ガーミン(GRMN)四半期決算|22年3Qは-4%に改善

GPSを搭載する製品を製造販売するガーミンは、フィットネス製品も多くコロナ禍で恩恵を受けましたね。ただ、経済再開する21年後半は業績が減速しています。22年2Qの売上は前年比−6%、3Qは−4%に改善しています。

  • 「衛星通信銘柄で、株価は09年比で6倍に高騰している…」
  • 「ブランド化戦略に成功し、利益率はアップルより高い…」
  • 「営業利益率が25%だが、PER18倍は割高なのか…」

ガーミンは、GPS機能搭載の製品を開発製造する米国企業です。フィットネスやアウトドア向けのスマートウオッチ、航空機や船舶の衛星ナビも開発しています。とりあけ営業利益率が高く、iPhoneを製造するアップルよりも高いです

個人的には、ガーミンは長期で投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、ブランド化戦略にも成功し、ガーミンは利益率が高いビジネスだからですGPSを活用した製品を開発しているため、他の企業が参入するのは難しいですね。売上高は順調に拡大している上に、営業利益率は25%と高いです。

ただ、22年後半の業績は、フィットネスを中心に減速気味です。

部門別で好不調はあるも、長期的にはまだまだ業績を伸ばしそうです。同社の製品は競争優位性が高く、利益率は20%を超えていますね。ただし、22年に入り売上が減速してる点は注意が必要ですね。

22年5月の予想PERは14倍で割安水準にあります。

GRMNの投資判断したい人向け
  1. ガーミンの4半期決算(22年7-9月)は?
  2. ガーミンの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 営業利益率が高く、アップルよりも優良企業なのか?

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

ガーミン(GRMN)の四半期決算は?

ガーミン(GRMN)の四半期決算を紹介します。

22年1Q決算(22年3月31日)

1Qの内容は...
  1. 売上高:11.72億ドル(前年比+9%)◯
  2.  Fitness:2.20億ドル(−28%)
  3.  Outdoor:3.84億ドル(+50%
  4.  Aviation:1.74億ドル(+1%
  5.  Marine:2.54億ドル(+21%
  6.  Auto:1.38億ドル(+11%
  7. 営業利益:2.28億ドル(−9%)
  8. 純利益:2.11億ドル(−5%
  9. 1株当たり利益:1.09ドル(−4%)◯

22年2Q決算(22年6月30日)

2Qの内容は...
  1. 売上高:11.40億ドル(前年比−6.4%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:2.58億ドル(−18%
  4. 1株当たり利益:1.44ドル(−14%

22年3Q決算(22年9月30日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:11.40億ドル(前年比−4%)✖️
  2.  Fitness:2.79億ドル(−18%)
  3.  Outdoor:3.40億ドル(+5%
  4.  Aviation:1.88億ドル(+4%
  5.  Marine:1.96億ドル(−5%)
  6.  Auto:1.35億ドル(−2%)
  7. 営業利益:2.39億ドル(−16%)
  8. 純利益:2.10億ドル(−19%
  9. 1株当たり利益:1.09ドル(−19%)◯

3Qの売上高は前年比−4%で11.40億ドル、営業利益は−16%で2.39億ドルでした。22年2Qと比較すると、3Qの売上は少し上向いていますね。営業利益率は20.9%と悪くはないですね。

経済再開した21年後半から、フィットネスの売上が急減していますね。22年通期の売上予想は、48.5億ドル(前年比−2.7%)に下方修正しています。

社長兼最高経営責任者の Cliff Pemble によるエグゼクティブ オーバービュー:
Garmin の社長兼 CEO である Cliff Pemble は、次のように述べています。 「この大きな逆風にもかかわらず、粗利益率は拡大し、営業利益率は堅調に推移しました。先を見据えて、当社は、経験している傾向に合わせて、今年の残りの収益見通しを引き下げますが、マージン見通しの改善に関する EPS ガイダンスも引き上げます。当社の強力な革新的製品ラインアップと垂直統合戦略により、この困難な経済環境で当社が力を維持できると確信しています。」

フィットネス:

第 3 四半期のフィットネス セグメントからの収益は 18% 減少しました。これは主に、先進的なウェルネスおよびインドア サイクリング製品からの収益の減少によるものです。総利益率と営業利益率はそれぞれ 53% と 15% で、営業利益は 4,100 万ドルでした。第 4 四半期中に、ユーザーが自宅や外出先で収縮期および拡張期血圧を測定および追跡できるようにする、最初のスマート血圧モニターである IndexTM BPM を発売しました。 Garmin Connect アプリと組み合わせると、ユーザーは測定履歴と傾向を他の健康統計とともに表示できます。また、当四半期中に、明るい AMOLED ディスプレイを特徴とする Venu® Sq 2 を発売し、バッテリー寿命は前モデルのほぼ 2 倍になりました。最近、第 6 回年次 Garmin Developers Conference を開催しました。この会議では、何百人もの開発者が仮想的に集まり、Garmin がアイデアやイノベーションをどのようにサポートできるかを探りました。

屋外:

第 3 四半期のアウトドア セグメントの収益は、主にアドベンチャー ウォッチと inReach デバイスおよびサービスの成長により 5% 増加しましたが、他の製品ラインの減少により部分的に相殺されました。総利益率と営業利益率はそれぞれ 65% と 36% で、営業利益は 1 億 2,100 万ドルでした。この四半期中に、グローバルな双方向テキスト メッセージ、位置情報共有、SOS 機能を備えた多用途の新しいコミュニケーションに焦点を当てたデバイスである inReach Messenger を発売しました

航空:
航空セグメントからの収益は、主にアフターマーケットにおける複数の製品ラインの成長により、第 3 四半期に 4% 増加しました。総利益率と営業利益率はそれぞれ 73% と 26% で、営業利益は 4,800 万ドルに達しました。この四半期中に、Tactical Air が G3000® 統合フライト デッキを選択して、米国国防総省の海軍および海兵隊の F-5 航空機の艦隊を近代化したことを発表しました。

マリン:
第 3 四半期の海運部門の収益は、主に典型的な季節傾向が戻ったことにより 5% 減少しました。総利益率と営業利益率はそれぞれ 56% と 23% で、営業利益は 4,500 万ドルでした。この四半期に、当社は LiveScope® XR システムを発売し、革新的なライブスキャン ソナー テクノロジーを深海釣りにもたらし、釣り人がボートの前または下で最大 500 フィートの魚と構造のリアルタイム画像を見ることができるようにしました。また、LiveScope Plus Ice Fishing Bundle を発売し、冬の釣りのための究極のポータブル ソリューションを作成しました。

自動:
自動車セグメントからの収益は、第 3 四半期中に 2% 減少しました。これは、消費者向け製品の減少が OEM プログラムの成長を相殺する以上のものであったためです。粗利益率は 40% で、自動車 OEM プログラムへの継続的な投資により、当四半期は 1,600 万ドルの営業損失を記録しました。この四半期中に、Garmin Tread® ナビゲーターが Arctic Cat, Inc. によって 2023 年モデル以降の一部のサイド バイ サイド車両の標準装備として選ばれたことを発表しました。

参考:Garmin announces third quarter 2022 results

22年4Q決算(22年12月…)

22年4Q決算は、23年1月28日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ガーミン(GRMN)の10年の損益計算書は?

ガーミンは2000年に9ドルで上場しました。07年に最高値120ドルを付けるも、その後は長く低迷していましたね。20年3月は66ドルに下落するも、22年11月は84ドルで推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高が順調に伸びている上に利益率も高いことが分かります。19年の営業利益率は25%と、製造業にも関わらず高いですね。これは、iPhoneを製造するアップルよりも高い水準です

ガーミンはブランド化に成功させることで、競合企業を避けています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSもEPSも右肩上がりに増えています。利益率が高いビジネスで、EPSは5ドルを超えていますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に上昇しています。投資CFが少ない中で営業CFが増加し、優良ビジネスであることが分かります。GPSを活用しながらブランド化戦略にも成功し、競合がほぼいないからです

では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

ガーミン(GRMN)の注目すべきポイントは?

ガーミンに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ガーミンは、航空、船舶、自動車、フィットネスやスポーツ、アウトドアなどのさまざまな市場に向けて、GPS技術を提供しています。最近では、VisaやAmazon Music、Sportify、Suicaとも提携しています。

注目1:全地球GPSは25年に1287億ドルに拡大?

参考:Global GPS (Global Positioning Systems) Market Size

地球GPS(全地球測位システム)の市場規模です。

全地球測位システム(GPS)とは、地球上の4つ以上のGPS衛星への見通し線が途切れない場所で、衛星ナビゲーションを提供する事です。GPSは、世界中の軍事、民間、商用ユーザーに重要な機能を提供しています。

GPS市場は年率20.3%で拡大し、25年までに1287億ドルになると予想されています。用途で多いのは、消費者用デバイス、自立型追跡機器、自動車用GPS、持ち運び可能なGPSです。ガーミンは、シェアが最も多い消費者用デバイスを提供する企業です。

では、ガーミンの事業別の売上高を見てみましょう。

注目2:フィットネスの売上高が全体の28%を占める?

参考:GARMIN Quarterly and Annual Earnings

ガーミンの2019年度の事業別の売上高です。

最も売上比率が高いのはフィットネス、売上高10.4億ドルで全体の28%を占めます次いで、アウトドアが24%、航空機が20%、自動車が15%、船舶が13%と続きます。バランス良くリスク分散できている点も高評価です。

最も営業利益率が高いのはアウトドアで36%です。全ての事業の利益率が高く、全事業の営業利益率は25%もあります。

では、フィットネスの市場シェアはどれくらいあるのでしょうか?

注目3:スマートフィットネスでアップルと競合?

参考:Smart Fitness Market Recent Opportunities 

世界のスマートフィットネスの市場シェアです。

細かい数値は公表されてないが、ガーミンはスマートフィットネスのトップ企業です競合企業には大手IT企業のアップル、日本のソニー、韓国のサムソンやLGがあります。ガーミンは日本では広く知られてないが、世界的には有名なスマートウォッチのメーカーです。

アップルよりも高いシェアを持ちますね。

ガーミンはGPS機能搭載の様々な製品を開発しています。衛星ナビゲーション全般の製品販売で、高いシェアを持ちます。

注目4:衛星ナビゲーションの製品販売でトップシェア?

参考:Navigation Satellite Systems Market

衛星ナビゲーションシステムの市場シェアです。

細かい数値は公開されてないが、ガーミンは衛星ナビでトップシェアの企業です。競合企業には、5Gの通信機器に強いクアルコム(QCOM)、米国のロックウェル(ROK)、GNSSがありますね。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:ガーミン(GRMN)の四半期決算は?

ガーミンの注目ポイントは...
  1. 2009年に上場した、GPS製品を製造開発する米国企業
  2. フィットネスやアウトドア、航空機や船舶のGPS製品を開発
  3. スマートフィットネスでは、アップルより高いシェアを持つ
  4. 売上高は伸び続け、営業利益率は25%とアップルより高い
  5. ブランド化戦略に成功し、投資CFが小さく営業CFが大きい
  6. GPS搭載の製品を開発するため、競合が参入しにくい

個人的には、ガーミンは長期で投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、ブランド化戦略にも成功し、ガーミンは利益率が高いビジネスだからですGPSを活用した製品を開発しているため、他の企業が参入するのは難しいですね。売上高は順調に拡大している上に、営業利益率は25%と高いです。

ただ、22年後半の業績は、フィットネスを中心に減速気味です。

部門別で好不調はあるも、長期的にはまだまだ業績を伸ばしそうです。同社の製品は競争優位性が高く、利益率は20%を超えていますね。22年2月の予想PERは18倍で割安水準にあります。

株価が下がるようならば、投資を検討したい銘柄です。

営業利益率25%は製造業の中ではとりわけ高い水準です。iPhoneを製造しているアップルでも、営業利益率は23%前後で低下傾向にありますアップルの利益率が低下している理由は、韓国サムソンや中国Huaweiの格安スマホがシェアを伸ばしてるからです。

参考:アップルの四半期決算|5Gスマホが好調で中国売上が+56%に反発

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