原油上流企業に油田サービスを提供するハリバートンは、原油市況の回復で恩恵を受ける銘柄ですね。22年2Qの売上は前年比+36%、3Qは+38%と好調ですね。22年後半も原油の上流投資は加速する見込みですね。
- 「世界各国の経済再開で、原油価格は22年に84ドルになる…」
- 「破綻する原油企業もあるが、市況回復で利益を得られる…」
- 「米国や中東の生産はタイトで、22年はさらに上昇する…」
ハリバートン(HAL)は、世界2位の油田サービスを提供する米国企業です。業界最大手はシュルンベルジェ(SLB)ですね。98年にDresserを買収し掘削サービスにも参入、海底掘削作業にも展開しています。
個人的には、ハリバートンは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、原油市況が好調ならば、安定して利益を得られる銘柄だからです。営業利益率は10%前後と安定しており、原油市況が不調だった15年以降も黒字化してる点は高く評価できます。不安定な業界でも、高い技術力を活かしているといえますね。
中長期的には、同社の業績はまだまだ上向くと思います。
なぜならば、原油やガスの市況は22年も楽観的だからです。多くの原油生産企業が、22年も投資に力を入れる予定で、22年3Qは特に米国が好調で、前年比+63%で加速しています。
22年4月時点の予想PERは13倍と割高ではありません。
- ハリバートンの4半期決算(22年7-9月)は?
- ハリバートンの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 原油市況は21年に回復し、22年の見通しも明るい?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
ハリバートン(HAL)の四半期決算は?

ハリバートン(HAL)の四半期決算を紹介します。
21年1Q決算(22年3月31日)
- 売上高:42.84億ドル(前年比+24%)◯
- Completion and Production:23.53億ドル(+25%)
- Drilling and Evaluation:19.31億ドル(+22%)
- 北米:19.25億ドル(+37%)
- 南米:6.53億ドル(+22%)
- 欧州とアフリカ:6.77億ドル(+6%)
- 中東とアジア:10.29億ドル(+17%)
- 営業利益:5.11億ドル(+38%)
- 純利益:8.27億ドル(+54%)
- 1株当たり利益:0.29ドル(+52%)◯
21年2Q決算(22年6月30日)
- 売上高:50.74億ドル(前年比+36%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.09億ドル(−51%)
- 1株当たり利益:2.15ドル(−64%)
21年3Q決算(22年9月30日)
- 売上高:53.57億ドル(前年比+38%)◯
- Completion and Production:31.36億ドル(+46%)
- Drilling and Evaluation:22.21億ドル(+28%)
- 北米:26.35億ドル(+63%)
- 南米:8.41億ドル(+34%)
- 欧州とアフリカ:6.39億ドル(−5.5%)
- 中東とアジア:12.42億ドル(+31%)
- 営業利益:8.46億ドル(+89%)
- 純利益:5.49億ドル(+128%)
- 1株当たり利益:0.60ドル(+130%)◯
3Qの売上高は前年比+38%で53.57億ドル、営業利益は+89%で8.46億ドルでした。22年の1Qや2Qに続き、3Qの売上と利益も好調です。営業利益率は15.7%と過去10年で最も高い数値です。
油田サービス事業は、21年後半に続き北米と南米で活発化しています。北米はシェール、南米はメキシコ湾やブラジルの海洋油田ですね。
業界最大手のシュルンベルジェ(SLB)と同様に、原油相場のアップサイクルは順調に進んでいると述べています。
「ハリバートンの第 3 四半期の結果は、当社の戦略が実行されていることの強さを示しています。北米と国際市場で活動と価格が同時に上昇したため、全社収益は前四半期比で 6% 増加しました。営業利益は、第 2 四半期の調整後営業利益と比較して 18% 増加し、両方の部門で利益率が高くなりました」と、会長、社長兼 CEO の Jeff Miller はコメントしています。
「すべての市場において、ハリバートンの好調な財務結果は、当社の戦略的優先事項の実行を示しています。より多くの石油とガスの供給に対する構造的な需要は、当社の事業に強い追い風をもたらすと信じており、ハリバートンは収益性の改善と株主への利益の増加を実現できる好位置につけています。
「当社の第 3 四半期の国際的な業績は、価格の改善、選択的な契約の獲得、および当社の技術提供の競争力を通じて、収益性の高い国際的な成長を実現するという当社の戦略の収益力を示しています。今四半期、両部門が示した前年比成長と利益率の拡大は、国際事業の収益力に自信を与えてくれます。
「北米では、継続的な収益成長が見られます。カレンダースロットのインバウンドは、今年のこの時点でこれまでにないほど強力です。第 3 四半期の堅調な業績は、この非常に逼迫した市場で価値とキャッシュ フローを最大化するための戦略の結果です。
「将来を見据えると、最小の国から最大の国や生産国まで、世界中で活動が増加していると考えています。当社は引き続き戦略的優先事項を実行し、フリー キャッシュ フローと株主への利益を促進するつもりです。これらの戦略により、ハリバートンはどのような市場状況でも優れたパフォーマンスを発揮できるようになると信じていますが、特にこのアップサイクルを通じてリターンを最大化することができます。」ミラーは結論づけた。
北米:
2022 年第 3 四半期の北米の収益は 26 億ドルで、2022 年第 2 四半期と比較して 9% 増加しました。この増加は主に、北米陸上での圧力ポンピング サービスと掘削関連サービスの増加によるものです。 これらの増加は、メキシコ湾での複数の製品サービス ラインでの活動の減少により部分的に相殺されました。
海外:
2022 年第 3 四半期の国際収益は 27 億ドルで、2022 年第 2 四半期と比較して 3% 増加しました。
2022 年第 3 四半期の中南米の収益は、メキシコでの坑井建設サービスとプロジェクト管理活動の増加、およびスリナムでの流体とプロジェクト管理活動の増加により、前期比 11% 増の 8 億 4,100 万ドルでした。これらの増加を部分的に相殺したのは、コロンビアでのプロジェクト管理活動の減少でした。
2022 年第 3 四半期のヨーロッパ/アフリカの収益は 6 億 3,900 万ドルで、前期比 11% 減少しました。この削減のほとんどすべては、北海での活動の減少に伴い、ロシア事業から撤退したことに関連しています。これらの減少は、地域全体で坑井介入サービスが増加したことで部分的に相殺されました。
2022 年第 3 四半期の中東/アジアの収益は 12 億ドルで、主にサウジアラビアでの活動の増加、カタールでの完成工具の売上増加、インドネシアとマレーシアでの掘削サービスの増加により、前期比 6% 増加しました。これらの増加を部分的に相殺したのは、ベトナムでの活動の低下でした。
22年4Q決算(22年12月…)
22年4Q決算は、23年1月26日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ハリバートン(HAL)の損益計算書は?

ハリバートンは84年に7.5ドルで上場しています。株価は14年に最高値67ドルを付けるも、その後は長く低迷しています。22年11月は34ドル前後で推移していますね。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上は14年にピークを付けています。業績は原油価格に影響を受けていますね。21年の営業利益率は11%と、持ち直しつつありますね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは減少傾向にあり、EPSも黒字と赤字を繰り返しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、黒字を維持しています。売上や利益の振れは大きいが、CFベースでは業績は安定していますね。原油市況が回復する22年は、営業CFが上向く可能性が高いです。
では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか?
ハリバートン(HAL)の注目ポイントは?

ハリバートン(HAL)の注目ポイントを紹介します。
注目1:ハリバートンは油田サービスで業界2位?
世界の油田サービス大手の市場シェアです。
14年とデータは古いが、業界最大手の油田サービスはシュルンベルジェ(SLB)で29%です。2位にハリバートンで18%、3位にベーカー・ヒューズ(BKR)で15%と続きます。大手3社は、坑井セメント作業、坑井仕上げ設備、圧力ポンプ、掘削、デジタルサービスなどに幅を広げています。
注目2:20年の原油上流投資は−29%で縮小?
原油生産の上流投資の推移です。
Rystad Energyの分析によると、世界の原油上流への投資は20年に3830億ドルでした。これは、19年よりも29%の減少で、過去15年で最低レベルです。また、21年の予想は、20年の横ばいになると言います。
最も影響を受けたのはシェールオイルで−52%、オイルサンドが−44%です。海洋深海は−15%と最も少ないですね。21年後半に原油市況が回復したことで、22年は原油上流投資が活発化することが期待されています。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ハリバートン(HAL)の四半期決算は?

- 1984年に上場した、油田サービスを提供する米国企業
- 業界最大手のシュルンベルジェに次ぐ、業界で2番手である
- 98年にDresserを買収し、掘削サービスにも参入する
- 21年3Qに業績は上向き、北米と南米は前年比+64%
- 21年後半に市況が上向き、22年の投資も楽観的に見てる
個人的には、ハリバートンは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、原油市況が好調ならば、安定して利益を得られる銘柄だからです。営業利益率は10%前後と安定しており、原油市況が不調だった15年以降も黒字化してる点は高く評価できます。不安定な業界でも、高い技術力を活かしているといえますね。
中長期的には、同社の業績はまだまだ上向くと思います。
なぜならば、原油やガスの市況は22年も楽観的だからです。多くの原油生産企業が、22年に投資に力を入れる予定で、21年3Qと4Qは北南米で売上前年比+50%前後で好調が続きます。
22年1月時点の予想PERは16倍と低く割高ではありません。
海底油田の動向は、米国のシェール次第だと言えそうです。ヘルマリックは、米国シェール向けに陸上リグを提供する企業です。ヘルマリックの動向を見ることで、米国シェールの投資状況を確認できますね。
コメントを残す