クラウド向けの通信機器を製造するアリスタは、シスコからシェアを奪う形で急成長しています。企業の設備投資が加速し、通信機器関連は経済再開後も好調です。23年2Qの売上は前年比+38%、2Qは+28%に減速しています。
- 「世界最速スイッチを製造し、売上高は10年で16倍になる…」
- 「株価は上場して5.8倍になるも、PER35倍と割高なのか…」
- 「シスコからシェアを奪い、3.5%から8年で16.3%に拡大…」
アリスタ(ANET)は、イーサネットスイッチなどの通信機器を製造する米国企業です。クラウド向けの高速通信に強く、シスコからシェアを奪い急速に拡大しています。市場シェアは12年の3.5%から16.3%まで急拡大しています。
個人的には、アリスタは長期で投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、高速通信に強いイーサネット機器は、大規模センター向けで需要が高いからです。20年度はマイナス成長に落ち込むも、将来的にはまだまだ成長余力が高い分野です。5GやITを活用した大容量時代に突入すると、同社の需要はまだまだ伸びますね。
営業利益率は30%と高く、競争優位性が高いことを示しています。
ただし、イーサネットが勝ち続けられる保証はありません。イーサネット市場は、新興企業がシスコからシェアを奪う形で成長しています。新興企業のひとつである中国Huaweiも急速にシェアを伸ばしています。中国企業は価格競争力があるため、今後の動向を注視する必要があります。
23年11月時点の予想PERは26倍で割高感は薄れています。
- アリスタの4半期決算(23年7-9月)は?
- アリスタの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 競争力が高く営業利益率は30%、PER44倍は割高か?
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20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
アリスタ・ネットワークス(ANET)の四半期決算は?
アリスタ・ネットワークス(ANET) の四半期決算を紹介します。
23年1Q決算(23年3月30日)
- 売上高:13.51億ドル(前年比+54%)◯
- Product:11.72億ドル(+61%)
- Service:1.79億ドル(+17%)
- 営業利益:4.84億ドル(+74%)
- 純利益:4.36億ドル(+60%)
- 1株当たり利益:1.38ドル(+62%)◯
23年2Q決算(23年6月30日)
- 売上高:14.59億ドル(前年比+38%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:4.92億ドル(+64%)
- 1株当たり利益:1.58ドル(+46%)
23年3Q決算(23年9月30日)
- 売上高:15.09億ドル(前年比+28%)◯
- Product:12.85億ドル(+27%)
- Service:2.23億ドル(+32%)
- 営業利益:6.02億ドル(+44%)
- 純利益:5.45億ドル(+54%)
- 1株当たり利益:1.72ドル(+52%)◯
23年3Qの売上高は前年比+28%で15.09億ドル、営業利益は+44%で6.02億ドルでした。1Qと2Qに引き続き、3Qの売上と利益も好調です。営業利益率も39.8%と引き続き高い数値を維持しています。
クラウドとセキュリティ関連は、企業の設備投資が好調で経済再開後も業績は好調ですね。
23年4Qの売上予想は、15.25億ドル(前年比+19%)と減速します。
23年4Q決算(23年12月…)
23年4Q決算は、24年2月1日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
アリスタ・ネットワークス(ANET)の損益計算書は?
アリスタは14年に13ドルで上場しました。22年3月に41ドルに下落するも、23年11月は200ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高と利益を順調に増やしています。売上高は過去10年で16倍に拡大し、営業利益率は30%まで上昇していますね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。売上高と利益の上昇とともに、BPSとEPSは綺麗に伸びていますね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、安定して伸びています。また、ネットワーク機器の製造業にも関わらず、投資CFは無視できるほど小さいです。アリスタは競争力が高く市場優位性がある企業ですね。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
アリスタ・ネットワークス(ANET)の注目ポイントは?
アリスタ・ネットワークス(ANET)に投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。アリスタは、イーサネットスイッチなどの通信機器を製造するの米国企業です。クラウド向けの高速通信に強く、シスコからシェアを奪い急速に拡大しています。
注目1:イーサネットスイッチ市場で6.6%のシェア?
イーサネットスイッチの市場シェアの推移です。イーサネットスイッチとは、ネットワークを構築するときに使うスイッチ型のハブです。これを利用することで、データ送信先が最適化されネットワークの通信効率やセキュリティが向上します。
18年時点でシスコは市場全体の50%を占める独占企業です。2番手は中国のHuaweiで10%、3番手にアリスタ・ネットワークスで6.6%、4番手にHPEに6.5%、5番手にJuniperで3.8%がランクインしています。
通信機器に強いシスコは、ルーターでも70%、無線LANでも58%、セキュリティ機器でも高いシェアを持ちますね。
参考:シスコ(CSCO)の四半期決算|通信機器の独占企業で利益率は28%
大規模データセンターに強いアリスタは、シェアを奪う形で急成長しています。
注目2:シスコからシェアを奪い20年に16%に拡大?
アリシタによるドル換算の市場シェア推移です。
通信周りで特許を活かし圧倒するシスコだが、近年は新興企業にシェアを奪われつつあります。12年に78%だったシスコのシェアは、20年には42%まで低下しています。対して、アリシタは3.5%から16.3%まで上昇していますね。
ただし、直近ではアリシタもシェアが低下しています。中国や新興企業にシェアを奪われてないか、注視する必要がありますね。
アリシタが好調にシェアを伸ばしているのは、クラウドに強いからです。過去10年間、アマゾンやマイクロソフトなどの大手ハイテクは、クラウドの投資を進めてきました。
注目3:潜在的なクラウド市場は米国と中国で拡大する?
大規模データセンター向けのイーサネットスイッチの市場規模です。
アリシタの資料によると、クラウドの市場はまだまだ拡大すると言います。オンプレミス環境のエンタープライズは縮小する一方で、米国と中国の大手クラウド企業は規模を拡大していますね。つまりは、アリシタの製品はまだまだ伸び代が高い事を示しています。
アリシタは高速通信のイーサネットスイッチに強みを持ち、100GBbps市場では高いシェアを持ちます。
注目4:100Gbps市場では20.9%のシェアを持つ?
100Gbpsのイーサネットの将来の潜在的な市場です。
20年時点では100Gbpsのイーサネットが主流です。bpsとは通信速度を表す単位で、1秒間に転送できるBit数を指します。高速通信に強いアリシタは、100Gbps市場で20.9%のシェアを持ちます。
右図を見ると、5GとAIを活用した自動運転などの大容量時代に向けて、通信速度はさらに高速化してきますね。そうなると、アリシタにとっては市場拡大のチャンスです。
ただし、低価格帯の中国企業の台頭に注意が必要ですね。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:アリスタ・ネットワークスの四半期決算は?
- 14年に上場した、スイッチ機器を製造する米国企業である
- 世界最速スイッチを製造し、シスコからシェアを奪っている
- 18年のスイッチ市場は、シスコが50%、アリスタは6.6%
- ドル換算の市場だと、12年の3.5%から16.3%に拡大する
- 売上高は10年で16倍、20年の営業利益率は30%と高い
- クラウドなど大規模データセンターに強く、将来も需要は高い
- 新興企業の中国Huaweiも強く、今後も競争は激化していく
個人的には、アリスタは長期で投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、高速通信に強いイーサネット機器は、大規模センター向けで需要が高いからです。20年度はマイナス成長に落ち込むも、将来的にはまだまだ成長余力が高い分野です。5GやITを活用した大容量時代に突入すると、同社の需要はまだまだ伸びますね。
営業利益率は30%と高く、競争優位性がある事を示しています。
ただし、イーサネットが勝ち続けられる保証はありません。イーサネット市場は、新興企業がシスコからシェアを奪う形で成長しています。新興企業のひとつである中国Huaweiも急速にシェアを伸ばしています。中国企業は価格競争力があるため、今後の動向を注視する必要があります。
22年2月時点の予想PERは35倍で割高感は薄れています。企業の設備投資は22年も好調で、買いやすいタイミングでもあります。
しかしながら、クラウドや低価格対商品の台頭で少しずつシェアを奪われていますね。フォーティネットは、セキュリティ機器のトップ企業で、シェアを奪っているうちの1社です。アリスタと同様に売上成長率が高く利益率も高いです。