広告収入に依存するグーグルは、コロナで最も悪影響を受けた会社です。しかし、Youtubeやクラウド事業が好調で、21年2Qは前年比+62%に加速しています。23年2Qは+7.0%、3Qは+11%に加速しています。
- 「コロナから株価が2倍に高騰するも、21年も維持できるのか…」
- 「コロナで広告費が落ち込むも、Youtubeやクラウドは好調だ…」
- 「20年2Qに初の赤字決算に陥るも、3QにはV字回復に成功した…」
グーグルは、世界1位の検索エンジンと動画配信の米国企業です。コロナが直撃した20年2Qは、上場以来初のマイナス成長に陥りました。しかし、Youtubeやクラウドの好調に加えて、広告収入が回帰したことで成長が加速しています。
個人的には、グーグル株は長期で保有したい銘柄のひとつです。
なぜならば、コロナ後に再び高い成長率に回帰したからです。売上比率8割以上だったGoogle検索が伸び悩み、成長率は1桁台まで落ちました。しかし、Youtube広告とクラウドの好調に加えて、Google検索も再び回復しています。
成長を牽引してるのは、成長率が50%を超えるYoutubeとクラウドです。さらに、検索の広告費が回帰し、21年2Qの成長率は+62%に加速しています。ただし、iOSの広告制限や企業の広告費削減で、22年3Qは+6%まで減速しています。
23年10月の予想PER22倍は割安だが、現時点では欲しい銘柄ではないです。
- グーグル直近の4半期決算(23年7-9月)は?
- グーグルの過去10年間の売上高や営業利益は?
- iOSの広告制限で、売上成長率は+32%に減速?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
グーグル(GOOG)の四半期決算は?
グーグル(GOOG)の四半期の決算を紹介します。
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:697.87億ドル(前年比+2.6%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:150.51億ドル(−8%)
- 希薄化EPS:1.17ドル(➖5%)
23年2Q決算(23年6月30日)
- 売上高:746.04億ドル(前年比+7.0%)○
- Google検索広告:426.28億ドル(+4.7%)
- Youtube広告: 76.65億ドル(+4.4%)
- アドセンス広告等:78.50億ドル(−5.0%)
- Googleクラウド: 80.31億ドル(+27%)
- その他:81.42億ドル(+24%)
- 営業利益:218.38億ドル(+12%)
- 純利益:183.68億ドル(+14%)
- 希薄化EPS:1.44ドル(+19%)○
23年3Q決算(23年9月30日)
- 売上高:766.93億ドル(前年比+11%)○
- Google検索広告:440.26億ドル(+11%)
- Youtube広告: 79.52億ドル(+12%)
- グーグルネットワーク:76.69億ドル(−2.6%)
- Googleクラウド: 84.11億ドル(+22%)
- その他:83.39億ドル(+20%)
- 営業利益:213.43億ドル(+24%)
- 純利益:196.89億ドル(+41%)
- 希薄化EPS:1.55ドル(+46%)○
3Qの売上高は前年比+11%で766.93億ドル、営業利益は+24%で213.43億ドルでした。23年1Qや2Qと比較して、3Qの売上は加速していますね。営業利益率は27.8%と悪くない数値です。
22年は景気減速やiOSのトラッキング制限で減速していました。23年は広告費の回復や生成AIブームもあり、売上は持ち直していますね。今後の大手ハイテク企業のAI競争に注目したいです。
数年前までは、Google検索だけで売上8割を稼ぐ会社でした。
しかし、近年はYoutubeやクラウドなどの成長事業が、検索広告の依存度を減らしています。Google検索は20年前半まで低成長が続いていたが、コロナ後の広告収入回帰で再び成長が加速しています。
CEO の Sundar Pichai 氏は次のように述べています。「検索、YouTube、クラウド、Pixel デバイスなどにおける AI 主導のイノベーションにより、今四半期の当社の財務結果と製品の勢いに満足しています。 私たちは AI をすべての人にとってさらに役立つものにすることに引き続き注力していきます。 エキサイティングな進歩があり、さらに多くのことが起こるでしょう。」
ルース・ポラット、社長兼最高投資責任者。 CFO は次のように述べています。「当社のビジネスの基本的な強さは第 3 四半期に再び明らかになり、検索と YouTube の大幅な成長とクラウドの勢いにより、売上高は前年比 11% 増の 770 億ドルとなりました。 私たちは持続可能な財務価値を実現するために、賢明な資本配分に引き続き注力していきます。」
23年4Q決算(23年12月…)
23年4Q決算は、1月25日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
グーグル(GOOG)の10年間の損益計算書は?
グーグルは04年に64ドルで上場しました。常に最高値を更新し続ける銘柄で、23年10月は140ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上と営業利益は右肩上がりで増えています。21年の売上高は1966億ドル、過去10年で5.2倍にも増えていますね。Google検索の広告収入が伸び悩み、19年の営業利益率は22%まで低下しています。
しかし、21年には再び加速し25%まで上昇していますね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。直近のBPSは少し低下したが、BPSもEPSも上昇していますね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に伸びています。研究開発に活発な企業として知られます。完全自動運、人工知能、VR/AR、ベンチャー投資、生命科学研究など、あらゆる分野に先行投資していますね。
しかし、先行投資に有り余る営業CFを稼いでいる会社です。では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか?
グーグル(GOOG)の注目すべきポイントは?
グーグル(GOOG)の注目すべきポイントを紹介します。グーグルは世界1位の検索エンジンと動画配信の米国企業です。売上比率57%を占めるGoogle検索は伸び悩むも、Youtubeやクラウドが成長を牽引しています。
注目1:22年3Qの売上成長率は+6%に減速?
グーグルの四半期毎の売上高と成長率の推移です。20年は過去10年比較でも、かなり高い成長率を記録しています。
しかしながら、21年Q3は前年比+6%まで減速しています。
では、事業別の売上比率はどうでしょうか?
注目2:Google検索の売上比率は57%を占める?
21年1Qの事業別の売上構成比です。
売上比率が最も高いのは、Google検索で57%を占めています。次いで、アドセンス収入が12%、その他(Youtube定額制、スマホ端末)が11%、Youtubeが10%、クラウドが7%と続きます。
数年前までは、Google検索が8割を占める会社でした。しかし、近年はYoutubeやクラウドなど広告以外で成長を牽引していますね。Google検索の収益は57%と大きいが、以前よりバランスが良いですね。
検索エンジンで市場を圧倒しているが、22年以降は再び伸び悩むかもしれません。先行してる中国市場を見ると検索窓の需要は、アマゾンなどのEコマース、InstagramやTwitterなどのSNSに移行しつつあります。
では、事業別の成長率はどのように推移してるでしょうか?
注目3:Youtubeとクラウドが前年比+40%で拡大?
グーグルの事業別の売上高成長率の推移です。
近年グーグルの成長を牽引してるのは、Google検索以外の事業です。Youtube広告とクラウド事業は、前年比+40%を超える高い成長率を維持しています。また、Youtube定額制、スマホ端末販売を含むその他も、40%台まで加速していますね。
20年Q2にマイナス成長に陥るも、Q3には早くも持ち直しました。
その背景にあるのは、コロナで直撃した広告収入が戻ったからです。コロナ後の経済再開で、Google検索やアドセンス広告が回復している事が分かります。
では、Youtubeやクラウドは今後も高成長を維持できるでしょうか?
注目4:Youtubeは米国利用者数1位の1.64億人?
参考:Most popular video streaming services in the United States
米国内のビデオストリーミングの利用者数の上位企業です。
19年時点で最も月間利用者が多いのは、Youtubeで1.63億人にも及びます。2位のNetflixは0.46億人、3位のHuluは0.26億人、4位のAmazonは1.6億人です。Youtubeが他を圧倒している事が分かりますね。
Youtubeは広告収入だけではなく、定額サービスでの課金も増やしています。世界中で人気が高いYoutubeは、今後も利用者が増え続ける可能性が高いです。
では、クラウド事業はどうでしょうか?
注目5:IaaS&PaaSでGoogleクラウドは世界3位?
IaaSとPaaS、プライベートクラウドの市場シェア推移です。
PaaSを含めた市場でも、アマゾンが33%と世界1位です。2位はマイクロソフトで20%、3位はグーグルで9%、4位はアリババで5%と続きます。IaaS(インフラ)の単体市場では、アリババにも抜かれ5.3%しかありません。
21年時点で、Google クラウドは赤字を脱却できていません。しかし、世界最大の検索エンジンや動画配信を持つなど、クラウド事業を運営する利点は大きいです。アマゾンやマイクロソフトからシェアを奪うのは難しいが、引き続き高い成長率を維持しそうです。
21年Q1の最新のIaaSとPaaSの市場シェアです。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:グーグル(GOOG)の四半期決算は?
- グーグルの売上高は、8割以上が広告収入に依存している
- コロナの影響で、上場以来初のマイナス成長に落ち込む
- 3-6月期でGDP3割落ち込む中で、前年比2%減に抑えられた
- グーグルCEOは、新規採用や設備投資を抑制すると発表した
- Googleクラウドは、3番手でAWSやAzureに遅れている
個人的には、グーグル株は長期で保有したい銘柄のひとつです。
なぜならば、コロナ後に再び高い成長率に回帰したからです。売上比率8割以上だったGoogle検索が伸び悩み、成長率は1桁台まで落ちました。しかし、Youtube広告とクラウドの好調に加えて、Google検索も再び回復しています。
成長を牽引してるのは、成長率が50%を超えるYoutubeとクラウドです。さらに、検索の広告費が回帰し、21年2Qの成長率は+62%に加速しています。ただし、iOSの広告制限で3Qは+41%、4Qは+32%で減速しています。前年比では減速しているが、20年後半が好調なだけで十分な成長率です。
懸念されていたiOS制限の影響は大きくはありません。
Youtube定額制やスマホ端末の販売など、グーグルは課金する手段が豊富にあります。また、広告収入の依存度を減らしたことで、より安定した企業に成長しています。21年11月のPER24倍は、十分に割安水準です。
グーグル以上に広告収入に依存するFacebookは、意外にもコロナの影響は少ないです。Facebookは前年比+43%、営業利益率も43%と過去最高の決算です。
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