セールスフォース(CRM)四半期決算|22年3Qは+14%に減速

セールスフォースは2桁成長を続け、過去10年で株価は8倍にも高騰しています。コロナ禍でも2桁成長は続き、順調に株価は上昇していますね。では、経済再開後もセールスフォースの好調は続くのでしょうか?

  • 「世界シェア1位のCRM企業、2桁成長を続けている…」
  • 「売上は2桁成長を続け、株価は過去10年で8倍に上昇している…」
  • 「世界中で利用者は増え続け、コロナ禍でも順調に拡大している…」

セールスフォースは、クラウドアプリやプラットフォームを営業会社に提供する会社です。マーケティング&セールス用のアプリやツールを月額で提供するSaaS企業の先駆者です。セールス業界内では、トップの地位を10年以上も守り続けていますね。

個人的には、セールスフォースは保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、順調に売上は伸びているが、利益率は低く割高だと思うからです。15年に黒字化に成功してるが、営業利益率は4.2%と低く伸びていません。

ただし、中長期的にはまだまだ事業規模を拡大しそうです。

営業CFは黒字で順調に利益を増やしています。DXに対する将来性は高く、同社のCEOは26年度には500億ドルの収益を達成する予定だと述べています。22年以降はどれだけ利益率を改善できるか注視したいですね。

また、22年前半に株価は急落し、12月の予想PERは27倍と割高ではないですね。さらに急落するならば、投資を検討したい銘柄です。

CRMの投資判断したい人向け
  1. CRM直近の4半期決算(22年8-10月)は?
  2. CRMの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 2桁成長を続けているが、投資すべきではない理由は?

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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

セールスフォース(CRM)の四半期決算は?

セールスフォースの四半期決算を紹介します。

22年1Q決算(22年4月30日)

1Q決算の内容は...
  1. 売上高:74.11億ドル(前年比+24%)◯
  2.  Subscription and support:68.56億ドル(+23%
  3.  Professional Service:5.55億ドル(+29%
  4. 営業利益:0.20億ドル(−95%)
  5. 純利益:0.28億ドル(−95%
  6. 一株利益:0.03ドル(−95%)◯

22年2Q決算(22年7月30日)

2Q決算の内容は...
  1. 売上高:77.20億ドル(前年比+21%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:0.68億ドル(−87%)
  4. 一株利益:1.19ドル(−19%)

22年3Q決算(22年10月30日)

3Q決算の内容は...
  1. 売上高:78.37億ドル(前年比+14.1%)◯
  2.  Sales:17.17億ドル(+11.6%)
  3.  Service:18.56億ドル(+11.9%)
  4.  Marketing:15.13億ドル(+12.2%)
  5.  Platform:11.29億ドル(+18.5%)
  6.  Data:10.18億ドル(+13.1%)
  7. 営業利益:4.60億ドル(+12倍
  8. 純利益:2.10億ドル(−56%)
  9. 一株利益:0.21ドル(−56%)◯

22年3Qの決算は前年比+14%で78.37億ドル、営業利益は+12倍の4.60億ドルでした。22年1Qと2Qに引き続き、3Qの売上も減速しています。ですね。営業利益率は5.8%に上昇しています。

コロナ禍でも力強く成長し、売上成長率は30%前後を維持しています。ただし、人件費増で収益性が悪化していますね。

23年4Qの売上予想は79.82億ドル(前年比+9%)、23年通期の売上予想は309億ドル(前年比+18%)に引き下げています。

Salesforce の会長兼共同 CEO であるマーク ベニオフは、次のように述べています。「特に、この困難な環境での成功を支援することで、お客様のコミットメントに感謝しています。 お客様がまったく新しい方法で顧客とつながることが、これほど重要な時期はありません。」

Salesforce の共同 CEO である Bret Taylor 氏は、次のように述べています。 「当四半期も引き続き収益性の高い成長を推進しており、より多くの変革的な取引とマルチクラウドの拡張を完了しています。」

Salesforce の社長兼 CFO である Amy Weaver は、次のように述べています。 「この不確実な経済の時代において、私たちは収益性の高い成長と一貫した営業利益率の拡大に引き続き取り組んでいます。」

参考:Salesforce Announces Strong 3Q Fiscal 2022 Results

22年4Q決算(23年1月…)

22年4Qは、23年2月1日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

セールスフォース(CRM)の10年間の損益計算書は?

セールスフォースは04年に3.2ドルで上場しています。株価は順調に上昇し、20年3月以降にさらに大きく伸びていますね。22年12月は149ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は右肩上がりで増えています。また、売上ほどではないが営業利益も順調に増えていますね。21年の営業利益率は4.2%と悪くはないです。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは順調拡大し、伸び悩んでいたEPSも20年に大きく上昇しています。自己資本比率は65%と高いです。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に拡大しています。SaaS系企業である同社は、投資CFが少ない優良ビジネスですね。

では、私たち投資家はどのような点に注意すれば良いのでしょうか?

セールスフォース(CRM)の注目ポイントは?

セールスフォース(CRM)の注目すべきポイントを紹介します。

注目1:月額3千円〜3.6万円の営業ツールを販売?

参考:Sales Cloudの料金

セールスフォースドットコム社とは、クラウドアプリやプラットフォームを営業会社に提供しています。

代表的な製品は「Sales Cloud」で、顧客管理や案件管理、レポート作成など、営業の業務負担を軽減し効率的に成果を上げる営業支援ツールをクラウドで提供しています。料金は最安値で3千円、最高値で3.6万円の月額制で提供されています。

ライバル企業のHubSpotよりも、低価格で利用できますね。

参考:HubSpotの四半期決算|顧客獲得コストが高く黒字化できない

注目2:CRM市場で世界シェア1位で17.3%もある?

参考:Salesforce Financial Update Q4 2020

セールスフォース社は、CRMで業界1位のシェアです。

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客に関するさまざまな情報を管理することで、顧客をより深く理解し、営業、サービス、マーケティング、経営戦略に活かすビジネスの事です。セールスフォースが公表するCRM市場シェアでは、セールスフォース社の成長率はダントツで1位ですね

CRMベンダーのライバル企業は、SAP、オラクル、Adobe、マイクロソフトがあります。

CRMベンダーは、ほぼ全ての競合企業が右肩上がりで売上を伸ばしています。なぜならば、CRM市場全体でも前年比17%で成長しているからです(参考:市場シェア変動? CRMの比較・選定方法)。ただし、各社が提供するツールに大きな違いはありません。

それは、市場シェア1位でも、営業利益率が3%以下と低い事からも分かります。

注目3:「Platform」部門が前年比で74%の成長率?

参考:Salesforce Financial Update Q4 2020

セールスフォースは、全ての事業が右肩上がりで成長しています。

その中でも最も伸びている事業は、「Salesforce Platform」で前年比で74%増ですね。 Platformは、営業、サービス、マーケティングなどのビジネスプロセスを、顧客毎にカスタマイズしてアプリを制作している事業です。「Sales Cloud」や「Sevice Cloud」を利用した顧客が、機能を拡張している可能性が高いですね。

コロナ環境下でも、セールスフォースは力強く成長している事が分かります。

注目4:ヨーロッパ地域は前年比で49%も伸びている?

参考:Salesforce Financial Update Q4 2020

セールスフォースは、北米以外の海外展開にも積極的です。

北米以上に成長率が高いのは、ヨーロッパ諸国で前年比で49%増でした。それから、日本やオーストラリアななどの太平洋地域でも徐々に売上を増やしています。日本に進出したのは2000年4月です。海外売上高を増やしている事からも、まだまだ伸び代があると言って良いですね。

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:セールスフォース(CRM)の四半期決算は?

Salesforceの注目ポイントは...
  1. 売上高は2桁成長で、業界シェア1位のCRM企業である
  2. 月額3千〜3.6万円の営業ツールを販売している
  3. コロナ環境下でも、全部門が力強く2桁成長した
  4. 営業利益率は低く、シェア1位でも0〜3%しかない
  5. 海外展開も好調で、欧州地域は前年比で49%も増えた

個人的には、セールスフォースは保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、順調に売上は伸びているが、利益率は低く割高だと思うからです。15年に黒字化に成功してるが、営業利益率は4.2%と低く伸びていません。利益が小さいため、21年12月時点の予想PERは65倍と高いです。

ただ、中長期的にはまだまだ事業規模を拡大しています。

営業CFは黒字で順調に利益を増やしています。DXに対する将来性は高く、同社のCEOは26年度には500億ドルの収益を達成する予定だと述べています。22年以降はどれだけ利益率を改善できるか注視したいですね。

事業規模は小さいが、CRMビジネスではハブスポットが急成長しています。

参考:ハブスポットの四半期決算|20年3Qは+31%でも危険な理由は?

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