ウェイフェア(W)四半期決算|22年1Qは-14%に減速

家具のECサイトを運営するウェイフェアは、コロナで最も恩恵を受けた銘柄のひとつです。なぜならば、外出規制でEC需要が高まり、売上高は前年比+85%で増えたからです。経済再開後は不調で21年4Qは−11%、22年1Qは−14%と弱いです。

  • 「コロナでEC売上が加速、前年比+85%で増えた…」
  • 「20年に黒字化に成功、株価は1年で12倍に増えた…」
  • PERは51倍と高いが、経済再開後も高成長は続くのか…」

ウェイフェアは、オンラインで家具を販売する米国企業です。EC販売が難しいと言われる家具だが、商品をカメラで部屋に投影するなど、顧客満足度の改善に勤めています。その結果、アクティブ顧客数は前年比+29%で2100万人、受注の70%がリピーターです

個人的には、ウェイフェアは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、営業利益率が−5%と低く、22年2月の予想PER96倍と割高だからです。外出規制が追い風で売上が前年比+85%で拡大するが、徐々に成長率は減速しています。経済再開で21年2Qは−10%、3Qは−18%、4Qも−11%と弱いです。

ただ、長期的には同社の動向は注視したいですね。

なぜならば、競合であるアマゾンからシェアを奪う形で成長していたからです。重量が重く配送手間が掛かる家具は、薄利多売のアマゾンとは相性が悪いですね。コロナ禍で業績が上向いた1番の理由は、以前から顧客満足度に力を入れていたからです。

また、21年後半の米国住宅市場は引き続き好調です。オフラインの消費が増えているが、家具専門店の同社の業績を押し上げるかもしれません。

Wの投資判断したい人向け
  1. ウェイフェアの4半期決算(22年1-3月)は?
  2. ウェイフェアの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 21年の米国の経済再開後も、EC売上高は成長できるか?

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

ウェイフェア(W)の四半期決算は?

ウェイフェア(W)の四半期決算を紹介します。

21年3Q決算(21年9月30日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:31.21億ドル(前年比−18%)
  2.  米国:26億ドル(−20%)
  3.  海外:5億ドル(−6%)
  4. 営業利益:−0.69億ドル(前年度2.21億ドル)
  5. 純利益:−0.78億ドル(前年度1.73億ドル)
  6. 1株当たり利益:−0.75ドル(前年度1.67ドル)

21年4Q決算(21年12月31日)

4Qの内容は...
  1. 売上高:32.52億ドル(前年比−11.4%)
  2.  米国:27.35億ドル(−9%)
  3.  海外:5.17億ドル(−23%)
  4. 営業利益:−2.07億ドル(前年度0.44億ドル)
  5. 純利益:−2.02億ドル(前年度0.24億ドル)
  6. 1株当たり利益:−1.92ドル(前年度0.23ドル)

22年1Q決算(22年3月31日)

1Qの内容は...
  1. 売上高:29.93億ドル(前年比−14%)◯
  2.  米国:25.42億ドル(−10%)
  3.  海外:4.51億ドル(−32%)
  4. 営業利益:−3.10億ドル(前年度0.26億ドル)
  5. 純利益:−3.19億ドル(前年度0.18億ドル)
  6. 1株当たり利益:−3.04ドル(前年度0.18ドル)✖️

1Qの売上高は前年比−14%で29.93億ドル、営業利益は−3.10億ドルでした。21年3Qと4Qに続き、22年1Qもマイナス成長が続きます。営業利益率は−10.3%まで落ち込みます。

ウェイフェアは、これまでパンデミックの恩恵を最も受けていました。

パンデミック直後の20年2Qは、前年比+83%の高い成長率でしたね。しかし、急速に経済再開が進む21年2Qは−10%、3Qは−18%まで低下してます。米国の住宅需要は高いが、オフラインで家具を購入する人が増えています。

ECの需要減少やコスト増による不調は、まだまだ続くと述べています。

22年2Q決算(22年6月…)

22年2Q決算は、8月6日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ウェイフェア(W)の10年間の損益計算書は?

ウェイフェアは14年に32ドルで上場しました。株価は緩やかに上昇するも、20年3月に27ドルまで急落しましたね。しかしながら、コロナ禍でも株価は力強く上昇し、22年5月は67ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に拡大していますね。コロナ禍の20年は売上高が加速している上に、黒字化に成功し利益も増えています。経済が本格的に再開する21年以降も、売上と利益の好調を継続できるかに注目したいですね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。売上高は順調に増えているが、BPSは大きく下落しています。20年の自己資本比率は−26%と倒産を危険視する水準ですねただし、19年の自己資本比率−31%よりは改善しています。

コロナが追い風になったことで、EPSは20年に初めて黒字化しました。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、19年までは赤字が拡大していました。しかしながら、コロナが追い風になったことで、営業CFの大幅な黒字に成功しましたね。経済が本格的に再開される21年以降も、この傾向が続くかに注目したいです

では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

ウェイフェア(W)の注目すべきポイントは?

ウェイフェア(W)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ウェイフェアはオンラインで家具を販売する米国企業です。EC販売が難しいと言われる家具だが、商品を部屋に投影するアプリを開発するなど人気を集めています。

注目1:家具や家庭製品のECシェアは5.6%しかない?

参考:Wayfair製品のNLP信号の分析

家具や家庭製品の実店舗とEコマースの販売シェアです。

家具や家庭製品でも、Eコマース経由の売上高は増えています。しかしながら、Eコマースの売上高は272億ドルと、実店舗の5.6%の規模しかありません。19年時点では、ECのトップ企業はウェイフェアで91億ドルです。

他の競合企業にはアマゾン、ウォルマート、コストコがあります。では、家具に絞って競合企業の成長率を見てみましょう。

注目2:アマゾンからシェアを奪い前年比+21.6%?

参考:Amazon’s rival companies Furniture

18年のEC経由による家具販売の取引シェアと成長率比較です。

18年時点ではアマゾンが47%の取引シェアを持ちます。次いで、ウェイフェアが13.5%、ウォールマートが13.1%、IKEAが8.5%と続きます。ただし、伸び率が最も高いのはIKEAで57%、ウェイフェアで21%と高いですね

アマゾンとウォールマートは競合にシェアを奪われています。

理由としては、家具は重量が重く配送の手間が掛かるため、薄利多売のアマゾンと相性が悪いからです。また、ウェイフェアは購入しやすいアプリを開発するなど、顧客満足度を改善しています

ウェイフェアのEC販売シェアは、米国小売業界で6位の規模です。

注目3:ウェイフェアのECシェアは米国6位で1.5%?

参考:Top 10 US Companies, Ranked by Retail Ecommerce sales

2020年の米国内のEC売上トップ10企業です。米国内ではアマゾン一強で、市場シェアの38.7%を占めるほど独占しています。

しかしながら、実店舗を持つ小売業もEコマースの売上高を伸ばしていますね。2番手はWalmartで5.3%、3番手はeBayで4.7%、4番手はアップルで3.7%です。家具専門のウェイフェアは6番手で1.5%のシェアを持ちます。

では、具体的にはどれくらいEC売上を伸ばしているでしょうか?

注目4:世界最大のEC大国は中国で比率は44%?

参考:E-Commerce Grows Fastest in China

小売に占めるEコマース比率の推移です。

世界最大のEC市場は中国で、かつEC比率が最も高いのも中国です。中国のEC比率は44%、英国が27%、米国が14%、ドイツが11%と続きます。国土が広い米国よりも、人口密集地域が多い方がECは普及しやすいですね。

韓国のEC比率は18%、日本は6.7%とかなり遅れています。中国や韓国、英国と比較すると、米国はまだまだ伸び代が高いと言えるかもしれません。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:ウェイフェア(W)の四半期決算は?

Wの注目ポイントは...
  1. 14年に上場した、家具専門の米国EC企業である
  2. 顧客数は+29%で2100万人、受注の70%がリピーター
  3. 売上高は前年比+85%だが、営業利益率は2.5%と低い
  4. 20年に黒字化に成功するが、自己資本比率は−26%
  5. アマゾンからシェアを奪うことで、売上高は拡大してる

個人的には、ウェイフェアは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、営業利益率が−5%と低く、22年2月の予想PER96倍と割高だからです。外出規制が追い風で売上が前年比+85%で拡大するが、徐々に成長率は減速しています。経済再開で21年2Qは−10%、3Qは−18%、4Qも−11%と弱いです。

ただ、長期的には同社の動向は注視したいですね。

なぜならば、競合であるアマゾンからシェアを奪う形で成長していたからです。重量が重く配送手間が掛かる家具は、薄利多売のアマゾンとは相性が悪いですね。コロナ禍で業績が上向いた1番の理由は、以前から顧客満足度に力を入れていたからです。

また、21年後半の米国住宅市場は引き続き好調です。オフラインの消費が増えているが、家具専門店の同社の業績を押し上げるかもしれません。

Eコマースの拡大は、コロナ以前からの世界的なトレンドです。外出規制による追い風を受けて、ECに特化した企業の業績が急速に上向いていますね。中古車をECサイトで販売するカーバナも、コロナから株価が10倍に高騰しています。

参考:カーバナ(CVNA)の四半期決算|中古車ECサイトで株価は10倍

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です