ファーフェッチ(FTCH)の四半期決算|英国Eコマース前年比+74%

ファッションのECサイトを運営するファーフェッチは、コロナで最も恩恵を受けている銘柄のひとつですね。売上高はコロナ禍で成長が加速し、前年比+74%で拡大しています21年もコロナが終息しない欧州は、ファーフェッチの業績はさらに上向くでしょうか?

  • 「コロナで売上高は加速、前年比+74%も増えた…」
  • 「ファッション専門で、欧州6位のマーケットプレイス…」
  • 「売上高は急拡大してるが、営業利益率は−34%と低い…」

ファーフェッチは、ファッション専門のECサイトを運営する英国企業です。プラットフォームによる手数料収入は売上高全体の6割を占めています。手数料収入の6割が第三者出店による売上、残りの4割が自社ブランドの販売です

個人的には、ファーフェッチは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、順調に売上高が増えているが、営業損失額は毎年拡大してるからです特に20年4Qの損失額が大きく、事業が赤字でも前年比3倍の株式報酬を出しています。また、純損失額も過去最高で、売上高の4倍近くデリバティブ取引の損失も計上しています。

こうした経営状況は、本質的な経営課題を抱えている事を示しています。

20年の自己資本比率は−53%と、倒産を危険視する水準でもあります。売上高が順調に拡大してる企業でも、利益率が低い企業への投資は避けるべきですね。

ファーフェッチの投資判断したい人向け
  1. ファーフェッチの4半期決算(2020年9-12月)は?
  2. ファーフェッチの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. コロナで売上高が加速、21年も業績は伸び続ける

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

ファーフェッチ(FTCH)の四半期決算は?

オゾン(OZON)の四半期決算を紹介します。

20年2Q決算(2020年9月30日)

2Qの内容は...
  1. 売上高:3.65億ドル(前年比+74%
  2. 営業利益:−1.40億ドル(−46%)
  3. 純利益:−4.40億ドル(−360%)
  4. 1株当たり利益:—ドル(—%)

20年3Q決算(2020年9月30日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:4.38億ドル(前年比+71%
  2. 営業利益:−1.46億ドル(−35%)
  3. 純利益:−5.44億ドル(−471%)
  4. 1株当たり利益:—ドル(—%)

20年4Q決算(2020年12月30日)

4Qの内容は...
  1. 売上高:5.40億ドル(前年比+41%
  2.  Third-party:2.09億ドル(+33%
  3.  First-party:1.38億ドル(+97%
  4.  Fulfilment:0.75億ドル(+70%
  5.  Brand:1.03億ドル(+1%
  6.  In-Store:0.13億ドル(+40%
  7. 営業利益:−1.95億ドル(−76%)
  8. 純利益:−22.85億ドル(−1854%)
  9. 1株当たり利益:−6.53ドル(−1820%)

4Qの売上高は前年比41%増で5.40億ドル、営業利益は−1.95億ドルでした。コロナが追い風で売上高は高い成長率で成長しています。しかしながら、依然として営業損失額は拡大し続けていますね。

営業損失の赤字が拡大してる理由は、株式報酬が前年比で3倍も増えているからです。また、4Qに純損失額が膨らんでいるのは、デリバティブ取引による損失額で18.9億ドルを計上しています。事業が赤字でも、株式報酬を出し続ける危ない企業ですね。

20年の自己資本比率は−53%と、倒産を危険視する水準です。

21年1Q決算(2021年3月…)

21年1Q決算は、5月27日に公開予定です。

リフトの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ファーフェッチ(FTCH)の10年間の損益計算書は?

ファーフェッチは18年に28ドルで上場しました。株価は横ばいで推移するも、他のEコマース企業と同様に、20年4月のコロナ危機で急上昇しています。最高値は21年2月の73ドルで、4月は49ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に拡大しています。しかし、営業損失と純損失額も拡大し続けています。20年に営業損失額が拡大した理由は、株式報酬で前年比3倍を計上したからです純損失額の拡大は、デリバティブ取引の損失額を計上したからです。

投資家なら絶対に投資したくない、典型的な高慢経営の企業だと言えますね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。売上高が上昇する中でも、BPSは大幅に下落しています。EPSも赤字が続いていたが、20年に赤字幅がふくらんでいますね。

20年の自己資本比率は−53%と、倒産を危険視する水準です。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、20年に黒字化に成功しています。しかし、投資CFが大きく、利益が出にくい構造だと言えます。Eコマースにも関わらず設備投資が大きく、構造的な問題を抱えていそうです。

20年はコロナで都市封鎖の恩恵を受けています。では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

ファーフェッチ(FTCH)の注目ポイントは?

ファーフェッチに投資する上での注目すべきポイントを紹介します。ファーフェッチはファッション専門のECサイトを運営しています。サードパーティの売上高が6割、自社ブランドが4割を占めています。

注目1:テイクレートは32.9%とアパレル関連は高い?

参考:ZOZOTOWN並みにテイクレートが高い!

競合他社のテイクレートは...
  1. ファーフェッチ:32.9%
  2. App Store:30%
  3. Etsy:17.1%
  4. Amazon:15%
  5. eBay:10%
  6. Shopify:2.7%
  7. Yahooショッピング:4.1%
  8. ZOZO:38.4%
  9. メルカリ:9.5%
  10. 楽天:9.5%

ECプラットフォームの競争優位性を見る指標に、テイクレートがあります。

テイクレートとは、取扱高(プラットフォーム上で売買された総額)に対する売上高の割合です。テイクレートが割合が高いほど、プラットフォームの取り分が多く競争優位性が高い事を示しています

ファーフェッチのテイクレートは32.9%と、他のEC企業と比較して高いです。

アパレル関連は他のカテゴリと比較して高い傾向にありますね。日本企業のZOZOも38.4%と高いです。アパレルのテイクレート率が高い理由は、自社ブランド化しないとネットで販売できないからです。薄利多売で大量に販売するアマゾンとは経営戦略が異なります。

では、ファーフェッチの売上高の構成はどうなっているでしょうか?

注目2:サードパーティが販売手数料の6割を占める?

参考:ZOZOTOWN並みにテイクレートが高い!

2018年とデータは古いが、ファーフェッチの売上高の構成です。

ファーフェッチの売上高の6割はプラットフォームによる手数料収入です。プラットフォーム手数料ではサードパーティ(第三者出店)が6割、自社ブランドが4割を占めます。プラットフォーム以外には、配送やブランド製品、実店舗の売上もあります。

順調に拡大する売上高とは反対に、経費は多く営業損失額も大きいです原因はよく分からないけれども、一般管理費の経費全体の42%を占めています。そのため、ビジネスモデルに構造的な問題を抱えている可能性が高いです。

では、ファーフェッチの欧州でのシェアはどれだけあるでしょうか?

注目3:欧州マーケットプレイス6位で3%のシェア?

参考:Cross-border sales: Farfetch lead European e-marketplace ranking

欧州内の越境ECマーケットプレイス(第三者販売)のシェアです。

欧州全体で欧州出身のマーケットプレイスは、市場全体の17%を占めています。欧州マーケットプレイスの内訳を見ると、業界大手は独国Zalandoが44%、2番手は英国Asosが17%、3番手は仏国Fnacが14%と続きます。

ファーフェッチは6番手で3%のシェアを持ちますね。

欧州はファッション系に強みを持つ企業が多いですね。しかしながら、欧州全体では競合も多く、過当競争にあると言えますねまた、アマゾン単体の売上高比率も高く、外国企業も参入していますね。

こうした状況を考えると、ファーフェッチが高いシェアを持つのは難しそうです。

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:ファーフェッチの四半期決算は?

FTCHの注目ポイントは...
  1. 18年に上場した、英国のファッション専門のEC企業
  2. プラットフォームによる手数料収入は、売上高全体の6割
  3. 手数料収入の6割は第三者による出店、4割は自社ブランド
  4. 売上高は前年比+70%増だが、営業利益率は−34%
  5. 20年4Qは株式報酬が、前年比3倍で計上している
  6. 一般管理費がコストの42%を占め、利益が出ない経営体質
  7. ファッション先進国だが、競合も多くシェア獲得が難しい

個人的には、ファーフェッチは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、順調に売上高が増えているが、営業損失額は毎年拡大してるからです特に20年4Qの損失額が大きく、事業が赤字でも前年比3倍の株式報酬を出しています。また、純損失額も過去最高で、売上高の4倍近くデリバティブ取引の損失も計上しています。

こうした経営状況は、本質的な経営課題を抱えている事を示しています。

20年の自己資本比率は−53%と、倒産を危険視する水準でもあります。売上高が順調に拡大してる企業でも、利益率が低い企業への投資は避けるべきですね。

Eコマースの拡大は、コロナ以前からの世界的なトレンドです。中国や米国、欧州だけではなく、アジア地域でも急速にEC化が進んでいます。東南アジアで最も強いEC企業は、シンガポールのシー(SE)です。急成長する東南アジアで、アリババとライバル関係にあります

参考:シー(SE)の四半期決算|東南アジアのEコマース前年比+121%

会社員が株式投資で成功できない理由とは?

参考:個人投資家の年収は? – 年収300万円未満は49%

会社員投資家が勝てない理由は...
  1. 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
  2. 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
  3. 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
  4. お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
  5. お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
  6. お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
  7. 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
  8. 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
  9. 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない

会社員が株式投資で勝つのは難しいです。

なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます

実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。

会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。

ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。

私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。

21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?

いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。

しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました

実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした

私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。

ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月ですまた、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。

しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます

ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます

私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです

コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です

3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです

もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。

ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。

なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです

だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。

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