ロク(ROKU)四半期決算|23年1Qは+1%に横ばい

動画配信のプラットフォームを提供するロクは、コロナの恩恵を最も受けた銘柄です。ただし、経済再開後は同社のサービスを利用する人は減少しています。22年4Qの売上は前年比+0.2%、23年1Qは+1%と横ばいです。

  • 「コロナに強い銘柄で、20年4月から株価が4倍に高騰した…」
  • 「加入者数は5120万人、コネクテッドTVで米国1位のシェア…」
  • 「22年2月の予想PERは81倍と割高水準にある…」

ロク(ROKU)は、ストリーミングコンテンツのプラットフォームを提供する米国企業です。コネクテッドTVのデバイスを販売し、アマゾンやネットフリックスの有料番組を配信、それからCMを流すことで無料チャンネルも配信しています。

個人的には、ロクは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、ストリーミング配信は競合が多く、長期的には利益が得にくいからですNetflix、Disney+、HBO、Amazon、Apoleなど競合が参入する分野です。20年4Qに黒字化に成功し、21年の営業利益率は8.5%と高いが楽観的にはなれません。

また、22年は景気減速により、業績も悪化していますね。

23年1Qは前年比+1%に減速、営業利益率も−28%まで急落しています旅行や健康関連の広告は好調でも、金融関連が大幅に縮小しています。

赤字に転落したため、23年4月の予想PERはありません。

ロクの投資判断したい人向け
  1. ロクの4半期決算(23年1-3月)は?
  2. ロクの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. デジタルピーク後の21年でも、業績や株価は好調なのか?

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

ロク(ROKU)の四半期決算は?

ロク(ROKU)の四半期決算を紹介します。

22年3Q決算(22年9月30日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:7.61億ドル前年比+12%)◯
  2.  Platform:6.70億ドル(+15%
  3.  Player:0.91億ドル(−7%)
  4. 営業利益:−1.47億ドル(前年度0.68億ドル)
  5. 純利益:−1.22億ドル(前年0.68億ドル)
  6. 1株当たり利益:−0.88ドル(前年度0.48ドル)○

22年4Q決算(22年12月30日)

4Qの内容は...
  1. 売上高:8.67億ドル前年比+0.2%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:−2.37億ドル(−1101%)
  4. 1株当たり利益:−1.70ドル(−1100%)

23年1Q決算(23年3月30日)

1Qの内容は...
  1. 売上高:7.41億ドル前年比+1%)◯
  2.  Platform:6.34億ドル(−1%)
  3.  Player:1.06億ドル(+18%)
  4. 営業利益:−2.12億ドル(前年度−0.23億ドル)
  5. 純利益:−1.93億ドル(前年−0.26億ドル)
  6. 1株当たり利益:−1.38ドル(前年度−0.19ドル)○

1Qの売上高は+1%で7.41億ドル、営業利益は−2.12億ドルでした。22年3Qと4Qに続き、23年1Qの売上も弱いです。営業利益率は−28.6%まで圧壊しています。

景気後退により、業績は急激に悪化していますね。23年2Qの売上予想は、7.70億ドル(前年比+0.7%)と弱いです。

厳しいマクロ環境の中で堅調な第 1 四半期の結果を出し、アクティブ アカウントとストリーミング時間の両方を前年比で伸ばしました。 Roku は引き続き視聴者を喜ばせ、最大級のブランドや世界的なエンターテイメント企業と提携しています。 比類のない規模とエンゲージメントにより、広告市場が回復するにつれて収益の成長を再加速するための新しい収益化の機会を生み出しています。 同時に、投資とコストを管理し、2024 年通年でプラスの調整済み EBITDA を達成する計画を実行しています。

• 総純収益は 7 億 4,100 万ドルで、前年比 1% 増 (YoY)
• プラットフォームの収益は 6 億 3,500 万ドルで、前年比 1% 減少しました。
• 粗利益は 3 億 3,800 万ドルで、前年比 7% 減少しました。
• 有効なアカウント数は 7,160 万で、2022 年第 4 四半期から 160 万の有効なアカウントが純増しました
• ストリーミング時間は 251 億時間で、前年比 42 億時間増加
• ユーザーあたりの平均収益 (ARPU) は 40.67 ドル (過去 12 か月ベース)、前年比 5% 減
• Roku オペレーティング システムは、米国で最も売れたスマート TV OS であり、TV ユニットのシェアは 43% でした

Market-Leading Scale

第 1 四半期に、Roku のアクティブ アカウントは全世界で 7,160 万に増加しました。 2022 年第 1 四半期には、連続して 160 万の純増が純増を上回りました。米国では、当社のアクティブ アカウントは全ブロードバンド世帯の半分に近づいています。 この比類のない規模は、当社のビジネス モデルの基盤であり、大きなエンゲージメントと成長する収益化の機会につながります。
全体として、第 1 四半期の米国のスマート TV 販売台数は底堅く、一部には TV パネルと運送費の減少、および所得税還付の消費者支出が貢献しました。 Roku は、特に困難なマクロ環境において、消費者が価値を重視する傾向とともに、これらの傾向から恩恵を受けました。 第 1 四半期、Roku オペレーティング システム (OS) は再び米国で最も売れたスマート TV OS となり、過去最高の 43% の TV ユニット シェアを達成しました。 チルカナへ)。 TV 画面サイズの全範囲で、特に大画面セグメントで、前年同期比のシェア増加を達成しました。
メキシコでは、Roku OS が 2 四半期連続でスマート TV OS の売上第 1 位でした。 また、ドイツでは、3 番目の TV OEM パートナーである Coocaa と Roku TV プログラムを拡大しました。 世界中に 20 を超える Roku TV パートナーのライセンスがあり、プログラム全体で大きな成果を上げ続けています。

outlook:

前回の決算説明会での見方と同様に、マクロの不確実性は 2023 年も続くと予想しています。 したがって、第 2 四半期の広告市場は、第 1 四半期とほぼ同じように見えると予想されます。特定の業種 (旅行、健康、ウェルネス) からの広告費が改善する一方でその他の業種 (M&E および金融サービス) は引き続き圧迫されます。

このような背景から、第 2 四半期の見通しは、総純収益が約 7 億 7,000 万ドル、総粗利益が約 3 億 3,500 万ドル、調整済み EBITDA がマイナス 7,500 万ドルになると予想しています。 当社は、前年比の営業費用の伸びを鈍化させながら、優先度の高いプロジェクトに投資を集中させるという計画に反して実行しています。 収益の成長を再加速し、運用効率を改善するための継続的な取り組みを考慮して、2024 年通年でプラスの調整済み EBITDA を達成することを約束します。

参考:Roku Q1 2023 Key Results

23年2Q決算(23年6月…)

23年2Q決算は、7月28日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ロク(ROKU)の損益計算書は?

ロクは2017年9月に26ドルで上場しました。横ばいだった株価は、コロナ後に急速に上昇しています。20年3月で87ドルだった株価は、23年5月は56ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、利益よりも売上高が大幅に拡大しています。20年の売上高は15年の5倍、対して営業利益率は−1.1%ですね。しかしながら、コロナ以降は急速に利益率を改善しています。

20年4Qでは、営業利益率は10%まで上昇しています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。ロクは順調にEPSを増やしてきましたね。EPSはあまり伸びていないが、20年4Qは0.48ドルと黒字化に成功しています。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、赤字と黒字があります。自社でコンテンツを制作しないロクは、設備投資が少ない優良ビジネスだと言えます。しかしながら、20年後半あたりから、自社コンテンツを制作すると発表しています。

20年に投資CFが増えたのは、製作費の影響かもしれません。個人的には、ロクがオリジナル番組を制作するのは得策でないと思います。なぜならば、ネットフリックスなどの配信企業は、過当競争でCFが損なわれてるからです

では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

ロク(ROKU)の注目すべきポイントは?

ロクに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ロクはコネクテッドTVという分野で高いシェアを持つ企業です。そのため、米国や米国外でコネクテッドTVの市場が拡大すれば利益を得られます。

注目1:会員数は+27%で20年に5120万人に到達?

  • 総純売上高は、前年比+58%の17.7億万ドル
  • プラットフォームの収益は、前年比+71%の12.6億ドル
  • 粗利益は、前年比+63%の8.8億ドル
  • 20年に1430万のユーザーが追加され、5120万人に到達
  • ストリーミングは前年比+209時間、過去最高の587時間に到達
  • 1人当たり平均収益(ARPU)は、前年比+5.62ドルで28ドル
  • 米国で販売されたスマートTVの38%がRokuTVモデル

ロクは急速に売上を伸ばしている米国のハイテク企業です。

ビジネスモデルは、ストリーミングコンテンツのプラットフォームを提供しています。具体的には、ネットフリックスやアマゾンなどの有料放送の配信、それから3000以上の無料チャンネルも配信しています

無料放送は、CMを流すことで広告料収入を得ています。

ロクが急成長してる理由は、米国のテレビ事情も背景にあります。

注目2:米国の衛星やケーブルTVからシェアを奪う?

参考:Pay TV Market Size, Share & Trends Analysis Report

米国では、衛星やケーブルなどの有料テレビの市場規模が縮小しています

国土が広大な米国では衛星やケーブルTVを契約するのが主流です。なぜならば、国土が狭い日本と違い、電波環境が悪い米国はテレビを付けるだけでは映らないからです。しかし、近年はネットフリックスやアマゾンなどの台頭により、有料テレビが衰退していますね

ロクに加入すれば、ネットに接続するだけで有料と無料放送が視聴できます。20年には加入者が5120万人になり、Amazon Fireよりも人気が高いです

従来のテレビを利用して、ネットの動画配信をみるデバイスをコネクテッドTVと言います。米国では、コネクテッドTVの市場が急拡大しています。

注目3:コネクテッドTV広告の支出は24年に2倍?

参考:コネクテッドTVとは?5年で8倍!

米国のコネクテッドTV広告の市場規模予測です。

コネクテッドTV広告の支出は、21年には113.6億ドルに増えます。24年には、20年の広告支出の2倍になると予測しています。これはメディア広告費全体の5%を占める規模です。

日本のコネクテッドTV市場も急速に拡大しています。24年には558億円に到達し、20年時点の5倍以上になると予想しています。

コネクテッドTV市場で、ロクは最も高いシェアを持ちます。

注目4:コネクテットTVの販売台数シェアで1位?

参考:Connected TV device shipment share in United States

コネクテッドTVデバイスの出荷台数シェアです。コネクテッドTVとは、ストリーミングスティックやゲーム機を通じて、ネット配信を提供するデバイスを指します。

コネクテッドTVデバイスの出荷台数で、30%のシェアを持つ米国1位の会社です。2番手はアマゾンFireで12%、3番手はサムソンで11%、4番手はグーグルで9%と続きます。大手ハイテクの競合企業を抑えて1位はすごいですね。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:ロク(ROKU)の四半期決算は?

ロクの注目ポイントは...
  1. 2017年に上場した、動画プラットフォームを提供する米国企業
  2. ネットフリックスなどの有料動画、広告収入で無料動画を配信する
  3. コネクテッドTVでは、アマゾンやグーグルを抑え米国1位のシェア
  4. 前年比27%増で加入者が増え、20年末には5120万人に到達
  5. 有料TVからシェアを奪い、コネクテッドTVは24年に2倍になる
  6. 20年に黒字化に成功し、利益率が高くPERは4倍と割安水準にある
  7. コロナが終息する21年は、成長率が鈍化する可能性が高い

個人的には、ロクは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、ストリーミング配信は競合が多く、長期的には利益が得にくいからですNetflix、Disney+、HBO、Amazon、Apoleなど競合が参入する分野です。20年4Qに黒字化に成功し、21年度の営業利益率は9.6%と高いが楽観的にはなれません。

また、21年前半に経済再開が活発化し、短期的には成長が重そうです。

21年4Qは前年比+33%に減速、22年1Q予想も+25%と弱いです人々が外出し始めると必然的にビジネスに迎え風ですね。そのため、22年2月時点の予想PER81倍は割高だと思います。

試聴時間で広告収入を得るため、競合はネットフリックス(NFLX)などのネットTVですね。ネットフリックスは会員数が2億人を超える世界最大のネットTVです。

参考:Netflexの四半期決算|20年4Qは会員数+851万人でも割高?

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