やす@米国株決算オタク(520銘柄を観察)

ブロードコム(AVGO)四半期決算|23年3Qは+4.8%に減速

半導体市場はクラウド、5G、AI、自動運転で21年に最も好調な業界だと言われています。20年4月のコロナ以降、ブロードコムの株価は2.4倍にも高騰していますね。5G投資が活発化する23年以降も、好調を維持するでしょうか?

  • 「通信機器に強く、株価が6年で10倍に急騰した…」
  • 「PERは45倍と割高だが、5G特需の恩恵を受ける…」
  • 「クアルコム株と同様に、通信機器市場で独占状態にある…」

ブロードコムは、世界で6位の売上がある半導体メーカーです。無線などの通信機器が強みで、5G投資が活発な中国で36%の売上比率、それからアップルが売上の20%を占めます。22年以降も引き続き、5G特需で最も恩恵を受ける銘柄のひとつです。

個人的には、ブロードコムは投資したい銘柄です。

なぜならば、5G投資が活発化する22年は、さらに業績を押し上げると思うからです。5G需要に支えられる形で、売上前年比+15%前後で拡大しています。また、利益も好調で、21年4Qの営業利益率は34%と過去最高に高いです。

売上2割はアップルによるもので、業績は悪くはないですね。

23年8月時点の予想PERは20倍で割高ではありません。

AVGOの投資判断したい人向け
  1. AVGO直近の4半期決算(23年5-7月)は?
  2. AVGOの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 21年後半以降も、5G特需の恩恵を受けるのか?

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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

ブロードコム(AVGO)の四半期決算は?

ブロードコム(AVGO)の四半期決算を紹介します。

23年1Q決算(23年1月30日)

1Q決算の内容は...
  1. 売上高:89.15億ドル(前年比+15%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:37.74億ドル(+52%
  4. 一株利益:10.33ドル(+23%

23年2Q決算(23年4月30日)

2Q決算の内容は...
  1. 売上高:87.33億ドル(前年比+7.7%
  2. 営業利益:—億ドル(—%)
  3. 純利益:34.81億ドル(+34%
  4. 一株利益:10.32ドル(+13%

23年3Q決算(23年7月30日)

3Q決算の内容は...
  1. 売上高:88.76億ドル(前年比+4.8%)◯
  2.  Semiconductor solutions:69.41億ドル(+5%
  3.  Infrastructure software:19.35億ドル(+5%
  4. 営業利益:38.56億ドル(+3%
  5. 純利益:33.03億ドル(+10%
  6. 一株利益:7.74ドル(+8%)◯

Qの決算は前年比+4.8%で88.76億ドル、営業利益は+3%で38.56億ドルでした。23年1Qや2Qに続き、3Qも売上は減速しています。営業利益率は43%と過去最高に高い水準です。

ブロードコムの売上の2割はアップルからの収入です。

経済再開後の22年はアップルの業績は好調で、必然的にブロードコムも好調でしたね。5G通信の投資は23年以降も続くはずで、ブロードコムはその恩恵を受ける銘柄のひとつです。5G投資が活発な中国の売上高が36%を占めます。ただし、23年は世界的な景気後退で売上は減速しています。

4Qの売上予想は、92.7億ドル(前年比+4%)と弱いです。

「ブロードコムの第 3 四半期の業績は、ハイパースケールの顧客がデータ センター内で AI クラスターをスケールアウトしてネットワーク化する中で、次世代ネットワーキング テクノロジの需要によってもたらされました。」とブロードコム社の社長兼 CEO であるホック タンは述べています。「当社の第 4 四半期の見通しは前年同期比です。 これは、生成 AI のネットワーキングにおける継続的なリーダーシップを反映しています。」

ブロードコム社最高財務責任者(CFO)カーステン・スピアーズ氏は、「第3四半期の連結売上高は前年同期比5%増の89億ドル、調整後EBITDAは前年同期比8%増の売上高の65%となった。当社は46億ドルを生み出した」と述べた。 第 3 四半期にはフリー キャッシュ フローが増加しており、第 4 四半期もキャッシュ フローは堅調に推移すると予想されます。」

参考:

23年4Q決算(23年10月…)

23年4Q決算は、12月1日に公開予定です。

では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ブロードコムの10年間の損益計算書は?

ブロードコムは、2010年に17ドルで上場しています。20年2月は237ドルまで急落するも、23年9月は880ドル前後で推移していますね。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に増えています。また、21年の営業利益率は25.6%と大きく上昇していますね。5G投資が活発化する21年後半以降は、さらに業績好調が期待できますね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。16年は大型買収に成功し、資産も大きく増えています。EPS(1株あたり純利益)は、買収により少し不安定に推移してます。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のフリーCF(投資CF−営業CF)は、安定して拡大しています。設備投資や研究開発が大きい半導体事業でも、投資CFが低く優良ビジネスですね。

では、私たち投資家はどのような点に注目すれば良いのでしょうか?

ブロードコム(AVGO)の注目ポイントは?

ブロードコムに投資する上で、注目すべき点を紹介します。

注目1:ブロードコムは世界で6位の半導体メーカー?

参考:2019年半導体企業ランキング、Intelが首位返り咲き

2019年の半導体企業の売上高では、ブロードコムは世界6位の通信用半導体メーカーです。

業界1位のインテルと比較すると、売上高規模は4分の1程度しかないですね。売上高の規模が小さい理由は、クアルコムと同様に工場を持たないファブレス半導体メーカーだからです。開発研究や設計だけを行い、製造工程は他の半導体メーカーに外部委託します。

2018年に、ブロードコムは世界7位の半導体メーカーであるクアルコムの買収を画策しました。しかしながら、国家安全保障を懸念するトランプ大統領によって買収を阻止されています。買収が実現していたら、世界で3位の半導体メーカーでしたね。

参考:Broadcomのクアルコム買収を阻止したトランプ政権の思惑

注目2:有線通信のインフラ向けが売上高の45%を占める?

参考:ブロードコム【AVGO】買収によって成長してきた通信用半導体大手

ブロードコムの事業内容は、通信インフラ関連で多岐に渡ります。

ブロードコムは、通信インフラ向け半導体を開発する半導体メーカーです。スマホ用通信半導体で高いシェアを保有し、スマホ、ネットワーク、サーバやストレージなど、様々な機器向けに通信用半導体を供給しています。

セグメント別売上高を見ると、有線インフラやワイヤレス(無線)通信事業が強いですね。

クアルコムの買収に成功していたら、相乗効果が高い買収案でした。なぜならば、ブロードコムは有線通信インフラに強く、クアルコムはワイヤレス通信やモバイル通信に強いからです。

スマホなどの通信機器で、通信速度の向上や高速通信の安定化の需要が拡大しています。また、高速通信の需要はクラウド事業者からもあります。そのため、データ通信量の需要に合わせて、ブロードコム製品の需要も増していますね。

注目3:19年の半導体メーカーは業績不振だった?

参考:韓国半導体メーカーの世界シェアは本当に高いのか?

主要半導体メーカーの売上高推移を見ると、インテル以外は下落傾向にあります。

サムソンやクアルコム、ブロードコムの売上高が落ちている理由は、世界的なスマホ端末の販売不振があります。対して、業界トップのインテルが伸びている理由は、クラウド事業者向けに大型PCの需要が高いからです。

インテルだけではなく、ゲーム機向けのGPUを開発するNVIDIAやAMDも好調でした。しかしながら、21年以降は5G特需で、クアルコムやブロードコムの業績が上向く可能性は高いです。

▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼

20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました

ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。

過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。

参考:【自己紹介】米国株1.5年で運用額を10倍の「4727万円」に増やす

まとめ:ブロードコム(AVGO)の四半期決算は?

ブロードコム株の注目ポイントは...
  1. ブロードコムは、世界で6番目の半導体メーカーである
  2. 有線通信のインフラ向けが強く、売上高の45%を占める
  3. 5G特需でも、2020年決算では減少傾向にある
  4. 買収を繰り返し売上高の成長率は高いが、営業利益は安定してない
  5. 5G特需で期待できるが、半導体市場は競争が激しい
  6. 通信半導体は米国が強いが、アジア勢が追い上げる可能性も高い

個人的には、ブロードコムは投資したい銘柄のひとつです。

なぜならば、5G投資が活発化する22年は、さらに業績を押し上げると思うからです。5G需要に支えられる形で、売上前年比+15%前後で拡大しています。また、利益も好調で、21年4Qの営業利益率は34%と過去最高に高いです。

売上の2割はアップルによるもので、まだまだ好調は続くと予想できます。

また、21年12月時点のPERは43倍だが、予想PERは19倍とまだ割安ですね配当利回りも3%近いなど、安心して保有できる優良銘柄ですね。21年4Qは配当を14%も増やし、100億ドルの自社株買いを発表しています。

大きく下がる局面があれば購入したい銘柄です。

ブロードコムの競合企業は、通信機器に強いクアルコムです。両企業はともに、スマホ向けのチップに強く、合弁すれば相乗効果が強い買収案でしたしかしながら、トランプ政権の反対にあり断念していますね。

参考:クアルコムの四半期決算|5G特需でもリスクが高い理由は?

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