データ解析のプラットフォームを提供するスプランクは、コロナ禍で悪影響を受けていますね。なぜならば、大口顧客の多くが業績悪化に陥ったからです。しかし、経済再開後は徐々に業績を回復し、22年4Qの売上は前年比+20%、23年1Qは+34%に加速しています。
- 「データ分析のPaaS系で、売上高は9年で19倍に増えた…」
- 「コロナの業績回復が期待されるが、株価は30%も下落してる…」
- 「ビックデータは急拡大してるため、再び成長軌道に乗るはずだ…」
スプランクは、マシンデータを解析するプラットフォームをクラウド上で提供する企業です。マシンデータを解析することで、故障の検知やセキュリティリスクを監視できます。データ解析の需要は増しているため、スプランクの売上高も9年で19倍にも増えています。
個人的には、スプランクは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、ビックデータ解析は競合が多く、儲かりにくいビジネスだからです。19年は過去最高の売上高を記録するが、営業利益率は−42%と低いです。ビックデータ解析は参入障壁が低く、次々に新興企業が参入しているからです。
競合にはクラウデラ(CLDR)、アルテリックス(AYX)があります。
ビックデータ解析企業は、コロナ以前から売上高の成長率が鈍化し始めています。そのため、コロナ後に業績が本格的に回復した後でも、営業利益ベースで黒字化するのは難しいです。競合は常に増え続けているため、特定の企業だけが利益を得るのは難しいです。
投資したい銘柄ではないが、引き続きAI企業の動向は注視したいです。
- スプランクの4半期決算(22年1-3月)は?
- スプランクの過去10年間の売上高や営業利益は?
- コロナ以前から成長が減速、21年は業績回復できる?
▼▼米国株1.5年で、6月末には10倍の4,727万円に増える▼▼

20年3月に米国株を初めて、1.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、資産が大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。集中投資した銘柄が大きく反発し、短期間で数倍に高騰したに過ぎません。私には投資の才能がないのは明らかで、会社員時代は日本株で200万円も損失を出しています。
また、世界の株式市場が暴落した時に、運良く時間とお金がありました。31歳で無収入で会社員を辞めた私は、2年6ヶ月後にアフィリで月130万円稼ぐ事に成功しています。実は、アフィリで稼げたのも運の要素が大きいです。
では、どのような過程を経て、米国株の運用額を10倍に増やしたでしょうか?
記事の内容を簡単に知りたい
スプランク(SPLK)の四半期決算は?

スプランク(SPLK)の四半期決算を紹介します。
22年3Q決算(21年10月30日)
- 売上高:6.64億ドル(前年比+18%)
- Cloud services:2.43億ドル(+68%)
- License:2.49億ドル(+3%)
- Maintenance and services:1.68億ドル(−1%)
- 営業利益:−2.88億ドル(前年度−1.65億ドル)
- 純利益:−3.43億ドル(前年度−2.01億ドル)
- 1株当たり利益:−2.14ドル(前年度−1.26ドル)
22年4Q決算(22年1月31日)
- 売上高:9.01億ドル(前年比+20%)◯
- Cloud services:2.89億ドル(+69%)
- License:4.44億ドル(+9%)
- Maintenance and services:1.67億ドル(−1%)
- 営業利益:−0.78億ドル(前年度−0.86億ドル)
- 純利益:−1.40億ドル(前年度−1.39億ドル)
- 1株当たり利益:−0.88ドル(前年度−0.86ドル)◯
23年1Q決算(22年4月30日)
- 売上高:6.74億ドル(前年比+34%)◯
- Cloud services:3.22億ドル(+66%)
- License:1.85億ドル(+29%)
- Maintenance and services:1.65億ドル(+1%)
- 営業利益:−2.91億ドル(前年度−4.35億ドル)
- 純利益:−3.04億ドル(前年度−4.71億ドル)
- 1株当たり利益:−1.90ドル(前年度−2.89ドル)◯
1Qの売上高は前年比+34%で6.74億ドル、営業利益は−2.91億ドルでした。3Qと4Qに引き続き、22年1Qの売上も好調です。営業利益率は−43%と大きく悪化しています。
スプランクは、コロナの影響を大きく受けていましたね。その理由は、データ解析を必要とする顧客の多くがオールド系の大手企業で、売上を大きく減らしたからです。また、1顧客当たりの単価も高く、契約解除された時の影響を大きくうけますね。
23年2Qの売上予想は、7.45億ドル(前年比+22%)と悪くないですね。23年通期の売上予想は33.25億ドルに引き上げています。
・総収益は6億7400万ドルで、前年比34%増加しました。
・クラウドの収益は3億2300万ドルで、前年比66%増加しました。
・クラウドドルベースの純保持率は130%でした。
・クラウドARRが100万ドルを超える329の顧客は、前年比62%増加しました。Splunkの社長兼最高経営責任者であるGarySteeleは、次のように述べています。 「この複雑で予測不可能な世界では、Splunkは組織の安全性と回復力を維持するための基盤となり、組織が成功を促進し、大規模なイノベーションを実現できるようになりました。」
「Splunkはまだ大規模な市場機会の非常に早い段階です」とSteeleは続けました。 「私たちの継続的な成長と強力な顧客維持が示すように、私たちはお客様の記録システムであり、組織のセキュリティとIT運用に深く組み込まれています。」
SplunkのCFOであるJasonChildは、次のように述べています。 「当社の強力な実行に基づいて、通年の収益と収益性の見通しを引き上げ、少なくとも4億ドルの営業キャッシュフローの予想を再確認しています。」
23年2Q決算(22年7月…)
23年2Q決算は、8月26日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
スプランク(SPLK)の損益計算書は?

スプランクは12年に36ドルで上場しました。常に最高値を更新し続ける銘柄で、20年8月に最高値220ドルを付けています。20年3月に109ドルまで急落したが、22年6月は97ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、順調に売上高を増やしています。コロナ前の20年が過去最高で、過去9年で19倍にも増えていますね。しかしながら、利益が出にくいビジネスモデルで、20年時点でも営業利益率は−12%です。
利益が出ない理由は、大手ハイテクや新興企業など競合が多いからです。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。売上高の増加に伴い、BPSは順調に増えていますね。しかし、EPSは改善傾向になく、コロナでさらに赤字幅拡大しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、コロナ以前は順調に拡大してました。ハイテク企業は設備投資が少なく、顧客数が増えればCFも大きく改善しますね。しかしながら、コロナを契機に営業CFはマイナスに陥っています。
スプランクが営業CFを回復するには、顧客の業績回復を待つ必要があります。では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
スプランク(SPLK)の注目ポイントは?

スプランクに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。スプランクは、マシンデータを解析するプラットフォームをクラウド上で提供する企業です。マシンデータを解析することで、故障の検知やセキュリティリスクを監視できます。
注目1:セキュリティの需要が高く売上40%を占める?
スプランクは、マシンデータを解析するプラットフォームをクラウド上で提供します。
具体的には、ウェブやアプリ、サーバー、モバイル機器からデータを収集し、インデックス化や検索などを可能にします。データを収集することで、事前にマシンの故障を検知したり、セキュリティ上の問題も検出できます。
売上比率を見ると、セキュリティ対策の需要が高く40%を占めます。次いで、ITオペレーションが40%、その他のIoTが20%です。21世紀のデータ量は指数関数的に増加しているため、時流に乗ったビジネスだと言えます。
スプランクは、ビジネスモデルをサブスク型のクラウドに移行しています。
注目2:18年まで売上ベースは+128%で拡大してる?
スプランクのクラウドベースの売上高推移です。
スプランクは、ライセンス中心のビジネスモデルから、サブスク型のクラウドへ移行してます。クラウドへの移行は順調に進み、全体がマイナス成長に陥る中でも、前年比+40%で拡大していますね。FY18年と比較すると、4年間で5.9倍にも拡大しています。
では、スプランクの市場シェアはどれくらいあるのでしょうか?
注目3:18年のスプランクの市場シェアは2位で4%?
![]()
参考:Wikibon’s 2018 Big Data and Analytics Market Share Report
18年のビックデータを解析するベンダー企業の売上シェアです。
03年に創業したスプランクは、データ解析分野では先行者です。しかしながら、市場シェアはIBMに次ぐ2番手だが4%しかありません。データ解析業界の問題点は、競合企業が多すぎる事です。ライバル企業にはIBM、Dell、オラクル、SAP、マイクロソフトです。
また、比較的参入障壁が低く、次々に新興企業も参入しています。その他が占める割合は68%にも及びますね。新興企業であるベンチャーは、次々資金調達に成功してる点もマイナス材料です。
注目4:AIを活用したデータ解析はレッドオーシャン化?
ゼノデータラボが公開した「Forecast Tech カオスマップ」です。
米国内では様々なスタートアップ企業が、AIを活用したテクノロジーを開発しています。テクノロジーを駆使した予測技術は、各分野に横展開していますね。これが意味するところは、競合企業によるレッドオーシャンです。
ビックデータを解析する分野は競合が乱立しています。
スプランクと同様にビックデータを解析するクラウデラ、設備投資の最適化を支援するC3.ai、小売の売上・販売数・客数予測を行うRELEX、 セキュリティリスクの事前検知に特化したSecurity Scorecardがありますね。
スタートアップに限らず、GAFAMも積極的に研究開発している分野です。こうした競争激化の業界で、特定の企業が利益を得るのは難しいです。
▼▼米国株1.5年で、6月末には10倍の4,727万円に増える▼▼

20年3月に米国株を初めて、1.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、資産が大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。集中投資した銘柄が大きく反発し、短期間で数倍に高騰したに過ぎません。私には投資の才能がないのは明らかで、会社員時代は日本株で200万円も損失を出しています。
また、世界の株式市場が暴落した時に、運良く時間とお金がありました。31歳で無収入で会社員を辞めた私は、2年6ヶ月後にアフィリで月130万円稼ぐ事に成功しています。実は、アフィリで稼げたのも運の要素が大きいです。
では、どのような過程を経て、米国株の運用額を10倍に増やしたでしょうか?
まとめ:スプランク(SPLK)の四半期決算は?
- 12年に上場した、AI×データ解析を提供するPaaS系企業
- データ収集する事で、マシン故障検知やセキュリティ監視する
- セキュリティ対策の需要が高く、売上高の40%を占めている
- データ量は指数関数的に増加し、9年間で売上が19倍に拡大
- 19年の売上高は過去最高だが、営業利益は−12%と低い
- 顧客の多くはオールド系で、コロナで売上高がマイナス成長に陥る
- データ解析では老舗企業で、18年時点でシェア4%で業界2位
- 大手ハイテクが強い上に、次々に新興企業が参入し競争が激しい
個人的には、スプランクは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、ビックデータ解析は競合が多く、儲かりにくいビジネスだからです。19年は過去最高の売上高を記録するが、営業利益率は−42%と低いです。ビックデータ解析は参入障壁が低く、次々に新興企業が参入しているからです。
競合にはクラウデラ(CLDR)、アルテリックス(AYX)があります。
ビックデータ解析企業は、コロナ以前から売上高の成長率が鈍化し始めています。そのため、コロナ後に業績が本格的に回復した後でも、営業利益ベースで黒字化するのは難しいです。競合は常に増え続けているため、特定の企業だけが利益を得るのは難しいです。
21年4Qの売上予想は7.65億ドル(+2.6%)とかなり良いです。
同じようなビジネスモデルで、データ解析を提供するクラウデラ(CLDR)と、アルテリックス(AYX)があります。どちらもコロナ以前から業績が低迷し、高い成長率の割には利益は低いです。ビジネスも似ているため、差別化を図るのは難しいかもしれません。
コメントを残す