ライブコマースという新しい市場が誕生し、中国本土ではブーム化しています。Momo(NASDAQ:MOMO、HKG:なし)は、中国のライブコマースで急激に売上高を伸ばしてきた会社です。しかしながら、中国当局の規制リスクもあり、PERは7倍と割安に放置されています。
- 「ライブコマースブームなのに、MomoのPERは7倍で放置されている…」
- 「27年に米国GDPを超えるなら、間違いなく中国株は買いだ…」
- 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」
中国のライブコマース市場が急速に拡大する中で、Momoも市場と共に売上高を伸ばしてきました。ライブコマースは新しく誕生した市場で、19年には成長率226%、20年は111%も伸びています。また、18年に出会い系アプリを買収し、Momoは経営の多角化にも成功しています。
しかしながら、個人的にはMomoは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、ライブ事業の売上高は縮小傾向にあり、20年にはユーザー数も減少を始めたからです。急速に市場を拡大しているライブコマース市場はライバル企業も多く、シェアを維持するのは難しくありません。アリババやテンセントなどの巨大プラットフォーマーの方が有利ですよね。
また、ライブコマースや出会い系は、中国当局の規制が厳しい事も不安材料です。MomoのPERは7倍と割安に放置されているが、常に中国当局の規制リスクがあると言えます。ただし、営業利益率は20%を超える優良企業なのは間違いありません。状況が変われば投資したい銘柄でもあります。
- Momoの4半期決算(2020年7-9月)は?
- Momoの過去10年間の売上高や営業利益は?
- PER7倍のバリュー優良企業でも、投資するべきでない理由は?
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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
Momo(MOMO)の四半期決算は?
Momoの四半期決算を紹介します。
20年1Q決算(2020年3月31日)
- 売上高:35.94億元(前年比−4%)
- Live video service:23.32億元(−14%)
- Value-added service:11.75億元(+30%)
- Mobile marketing:0.57億元(−29%)
- Mobile games:0.12億元(−68%)
- Other services:0.16億元(+66%)
- 営業利益:5.94億元(+54%)
- 純利益:5.37億元(+87%)
- 1株当たり利益:1.23元(+80%)
20年2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:38.68億元(前年比−7%)
- Live video service:26.02億元(−17%)
- Value-added service:12.04億元(+27%)
- Mobile marketing:0.37億元(−52%)
- Mobile games:0.11億元(−51%)
- Other services:0.11億元(2.35倍)
- 営業利益:8.12億元(−13%)
- 純利益:4.56億元(−38%)
- 1株当たり利益:1.05元(−38%)
Momoは中国でライブコマース、出会い系アプリを運営するSNS企業です。月間アクティブユーザー数は1億人を超え、ライブコマース市場の拡大と共に急成長しています。
20年2Qの売上高は前年比7%減で38.68億元、営業利益は13%減で8.12億元です。主力のライブ事業の売上高は減少するも、代わりに付加価値サービス(Value-added service)が伸びています。付加価値サービスは、出会い系の有料会員、バーチャルギフト収入が含まれます。
20年3Q決算(2021年1月)
2020年1月に公開予定。
では、Momoの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか。
Momo(MOMO)の10年間の損益計算書は?
Momoは2015年に15ドルでナスダック市場に上場しています。その後は、売上高の上昇と共に株価も伸び、18年に最高値53ドルを付けています。しかしながら、18年以降は株価が低迷し、コロナ後の20年10月は14ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、上場以来急激に売上高を伸ばしている事が分かりますね。売上高が急激に上昇する中でも、営業利益率は常に20%以上でしっかりと利益を上げています。ただし、20年に入ってからは、主力のライブ事業が伸び悩み売上高は減少していますね。1
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、緩やかに上昇傾向にあります。対して、EPS(1株あたり純利益)も上昇傾向にあるものの、18年以降はあまり伸びていません。近年は、BPSもEPSも成長が鈍化傾向にあると言えますね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のCFを見ると、営業CFもフリーCF(営業CF−投資CF)も順調に拡大しています。ライブ事業、出会い系アプリは投資CFが少なく、営業CFで稼いだ現金はそのまま残りますね。ただし、20年(TTM)の営業CFは伸びていないですね。
急速に減速したMomoの業績は、21年以降に回復できるかに注目したいですね。では、私たち投資家はMomo株をどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
Momoに投資する上で注目ポイントは?
Momoに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。中国ではライブコマースという販売手法が流行しています。Momoは、ライブストリーミングとマッチングアプリで事業拡大した会社です。月間アクティブユーザー数は、2019年時点で1.14億人です。
注目1:ライブコマースの市場規模は前年比111%?
中国では、ライブコマースという販売手法がブーム化しています。
ライブコマースの市場規模は、9610億元で成長率は111%と高いです。他の先進国にない新しい新興市場で前年比は鈍化するも、それでも高い成長率を維持しますね。すでに数百社以上が参入し競合社も多く、ライブストリーミングの戦国時代となっています。
ライブコマースとは、リアルタイムでライブ配信しながら消費者に購入を勧める販売方法ですね。
従来のTVやネット通販と違うのは、ライブ配信者も一般ユーザーである事です。中国ではインフルエンサーを網紅(ワンホン)と呼び、Youtubeなどのプラットフォームを利用して商品を販売します。ライブコマースが流行る理由は、中国には偽物や過大商品が多いからです。
そのため、信頼できる情報を配信するワンホンに人気が集まります。では、ライブコマースを配信する主要プラットフォームは何があるのでしょうか?
注目2:ライブコマースの主要プラットフォーマーは?
- タオバオ:ユーザーは5億人でライブ配信ユーザーは2万人
- 京東:ユーザー数は3.62億人
- 拼多多(ピンドゥドゥ):年間アクティブユーザー数は6.28億人
- 抖音(TikTok):中国国内だけの月間アクティブユーザー数は5億人
- 快手(クァイショウ):登録ユーザー数は7億人
- 花椒(ホアジャオ):アクティブユーザー数は2600万人
ライブコマースは競争が激しく、たくさんの企業が参入しています。
中国を代表する最大のプラットフォームは、アリババが運営するタオバオ(淘宝直播)です。ライブコマース市場のシェア1位で、ユーザー数は5億人、ライブを配信するユーザーは2万人もいます。
タオバオのライブコマースを通じた商品取引額は2000億元(3兆円)、前年度よりも2倍の成長率です。16年にライブをスタートして以降、3年連続で50%以上の成長率を誇ります。また、アリババの独身の日(シングルデー)の取引額は200億元、独身の日の10%に当たる金額です。
では、Momoの事業別の売上高はどのようになっているのでしょうか?
注目3:ライブコマースが売上高の64%を占める?
Momoの事業別売上高の推移です。
事業別売上高の推移を見ると、16年以降はライブストリーミングの波に乗る事で売上高を拡大している事が分かります。18年以降はマッチングアプリである中国版Tinderを買収した事で、Value-added(付加価値サービス)事業の売上高も伸ばしています。
付加価値サービス事業は、有料会員とバーチャルギフト収入です。
近年の売上高の傾向を見ると、Live事業の売上高が減少する中で、Valu-addedの売上高が増えています。Live事業はプラットファーマーの競争が激しく、以前よりも収益化が難しいのかもしれません。マッチングアプリに参入した事で、経営の多角化に成功しています。
Momoは自社をモバイルSNSプラットフォームと定義しています。つまりは、ソーシャルメディアの会社で幅広く事業をしていくという意味ですね。
では、Momoを利用するユーザーはどれくらいいるのでしょうか?
注目4:月間アクティブユーザー数は1.14億人いる?
参考:Number of monthly active users of Chinese social app Momo
Momoの月間アクティブユーザー数は、2019年時点で1.14億人まで増えています。
しかしながら、順調に増加しているユーザー数だが、近年は成長率が鈍化傾向にありますね。20年Q2では、ユーザー数は前年比で6.8%も減少しています(参考:Dating app Momo revenues down 6.8% in Q2 2020)。
急激に市場が拡大しているライブストリーミングは、数百社以上が新規参入している領域です。そのため、Momoのユーザーは別のプラットフォームに奪われている可能性もありますね。
また、ライブストリーミングや出会い系は、中国当局の規制も厳しいです。中国当局はサイバースペースの健全化を目的とする規制を行っています。2017年には73社ものライブストリーミング配信社が閉鎖されましたね。
Momoの業績が好調でもPERが7倍と低いのは、当局の規制を受けるリスクが高い銘柄だからです。これは、Momoだけではなく他のプラットフォームについても同様のリスクがあります。
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
投資家はMomo株を購入するべきか?
- 売上高は急拡大しているが、19年以降は大きく減速している
- 売上高は減少傾向にあるが、依然として営業利益率は20%を超える
- 18年以降は、営業CFとフリーCFは伸びていない
- 主力であるライブコマース事業の売上高が減少している
- 20年には、月間アクティブユーザー数が6%も減少した
- ライブコマースは競合社が多く、収益を維持するのは難しい
- ライブコマース、出会い系は中国当局の規制リスクが高い
中国のライブコマース市場が急速に拡大する中で、Momoも市場と共に売上高を伸ばしてきました。ライブコマースは新しく誕生した市場で、19年には成長率226%、20年は111%も伸びています。また、18年に出会い系アプリを買収し、Momoは経営の多角化にも成功しています。
しかしながら、個人的にはMomoは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、ライブ事業の売上高は縮小傾向にあり、20年にはユーザー数も減少を始めたからです。急速に市場を拡大しているライブコマース市場はライバル企業も多く、シェアを維持するのは難しくありません。アリババやテンセントなどの巨大プラットフォーマーの方が有利ですよね。
また、ライブコマースや出会い系は、中国当局の規制が厳しい事も不安材料です。MomoのPERは7倍と割安に放置されているが、常に中国当局の規制リスクがあると言えます。
まとめ:モモ(MOMO)の四半期決算は?
- 2011年に設立、ライブストリーミングで拡大した新興企業
- 18年に中国版Tinderを買収し、出会い系アプリも運営する
- 月間アクティブユーザー数は1.14億人いるが、20年は減少した
- 売上高は急激に拡大したが、20年に大きく減速している
- 売上高は減速するも、営業利益は20%以上を維持している
- ライブコマース事業は競争が激しく、収益を維持するのが難しい
個人的にはMomoは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、ライブ事業の売上高は縮小傾向にあり、20年にはユーザー数も減少を始めたからです。急速に市場を拡大しているライブコマース市場はライバル企業も多く、シェアを維持するのは難しくありません。アリババやテンセントなどの巨大プラットフォーマーの方が有利ですよね。
また、ライブコマースや出会い系は、中国当局の規制が厳しい事も不安材料です。MomoのPERは7倍と割安に放置されているが、常に中国当局の規制リスクがあると言えます。ただし、営業利益率は20%を超える優良企業なのは間違いありません。状況が変われば投資したい銘柄でもあります。
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。
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