配車サービスを提供するリフトは、過去4年間で10倍にも売上が拡大した成長企業です。経済再開により21年は急速に売上が回復しています。しかし、23年1Qの売上成長率は+14%、2Qは+3%と減速しています。
- 「4年で売上高を10倍に増やした成長企業だ…」
- 「回復を狙える銘柄で、すでに株価は3倍に拡大した…」
- 「コロナ後の経済再開で、再び2桁成長に戻るはずだ…」
リフトは、米国とカナダで配車サービスを提供する企業です。世界中で急拡大してる成長産業で、競合ウーバー(UBER)からシェアを奪う形で急成長しています。コロナ以前の過去4年間で売上高は10倍にも拡大しています。
個人的には、リフトは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、配車サービスは差別化が難しく、価格競争に陥ると思うからです。リフトの市場シェアは30%、ウーバーからシェアを奪う形で急成長しています。しかし、リフトがシェアを奪えている要因は、単純にウーバーよりもピーク時の料金が安いからです。
ウーバーも値下げすれば、リフトの競争優位性がなくなりますね。
ただし、短期的には経済再開で最も恩恵を受ける銘柄です。米国の経済再開が急ピッチで進み、21年2Qの売上高は前年比+125%、3Qは+73%、4Qも+70%と順調に回復しています。短期的には変異株の影響はあるも、CEOは22年の見通しについて楽観的に見ています。
コロナ禍でダメージを受けた分、短期的には勢いよく回復しそうです。個人的には、上場以来ずっと赤字経営が続き投資したい銘柄ではありません。
- リフトの4半期決算(23年4-6月)は?
- リフトの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 経済再開で急回復、業績はどこまで上昇する?
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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
リフト(LYFT)の四半期決算は?

リフト(LYFT)の四半期決算を紹介します。
22年4Q決算(22年12月30日)
- 売上高:11.75億ドル(前年比+21%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:−5.88億ドル(−107%)
- 1株当たり利益:−0.75ドル(−839%)
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:10.01億ドル(前年比+14%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:−1.88億ドル(+4%)
- 1株当たり利益:0.07ドル(+4.3%)
23年2Q決算(23年6月30日)
- 売上高:10.20億ドル(前年比+3%)◯
- 営業利益:−1.58億ドル(前年度−3.73億ドル)
- 純利益:−1.14億ドル(前年度−3.77億ドル)
- 1株当たり利益:−0.30ドル(前年度−1.08ドル)◯
2Qの売上高は前年比+3%で10.20億ドル、営業利益は−1.58億ドルでした。22年4Qや23年1Qに続き、2Qの売上も減速していますね。営業利益率は−15.4%で赤字が続きます。
3Qの売上予想は、11.40億ドル(+8.1%)と弱いです。
「当社の顧客への執着は、乗客、ドライバー、そして当社のビジネスに報われています」とCEOのデビッド・リッシャー氏は語った。 「夏の旅行と会社への通勤の合間に、人々は毎日より多くの外出をしており、Lyft のライドシェア体験を気に入っています。 標準的な乗り物は、過去 2 番目に高いレベルに達しました。 私たちのアドバイス: 今すぐ Lyft をダウンロードして試してみてください。 ご覧になったものをきっと気に入っていただけると思います。」
「ライドシェア市場は成長しています。 第 2 四半期は堅調で、第 3 四半期と今年の後半に向けて勢いに乗ることができました」と Lyft の最高財務責任者、エリン・ブリューワー氏は述べています。 「チームは団結しており、ドライバーとライダーに素晴らしい体験を提供することに重点を置いています。 私たちの進歩をさらに発展させるために、やるべきことはまだたくさんあります。」
23年3Q決算(23年9月…)
23年3Q決算は、9月8日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
リフト(LYFT)の10年間の損益計算書は?
リフトは19年3月に78ドルで上場しました。しかし、20年3月はパンデミックにより、21ドルまで急落していますね。経済再開で期待される銘柄で、23年8月は10ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、19年が過去最高の売上高で4年で10倍に拡大しています。しかしながら、営業利益率は−74%と低く、利益率が悪いビジネスでもあります。20年の売上高は前年比−35%も減速し、一時的に成長が鈍化しています。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSもEPSもどちらも減少傾向にあります。20年のEPSは−5.61ドルと赤字幅が大きく、まだまだ赤字決算は続きそうですね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、赤字だが縮小傾向にありました。しかしながら、世界的なパンデミックに一気に赤字幅を拡大していますね。
配車サービスの特徴は、持たない経営で投資CFは比較的少ないです。しかし、価格競争に陥りやすい分野で、十分な営業CFを稼ぐ事に成功していません。経済が本格的に再開した後に、営業CFの黒字化に成功できるかに注目したいですね。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
リフト(LYFT)の注目ポイントは?

リフトに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。競合ウーバーと違い、リフトは配車サービスだけを運営しています。そのため、ウーバーよりも経営がシンプルで、今後の動向を予測しやすいですね。
注目1:コロナの影響は21年1月に−51%まで回復?
リフトの配車サービスの月別乗客数の前年比推移です。
パンデミックが直撃した20年4月は、前年比で−75%まで落ち込んでいます。10月に−47%まで回復するも、20年後半からの感染者拡大で再び数値は悪化していますね。
ただし、米国内ではワクチンが急速に普及し始めています。バイデン大統領によると、ワクチン接種による7月には集団免疫を獲得すると言います。そのため、21年後半あたりから、配車サービスも急速に回復することが見込めます。
では、コロナ以前は配車サービスはどのように拡大してきたのでしょうか?
注目2:配車サービス利用者は2年で2倍に増えた?
オーストラリアと米国州で、16年と18年の利用客の割合です。
過去3ヶ月ウーバーを利用した乗客(青色)は、過去2年間で倍近く増えていますね。対して、タクシーを利用した乗客は、3〜5%低下しています。これは、タクシーではなくウーバーを利用する人が増えてる事を示しています。
では、ウーバーとリフトは米国内でどれだけのシェアを持つのでしょうか?
注目3:米国内ではウーバーが65%のシェアを持つ?
米国内の配車サービスの売上高シェアです。
米国内ではウーバーが65%、リフトが31%を占め2強状態にあります。他にも、英国のGettが2%、米国のViaが1%、米国のCurbが1%です。配車サービスは差別化が難しく、最初に市場を独占した先行者が利益を得るマーケットですね。
そのため、ウーバーとリフト以外がシェアを奪うのは難しいです。では、ウーバーとリフトのシェアはどのように推移してるでしょうか?
注目4:価格に優位なリフトがシェアを30%に拡大?
米国内のウーバーとリフトのマーケットシェア推移です。
配車サービスはタクシーのシェアを奪う事で急拡大していますね。ウーバーは高いシェアで急拡大しているが、それ以上にリフトが成長しています。15年に10%未満だったリフトのシェアは、18年には3倍の30%まで増えています。
ウーバーとリフトの違いは、渋滞やピーク時の料金差にあります。ウーバーは忙しい時ほど、ドライバーに利益が出るように料金設定しています。利用者の多くは両アプリで料金を比較するため、リフトを利用するケースが増えています。
配車サービスは差別化できないため、価格競争に走るしかないですね。米国内ではウーバーとリフトが強いが、世界の市場シェアはどうでしょうか?
注目5:配車サービスは世界中で過当競争にある?
配車サービスの世界の市場シェアです。
ウーバーの利用者が多いのは、主に北米と南米、それから欧州やアフリカ地域です。中国ではDiDi、東南アジアではGrab、欧州では国ごとにたくさんありますね。ウーバーは中国に参入するも、16年には早々に撤退しています。
対して、リフトはアメリカとカナダだけに絞っています。
配車サービスはすでに飽和状態にあるため、他の地域に進出するのは難しいですね。現在乱立してる市場では、寡占化が進む可能性が高いです。日本で配車サービスが普及しないのは、タクシー業界の規制があるからです。
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:リフト(LYFT)の四半期決算は?
- 19年3月に上場した、カナダと米国の配車サービスする企業
- 米国内の競合ウーバーのシェアは65%、リフトは31%である
- ウーバーのシェアを奪う事で急速に拡大、売上は4年で10倍
- コロナで前年比−75%急落するも、21年1月は−51%に回復
- 21年7月に集団免疫を獲得し、再び2桁成長に戻す可能性が高い
- 配車サービスは差別化が難しく、儲からないビジネスである
個人的には、リフトは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、配車サービスは差別化が難しく、価格競争に陥ると思うからです。リフトの市場シェアは30%、ウーバーからシェアを奪う形で急成長しています。しかし、リフトがシェアを奪えている要因は、単純にウーバーよりもピーク時の料金が安いからです。
ウーバーも値下げすれば、リフトの競争優位性がなくなりますね。
ただし、短期的には経済再開で最も恩恵を受ける銘柄です。米国の経済再開が急ピッチで進み、21年2Qの売上高は前年比+125%、3Qは+73%、4Qも+70%と順調に回復しています。短期的には変異株の影響はあるも、CEOは22年の見通しについて楽観的に見ています。
コロナ禍でダメージを受けた分、短期的には勢いよく回復しそうです。個人的には、上場以来ずっと赤字経営が続き投資したい銘柄ではありません。
ただし、リフトと同様に利益率が低く、コロナ以前から大きな赤字です。
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