コロナ危機を機に、鉄鉱石、銅、プラチナ、穀物などの商品が高騰しています。鉄鋼からスチールを製造するユナイテッドスチールの株価も6倍に高騰していますね。23年1Qの売上は前年比−14%、2Qは−21%に減速しています。
- 「コロナ以降に商品価格が高騰し、株価は6倍に高騰した…」
- 「PERは1.7倍と割安だが、22年も市況は好調なのか…」
- 「コロナが終息すれば、商品価格の高騰も終わるのか…」
ユナイテッドスチールは、鉄鋼からスチールを製造する米国企業です。米国ではニューコア(NUE)に次ぐ2位、世界では27位の生産量を持ちます。鉄鋼は中国企業が5割を生産するほど強く、中国以外の国では縮小傾向にありますね。
個人的には、USスチールは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、コロナ後にスチール市況が上向き、22年以降も好調が続くと思うからです。21年2Qの売上は前年比+140%、3Qも+154%、4Qも+1195と好調が続きます。3Qの営業利益率は30%まで急上昇していますね。
ただし、今後のスチールの動向を予想するのは難しいです。
21年11月は、中国は電力問題で生産を抑制しています。これにより、スチール価格は9月に付けた最高値から30%も下落していますね。好材料としては、米国のインフラ法案が成立し、国内の市況が上向く可能性もあります。ただし、22年3Q時点でも、スチール市況は上向いてないですね。
23年8月の予想PER6.0倍は割安ですね。
- USスチールの4半期決算(23年4-6月)は?
- SUスチールの過去10年間の売上高や営業利益は?
- コロナ禍からの商品高騰は、いつまで続くのか?
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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
USスチール(X)の四半期決算は?

ユナイテッドスチール(X)の四半期決算を紹介します。
22年4Q決算(22年12月30日)
- 売上高:43.38億ドル(前年比−22%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.74億ドル(−83%)
- 1株当たり利益:0.87ドル(−76%)
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:44.70億ドル(前年比−14%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.99億ドル(−77%)
- 1株当たり利益:0.77ドル(−74%)
23年2Q決算(23年6月30日)
- 売上高:50.08億ドル(前年比−21%)◯
- 営業利益:5.80億ドル(−65%)
- Flat-rolled:2.31億ドル(−71%)
- Mini Mill:1.32億ドル(−52%)
- US Steel Europe:0.72億ドル(−75%)
- Tubular Segment:1.57億ドル(+46%)
- 純利益:4.77億ドル(−52%)
- 1株当たり利益:1.89ドル(−45%)○
2Qの売上高は前年比−21%で50.08億ドル、営業利益は−65%で5.80億ドルでした。22年4Qや23年1Qに続き、2Qの売上も減速していますね。営業利益率は11.5%に低下しています。
スチールは世界の5割を生産する中国に影響を受けます。21年9月に最高値5772元をつけた後は、11月には30%近く下落していますね。また、中国の電力問題でさらに生産が抑制される可能性が高いです。
同社CEOは23年に対しても強気で、配当金は0.05ドルです。
ピッツバーグ、2023 年 7 月 27 日 – United States Steel Corporation (NYSE: X) は、2023 年第 2 四半期の純利益が 4 億 7,700 万ドル、または希薄化後 1 株当たり 1.89 ドルであると報告しました。 調整後の純利益は4億8,300万ドル、希薄化後1株あたり1.92ドルでした。 これと比較すると、2022 年第 2 四半期の純利益は 9 億 7,800 万ドル、つまり希薄化後 1 株あたり 3.42 ドルになります。 2022 年第 2 四半期の調整後純利益は 11 億 1,600 万ドル、つまり希薄化後 1 株当たり 3.89 ドルでした。
USスチールの社長兼最高経営責任者デビッド・B・ブリット氏は、第2四半期の業績について次のようにコメントした。 当四半期の営業活動による現金は 7 億 1,300 万ドル、フリー キャッシュ フローは 1 億 100 万ドルとなり、バランスシートはさらに強化されました。 現在進行中の戦略プロジェクトには引き続き全額資金が投入されており、資本配分の枠組みに沿って直接利益を優先しており、第2四半期には自社株買いと配当を通じて8,600万ドルを株主に還元しています。」
ブリット氏はさらに、「当社は戦略的イニシアチブを非常にうまく遂行しており、進行中のすべてのプロジェクトは予定通り、予算内で進んでいます。 特に、ビッグ・リバー・スチールの非穀物指向、つまり NGO の電磁鋼ラインは現在試運転中であり、第 3 四半期後半の稼働開始に向けて順調に進んでいます。 当社のNGO鋼材に対する顧客の需要は旺盛であり、すでに産業車両市場と電気自動車市場の両方で最初の顧客注文を獲得したことを発表できることを嬉しく思います。」
当社の「Best for All」戦略についてコメントし、ブリット氏は次のように結論付けました。 特に、当社は米国内で採掘、溶解、製造された最先端の鋼材をお客様に提供しています。 当社の戦略は、国内のサプライチェーンを強化し、高度な製造業の国内回帰をサポートしながら、競争上の優位性を拡大し、成長と株主への利益を生み出すことです。 私たちはUSスチールに対して引き続き強気です。」
23年3Q決算(23年9月…)
23年3Q決算は、10月28日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
USスチール(X)の10年間の損益計算書は?

ユナイテッドスチールは、1991年に21ドルで上場しています。08年に最高値180ドルを付けた後は低迷し、23年8月は25ドル前後で推移していますね。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上は長く低迷しています。過去10年で売上は半分まで落ち、20年の営業利益率は−7.6%まで低下しています。しかし、21年には売上は上昇し、8.2%まで回復しています。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは波が大きく、EPSは21年に黒字化に成功しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、21年に大きく上向いています。米国内の製鉄業界の動向に注視したいですね。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
USスチール(X)の注目ポイントは?

ユーエススチール(X)の注目すべきポイントを紹介します。
注目1:米国は世界4位の粗鋼生産量を持つ?
過去70年間の粗鋼生産量の推移です。
粗鋼生産は、安価な石炭が豊富に取れる中国一強が長く続いていますね。日本、米国、韓国、ドイツの製鉄は斜陽産業だといえますね。例外的にインドは生産量を伸ばしているが、20年は下落に転じています。
基本的には、今後も中国一強は変わりません。
注目2:USスチールは世界27位の鉄鋼メーカー?
世界の鉄鋼メーカーの生産量の上位10社です。
中国が生産の5割を占めるため、多くが中国企業ですね。米国企業は世界13位にニューコア(NUE)で23百万トン、27位にUSスチールで13百万トン、47位にすチールダイナミクス(STLD)で8百万トンと続きます。
注目3:スチールは21年11月に30%近く急落?
スチールの先物価格は、21年11月時点で4310元で推移しています。
21年9月に最高値5400元をつけた後は低迷しています。短期的には、中国の電力問題で鉄鋼の需要は減少しています。ただ、中長期的にはコロナ禍の回復が続く限りは、需要が増えてもおかしくないですね。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:USスチール(X)銘柄分析

- 1991年にNYSEに上場した、米国の製鉄企業である
- 米国内ではニューコアに次ぐ2位、世界27位の生産規模
- 製鉄産業は中国が5割を占め、米国は日本に次ぎ4位
- 売上は縮小傾向にあり、10年で半分に減っている
- スチール価格が高騰し、売上成長率は3桁で成長してる
- 短期的には中国の減速で後退だが、鉄鋼の需要は高い
個人的には、USスチールは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、コロナ後にスチール市況が上向き、22年以降も好調が続くと思うからです。21年2Qの売上は前年比+140%、3Qも+154%、4Qも+1195と好調が続きます。3Qの営業利益率は30%まで急上昇していますね。
ただし、今後のスチールの動向を予想するのは難しいです。
21年11月現在は、中国は電力問題で生産を抑制しています。これにより、スチール価格は9月に付けた最高値から30%も下落していますね。好材料としては、米国のインフラ法案が成立し、国内の市況が上向く可能性もあります。ただ、同社のCEOや証券会社は、22年も鉄鋼市況は堅調だと述べています。
22年1月の鉄鋼価格は足元では上昇基調にあります。中国の春節が終わる2月以降の動向に注視したいですね。22年2月時点の予想PER1.7倍は割安だと思います。
業界最大手はニューコア(NUE)ですね。ニューコアが製造する製鉄は、鉄鉱石からではなく、スクラップ金属を用いて小規模で安価に製造します。スクラップは石炭や鉄鉱石よりもコストが安く製造できる上に、環境にもやさしいですね。
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