海底油田向けに設備を提供するテクニップFMCは、原油価格の高騰で恩恵を受ける銘柄ですね。20年以降はシェール企業の生産が増えず、再び海上油田も注目を浴びつつあります。22年4Qの売上は前年比+11%、23年1Qは+10.4%と不調です。
- 「世界各国の経済活動再開で、エネルギー株は恩恵を受ける…」
- 「シェール企業の台頭で、株価は高値から−87%も暴落した…」
- 「21年12月に、原油価格は70ドルまで回復している…」
テクニップFMC(FTI)は、海底油田生産者向けに海底設備や建設サービス、原油タンカーを提供する英国企業です。17年にフランステクニップ社と米国FMCテクノロジーズが合弁した企業です。同社は主にブラジルの海底油田に提供しています。
個人的には、テクニップFMCは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、米国シェールが台頭する以前から、売上は伸び悩み利益率も低いからです。事業が好調だった13年でも、営業利益率は8.9%と低いですね。原油価格が上昇して海底油田が注目されても、大きな恩恵を受けないと思います。
ただ、中長期的には同社の業績は上向くと思います。
なぜならば、世界8位の産油国ブラジルの大手企業ペトロブラス(PBR)と業務提携しているからです。ブラジルは非OPECの中で数少ない原油生産量が増え続けている国です。同社CEOも海底油田の強気相場は25年まで続くと言及しています。
- テクニップFMCの4半期決算(23年1-3月)は?
- テクニップFMCの過去10年間の売上高や営業利益は?
- シェール企業の生産量は低く、海上油田は生産を増やす?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
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テクニップFMC(FTI)の四半期決算は?

テクニップFMC(FTI)の四半期決算を紹介します。
22年3Q決算(22年9月30日)
- 売上高:17.33億ドル(前年比+9.7%)✖️
- Subsea:14.15億ドル(+7.8%)
- Technologies:3.18億ドル(+19%)
- 営業利益:0.10億ドル(前年度−0.39億ドル)
- 純利益:−0.10億ドル(前年度−0.32億ドル)
- 1株当たり利益:0.01ドル(前年度−0.09ドル)✖️
22年4Q決算(22年12月30日)
- 売上高:16.94億ドル(前年比+11%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:−0.37億ドル(+76%)
- 1株当たり利益:−0.05ドル(+58%)
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:17.17億ドル(前年比+10.4%)◯
- Subsea:13.87億ドル(+7.6%)
- Technologies:3.29億ドル(+23.7%)
- 営業利益:0.07億ドル(前年度−0.34億ドル)
- 純利益:0.004億ドル(前年度−0.61億ドル)
- 1株当たり利益:0.01ドル(前年度−0.13ドル)✖️
1Qの売上高は前年比+10.4%で17.17億ドル、営業利益は0.07億ドルでした。22年3Qと4Qに続き、23年1Qの売上も好調ですね。営業利益率も0.4%と低いです。
同社は17年に TechnipとFMCが合併した企業です。
同社は主にブラジルの海底油田で活動しています。
ペトロブラス(PBR)と業務提携するなど、23年の見通しについても楽観的です。ブラジルは非OPEC国で、原油生産量が増えている貴重な油田ですね。更には、アラムコからの受注も好調で、Technologies事業の売上が増えていますね。
受注残高は106.07億ドル(前年比+19%)まで積み上がっています。22年通期の売上予想は、Subsee事業が61億ドル、Technologies事業が13.7億ドルとしています。
同社のCEOは海底油田に大して、引き続き強気の発言をしています。
• 25億ドルの海底インバウンド注文。 1.8の予約から請求まで
• iEPCITM は、海底からのインバウンド注文の 50% 以上を占めていました
• 全社受注残高は前四半期比で 13% 増加し、106 億ドルになりました
• 5,000 万ドルの株式を買い戻しました。 1億5000万ドルの買い戻しプログラムが完了第 1 四半期の総収益は 17 億 1,740 万ドルでした。 TechnipFMC に起因する継続事業からの収入は 40 万ドルでした。 これらの結果には、税引き後のリストラ費用およびその他の合計 60 万ドルの費用が含まれています (図表 6)。
継続事業からの調整後利益は 100 万ドル、希薄化後 1 株あたり 0.00 ドルでした (図表 6)。税引前費用とクレジットを除く調整済み EBITDA は 1 億 5,750 万ドルでした。 調整後の EBITDA マージンは 9.2% でした (図表 7)。
総業績には、210 万ドルの為替差益 (税引後 350 万ドル) が含まれています。 外国為替の影響を除くと、継続事業による損失は 310 万ドル、調整済み EBITDA は 1 億 5,540 万ドルでした。TechnipFMC の会長兼 CEO である Doug Pferdehirt 氏は、次のように述べています。 会社の総収益は 17 億ドルで、調整された EBITDA は外国為替を除くと 1 億 5,500 万ドルでした。」「当社は、29 億ドルの全社インバウンド注文で今年の好調なスタートを切り、バックログを 106 億ドルまで増加させました。 受注は、1.8 の帳簿価額に相当する 25 億ドルの堅調な海底インバウンドによって促進されました。 これには、第 1 四半期に最終的な投資決定を受けた大規模な iEPCITM プロジェクトが含まれます。 このプロジェクトは、近い将来、顧客によって発表される予定です。」
Pferdehirt 氏は次のように続けています。 iEPCITM は当社の海底注文の半分以上を占め、海底サービスおよび他のすべての直接契約と組み合わせると、インバウンド全体の 70% を占めました。 私たちが現在追求している機会の質の高さと、より広範な市場の強さを考えると、第 1 四半期が 2023 年の iEPCITM インバウンドの四半期ピークではないと確信しています。」
「私たちは記録的なレベルの統合 FEED (iFEEDTM) 活動を経験しています。 これは、iFEEDTM がプロジェクトの iEPCITM 実行フェーズの直接的な賞につながることが多いため、注目に値します。 iEPCITMが2023年に記録的なインバウンドを記録し、通年で予想される80億ドルを超える海底受注に大きく貢献することを引き続き期待しています。」
Pferdehirt 氏は次のように付け加えています。 これらの変革要素は、プロジェクトの複雑さとリスクを軽減する簡素化と工業化を推進し、当社を再構築しました。 私たちの商業的成功の改善は、プロジェクトを成功裏に遂行する能力に対する顧客の信頼の直接的な結果です。」
Pferdehirt 氏は次のように締めくくっています。 これは、独自の市場認知度、商業的成功の改善、および運用上の洞察力の強化を通じて、今日すでに具体的な利益をもたらしているビジネスに加えた根本的な変化を反映しています。 これらの変更により、今後も当社の業績が改善されると確信しています。」
23年2Q決算(23年6月…)
23年2Q決算は、7月28日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
テクニップFMC(FTI)の損益計算書は?

テクニップFMCは01年に3.3ドルで上場しました。株価は順調に上昇し続け、14年7月に最高値46ドルをつけています。23年5月は13.4ドル前後で推移していますね。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上は横ばいで推移しています。利益率は低下傾向にあり、21年の営業利益率は6.2%と低いですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSもEPSも減少傾向にありますね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、19年以降は順調に拡大していますね。海底油田銘柄だが、20年はコロナの影響をほとんど受けていません。
では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか?
テクニップFMC(FTI)の注目ポイントは?

テクニップFMC(FTI)の注目ポイントを紹介します。テクニックFMCは、主にブラジルの海底油田向けに製品を提供しています。
注目1:ブラジルは非OPEC国で原油量が増加?
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参考:原油生産統計
ブラジルの原油生産量の年間推移です。
米国のシェール台頭により、米国が世界最大の原油生産国になりましたね。それを受けて、サウジアラビアやロシア、どれから非OPEC国の生産量は落ちています。しかし、非OPEC国の中では、ブラジルは積極的に原油に投資していますね。
20年はコロナ禍で、多くの原油生産国が減らす中でも生産量は増加しています。テクニップFMCは、ブラジル最大の原油企業ペトロブラス(PBR)と協業しています。そのため、ブラジル油田が拡大することで、同社は恩恵を受けられます。
参考:ペトロブラス(PBR)四半期決算|21年3Qは+71%に減速
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:テクニップFMC(FTI)の決算は?

- 15年に設立した、海底油田に設備を提供する英国企業
- 17年に仏テクニップ社と米FMCテクノロジーズが合弁
- ブラジルのペトロブラスの海底油田に、主に製品を提供
- 営業利益率は平均して8%と低く、利益率は高くはない
個人的には、テクニップFMCは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、米国シェールが台頭する以前から、売上は伸び悩み利益率も低いからです。事業が好調だった13年でも、営業利益率は8.9%と低いですね。原油価格が上昇して海底油田が注目されても、大きな恩恵を受けないと思います。
ただ、中長期的には同社の業績は上向くと思います。
なぜならば、世界8位の産油国ブラジルの大手企業ペトロブラス(PBR)と業務提携しているからです。ブラジルは非OPECの中で数少ない原油生産量が増え続けている国です。原油の多様化を目指して、22年にも投資を増やすと述べていますね。
海底油田に投資するならば、オーシャニアリングの方が株価が上昇する可能性は高いと思います。
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