ニューコア(NUE)四半期決算|23年2Qは-20%に減速

コロナ危機を機に、鉄鉱石、銅、プラチナ、穀物などの商品が高騰しています。鉄鋼からスチールを製造するユナイテッドスチールの株価も6倍に高騰していますね。しかし、23年1Qの売上は前年比−18%だが、2Qは−20%に減速しています。

  • 「コロナ以降に商品価格が高騰し、株価は3倍に高騰した…」
  • PERは6倍と割安だが、22年も市況は好調なのか…」
  • 「コロナが終息すれば、商品価格の高騰も終わるのか…」

ニューコアは、鉄鋼からスチールを製造する米国企業です。世界では13位、米国では最大の生産量を持ちます。同社の製鉄は鉄鉱石からではなく、スクラップ金属を用いて小規模で安価に製造します。スクラップは石炭や鉄鉱石よりもコストが安く製造できます。

個人的には、ニューコアは投資したい銘柄ではありません。

コロナ後にスチール市況が上向くも、23年前半は製造業を中心に米国経済が減速しています。22年1Qの売上成長率も前年比−18%まで減速していますね。

21年11月は、中国が電力問題で生産を大幅に抑制していました

これにより、スチール価格は9月に付けた最高値から40%も下落していますね。ただし、中国の経済再開や米国インフラ法案などもあり、市況が回復する可能性もありますね。

23年4月時点の予想PER9.4倍と割安水準にはあります。

NUEの投資判断したい人向け
  1. ニューコアの4半期決算(23年4-6月)は?
  2. ニューコアの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. コロナ禍からの商品高騰は、いつまで続くのか?

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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

ニューコア(NUE)の四半期決算は?

ニューコア(NUE)の四半期決算を紹介します。

22年4Q決算(22年12月30日)

4Q決算の内容は...
  1. 売上高:87.24億ドル(前年比−15%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:12.56億ドル(−44%)
  4. 1株当たり利益:4.89ドル(−39%)

23年1Q決算(23年3月30日)

1Q決算の内容は...
  1. 売上高:87.09億ドル(前年比−18%)✖️
  2.  Sheet:2819トン(+18%)
  3.  Bars:2169トン(−5%)
  4.  Structural:536トン(−16%)
  5.  Plate:454トン(+14%)
  6.  Other:57トン(−46%)
  7. 営業利益:15.96億ドル(−45%)
  8. 純利益:11.36億ドル(−46%)
  9. 1株当たり利益:4.45ドル(−46%)○

23年2Q決算(23年6月30日)

2Q決算の内容は...
  1. 売上高:95.23億ドル(前年比−20%)○
  2.  Sheet:2786トン(−5%)
  3.  Bars:2122トン(−7%)
  4.  Structural:505トン(−19%)
  5.  Plate:520トン(+10%)
  6.  Other:46トン(−68%)
  7. 営業利益:20.49億ドル(−42%)
  8. 純利益:14.61億ドル(−43%)
  9. 1株当たり利益:5.81ドル(−40%)○

2Qの売上高は前年比−20%で95.23億ドル、営業利益は−42%で20.49億ドルでした。22年4Qや23年1Qに続き、2Qの売上も減速しています。営業利益率も21.5%まで低下していますね。

スチールは世界の5割を生産する中国に影響を受けます。21年9月に最高値5772元をつけた後は、23年8月は3754元前後で推移しています。

季節的な要因により、3Qはさらに減速しそうです。

ノースカロライナ州シャーロット、2023年7月24日 /PRNewswire/ — ニューコア コーポレーション (NYSE: NUE) は本日、2023 年第 2 四半期のニューコア株主に帰属する連結純利益が 14 億 6000 万ドル (希薄化後 1 株あたり 5.81 ドル) であると発表しました。これに対し、ニューコアはニューコア株主に帰属する連結純利益が 11 億 4000 万ドル (4 ドル) であると報告しました。 2023 年の第 1 四半期は希薄化後 1 株あたり 45 ドル、2022 年の第 2 四半期は 25 億 6,000 万ドル、つまり希薄化後 1 株あたり 9.67 ドルとなります。

2023 年上半期、Nucor は Nucor 株主に帰属する連結純利益が 26 億ドル、つまり希薄化後 1 株あたり 10.26 ドルであると報告しました。これに対し、2022 年上半期の Nucor 株主に帰属する連結純利益は 46 億 6000 万ドル、つまり希薄化後 1 株あたり 17.30 ドルでした。

Nucorの会長兼社長兼最高経営責任者であるレオン・トパリアン氏は、「当社の中核を成長させ、新たな市場に拡大するために当社が近年行った投資は、株主に大きな利益をもたらし、Nucorを高効率の産業メーカーとしてさらに位置づけることができた」と述べた。

「6月まで、当社は5年連続で新たな安全記録を樹立する勢いで進んでいます。また、2023年上半期の希薄化後1株当たり利益は10.26ドルで、これはニューコアの歴史の中で2番目に好調な会計年度スタートを表しています。また、当社は持続可能性において明確な業界リーダーとしてニューコアをさらに差別化するため、信頼できるパートナーとのいくつかの戦略的取り組みも発表しました。これらすべては、北米で最も安全でクリーンで最も収益性の高い鉄鋼会社になるという当社の目標と一致しています。」

Second Quarter of 2023 Outlook

当社は、2023 年第 3 四半期の利益が 2023 年の第 2 四半期に比べて減少すると予想しています。製鋼部門の利益は、収益性の低下により 2023 年第 2 四半期に比べて 2023 年第 3 四半期に減少すると予想しており、当社の薄板工場での影響が最も大きくなります。 鉄鋼製品部門の利益は、2023 年の第 2 四半期と比較して、2023 年の第 3 四半期には鈍化すると予想されます。原材料部門の利益は、DRI 施設およびスクラップ処理事業でのマージン圧縮により、2023 年の第 2 四半期と比較して、2023 年の第 3 四半期には減少すると予想されます。

参考:Nucor Reports Record for the 2Q of 2023

23年3Q決算(23年9月…)

23年3Q決算は、10月26日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ニューコア(NUE)の10年間の損益計算書は?

ニューコアは1980年に0.8ドルで上場しています。08年に株価は82ドルを付けた後は長く低迷していますね。20年3月にコロナ危機で33ドルをつけるも、23年8月は173ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、業績は景気動向に強く影響を受けますね。21年は売上が持ち直し、営業利益率は8.2%まで急回復していますね。米国内の市況は好調で、22年も好調が続くと述べています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは右肩上がりで、EPSは21年から上昇しています。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に拡大しています。21年はスチール市況が上向き、力強く成長していますね。

では、私たち投資家はどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

ニューコア(NUE)の注目ポイントは?

ニューコア(NUE)の注目すべきポイントを紹介します。

注目1:米国は世界4位の粗鋼生産量を持つ?

参考:世界と日本の粗鋼生産量の長期推移

過去70年間の粗鋼生産量の推移です。

粗鋼生産は、安価な石炭が豊富に取れる中国一強が長く続いていますね。日本、米国、韓国、ドイツの製鉄は斜陽産業だといえますね。例外的にインドは生産量を伸ばしているが、20年は下落に転じています。

基本的には、今後も中国一強は変わりません。

注目2:USスチールは世界13位の鉄鋼メーカー?

参考:世界の鉄鋼メーカー上位50社の粗鋼生産量順一覧

世界の鉄鋼メーカーの生産量の上位10社です。

中国が生産の5割を占めるため、多くが中国企業ですね。米国企業は世界13位にニューコア(NUE)で23百万トン、27位にUSスチールで13百万トン、47位にすチールダイナミクス(STLD)で8百万トンと続きます。

注目3:スチールは21年11月に30%近く急落?

参考:スチール – 先物契約 – 価格

スチールの先物価格は、21年11月時点で4310元で推移しています。

21年9月に最高値5400元をつけた後は低迷しています。短期的には、中国の電力問題で鉄鋼の需要は減少しています。ただ、中長期的にはコロナ禍の回復が続く限りは、需要が増えてもおかしくないですね。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:ニューコア(NUE)の四半期決算は?

ニューコア株の注目ポイントは...
  1. 1980年に0.8ドルでNYSEに上場した、米国の製鉄企業
  2. 世界13位で米国1位の製鉄企業、2番手はUSスチール
  3. 製鉄産業は中国が5割を占め、米国は日本に次ぎ4位
  4. 縮小する製鉄業界の中でも、順調に売上を伸ばしている
  5. スチール価格が高騰し、売上成長率は3桁で成長してる
  6. 短期的には中国の減速で後退だが、鉄鋼の需要は高い

個人的には、ニューコアは投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、コロナ後にスチール市況が上向き、22年以降も好調が続くと思うからです。21年2Qの売上は前年比+103%、3Qも+109%と好調です。3Qの営業利益率は27%まで急上昇しています。

ただし、今後のスチールの動向を予想するのは難しいです。

21年11月現在は、中国は電力問題で生産を抑制しています。これにより、スチール価格は9月に付けた最高値から30%も下落していますね。好材料としては、米国のインフラ法案が成立し、国内の市況が上向く可能性もあります。ただ、同社のCEOや証券会社は、22年も鉄鋼市況は堅調だと述べています。

22年1月の鉄鋼価格は足元では上昇基調にあります。中国の春節が終わる2月以降の動向に注視したいですね。22年2月時点の予想PER4.7倍は割安だと思います。

米国の製鉄企業で2番手は、USスチール(X)です。USスチールは石炭と鉄鉱石から製鉄を製造します。スチールの市況が上向いたことで、同社も前年比+154%と高い成長率です。

参考:ユナイテッドスチール(X)四半期決算|21Q3は+154%で好調

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