レンジリソース(RRC)四半期決算|22年1Qは-71%に減速

コロナによる原油や天然ガス価格の暴落を受けて、エネルギー株に投資する人が増えています。天然ガス市況は21年に急上昇し、同社の業績は好調ですね。21年3Qの売上は前年比+125%、4Qは+161%と好調です。

  • 「世界各国の経済活動再開で、シェール株は必ず利益を得られる…」
  • 「シェールブームの15年と比較して、株価は10分の1に暴落…」
  • 「配当利回りは2%と低いが、増配と株高が期待できる…」

レンジリソースは、1976年に創業した天然ガスや原油の探鉱、開発、生産を行うシェール企業です。シェールガスの生産量が著しく増加しているアパラチア地域にも油田を持ちます2019年、天然ガスの推定埋蔵量は18兆立方フィートとされています。

個人的には、レンジリソース株は投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、米国天然ガス価格は高騰してるが、先の動向を予想するのは難しいからです天然ガス価格は09年以来の高値だが、ロシアとウクライナ地政学リスクの影響も受けています。米国シェール企業が利益を得ているのは、欧州への需要増でスポット価格で高騰しているからです。

世界的にガスの需要は増えてるが、ダウンサイドリスクも多いです。

欧州とロシアにはパイプラインが多く、状況が変われば米国ガス重要は急落しますね。個人的には、地政学リスク関係なく需給が逼迫してる原油の方が安心して投資できます。ただ、同社の22年5月予想PERは7倍と引き続き割安です

自社株買いや配当など、株主に利益を還元する計画です。

RRCの投資判断したい人向け
  1. レンジリソース株の4半期決算(22年1-3月)は?
  2. レンジリソース株の過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. シェール革命でも、レンジリソースに投資すべきでない理由は?

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

レンジリソース(RRC)の四半期決算は?

レンジリソース(RRC)の四半期決算を紹介します。

21年3Q決算(21年9月30日)

3Q決算の内容は...
  1. 売上高:9.55億ドル(前年比+125%
  2. 営業利益:−3.24億ドル(−62%)
  3. 純利益:−3.50億ドル(+53%
  4. 1株当たり利益:−1.44ドル(+53倍

21年4Q決算(21年12月31日)

4Q決算の内容は...
  1. 売上高:15.66億ドル(前年比+161%
  2.  Natural Gas, NGL and Oil Sales:11.40億ドル(+156%
  3.  Derivative fair value:3.09億ドル(+263%
  4.  Brokered natural gas and marketing:1.16億ドル(+73%
  5. 営業利益:9.09億ドル(+20倍
  6. 純利益:8.91億ドル(+22倍
  7. 1株当たり利益:3.47ドル(+23倍

22年1Q決算(22年3月31日)

1Q決算の内容は...
  1. 売上高:1.807億ドル(前年比−71%)◯
  2.  Natural Gas, NGL and Oil Sales:10.32億ドル(+71%
  3.  Derivative fair value:−9.39億ドル(前年度−0.57億ドル)
  4.  Brokered natural gas and marketing:0.87億ドル(+8%
  5. 営業利益:−5.72億ドル(前年度0.29億ドル)
  6. 純利益:−4.56億ドル(前年度0.27億ドル
  7. 1株当たり利益:−1.86ドル(前年度0.11ドル)◯

1Qの売上は前年比−71%で1.807億ドル、営業利益は−5.72億ドルでした。21年4Qと比較して、1Qは大幅に減速しています。営業利益率は過去最低水準ですね。

1Qに急落した原因は、ヘッジによるものですね。天然ガス市況に合わせて、本業の売上は大幅に増えていますね。ただし、地政学プレミアもあり、どこまで上昇し続けるかは読めません。

同社のCEOであるJeffVenturaは、この四半期について次のように述べています。最近の悲劇的な地政学的な出来事は、世界が倫理的で、安全で、安全で、信頼でき、そして豊富な燃料源を必要としていることをこれまで以上に明らかにしました。 Rangeは、このエネルギー需要を満たすのに役立つ位置にあると信じています。範囲は、世界最大の天然ガス田で最も資本効率の高い事業者として、天然ガスの世界的なコスト曲線の下限にあります。 Rangeはまた、私たちが開発している頁岩の多産性、厳格な掘削基準、および運用効率への日々の焦点を考えると、米国および海外の他の盆地からの生産と比較して有利な排出強度プロファイルを持っています。

業界が米国および世界中で増大する天然ガスの需要に対応するためには、今後数か月および数年のうちに、パイプライン、圧縮、処理施設、LNG輸出ターミナルなどの追加インフラストラクチャのサポートが必要になります。その間、Rangeは天然ガスとNGLの複数の国内および国際市場にアクセスでき、他の天然ガス生産者と比較して競争力のある実現価格を推進しています。 Rangeの資本効率は業界をリードしており、これはmcfeメトリックごとの同業他社をリードする資本支出と持続的な資本要件に反映されています。最も重要なことは、Marcellus Shaleを発見して以来、多数の坑井を掘削したにもかかわらず、Rangeは、米国の天然ガス生産者の間で比類のない数十年のコア在庫寿命を持っています。このコア在庫が、何年にもわたって繰り返し可能な資本効率を可能にします。先に。私たちは、規律ある資本配分を通じて株主に一貫して価値を提供することにより、この世界クラスの世界規模の資産基盤の価値を実現することに引き続き注力しています。」

参考:Range Announces 1Q 2022 Results

22年2Q決算(22年6月…)

22年2Q決算は、7月27日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

レンジリソース(RRC)の10年間の損益計算書は?

レンジリソースは、資源価格が高騰した2008年に71ドルまで上昇しました。その後は、シェール革命のピークである2015年に、最高値で92ドルを付けています。22年5月は29ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の売上高推移を見ると、天然ガス市況の影響を大きく受けます。コロナ禍の20年は落ち込むも、21年は急回復していますね。21年の営業利益率は+26%と高いです。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは下落するも、自己資本比率は18%と悪くはありません。EPSは徐々に回復傾向にあります。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、黒字化に成功していますね。他のシェール企業と同様に、投資額は縮小傾向にあります。21年はガス市況が上向いたことで、営業CFが上昇していまs。

では、私たち投資家はどのように判断したら良いでしょうか?

レンジリソース(RRC)の注目ポイントは?

レンジリソースに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。シェールガスやオイル生産社であるレンジリソースは、原油や天然ガスの需要が高くなれば株価も上昇します。

注目1:米国は45年ぶりに世界最大の産油国になった?

参考:米国のエネルギー政策の動向とその行方

米国は2018年に世界最大の産油国になりました。

1日当たりの石油生産量は、2013年にサウジアラビアやロシアを抜いています。2018年の年間平均生産量は1095万BDとなり、45年ぶりに世界1位の産油国です。2019年も勢いは止まらず、生産量は増加を続けています。

生産量が急増した理由は、2010年代に始まったシェール革命の影響が大きいですシェール層から天然ガスを取り出す技術は、石油にも応用する事で生産量を増やしています。

また、天然ガスの生産量は、米国とロシアが中東諸国の4倍以上の生産量がありますシェール革命で天然ガスの生産量が増え続けている米国は、世界2位のロシアとも差を広げつつあります。

意外と知られてない事実だが、米国はすでに世界4番手の天然ガス輸出大国です。米国内で余った天然ガスは、液体化(LNG)して海外に輸出しています。

参考:世界の天然ガス輸出額 国別ランキング・推移

米国の原油や天然ガスの生産量増を支えているのは、シェールオイルやガスですね。

注目2:シェールガスの生産量は右肩上がりで増加?

参考:米国のエネルギー政策の動向とその行方

シェールガスの生産量は、一貫して上昇傾向にあります。

特に生産量が著しく増えているのは、AppalachiaとPermian地方ですね。15年の原油価格暴落で、コストが高いシェールオイル やガスの生産量が一部の地域で鈍化しました。しかしながら、技術開発でコスト削減に成功した事で再び生産量は増加しています

レンジリソースは、生産量が多いAppalachia地域にもガス田を持ちます。しかしながら、レンジリソースの売上高や生産量は、2018年をピークに上昇していない点に注意が必要です。

米国内でシェールガスやオイルの生産量が増えた理由は、生産コストを大きく改善したからですでは、具体的には生産コストはどれくらい下がったのでしょうか?

注目3:生産コストは半分以下の35ドルまで減少?

参考:米国のエネルギー政策の動向とその行方

シェール革命以前と比較して、北米シェールの採算性は大幅に向上しています。

リーマンショックで原油価格が40ドルまで暴落するも、2011年は110ドルまで急上昇していました。この時のシェールガスの生産コストは、80〜120ドルと言われていましたね。しかしながら、技術革新によりコスト削減が進み、17年には35ドル前後まで落ちています

これだけ生産コストが低いと、ロシアやインドネアシアと大差がない水準です。

シェールガスやオイルは、生産コストが高いから競争力がないと言われてたのは昔の時代です。ハイテクによる技術革新と効率化経営が進めば、さらに削減できる余地もあります。

米国は天然ガスの輸出量を今後も増やす事が見込まれます。

注目4:貿易摩擦でもLNG輸出量は前年比63%増?

参考:米国のエネルギー政策の動向とその行方

米国は2016年に、中南米向けにLNGの輸出を開始しています。天然ガス(LNG)の輸出量は増加傾向にあり、2020年にはエネルギーの純輸出大国になります

米中貿易摩擦の影響で、中国のLNG輸出はゼロになりました。しかしながら、中国の穴を埋める形で、欧州や中南米の輸出量が急増しています。2019年第2四半期は、対前年同期比で63%増を記録していますアジアでは日本、台湾、韓国、インド向けの輸出が多いですね。

欧州向けの輸出が増えてる理由は、欧州諸国はロシアの天然ガス依存度を減らしたいからです。米国の輸出先は、経済成長著しいアジアや中南米が多く、今後も増加する事が予想できますね。また、中国との貿易摩擦が緩和されたら、さらに輸出量は増えるかもしれません。

では、天然ガスを生産するレンジリソースの売上高はどのように推移してるでしょうか?

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:レンジリソース(RRC)の四半期決算は?

レンジリソース株の特徴は...
  1. 1976年に設立された、独立系エネルギー会社である
  2. 天然ガスの割合が6割を占め、シェールガスの開発や生産会社
  3. 生産量が急増してるアパラチア地域にシェールガス田を持つ
  4. 15年の原油暴落も、すぐに持ち直し18年にピークを付ける
  5. 原油と天然ガスが再び19年に低迷し、業績は悪化している
  6. マイナス成長率が続き、コロナで20年は−30%に落ち込む

個人的には、レンジリソース株は投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、米国天然ガス価格は高騰してるが、先の動向を予想するのは難しいからです天然ガス価格は09年以来の高値だが、ロシアとウクライナ地政学リスクの影響も受けています。米国シェール企業が利益を得ているのは、欧州への需要増でスポット価格で高騰しているからです。

世界的にガスの需要は増えてるが、ダウンサイドリスクも多いです。

欧州とロシアにはパイプラインが多く、状況が変われば米国ガス重要は急落しますね。個人的には、地政学リスク関係なく需給が逼迫してる原油の方が安心して投資できます。ただ、同社の22年2月予想PERは6倍と引き続き割安です

自社株買いや配当など、株主に利益を還元する計画です。

欧州とロシアの地政学もあり、米国天然ガス全般が好業績です。需給は逼迫していて22年も好調だと思うが、この先の展開を読むのは難しいです。

参考:ダイヤモンドバック(FANG)四半期決算|3Qは+165%で好調

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