子供向け3Dゲームのロブロックスは、コロナで最も恩恵を受けた銘柄のひとつです。外出規制や学校閉鎖で、業績やアクティブユーザーは順調に増加しています。ただ、経済再開後は減速気味で、23年2Qの売上は前年比+15%、3Qは+37%に加速しています。
- 「外出規制や学校封鎖で、ゲームする子供が急増している…」
- 「21年1Qの売上は前年比+140%、DAUは+79%と好調だ…」
- 「経済活動が本格化する21年も、業績好調は維持できるか…」
ロブロックスは、ゲーム制作のプラットフォームを提供する米国企業です。制作する3Dゲームは若者や子供に人気が高く、24歳以下が83%を占めます。外出規制や学校閉鎖が追い風で、1日アクティブユーザー数は前年比+79%で4210万人に増えてます。
個人的には、ロブロックスは投資したい銘柄ではないです。
なぜならば、業績は好調でも営業損失額も拡大しているからです。21年の営業損失額は−28%、19年の−15%よりも拡大しています。また、ワクチンが急速に進む21年は、外出規制緩和や学校再開で、同社のゲームする子供や時間は減少します。
ただ、他のゲーム企業と違い、経済再開後も売上は好調です。学校再開が続くと同社の業績も低迷しそうです。
- ロブロックスの4半期決算(23年7-9月)は?
- ロブロックスの過去10年間の売上高や営業利益は?
- DAUは前年比+79%だが、投資すべきでない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
ロブロックス(RBLX)の四半期決算は?
ロブロックス(RBLX)の四半期決算を紹介します。
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:6.55億ドル(前年比+21%)◯
- 営業利益:−2.89億ドル(前年度−1.51億ドル)
- 純利益:−2.68億ドル(前年度−1.60億ドル)
- 1株当たり利益:−0.44ドル(前年度−0.27ドル)✖️
23年2Q決算(23年6月30日)
- 売上高:6.80億ドル(前年比+15%)✖️
- 営業利益:−3.13億ドル(前年度−1.70億ドル)
- 純利益:−2.82億ドル(前年度−1.76億ドル)
- 1株当たり利益:−0.46ドル(前年度−0.30ドル)✖️
23年3Q決算(23年9月30日)
- 売上高:7.13億ドル(前年比+37%)◯
- 営業利益:−3.00億ドル(前年度−3.00億ドル)
- 純利益:−2.77億ドル(前年度−2.97億ドル)
- 1株当たり利益:−0.45ドル(前年度−0.50ドル)◯
3Qの売上高は前年比+37%で7.13億ドル、営業利益は−3.00億ドルでした。23年1Qや2Qと比較して、3Qの売上は加速していますね。営業利益率は−42%と改善しています。
コロナ後の経済再開は、ロブロックスにとってマイナスです。
それでも、ロブロックスは子供に人気が高い3Dゲームで、経済再開後も好決算が続いていますね。「MeepCity」や「Adopt Me」など新しいゲームの需要は高いです。
23年3Qは収益性が改善していると述べています。
• 収益は 7 億 1,320 万ドルで、前年比 38% 増加しました。
• 予約額は 8 億 3,950 万ドルで、前年比 20% 増加しました。
• 普通株主に帰属する純損失は 2 億 7,720 万ドルでした。
• 営業活動により得られた純キャッシュは、前年同期比 68% 増の 1 億 1,270 万ドルでした。
• 平均日次アクティブ ユーザー (「DAU」) は 7,020 万人で、前年比 20% 増加しました。
• 月間平均ユニーク支払者は 1,470 万人で、前年比 14% 増加し、月間ユニーク支払者あたりの平均予約は 19.02 ドルで、前年比 5% 増加しました。
• 従事時間は 160 億時間で、前年比 20% 増加しました。
• DAU あたりの平均予約額は 11.96 ドルで、前年比横ばいでした。
• 純流動性1は21億ドル、コベナント調整後EBITDA2は8,110万ドルでした。「当社の第 3 四半期の好調な業績は、あらゆる年齢層や地域における当社の継続的なプラットフォームの革新と成長を反映しています。 私たちは、将来の成長を促進するために人工知能、ブランド、広告に投資しながら、プラットフォーム上でより深い没入感、コミュニケーション、アバター表現を可能にするという重要な優先事項に基づいて実行しています」と Roblox の創設者兼 CEO の David Baszucki 氏は述べています。
「当社は財務計画を実行しながら、さらに好調な四半期成長を達成しました。 予約の伸びは特に西ヨーロッパと東アジアで顕著でした。 すべての地域の中で、ドルベースでの予約増加の大部分を依然として米国とカナダが占めています。 また、主要な支出カテゴリーのほとんどで支出の伸びが鈍化しました。 その結果、2023年第2四半期と2022年第3四半期の両方と比較して利益率が顕著に改善しました」とRobloxの最高財務責任者マイケル・ガスリー氏は述べています。
「さらに、バージニア州アッシュバーンのデータセンターもほぼ完成しました。 2023年第3四半期の資本支出は5,320万ドルで、2022年第3四半期の1億3,340万ドルから60%減少し、2023年第2四半期の資本支出1億1,090万ドルから52%減少しました。その結果、フリーキャッシュフローは2023年第3四半期には5,950万ドルとなり、(67.7ドル)から増加しました。 ) 2022 年第 3 四半期には 100 万ドル、2023 年第 2 四半期の 9,550 万ドルから増加します。当社はイノベーションへの投資を継続していますが、現在は新たな段階に入りつつあり、営業費用と設備投資の増加を抑制することで、営業レバレッジと無料利益を生み出すことができます。 キャッシュフロー」とロブロックスの最高財務責任者、マイケル・ガスリー氏は語った。
23年4Q決算(23年12月…)
23年4Q決算は、2月9日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ロブロックス(RBLX)の損益計算書は?
ロブロックスは21年3月に69ドルで上場しました。株価は横ばいが続き、23年11月は39ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高は20年に加速しています。コロナによる外出規制や学校閉鎖で、自宅で同社のゲームをする若者が増えたからです。ただし、事業は好調でも営業損失額は拡大し、20年の営業利益率は−28%と悪化しています。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。売上高は上昇しているがBPSは赤字で、EPSの赤字幅も拡大しています。自己資本比率は−13%と低く、資金調達する必要がありますね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、順調に拡大しています。ロブロックスは赤字企業だが、CFベースでは黒字化に成功しています。20年は外出規制による恩恵で、営業CFの黒字幅が拡大していますね。
経済が本格的に再開する21年以降も、好調を維持できるか注目したいですね。では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
ロブロックス(RBLX)の注目ポイントは?
ロブロックス(RBLX)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ロブロックスは3Dゲーム作成プラットフォームを提供する米国企業です。子供に人気が高く、1日アクティブユーザー数は前年比+79%で4210万人と急増してます。
注目1:若者子供向けで24歳以下が83%を占める?
ロブロックスの年齢層、地域、プラットフォーム、性別の構成比です。
ロブロックスの最大の特徴は、子供に人気が高い事です。9歳以下が25%、12歳以下が29%、16歳以下13%、24歳以下が16%です。男の子だけではなく、女の子のプレイヤーも多いですね。
地域別に見ると、北米が33%、欧州が29%、太平洋地域が15%です。画面が小さいモバイルでも十分で、72%はモバイル経由ですね。子供向けのゲームは競合が少なく、外出規制の20年は追い風でしたね。
では、コロナ禍ではどれだけユーザーが増えたでしょうか?
注目2:DAUは前年比+79%で4210万人に増加?
四半期毎のデイリーアクティブユーザー数(DAU)の推移です。
20年4QのDAUは、前年比+79%で4210万人に増えました。18年4Qと比較すると、3.2倍にも増えていますね。欧州やインドなどの地域では、21年もコロナ感染者数は増え続けています。
ただし、最大市場である北米では、ワクチンが普及し規制緩和していますね。そのため、21年以降はDAUは減少する可能性が高いですね。
では、具体的にはロブロックスはどのようなゲームを提供しているのでしょうか?
注目3:3Dゲーム制作のプラットフォームを提供?
ロブロックスは、3Dゲームを制作するプラットフォームも提供します。
「Roblox Studio」は、開発者やクリエイターがゲームを制作するプラットフォームです。公開されたゲーム上で課金が発生すると、クリエイターと同社に分配されます。Roblox Studioは、誰でも無料でPCにダウンロードできます。
制作プラットフォームの提供は、スキルズ(SKLZ)やユニティ(U)と同じですね。
参考:ユニティ(U)の四半期決算|20年4Qは前年比+39%に減速
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ロブロックス(RBLX)の四半期決算は?
- 21年3月に上場した、ゲームのプラットフォーム米国企業
- 3Dゲームを制作するプラットフォームとゲームを提供する
- 子供に人気が高く、24歳以下が全体の83%を占める
- コロナ特需でDAUは4210万人、前年比+79%で拡大
- 売上高は前年比+140%だが、営業利益率は−28%
- 子供向けゲームのプラットフォームは、競合が少ない
個人的には、ロブロックスは投資したい銘柄ではないです。
なぜならば、業績は好調でも営業損失額も拡大しているからです。21年の営業損失額は−28%、19年の−15%よりも拡大しています。また、ワクチンが急速に進む21年は、外出規制緩和や学校再開で、同社のゲームする子供や時間は減少します。
ただ、他のゲーム企業と違い、経済再開後も売上は好調です。
21年3Qの売上前年比は102%、4Qも+83%と高いです。ただし、4Qのブッキング数は前年比+20%と減速気味です。学校再開が続くと同社の業績も低迷しそうです。22年2月時点の予想PER113倍は割高水準です。
ゲームのプラットフォームを提供する競合はスキルズです。スキルズは競技系のeSportが強みで、売上高は2年で4.5倍に拡大、20年も前年比+94%で急成長しています。ビジネスモデルは同じでも、顧客層が異なります。