インターコンチネンタル•エクスチェンジ(ICE)は、コロナ禍で最も恩恵を受けた銘柄のひとつです。コロナ禍は取引市場が活発で、20年4Qの売上は前年比+41%でした。23年1Qの売上は前年比+1.4%、2Qは−8%に減速しています。
- 「業績は安定してるが、株価は最高値から18%も低い…」
- 「取引所運営は高利益率だが、PERは19倍と高くはない…」
- 「私設取引システムの台頭など、将来的には競合が増えそう…」
CBOEホールディングスは、シカゴ・オプション取引所を運営する米国企業です。S&P500などの株価指数オプションや恐怖指数として知られるVIXを扱います。他の取引所であるBATS社を32億ドルで買収するなど、順調に事業を拡大しています。
個人的には、CBOEホールディングスは長期で投資したい銘柄です。
なぜならば、売上高は拡大傾向にあり、取引所運営は利益率が高いビジネスだからです。BATS社を買収したことで低下するも、21年は営業利益率が21%と高いです。投資CFが少ない優良ビジネスで、まだまだ売上も拡大しています。
ただ、長期的には私設取引所の台頭で競合も増えそうです。
そのため、競合であるナスダック(NDAQ)やCMEグループ(CME)の動向を注視したいですね。また、経済再開で投資熱が冷え、22年も成長率も高くはありません。
23年5月の予想PER18倍は十分に割安だと思います。
- CBOEの4半期決算(23年4-6月)は?
- CBOEの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 営業利益率は21%だが、PER19倍は割高か?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
CBOEホールディングスの四半期決算は?
CBOEホールディングスの過去四半期の決算を紹介します。
22年4Q決算(22年12月30日)
- 売上高:10.05億ドル(前年比+15%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.60億ドル(−3%)
- 1株当たり利益:—ドル(—%)
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:9.88億ドル(前年比+1.4%)✖️
- Cash and spot markets:4.07億ドル(−12%)
- Data and access solutions:1.29億ドル(+9.3%)
- Derivatives markets:4.51億ドル(+14%)
- 営業利益:2.47億ドル(+3.3%)
- 純利益:1.72億ドル(+57%)
- 1株当たり利益:1.63ドル(+59%)◯
23年2Q決算(23年6月30日)
- 売上高:9.07億ドル(前年比−8%)
- Cash and spot markets:3.41億ドル(−26%)
- Data and access solutions:1.35億ドル(+9.7%)
- Derivatives markets:4.31億ドル(+6.9%)
- 営業利益:2.44億ドル(前年度−2.37億ドル)
- 純利益:1.67億ドル(前年度−1.84億ドル)
- 1株当たり利益:1.57ドル(前年度−1.74ドル)
2Qの決算は前年比−8%で9.07億ドル、営業利益は2.44億ドルでした。23年4Qや23年1Qと比較して、2Qの売上は減速していますね。営業利益率は26.9%と高い数値です。
CBOEが開発したVIXなどの恐怖指数は、不況時こそ注目される指数です。
23年通期の売上成長率(ORGANIC)は、8%前後を見込んでいます。
・四半期の希薄化後 EPS は 1.57 ドル
・四半期の調整後希薄化後 EPS¹ は 1.78 ドル、7% 増加
・当四半期の純収益は 10% 増の 4 億 6,710 万ドル
・2023 年には本業純収益の伸び率 2 の上限が 7 ~ 9% になると予想しています。 データおよびアクセス ソリューションのオーガニック純収益成長目標 2 を 7 ~ 10% とすることを再確認
・2023 年の調整後営業費用ガイダンス 2 は、7 億 6,900 万ドルから 7 億 7,900 万ドルから 7 億 6,600 万ドルから 7 億 7,400 万ドルに減少します。Cboeグローバル・マーケッツ会長兼最高経営責任者のエドワード・T・ティリー氏は、「第2四半期、Cboeは9四半期連続で前年同期比2桁の純収益成長を報告した」と述べた。 「当社の好調な業績は、やはりデリバティブとデータおよびアクセス ソリューションのカテゴリーによってもたらされました。Cboe の取引可能な商品の拡大するツールキットにより、顧客は適切な製品、サイズ、時間を選択して市場環境を効果的にナビゲートできるようになります。データおよびアクセス ソリューションも、 「当社はグローバルな機能エコシステムの拡大を継続する中で、傾向が順次加速しており、好調な四半期でした。全体的に見て、2023 年上半期は素晴らしいスタートを切っており、下半期以降もこれらの傾向をさらに発展させていくことを楽しみにしています」 」
Cboeグローバル・マーケッツ執行副社長、最高財務責任者、財務担当兼最高会計責任者のジル・グリーベナウ氏は、「Cboeは第2四半期、純収益が前年同期比で10%堅調に伸び、調整後希薄化後EPSが7%増加したと報告した」と述べた。 「当社のデリバティブ事業は堅調な成長を続け、2023 年の第 2 四半期には純収益が前年同期比 21% 増加しました。データおよびアクセス ソリューションの純収益傾向は引き続き堅調で、前年同期比 9% 増加しました。 第 2 四半期は、地域全体で厳しい取引量環境があったため、キャッシュおよびスポット市場の純収益は 11% 減少しました。今後、当社は、2023 年の 7 ~ 9% という従来と変わらない本源的総純収益成長率 2 目標の上限に達すると予想しています。 データおよびアクセス ソリューションの本業の純収益の伸び2は 7 ~ 10% の範囲で終わると引き続き予想しており、2023 年の調整後営業費用ガイダンス 2 の範囲は、7 億 6,900 万ドルから 7 億 7,900 万ドルから 7 億 6,600 万ドルから 7 億 7,400 万ドルに低下します。 2023 年のガイダンス改訂は、将来の成長への慎重な投資を継続しながら、短期的な環境を効果的に収益化する当社の能力を物語っています。」
23年3Q決算(23年9月…)
23年3Q決算は、11月5日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか
CBOEホールディングスの過去10年の損益計算書は?
CBOEホールディングスは10年に32ドルで上場しました。18年1月に最高値137ドルを付けています。20年3月に79ドルまで急落するも、23年8月は144ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に増加するも利益率は低下しています。16年に売上高が増えたのは、私設取引システム(PTS)の新興企業である、BATSグローバル・マーケッツを32億ドルで買収したからです。
オプション取引市場は、私設取引システムの台頭で競争が激化しています。ただし、依然として営業利益率19%は高いと言えますね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSもEPSも順調に右肩上がりで増えています。CBOEは連続増配11年として知られ、配当性向は30%前後、配当利回りは1.5%前後と高いです。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、右肩上がりで上昇しています。取引上を運営するCBOEは、設備投資が少ない優良ビジネスですね。しかしながら、近年は私設取引システムの台頭により、競争が激しくなるかもしれません。
では、私たち投資家はどのように投資判断したら良いのでしょうか?
CBOEホールディングスの注目ポイントは?
CBOEホールディングスの注目すべきポイントを紹介します。CBOEホールディングスは、シカゴ・オプション取引所を運営する米国企業です。S&P500などの株価指数オプションや恐怖指数として知られるVIXを扱います。
注目1:オプション取引市場で37%のシェアを持つ?
参考:Cboe and Nasdaq Capture 73% of Options Market: Tabb Group
オプション取引所の取引量の市場シェアです。
18年時点でオプション取引量が最も多いのは、CBOEで37%です。次いで、ナスダックが35%、NYSEが16%、MIAXが8.2%、BOXが2.2%と続きます。
私設取引システム(PTS)の台頭で、株式取引所の競争は新時代を迎えています。
私設取引システム(PTS:Proprietary Trading System)とは、電子取引システムを利用して、取引所を通さず株式や債券の売買を行なえる新興市場です。
新興企業のBATSは、ETFの新設でナスダックからシェアを奪っていました。11年には欧州最大のPTSのチャイエックス(Chi X Europe)を買収し、13年にはダイレクト・エッジ(Direct Edge)と合弁しています。
CBOEは、このBATS社を16年に32億ドルで買収しています。
CBOEの競合企業は、ナスダック(NDAQ)、インターコンチネンタル取引所(ICE)、世界最大の商品取引所のCMEグループ(CME)です。
参考:ナスダック(NDAQ)の四半期決算|取引所運営は営業利益率25%
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:CBOEホールディングスの四半期決算は?
- 2010年に上場した、米国のオプション取引所運営
- S&P500指数やVIX指数など、商品開発に強みがある
- BATS社を32億ドルで買収し、事業規模を拡大してる
- 買収により低下するも、営業利益率は20%と高い
- 投資CFが少ない優良ビジネスで、連続11年の増配銘柄
- 私設取引システムの台頭など、競合企業は増えるかも
個人的には、CBOEホールディングスは長期で投資したい銘柄です。
なぜならば、売上高は拡大傾向にあり、取引所運営は利益率が高いビジネスだからです。BATS社を買収したことで低下するも、21年は営業利益率が21%と高いです。投資CFが少ない優良ビジネスで、まだまだ売上も拡大しています。
ただ、長期的には私設取引所の台頭で競合も増えそうです。
そのため、競合であるナスダック(NDAQ)やCMEグループ(CME)の動向を注視したいですね。また、経済再開で投資熱が冷え、22年も成長率も高くはありません。22年2月の予想PER19倍は十分に割安だと思います。
世界最大の商品取引所であるCMEグループは、営業利益率が54%と高いです。あらゆる金融商品を扱い、取引量は年々増加していますね。