マーケティング&セールス用のSaaSであるハブスポットは、コロナ禍も経済再開後も業績は好調です。21年4Qの売上は前年比+49%、1Qは+40%と順調に拡大しています。
- 「インバウンドマーケティングの提唱者で、2桁成長を継続…」
- 「コロナ禍でも強く、20年3月以降は株価が3倍に上昇…」
- 「世界で100カ国以上、顧客数は年率30%に拡大…」
ハブスポットは、マーケティング&セールス用のソフトウェアを月額制で販売する会社です。創業者のCEO2人は、インバウンドマーケティングを提唱した人物ですね。2006年の設立以来、売上高2桁で成長を続ける会社です。
個人的には、ハブスポットは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高は順調に拡大するも、営業利益率は改善できてないからです。18年度の営業利益率は−9.4%だが、21年も−4.6%と赤字です。同社はマーケティング費用が高すぎるために、利益率を改善するのは難しいです。
経済再開後も事業は好調だが、黒字化の目処は見えていません。そのため、22年5月の予想PERは161倍と割高にありますね。
- ハブスポット直近の4半期決算(22年1-3月)は?
- ハブスポットの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 2桁の高い成長率でも、投資すべきではない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
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ハブスポット(HUBS)の四半期決算は?

ハブスポット(HUBS)の四半期決算を紹介します。
21年3Q決算(21年9月30日)
- 売上高:3.39億ドル(前年比+48%)
- Subscription:3.28億ドル(+48%)
- Professional:0.10億ドル(+39%)
- 営業利益:−0.149億ドル(前年度−0.154億ドル)
- 純利益:−0.137億ドル(前年度−0.224億ドル)
- 一株利益:−0.53ドル(前年度−0.49ドル)
21年4Q決算(21年12月31日)
- 売上高:3.69億ドル(前年比+47%)
- Subscription:3.58億ドル(+46%)
- Professional:0.10億ドル(+37%)
- 営業利益:−0.082億ドル(前年度−0.076億ドル)
- 純利益:−0.163億ドル(前年度−0.154億ドル)
- 一株利益:−0.35ドル(前年度−0.34ドル)
22年1Q決算(22年3月31日)
- 売上高:3.95億ドル(前年比+40%)◯
- Subscription:3.84億ドル(+42%)
- Professional:0.10億ドル(−4%)
- 営業利益:−0.111億ドル(前年度−0.15億ドル)
- 純利益:−0.093億ドル(前年度−0.231億ドル)
- 一株利益:−0.20ドル(前年度−0.50ドル)◯
1Qの売上高は前年比+40%で3.95億ドル、営業利益は−0.111億ドルでした。21年3Qと4Qと比較して、22年1Qの売上も好調です。営業利益率は−2.8%と改善しています。
経済再開後に苦戦するハイテクが多い中で、同社の業績は好調ですね。顧客数は14.3万社で前年比+26%、サブスク単価は1.10万ドルで+12%で上昇しています。
22年2Qの売上予想は、4.095億ドル(前年比+31%)と好調が続きます。
22年2Q決算(22年6月…)
22年2Qは、8月6日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ハブスポット(HUBS)10年間の損益計算書は?

ハブスポットは14年に29ドルで上場しました。20年3月のコロナ禍では、113ドルまで下落するも、22年5月は349ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の売上高を見ると、順調に売上は拡大しています。21年度の売上高は10.7億ドル、9年間で20倍も拡大しています。営業利益率は改善するも、黒字化するにはまだ時間が掛かりそうですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは上昇するも、EPSは大きな動きがありません。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、21年に大きく拡大しています。コロナ後の経済再開は、同社にプラスに働いていますね。
では、どのように投資判断すれば良いのでしょうか?
ハブスポット(HUBS)の注目ポイントは?

ハブスポット(HUBS)の注目すべきポイントを紹介します。
注目1:月50$でマーケティングツールを販売する会社?
インバウンドマーケティング&セールス用のソフトウェアを販売する会社です。
インバウンドマーケティングとは、ハブスポット創設者の2人が提唱した造語です。ブログやeBook、ランディングページを作成する事で、消費者を自社コンテンツに引き寄せ、顧客へと変えるマーケティング手法を指します。このマーケティング手法をソフトウェア化したものが「Markething Hub」です。
「Marketing Hub」は、最安値で月額40ドルから利用でき、月80ドル、月3200ドルのプランがあります。料金が上がると、SEO対策やトラフィック分析が付きます。
「Marketing Hub」の他にも、「Sales Hub」「Service Hub」「CMS Hub」を月額制で販売しています。ハブスポット社のターゲットは、新しいマーケティング手法を導入して自社製品を販売したい中小企業です。
注目2:売上高は2年間だけで2倍近く拡大している?
創業して以来、赤字経営を続ける企業です。
しかしながら、売上高は毎年順調に成長させている事が分かりますね。売上高が1.9億ドルを超える現在でも、売上高成長率は30%以上を維持しています。また、近年は米国以上の海外市場からも収益を上げています。2012年から海外進出を始め、2017年には売上高の3割を米国以外が占めます。
100カ国以上に顧客がいて、2017年には日本法人も立ち上げていますね。では、ハブスポットの顧客数はどれくらい増えているのでしょうか?
注目3:顧客数は年率30%で増加してる?
同社は、サブスクリプション型の定額サービスです。
そのため、顧客数の増加に合わせて売上高も拡大するビジネスモデルです。2020年1Qの顧客数は7.85万人、成長率は減少傾向にあるが30%前後を維持しています。また、平均顧客単価も1万ドルと安定して推移していますね。
売上高や顧客数を見ると順調に成長しているように見えますね。しかし、個人的には、赤字経営から脱却できない点を軽視すべきではないと思います。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ハブスポット(HUBS)の銘柄分析

- 月50〜3500ドルで、マーケティングツールを販売している
- 売上高も顧客数も、2桁成長で順調に拡大を続けている
- 2桁成長するも、営業利益率は7〜9%で赤字を維持してる
- マーケティングのプロなのに、自社がS&Mで失敗している
- 新規顧客の営業コストが高く、黒字化する目処が見えない
個人的には、ハブスポットは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高は順調に拡大するも、営業利益率は改善できてないからです。18年度の営業利益率は−9.4%だが、21年も−4.6%と赤字です。同社はマーケティング費用が高すぎるために、利益率を改善するのは難しいです。
経済再開後も事業は好調だが、黒字化の目処は見えていません。そのため、22年2月予想PERは222倍と割高にありますね。
CRMビジネスで業界最大手はセールスフォースです。しかしながら、ハブスポットと同様に構造的に利益が出ないビジネスモデルです。
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