成長しています。
Googleがコロナの影響で減速しているのと同様に、オンライン広告は前年比で28%も減少しています。しかしながら、個人のコンテンツ配信は66%と逆に増加していますね。これは、コロナ特需で家に籠る人が増えたからからですね。
全体で見ると、売上高は4%増と大きく減速している事が分かります。では、中国の動画配信企業の主要プレーヤーを見てみましょう。
注目3:MAUは6億人で動画配信企業で1位?
動画配信サービスのMAU(月間アクティブユーザー数)です。
MAUが6億人を超えているアイチーイーは中国最大の動画配信サービスですね。有料動画の会員数も1億人を超えています。2番手がテンセントのTencent Videoで5.8億人、3番手がアリババのYoukuと続きます。
動画配信市場でも、バイドゥとテンセント、アリババの3社が競合しています。コロナの追い風を受けて、今後も動画配信は加速する可能性が高いです。
では、MAUではなく動画再生回数では、どの企業が優勢なのでしょうか?
注目4:動画再生数はテンセントの1人勝ちが続く?
少しデータが古いが、2017年の総再生数の推移です。
再生数が最も多い動画サイトは、テンセントの「騰訊視頻」が他社を圧倒しています。次に多いのが、アイチーイーの「愛奇藝」、アリババの「優酷」と続きます。MAUが多くても、再生回数も多いわけではない点に注意が必要です。
テンセントの視聴者が多いのは、Youtubeと同様に楽しませる仕掛けがあるからかもしれません。
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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
投資家はアイチーイー株を購入するべきか?
- 売上高は急拡大するも、19年は大きく減速している
- 営業利益率は−32%と低く、改善される兆しは一向にない
- バイドゥやNetflixと17年に提携するも、結果は出ていない
- 上場して以来、EPSは常に赤字でBPSも減少傾向にある
- コンテンツ制作など投資CFが大きく、フリーCFは常に赤字
- ライバル企業が強い上に、新興企業も多数参入している
- 動画配信市場を独占するのは難しく、黒字化すらも難しい
中国の動画配信市場は、年率3桁で拡大している超成長産業ですね。有料動画配信市場でも米国の次に多く25億ドル、動画サービスにお金を払う中国人の割合や金額は増加しています。動画配信市場が拡大すれば、アイチーイーの売上高も伸びますね。
しかしながら、個人的にはアイチーイーは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高は急成長しているが、営業利益が黒字化する見通しがないからです。19年の営業利益率は−32%と高く、改善傾向にはありません。また、オリジナルコンテンツ制作に費用が掛かるため、フリーCFも拡大傾向にあります。
さらには、競合他社のテンセントやアリババも強力です。以上を踏まえると、成長が著しい動画配信市場でも、アイチーイーが1人勝ちするのは難しいですね。また、黒字化する事自体も難しいと言えます。
まとめ:アイチーイー(IQ)の四半期決算は?
- 2010年にサービス開始、中国で最大の動画配信会社である
- 米国のNetflix(有料動画)とYoutube(無料動画)を合わせた事業
- 親会社はバイドゥで、17年にNetflixと業務提携した
- MAUは5億人以上で、中国最大の動画配信会社である
- 売上高は急拡大するも、19年は大きく減速している
- 営業利益率は−32%と低く、改善される兆しは一向にない
- コンテンツ制作など投資CFが大きく、フリーCFは常に赤字
アイチーイーは、米国のNetflixとYoutubeを合わせた動画配信サービスを提供しています。月間アクティブユーザー数は5億人と中国最大で、最も知名度が高い会社ですね。中国の動画市場が拡大すれば、アイチーイーの売上高も間違いなく増えます。
しかしながら、個人的にはアイチーイーは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高は急成長しているが、営業利益が黒字化する見通しがないからです。19年の営業利益率は−32%と高く、改善傾向にはありません。また、オリジナルコンテンツ制作に費用が掛かるため、フリーCFの赤字幅も拡大し続けています。
また、米国のNetflixと違い、アイチーイーが中国で1人勝ちするのは難しいです。なぜならば、競合他社にはテンセントとアリババがいる上に、急拡大する動画市場に新規参入する新興企業も多いからです。現状を踏まえると、少なくともあと5年以上は黒字化しないと思います。
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。
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