アップフィンテック(TIGR)四半期決算|21年3Qは+59%に減速

中国証券会社のアップフィンテックは、20年の売上高が前年比1.8倍にも増えました。20年12月から株価は急騰し始め、わずか2ヶ月で7倍にも高騰しています急成長している超グロース株だが、中国リスクもあり株価は割安に放置されています。

  • 「20年の売上高は、前年比で1.8倍にも急拡大した…」
  • 「売上高の急騰で、株価は2ヶ月で7倍にも高騰した…」
  • 「コロナによる株高で、中国からの米国投資熱が爆発してる…」

アップフィンテックは、中国のオンライン証券会社です。海外投資したい中国人向けで、20年は米国での中国企業IPO26件にも参加しています。しかし、中国の投資熱が下がり、競合のFutuと同様に売上は急減速しています。

個人的には、アップフィンテックは投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、売上成長率は大幅に減速するも、海外へ市場開拓してるからです。21年3Qの前年比+59%は、1Qの+245%と比較して大幅に減速しています。しかし、新規資金口座数は順調に拡大し、中国国外が80%だったといいます。

競合のFutuと同様に、順調に海外市場へ新規開拓していますね。

中国企業が海外へ進出するのは良い戦略ですね。なぜならば、海外売上比率が増えることで、中国の政治リスクを減らせるからです。短中期的には営業損失額の拡大は続くが、長期的にはこの戦略は成功すると思います。

ただ、中国国内の成長率を取り込めない点は悲観材料ですね。

TIGRの投資判断したい人向け
  1. TIGRの4半期決算(21年7-9月)は?
  2. TIGRの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 20年は売上高が3倍だが、21年も成長を維持できるか?

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

アップ・フィンテック(TIGR)の四半期決算は?

アップフィンテック(TIGR)の四半期決算を紹介します。

21年1Q決算(21年3月30日)

1Qの内容は...
  1. 売上高:7574万ドル(前年比+245%
  2. 営業利益:2904万ドル(+1603%
  3. 純利益:2105万ドル(+13855%
  4. 1株当たり利益:0.15ドル(—%)

21年2Q決算(21年6月30日)

2Qの内容は...
  1. 売上高:6023万ドル(前年比+98%
  2.  Commissions:3094万ドル(+63%
  3.  financing service fees:223万ドル(+31%
  4.  Interest income:1684万ドル(+2.34倍
  5.  Other Revenues:1021万ドル(+4.01倍
  6. 営業利益:−2180万ドル(前年度734万ドル)
  7. 純利益:−2150万ドル(前年度442万ドル)
  8. 1株当たり利益:−0.01ドル(前年度0.001ドル)

21年3Q決算(21年9月30日)

3Qの内容は...
  1. 売上高:6078万ドル(前年比+59%
  2.  Commissions:3350万ドル(+72%
  3.  financing service fees:251万ドル(+52%
  4.  Interest income:1758万ドル(+115%
  5.  Other Revenues:717万ドル(−19%)
  6. 営業利益:1911万ドル(+163%
  7. 純利益:2052万ドル(+255%
  8. 1株当たり利益:0.008ドル(+300%

3Qの売上高は前年比+59%で6078万ドル、営業利益は1911万ドルでした。21年1Qと2Qと比較して、売上高は大きく減速しています。営業利益率は31%と好調でしたね。

売上が大きく減少した理由は、中国国内の投資熱が冷めたことや当局の規制を受けているからです。そのため、競合FUTUと同様に、香港やシンガポール市場を開拓しています。

3Qは8.29万の新規アカウントを追加したが、その8割は中国国外によるものだとしています香港のブローカーを買収したり、シンガポールに本社を置くなど、中国依存から脱却しています。

ただ、中国国内の成長を取り込めない点は残念ですね。

UPFintechのCEO兼ディレクターであるWuTianhua氏は、次のように述べています。 「2021年10月、香港SFC(証券先物委員会)によって規制されている香港の認可ブローカーディーラーであるOcean Joy SecuritiesLimitedの買収を完了しました。香港で正式にブランドを立ち上げ、地元の住民が革新的なフィンテックプラットフォームにグローバルに投資することを歓迎します。香港は世界有数の金融と商業の中心地の1つであり、当社は地元の顧客基盤を構築し、活気に満ちたダイナミックな資本市場の成長に貢献することを楽しみにしています。」

さらに、第3四半期に82,900の資金提供アカウントを追加し、そのうち80%以上が中国国外からのものでした第3四半期の終わりまでに、今年はすでに353,300の資金提供アカウントを取得しており、今年初めに設定した35万の新しい資金提供アカウントのガイダンスを上回っています。シンガポールおよびその他の市場における長期的な国際成長戦略の展開については、引き続き楽観的です。
当社の子会社であるTigerBrokers(Singapore)Pte。 Ltd.は、Singapore Exchange Securities TradingLimitedおよびSingaporeExchange Derivatives Trading Limitedのトレーディングメンバー、およびThe Central Depository(Pte)Limitedの清算会員および預託機関として正式に承認されました。シンガポール取引所と提携できることを光栄に思います。この機会を利用して、シンガポール上場証券の取引を促進するプラットフォームの機能を強化し、シンガポールの多様な投資機会にアクセスできる投資家のプールを拡大する予定です。

最後に、国際化戦略への取り組みの一環として、当社は、北京にある既存の本社を補完するために、シンガポールに二重本社を設立することを決定しました。この決定は、シンガポールの顧客がすでに当社の総顧客基盤のかなりの割合を占めているという事実によっても裏付けられています。

参考:UP Fintech 2Q 2021 Financial Results

21年4Q決算(21年12月…)

21年4Q決算は、22年3月1日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

アップ・フィンテック(TIGR)の損益計算書は?

アップフィンテックは19年3月に10ドルで上場しました。20年12月あたりから株価は急上昇し、21年2月に最高値34ドルを付けています。21年12月は5.8ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に拡大しています。20年TTMの売上高は1.1億ドル、前年比で1.8倍、5年間で22倍にも増えていますね。20年は利益も大きく改善し、営業利益率は12%まで急速に改善しています。

中国国内では海外投資が爆発的に増えているといえます。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは若干上昇し、EPSは20年TTMに黒字化に成功しています。21年はさらに黒字幅を拡大させそうです。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、黒字幅を大幅に増やしています。また、アップフィンテックの証券ビジネスは、投資CFが少なく優良ビジネスだと分かりますね。投資CFがほぼ発生しないため、営業CFがそのまま残る経営です。

では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

アップ・フィンテック(TIGR)の注目ポイントは?

アップフィンテックに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。アップフィンテックは中国の証券会社で、中国人向けにオンラインによる証券売買を提供します。海外投資に積極的で、2020年に米国での中国企業IPO26件に参加しています

香港と中国でのオンライン証券取引量が急拡大しています。

注目1:香港のオンライン証券取引量は年率14%で拡大?

参考:$FUTUのF-1まとめ

香港のオンライン証券取引量の推移です。

香港は世界第4位のオンライン証券市場があります。17年以前は年率31%で拡大し、17年以降は14%で拡大しています。22年には3.0兆億ドルになると予想されています。

香港に続き、中国本土でも証券取引量は拡大しています。

注目2:中国の海外オンライン証券取引量は年率35%で拡大?

参考:$FUTUのF-1まとめ

中国の海外オンライン証券取引量の推移です。

香港に続き、中国本土でも海外のオンラインリテール取引が急増しています。17年以前は年率90%で拡大し、17年以降は35%で拡大しています。22年には1.3兆億ドルになると予想されています。

中国は急速に資本家が増え、海外に投資したい投資家は増えていますね。こうした香港と中国の証券取引量の拡大が、競合FUTUとアップフィンテックの業績を押し上げています。競合FUTUは、アップフィンテック以上に売上高が急拡大しています。

注目3:競合FUTUの20年4Q売上高は4倍に拡大?

参考:【FUTU】Futuホールディングス

競合FUTUの四半期毎の売上高推移です。

20年2Qの売上高は前年比+168%、3Qは+281%、4Qは+301%です。20年通期の売上高は26.1億ドル、過去4年間で62倍にも拡大しています。20年に急成長した要因は、コロナで世界中の株価が暴落した事が大きいですね。

FUTUが急成長に成功した要因はひとつではありません。

  • 投資経験のない人が、低コストで投資できるプラットフォームを構築
  • 主要プレーヤーが提供する平均レートの5分の1で売買できる
  • マーケティングが上手く、ショート動画やSNS、チャネルで集客する
  • NiuNiuコミュニティに無料で参加でき、ユーザー同士が交流できる

FUTUの顧客数は117.3万人だけです。中国には1.7億人の個人投資家がいるため、まだまだ成長余力は大きいですね。FUTUもアップフィンテックも、中国人投資家向けにビジネスをしています。

両者は顧客が競合しているが、市場はまだまだ急拡大しています。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:アップフィンテック(TIGR)の四半期決算は?

TIGRの注目ポイントは...
  1. 19年3月に上場した、中国のオンライン証券会社
  2. 海外投資したい中国人向けに、金融証券売買を提供する
  3. 競合の香港証券会社FUTUと共に、売上高は3桁で急拡大
  4. アップフィンテック売上高は前年比1.8倍、FUTUは3.3倍
  5. 20年には黒字化に成功し、営業利益率は12%に改善
  6. FUTUの取引量は米国株が半分、海外投資熱が急速に拡大
  7. FUTU顧客数は117万人、中国には1.7億人の個人投資家

個人的には、アップフィンテックは投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、売上成長率は大幅に減速するも、海外へ市場開拓してるからです。21年3Qの前年比+59%は、1Qの+245%と比較して大幅に減速しています。しかし、新規資金口座数は順調に拡大し、中国国外が80%だったといいます。

競合のFutuと同様に、順調に海外市場へ新規開拓していますね。

中国企業が海外へ進出するのは良い戦略ですね。なぜならば、海外売上比率が増えることで、中国の政治リスクを減らせるからです。短中期的には営業損失額の拡大は続くが、長期的にはこの戦略は成功すると思います。

ただ、中国国内の成長率を取り込めない点は悲観材料ですね。

競合FUTUもPERは46倍とだいぶ下がりましたね。シンガポールの販路を拡大するなど、今後の展開に期待できます。

参考:FUTUの四半期決算|前年比3.3倍で株価は1年で18倍

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