信用スコアを提供するフェア・アイザックは、コロナで最も恩恵を受ける銘柄ですね。外出規制はEコマースやFinTechには追い風で、21年後半の景気再開も追い風です。景気回復局面の11年から株価は上昇し、10年間で23倍にも急騰しています。
- 「世界3大信用調査機関に、FICOスコアを提供している…」
- 「景気動向の影響を受け、10年で株価は23倍にも上昇した…」
- 「FICOスコアは競合がいない独占事業で、利益率は86%だ…」
フェア・アイザックは、FICO信用スコアを提供する米国企業です。3大信用調査機関にも採用され、海外売上比率は36%と広く普及しています。スコア事業の売上比率は50%に増え、利益率も86%と他事業を圧倒しています。
個人的には、フェア・アイザックは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、信用スコアは競争優位性が高く、順調に売上が拡大してるからです。金融市場はフィンテックなどオンライン決済の拡大で今後も需要が高いですね。18年に18%だった営業利益率は、21年には30%まで上昇しています。
ただ、経済再開で期待されるも、短期的には業績は悪化しています。
21年4Qの売上は前年比−11%だが、22年1Qはプラスに転じています。スコア事業は引き続き好調で、全体の収益を押し上げています。22年通期の売上予想は、13.5億ドル(前年比+0%)と低成長の見込みです。
23年11月時点の予想PER34倍は割高ではありません。
- FICOの4半期決算(23年7-9月)は?
- フェア・アイザックの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 独占企業で高利益率だが、投資すべきでない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
フェア・アイザック(FICO)の四半期決算は?
フェア・アイザック(FICO)の四半期決算を紹介します。
23年2Q決算(23年3月30日)
- 売上高:3.80億ドル(前年比+6%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.02億ドル(−2.7%)
- 1株当たり利益:4.78ドル(+2%)
23年3Q決算(23年6月30日)
- 売上高:3.99億ドル(前年比+14%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.29億ドル(+37%)
- 1株当たり利益:5.66ドル(+26%)
23年4Q決算(23年9月30日)
- 売上高:3.89億ドル(前年比+11%)
- On-premises and SaaS Software:1.68億ドル(+15%)
- Professional Services:0.25億ドル(−7.5%)
- Scores:1.95億ドル(+12%)
- 営業利益:1.65億ドル(+23%)
- 純利益:1.01億ドル(+12%)
- 1株当たり利益:4.01ドル(+12%)
4Qの売上高は前年比+11%で3.89億ドル、営業利益は+23%で1.65億ドルでした。23年3Qと比較して、4Qの売上は少し減速しています。営業利益率は42.4%と過去最高水準を記録しています。
経済再開に伴う住宅ブームもあり、利益率が高いスコア事業は堅調ですね。
ただし、個人の信用判断に使われるFICOスコアは、景気動向の影響を受けやすいです。景気後退の懸念が強い22年は減速するかもしれないですね。営業利益率が好調なのは、スコア事業の利益率が86%と高いからです。
24年通期売上予想は、16.75億ドルに引き上げています。
同社は、前年同期の収益が 3 億 4,870 万ドルだったのに対し、当四半期は 3 億 8,970 万ドルの収益を報告しました。
ウィル・ランシング最高経営責任者(CEO)は「今年も素晴らしい年で、すべての指標で力強い二桁成長を記録した」と述べた。 「また、2024年度のガイダンスを提供できることをうれしく思います。このガイダンスには2桁の収益率とEPS成長率が含まれており、不確実なマクロ経済環境においても当社のビジネスモデルの驚くべき回復力が実証されています。」
同社の 2 つの事業セグメントの 2023 会計年度第 4 四半期の収益は次のとおりです。
同社の企業間(B2B)スコアリング ソリューションと企業間(B2C)ソリューションを含むスコア収益は、第 4 四半期には 1 億 9,560 万ドルで、前年同期の 1 億 7,410 万ドルと比べて増加しました。 12%。 B2B の収益は 21% 増加しました。これは主に価格引き上げによるものですが、開始量の減少によって部分的に相殺されました。 myFICO.com ビジネスの取引高が減少したため、B2C の収益は前年同期比 6% 減少しました。
同社の分析およびデジタル意思決定テクノロジーを含むソフトウェア収益は、第 4 四半期には 1 億 9,420 万ドルとなり、前年同期の 1 億 7,470 万ドルと比較して 11% 増加しました。これは、プロフェッショナル サービスの減少により部分的に相殺された経常収益の増加によるものです。 ソフトウェアの年間経常収益は前年比 22% 増加し、その内訳はプラットフォームの ARR の伸びが 53%、非プラットフォームの伸びが 14% でした。 ソフトウェアの金額ベースの純維持率は前年比 120% で、プラットフォーム ソフトウェアが 145%、非プラットフォーム ソフトウェアが 111% でした。
24年1Q決算(23年12月…)
23年4Q決算は、24年2月10日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
フェア・アイザック(FICO)の損益計算書は?
フェア・アイザックは87年に上場しました。株価は順調に上昇を続け、常に最高値を更新し続ける銘柄ですね。金融危機後の11年から株価が急上昇し、23年11月は891ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高と利益は順調に伸びています。主力のスコア事業は景気動向の影響を受けやすいですね。08年の金融危機が底値で、その後は景気拡大とともに順調に売上を伸ばしています。利益率が86%と高く、利益率の向上に貢献してます。
21年TTMの営業利益率は29.9%と高いですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは減少傾向にあるが、EPSは順調に上昇しています。BPSが切り下がって点は懸念材料だが、営業CFは潤沢で問題ないですね。21年の自己資本比率は14%と低下しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に上昇しています。信用スコアを提供するフェア・アイザックは、設備投資が少ない優良ビジネスですね。信用スコアの需要は下がることはなく、21年以降も継続して加速しそうです。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
フェア・アイザック(FICO)の注目ポイントは?
フェア・アイザック(FICO)の注目すべきポイントを紹介します。フェア・アイザックは、FICO信用スコアを提供する米国企業です。3大信用調査機関にも採用され、世界的にも広く普及しています。海外売上比率は36%と高いです。
注目1:19年のスコア事業の売上比率は36%だけ?
19年時点のフェア・アイザックの事業別売上高です。
売上比率が最も高いのは、口座管理やマーケティングのアプリ事業で52%です。次に多いのがFICOスコアを提供するスコア事業で36%、意思決定管理ソフト事業が12%と続きます。コロナ禍ではスコア事業の売上比率が50%で逆転しています。
FICOスコアとは、フェア・アイザック社が算出するクレジットスコアです。
クレジットスコアとは、住宅ローンなどの債務の残高や質、返済履歴などで総合的に判断される個人の信用力です。FICOスコアは、3大信用調査機関のエクスペリアン(EXPN)、エクイファックス(EFX)、トランスユニオン(TRU)でも採用されています。
スコア事業の利益率は86%と高く、今後も需要が減ることはないです。では、フェア・アイザック社の海外売上比率はどれくらいあるでしょうか?
注目2:フェア・アイザックの海外売上比率は36%?
参考:Equifax: The Right Price To Buy The Stock Of This Moated Business
信用機関大手の北米と北米以外の売上高の比率です。
業界最大手エクスペリアンの北米以外の比率は44%と高いです。ただし、エクスペリアンはアイスランド企業なので、北米以外の比率が高いのは当然ですね。2番手のエクイファックスの比率は23%です。トランスユニオンは12%だけです。
フェア・アイザックは、これら3大信用機関にFICOスコアを提供しています。フェア・アイザックの北米以外の売上高は36%と高いです。
では、意思決定管理ソフトはどれくらいシェアを持つのでしょうか?
注目3:予測学習ソフトでMSFTと競合する上位企業?
2019年時点の予測学習の市場シェアです。
フェア・アイザックは予測学習ソフトで上位企業です。競合には、大手ハイテクのマイクロソフトやIBM、それからSASやタブローソフトウェアなどの新興企業がランクインします。
フェア・アイザックの意思決定管理ソフトは、売上比率12%と小さい事業です。ただし、利益率は−14%と低く、まだまだ投資段階の分野です。他のハイテク企業も、予測学習ソフトでは稼げていないと予想します。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:フェア・アイザック(FICO)の四半期決算は?
- 87年に上場した、個人の信用情報をスコアする米国企業
- 世界3大信用調査機関に、FICOスコアを提供している
- アプリ事業の売上は52%、スコア36%でソフトは12%
- スコア事業の売上比率は、コロナ禍で50%まで上昇した
- 営業利益率は29%と高く、スコア事業の利益率は86%
- 3大信用調査機関と共に、売上も利益も増え続けている
- EコマースとFinTechと相性が良く、21年以降も期待できる
個人的には、フェア・アイザックは投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、信用スコアは競争優位性が高く、順調に売上が拡大してるからです。金融市場はフィンテックなどオンライン決済の拡大で今後も需要が高いですね。18年に18%だった営業利益率は、21年には30%まで上昇しています。
ただ、経済再開で期待されるも、短期的には業績は悪化しています。
21年4Qの売上は前年比−11%だが、22年1Qはプラスに転じています。スコア事業は引き続き好調で、全体の収益を押し上げています。22年通期の売上予想は、13.5億ドル(前年比+0%)と低成長の見込みです。
22年2月時点の予想PER26倍は割安だと思います。
FICOスコアを提供する信用調査機関は、競合企業ではないですね。信用調査機関であるエクィファクスも、コロナ禍で力強く伸びています。21年1Qは前年比+26%で、営業利益率も過去最高水準です。
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