コスモス・エナジー(KOS)四半期決算|2Qは-56%に減速

コロナの影響でWTI原油価格は、20年4月に17ドルまで暴落しました。しかしながら、21年4月には60ドルまで急回復しています原油価格が順当に回復するならば、コスモスエナジーなどの原油株は高騰するのでしょうか?

  • 「コロナによる原油暴落で、株価は80%も暴落している…」
  • 「17ドルだった原油価格は、21年4月に60ドルまで急回復…」
  • バイデン政権の環境規制で、米国外の原油企業は最も恩恵を受ける…」

コスモスエナジーは、原油ガスを開発生産する米国企業です。探査や開発などの上流石油会社で、主に西アフリカのモーリタリアやセネガル、赤道ギニア、それからメキシコ沖で活動しています。

個人的には、コスモスエナジーは投資したい銘柄です。

なぜならば、原油価格高騰により、業績は大きく持ち直してるからです21年4Qの原油ガス事業は売上成長率+108%、営業利益率は27%と過去最高水準にあります。同社CEOによると、今後2年間で生産量は+50%も増加すると言います。

コロナの20年以降、米国内のシェール原油が増えていません。そのため、米国外のアフリカで活動する同社には追い風ですね。

23年8月時点の予想PER4.5倍は十分に割安水準にあります。

KOSの投資判断したい人向け
  1. コスモスエナジーの4半期決算(23年4-6月)は?
  2. コスモスエナジーの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 商品高騰の恩恵で、21年には原油も高くなる

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

コスモス・エナジー(KOS)の四半期決算は?

コスモス・エナジー(KOS)の四半期決算を紹介します。

22年4Q決算(22年12月30日)

4Qの内容は...
  1. 売上高:5.14億ドル(前年比−10%)
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:−1.14億ドル(−215%)
  4. 1株当たり利益:0.23ドル(+76%)

23年1Q決算(23年3月30日)

1Qの内容は...
  1. 売上高:3.93億ドル(前年比−41%)✖️
  2. 営業利益:1.39億ドル(+11倍
  3. 純利益:0.83億ドル(+59倍
  4. 1株当たり利益:0.17ドル(前年度0.00ドル)×

23年2Q決算(23年6月30日)

2Qの内容は...
  1. 売上高:2.73億ドル(前年比−56%)
  2. 営業利益:0.53億ドル(−73%)
  3. 純利益:0.23億ドル(−80%)
  4. 1株当たり利益:0.05ドル(−80%)

2Qの売上高は前年比−56%で2.73億ドル、営業利益は−73%で0.53億ドルでした。22年4Qや23年1Qに続き、2Qの売上は減速しています。ただし、営業利益率は19%と高いですね。

23年3Qの生産量は、6.85万バレル/日の予定です。23年通期では6.7万バレル/日と変わっていません。

•純生産量(2): 日量石油換算約 58,000 バレル (boepd)、

•売上高約 45,200 boepd

•収益: 2 億 7,300 万ドル、または BOE あたり 66.38 ドル (デリバティブ現金決済の影響を除く)

•生産費: 6,400万ドル、またはBOEあたり15.45ドル

・資本支出: 1 億 7,000 万ドル

・四半期終了後、ジュビリー南東開発が開始され、この油田では現在総生産量が日量約 100,000 バレルとなっています。

当社の2023年第2四半期の業績について、アンドリュー・G・イングリス会長兼最高経営責任者(CEO)は次のように述べています。 コスモスの 3 つの主要な開発プロジェクトのうちの最初のプロジェクトの開始は、生産量が増加し設備投資が減少し始めると予想されるフリー キャッシュ フローの変曲点を実現するための重要なステップです。 ジュビリーからの年初からの追加生産により、当社は現在、2022 年レベルからの 50% の生産増加目標の達成まで約半分に到達しています。

「追加のジュビリー油井が稼動するため、今年後半にはさらなる生産量の増加が予想されます。 当社の他の主要プロジェクト、モーリタニアとセネガルのグレーター・トーテュ・アーメイム第1フェーズ、および米国メキシコ湾のウィンターフェルは引き続き進捗しており、トーテュでの最初のガスは2024年第1四半期に、ウィンターフェルでの最初の石油は2024年第1四半期の終わり頃に予想されています。 複数年にわたる投資プログラムの実施の恩恵を受け始めており、ビジネスにとってエキサイティングな時期が近づいています。」

Production

2023 年第 2 四半期の総純生産量 (2) は、会社のガイダンスと一致し、平均約 58,000 バレル/日であり、ジュビリー サウス イーストの立ち上げ後、現在の生産量は約 25% 増加しました。 当社は正味約100万バレルの材料アンダーリフトポジションで当四半期を終了しましたが、これは下半期に逆転することが予想されます。

Ghana

2023 年第 2 四半期のガーナの生産量は平均約 33,700 バレル/日でした。コスモスはガイダンスに従って、同四半期中にガーナから 2 つの貨物を輸送しました。

ジュビリーにおける当四半期の生産量は平均約 72,700 bopd 総生産量で、前四半期と同様でした。

第 2 四半期の終了後、ジュビリー サウス イースト (JSE) 開発は予定より約 1 か月遅れて 2 つの油井が稼動し生産を開始しました。 2 つの新しい JSE 油井により、ジュビリーの総生産量は約 100,000 bopd に達しました。 追加のジュビリー生産井と 2 つの注水井が今年後半に稼働する予定であり、これにより施設の限界に向けて生産レベルがさらに向上するはずです。

TEN では、第 2 四半期の生産量は平均約 19,700 bopd 総額で、予想と一致しました。

TEN で設定された高グレードの活動のための開発計画の修正草案と、ジュビリーと TEN の統合ガス販売契約は現在、承認に向けてガーナ政府と協力して進められています。 ガーナ政府が必要な承認を得る時間を確保するために、ジュビリー関連ガスの暫定ガス販売契約が2023年9月まで2.90ドル/mmbtuの価格で締結されました。

U.S. Gulf of Mexico

第 2 四半期の米国メキシコ湾の生産量はガイダンスどおり、平均約 15,900 バレル/日 (原油の約 81%) でした。

ウィンターフェルプロジェクトは引き続き順調に進捗しており、第 3 四半期に開始される予定の開発井の第 1 段階の掘削が行われています。 パートナーは、2024 年の第 1 四半期末頃に最初の石油を生産することを目指しています。

インフラ主導型探査(ILX)井であるティベリウスは、掘削前の総資源量推定約 1 億 3,500 万バレルの石油を備えた 4 方向構造トラップをターゲットとしており、第 3 四半期初めに掘削を開始し、最初の結果は四半期後半に期待されています 。

コディアック ST-3 油井からの生産はこの四半期にわたって改善されており、その結果、油井改修のタイミングは第 3 の生産ゾーンを含めて最適化されており、現在 2024 年半ばに完了する予定です。

Odd Job 海底ポンプ プロジェクトは、現場での長期的な生産を維持することを目的としており、引き続き進捗しており、2024 年半ばまでの稼働に向けて順調に進んでいます。

Equatorial Guinea

赤道ギニアの生産量は、2023 年第 2 四半期の平均で総額約 24,000 bopd、純額 8,400 bopd でした。コスモスは、ガイダンスに従って、当四半期中に赤道ギニアから 0.5 貨物を積み上げました。 7月、このパートナーシップはFPSOから500個目の貨物を運び出し、この分野にとって大きなマイルストーンとなった。

埋め込み掘削キャンペーンは、掘削リグを利用した 2 つの坑井の改修プログラムを経て、2023 年の第 4 四半期に開始される予定です。 3 つの充填井のうち最初の 1 つは、2024 年の第 1 四半期末頃に稼働する予定です。

アルビアン深部の掘削前の推定総資源量約1億8,000万バレルの石油をターゲットとする坑井であるAkeng Deep ILXの機会は、埋め込み掘削キャンペーンの完了に続き、来年活発化すると予想されている。

参考:Kosmos Energy 3Q 2023 Results

23年3Q決算(23年9月…)

23年3Q決算は、11月8日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

コスモス・エナジー(KOS)の10年の損益計算書は?

コスモスエナジーは2011年に18ドルで上場しています。その後すぐに株価は下落し続け、23年8月は7.3ドル前後で推移していますね。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、業績は安定していません。18年の売上高は最高値だが、世界経済の減速で再び失速しています。19年の営業利益率は−23%と全体的に赤字の年が多いですエネルギーは中東やロシア、米国シェールが強く、その他は利益が得にくいですね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。08年の金融危機以降、エネルギー業界は不況だったと言えますね。BPSは下落基調にある上に、EPSは多くの年で赤字です。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、赤字が多いですね。コスモスエナジーは、膨大な設備投資を必要とするビジネスです。なぜならば、メキシコ沖やアフリカ沖で海洋探査も行なっているからです。

では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

コスモス・エナジー(KOS)の注目ポイントは?

コスモスエナジーに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。コスモスエナジーは南米のメキシコ湾や、アフリカ地域で原油やガスの開発を行います。そのため、原油価格や天然ガス価格が上昇すれば業績を押し上げますね。

注目1:モーリタリア/セネガルが生産の48%を占める?

参考:KOSMOS 4Q 2020 Results

コスモスエナジーの地域別の生産量(石油換算バレル)です。

コスモスエナジーは、南米やアフリカで原油やガスの生産開発を行なっています。最も生産量が多い地域は、モーリタリア/セネガルで全体の48%、ガーナ沖で29%、メキシコ沖で14%、赤道ギニアで7%です。

また、モロッコ、西サハラでも探査ライセンスを保有しています。

コロナからの経済回復期待でコスモスエナジーは、恩恵を受ける可能性が高いですね。また、バイデン大統領は、環境を理由にシェールガスやオイルの開発に反対しています。そのため、21年以降は米国以外のエネルギー企業にプラスです

では、エネルギー業界を左右する原油の市況はどうなっているのでしょうか?

注目2:21年4月のWTI原油価格は60ドルまで回復?

参考:WTI原油先物価格チャート 推移 動向

コロナ以降、WTI原油価格は一貫して上昇トレンドにあります。

世界各国のロックダウンで、WTI原油価格は20年4月に最低水準17ドルでした。しかしながら、原油価格は順調に回復し、21年4月には60ドルまで戻しています。ただし、今後の原油価格を予想するのは、中東や原油の専門家でも難しいです。

21年の原油価格の予測は、専門家でも大きく異なります(参考:2021年原油価格)。

原油価格は在庫量に大きく依存するため、短期的には米国の原油在庫量が先行指標になります。

参考:米国 原油在庫量

個人的には、中長期的には原油価格は高騰すると見ています。

  1. バイデン大統領による環境規制で、米国シェールの生産量が抑制される
  2. コロナ危機が再燃すれば、先進国は再び大規模な財政出動に動き通貨安になる
  3. 経済環境が順調に回復すれば、原油や天然ガスの需要も急回復する

実際に、原油の需要と供給のトレンドは転換しています。

注目3:原油消費量の増加で在庫見通しは上方修正?

参考:在庫の減少を先取りした原油価格の今後

世界の原油価格は、私たちが想像するよりも早く回復する可能性が高いです。

EIA(米国エネルギー情報局)は、20年5月に予想した商業用原油在庫の見通しを大きく上方修正しています。つまりは、EIAが予想するよりも経済回復が早く進み、原油の消費量が急激に増えている事を表していますね。原油の需要と供給が逆転するのは、10年以上起きてない現象です

また、歴史的なトレンドとして、全ての商品価格が高騰する確率が高いです。原油だけではなく、鉄鉱石、金、プラチナ、小麦、大豆など、多くの商品が高騰しています。

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過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:コスモス・エナジー(KOS)の四半期決算は?

コスモスエナジーの注目ポイントは...
  1. 2011年に創業した、原油ガスの米国の上流石油会社
  2. モーリタリアやセネガル、ギニア、メキシコ沖など米国外で活動
  3. 開発や生産の上流企業なので、原油価格の影響を受けやすい
  4. 17ドルまで暴落するも、原油は21年4月に60ドルまで回復
  5. 08年の金融危機、米国シェールの供給過多で利益が出てない
  6. 19年の営業利益率は−23%、自己資本比率は11%しかない
  7. バイデン政権の環境規制は、米国外の石油生産者にプラス要因

個人的には、コスモスエナジーは投資したい銘柄です。

なぜならば、原油価格高騰により、業績は大きく持ち直してるからです21年4Qの原油ガス事業は売上成長率+108%、営業利益率は27%と過去最高水準にあります。同社CEOによると、今後2年間で生産量は+50%も増加すると言います。

コロナの20年以降、米国内のシェール原油が増えていません。そのため、米国外のアフリカや南米で活動する同社には追い風ですね。22年3月時点の予想PER5.2倍は十分に割安水準にあります。

原油企業に投資するならば、1番のお勧めはサンコア(SU)です。なぜならば、カナダの石油企業なので、米国の環境規制の影響を受けないからです。また、原油業界が10年間低迷する中でも、黒字を維持してる数少ない銘柄です。

参考:サンコアエナジーの四半期決算|21年1月に原油は52ドルまで回復?

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