FCAの四半期決算|PER5倍でも購入するべきでない理由は?

米国の自動車業界は、日本車の影響で長い間不調でしたね。しかしながら、近年はEV車や完全運転車で注目を集めています。そんな中で米国3番手のFCAは、PERが5倍で割安に放置されています現在の自動車業界の状況を考えると、FCA株は割安と言えるのでしょうか?

  • 「GMのPERは6倍しかない、割安な時に購入した方が良い…」
  • EV車や完全運転車で、自動車業界が盛り上げる可能性が高い…」
  • 「コロナが収束し経済が正常化すれば、株価が戻る可能性が高い…」

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は、フィアットとクライスラーが2014年に合弁して誕生した自動車メーカーです。フィアットは1899年にイタリアで設立、クライスラーは1925年にアメリカで設立した歴史ある会社ですね。

しかしながら、長期的にも短期的にも、FCA株は保有したい銘柄ではありません

なぜならば、米国3番手の自動車メーカーでも、営業利益率は4%と儲からないビジネスだからです2018年から世界的な自動車の販売不振が続いています。欧州と中国を中心に自動車の需要が急減し、GMの販売台数も急落しています。さらには、2020年1Qにコロナの影響でも急落しました

自動車産業は、競争が激しい上にトレンドもあるため、安定して稼ぐのが難しいですね。

新しいモデルが次々に開発され、新車を投入しても売れるとは限りません。また、電気自動車EVやAIの完全自動車の開発もあり、設備投資や開発研究費用も膨大です。そのため、コロナが収束し経済が正常化しても、長期で保有したい銘柄ではありません。

FCA株の投資判断したい人向け
  1. FCA直近の4半期決算(2020年1〜3月)は?
  2. FCAの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 自動車業界は利益率が小さく、儲からないビジネスモデル

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

フィアットクライスラー(FCAU)の四半期決算は?

FCAの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年5月5日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:205億ユーロ(前年同期比−16%)
  2. 純利益:−16.9億ユーロ(前年度5.0億ユーロ)
  3. 一株利益:−1.08ユーロ(前年度0.32ユーロ)

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は、フィアットとクライスラーが2014年に合弁して誕生した自動車メーカーです。フィアットは1899年にイタリアで設立、クライスラーは1925年にアメリカで設立した歴史ある会社ですね。

現在はオランダのアムステルダムに本拠地を置きます。

FCAの1Q決算は、他の米国自動車メーカーと同様に、コロナの影響を大きく受けた決算でした。売上高は前年同期比で16%減の205億ユーロ、純利益はマイナスで16.9億ユーロでした。前年度は黒字だったけれども、コロナの影響で赤字に転落しましたね

2020年3月の世界の自動車販売台数は、昨年同月比39%減となる555万台だと報道されています(参考:2020年3月は39%の大幅減!)。そのため、4-6月期も大幅なマイナスになる可能性が高いですね。

第2Q決算(2020年8月)

2020年8月に公開予定。

では、FCAの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

フィアットクライスラーの10年間の損益計算書は?

2010年に3ドルだったFCAの株価は、2020年には10ドルまで上昇しています。FCAに100万円を投資したら、3.3倍の330万円に増えていた事になります。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?

FCAの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の推移を見ると、2015年までは順調に売上高が拡大していますね。しかしながら、2017年以降は売上高も営業利益率も減少傾向にありますね2019年の営業利益率は4.6%と少し低迷していますね。ただし、フォードやGMよりは高い水準を維持しています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、比較的安定して推移していますね。しかしながら、EPS(1株あたり純利益)はバラツキが多く、安定しているとは言えませんただ、2016年以降は上昇傾向にある点では評価できますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

2015年以降は、フリーCF(営業CF−投資CF)をプラスに維持していますね。米国企業で最大手のGMよりは安定している事が分かります。ただ、自動車業界は設備投資や研究開発費用が大きく、キャッシュフローを安定して稼ぐのは難しいですね自己資本比率は25〜29%前後で推移しています。

は、私たち投資家は、FCAに投資する上で何を判断すれば良いのでしょうか?

フィアットクライスラーに投資する上で注目ポイントは?

FCAに投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。

注目1:2019年の販売台数は2年連続でマイナス?

参考:【自動車市場レポート】販売台数「2年連続マイナス」の衝撃

リーマンショック以降、自動車の販売台数は右肩上がりで増えていました。

しかしながら、2019年は販売数の低迷が予測され、2018年に続き2年連続でマイナスになる可能性が高いと言います。低迷する原因は、販売台数が世界で最も多い中国のスローダウンです実際に、2019年の自動車販売台数は前年比8.2%減でした(参考:2019年の自動車販売台数は前年比8.2%減)。

それでも、2020年以降は再び上昇に転じ、2023年には1億台に到達すると予測しています

ただし、このデータはコロナ危機以前に予測されたものですね。日本自動車販売協会連合会は、コロナの影響を受けた2020年上半期の販売台数を発表しています。日本市場では前年同期比19.3%減、2年ぶりのマイナスでした(参考:コロナ禍影響大きく19.3%減の139万9694台)。

北米や欧州の先進国、新興国でも販売台数が大きく減少すると予測できますねでは、FCA車は世界でどれくらい販売されているのでしょうか?

注目2:FCAは世界で8番目に販売台数が多い?

自動車メーカーというと、トヨタやホンダなどの日本車、VWなどのドイツ車が思い浮かびますね。

しかしながら、意外にもアメリカ車もまだまだ勢いがあります。米国のゼネラルモーターズは世界で4番手、フォードは6番手、FCAは8番手に位置しています日本車とドイツ車には負けるが、北米市場が大きいため米国車もそれなりには売れています。

2020年には、テスラがトヨタの時価総額を抜いて世界1位になりました。しかしながら、テスラは会社規模が小さく、販売台数では上位10社に入りません。では、米国市場ではFCA車はどれくらい売れているのでしょうか?

注目3:米国市場ではフォード車は2番目に売れている?

参考:米国 メーカー/ブランド別 自動車販売台数ランキング【2018年年間】

米国で人気が高いのは、やはり米国の自動車メーカーですね。

米国の自動車メーカーが1位GMと2位フォード、4位FCAでランクインしています北米で人気が高い日本車はトヨタとホンダで、それぞれ3位と6位に入ります。日本車に対する自動車関税は2.5%しかなく、EUや韓国、中国よりも優遇されてる結果かもしれません。

1位GMと2位フォードの販売台数は減少傾向にあるが、トヨタとFCA車は増加傾向にあります

注目4:地域別売上高は北米が70%を占める?

FCA車が最も売れているのは、クライスラーの本拠地だった北米市場です。

北米市場だけで全体の7割以上を占めていますね。その次に多いのが、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、LATAM(南米)、APAC(アジア地域)と続きます。

FCA車は、自動車の需要が最も高い中国では売れていません。2018年、中国の販売台数は2800万台だったが、FCAはわずか15万台だけですFCAが売上高を増やすには、アジア地域や中国の販売台数を増やす必要がありますね。

注目5:2020 年から電気自動車に本格参入する?

参考:世界700万台?電気自動車(EV)の3年後はどうなるか?

EV車で好調なテスラと違い、米国メーカーは販売不振に陥っています。

将来のエンジン車とEV車の世界的なトレンドを見ると、電気自動車の割合が高くなる事が予想されていますね。そのため、ゼネラルモーターズやフォードに次いで、FCAも本格参入します。FCAは2020年3月に、今後5年間に新型電動車を30車種を発売する計画だと発表しました(参考:FCA、電動化を加速…)。

しかしながら、EV市場では既にテスラが、独占的な地位を確立しています。後発者であるFCAが、EV市場でシェアを獲得するのは困難かもしれません。

参考:テスラの四半期決算|アナリスト予想を上回り時間外で7%上昇

注目6:自動車業界の利益率は低くFCAは4.6%だけ?

自動車業界の利益率は...
  1. トヨタ自動車:6.2%
  2. 三菱自動車:5.3%
  3. FCA:4.6%
  4. GM:3.0〜4.0%
  5. ホンダ:3.8%
  6. フォード:0.4〜2%
  7. テスラ:0.3%

参考:自動車業界 利益率ランキング(2018 – 2019年

自動車業界は利益率が低く、儲かりにくいビジネスモデルです。

儲からない理由は、世界中に自動車メーカーがあり競争が激しい分野だからです1970年代以降は、日本メーカーが高性能で安価な自動車を大量に販売しました。2000年以降は、韓国や中国などの新興国が、安い人件費を利用して安価生産しています。

新興国の勢いがある中で、先進国の自動車メーカーが高い利益を出すのは難しいですね。また、毎年リリースする新車が売れるとは限らず、不安定でリスクが高いビジネスだとも言えます。iPhoneのブランド戦略で、営業利益が35%を超えるアップルとは正反対ですね。

ただし、FCA車は他の米国メーカーと比較して利益率が高いですね。

利益率が高い理由は、FCA車は特に競争が激しい中国市場の割合が小さいからだと思います。北米市場の売上高の割合が大きく、北米市場が好調ならば決算も良好ですね。

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

投資家はFCA株を購入するべきか?

FCA株を購入すべきでない理由は...
  1. 米国市場では4番手だが、営業利益率は4.6%と儲かりにくい
  2. 2017年以降、営業利益率は減少し続けている
  3. 2018年から世界的に販売不振、FCA車も売上高が減少
  4. エンジン車よりも、電気自動車などのEV車の人気が高い

長期的にも短期的にも、フォード株は保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、米国でシェア3位の自動車メーカーだが、営業利益率が4.6%と儲からないビジネスだからです。2018年から世界的な販売不振が続き、2020年1Qにはコロナの影響で需要が落ち込んでいます。その中でも、特に米国メーカーの販売台数は急落していますね。

自動車業界は、世界的にライバル企業が多く競争が激しい分野です。

新しいモデルが次々に開発され、新車を投入しても売れるとは限りません。また、電気自動車EVやAIの完全自動車の開発もあり、設備投資や開発研究費用も膨大ですそのため、コロナが収束し経済が正常化したとしても、保有したい銘柄ではないですね。

まとめ:フィアットクライスラーの四半期決算は?

FCAの注目ポイントは...
  1. 2019年の世界の販売台数は、2年連続でマイナスだった
  2. FCAは、世界で8番目に販売台数が多いメーカーである
  3. 米国市場では市場首位だが、営業利益率は4%と儲からない
  4. エンジン車の販売不振を受けて、2020年にEV車に本格参入する
  5. コロナの影響で、4〜6月期は世界中で販売台数が落ち込んでいる

長期的にも短期的にも、FCA株は保有したい銘柄ではありません

なぜならば、米国3番手の自動車メーカーでも、営業利益率は4%と儲からないビジネスだからです2018年から世界的な自動車の販売不振が続いています。欧州と中国を中心に自動車の需要が急減し、GMの販売台数も急落しています。さらには、2020年1Qにコロナの影響でも急落しました

自動車産業は、競争が激しい上にトレンドもあるため、安定して稼ぐのが難しいですね。

新しいモデルが次々に開発され、新車を投入しても売れるとは限りません。また、電気自動車EVやAIの完全自動車の開発もあり、設備投資や開発研究費用も膨大です。そのため、コロナが収束し経済が正常化しても、長期で保有したい銘柄ではありません。

会社員が株式投資で成功できない理由とは?

参考:個人投資家の年収は? – 年収300万円未満は49%

会社員投資家が勝てない理由は...
  1. 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
  2. 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
  3. 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
  4. お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
  5. お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
  6. お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
  7. 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
  8. 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
  9. 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない

会社員が株式投資で勝つのは難しいです。

なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます

実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。

会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。

ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。

私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。

21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?

いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。

しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました

実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした

私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。

ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月ですまた、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。

しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます

ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます

私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです

コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です

3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです

もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。

ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。

なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです

だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。

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