世界中のコンテナ運賃が高騰し、海運会社の株価が急上昇しています。コンテナリース会社のトリトンも、20年3月から株価が2倍に高騰しています。では、21年にコロナが終息した後でも、株高は続くのでしょうか?
- 「コンテナ運賃が高騰し、株価は9ヶ月で2倍に高騰した…」
- 「上海から北米向けが高騰し、欧州やアジアにも波及している…」
- 「株価が2倍に高騰したけれど、PERは14倍とまだ割安だ…」
トリトンは、コンテナ49%を管理する世界最大のコンテナリース会社です。寡占化が進むコンテナのリース市場は上位5社だけで8割を占め、トリトンが最大の28%を占めます。
個人的には、トリトンは短期的に投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、コンテナの需給が逼迫し、引き続き需要は好調だと思うからです。22年4Qの売上は前年比+23%、営業利益率は過去最高で61%と高いです。同社のCEOは、22年も好相場が続くと見ています。
22年11月時点のPERは6.1倍と、依然として割安水準にあります。
- トリトンの4半期決算(22年7-9月)は?
- トリトンの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 世界的なコンテナ運賃高騰は、いつまで続くのか?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
トリトン(TRTN)の四半期決算は?
トリトン(TRTN)の四半期決算を紹介します。
22年1Q決算(22年3月30日)
- 売上高:4.50億ドル(前年比+19%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.94億ドル(+38%)
- 1株当たり利益:2.76ドル(+44%)
22年2Q決算(22年6月30日)
- 売上高:4.63億ドル(前年比+12%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:1.98億ドル(+203%)
- 1株当たり利益:2.92ドル(+36%)
22年3Q決算(22年9月30日)
- 売上高:4.24億ドル(前年比+6%)
- Operating Leases:3.95億ドル(+2.5%)
- Finance Leases:0.29億ドル(+95%)
- 営業利益:2.63億ドル(+7.7%)
- 純利益:1.76億ドル(+43%)
- 1株当たり利益:2.88ドル(+57%)
3Qの売上高は前年比+6%で4.24億ドル、営業利益は+7.7%で2.63億ドルです。22年1Qと2Qに引き続き、3Qの売上と利益は好調です。営業利益率は62%と過去最高に高い水準です。
コンテナ需給は逼迫しており、引き続きトリトンの業績は上向いています。同社のCEOは、得られたキャッシュで自社株買いを増やしています。
•2022 年 9 月 30 日に終了した 3 か月間の普通株主に帰属する純利益は、1 億 7,680 万ドル、希薄化後 1 株あたり 2.88 ドルでした。
• 調整後の純利益は 1 億 7,650 万ドルまたは希薄化後 1 株あたり 2.88 ドルで、2021 年の第 3 四半期から 18.5% 増加し、2022 年の第 2 四半期から 1.4% 減少しました。
• 2022 年の第 3 四半期の使用率は平均 99.1% で、2022 年 10 月 26 日時点で 98.6% でした。
• Triton は第 3 四半期に 320 万株の普通株を買い戻し、2022 年 10 月 26 日までにさらに 90 万株の普通株を買い戻しました。詳細については、このプレス リリースの表を参照してください。 さらに、Triton は自社株買いの承認額を10月に2億ドル。
• Triton の四半期普通株式配当金は 0.05 ドル増加し、1 株あたり 0.70 ドルになりました。2022 年 12 月 22 日、2022 年 12 月 8 日現在の記録上の株主に。Performance:
Triton の最高経営責任者である Brian M. Sondey は次のように述べています。 「Triton は 1 株あたり 2.88 ドルの調整済み純利益を生み出しました。これは 2021 年の第 3 四半期から 18.5% 増加し、2022 年の第 2 四半期からの記録的な結果をわずかに下回っています。27.5%」
「Triton の優れた財務結果は、当社が事業に対して行った永続的な強化を反映しています。コンテナのドロップオフ量は第 3 四半期に増加しましたが、使用率は依然として非常に高く、強力なリース ポートフォリオによって十分に保護されています。正味簿価で加重し、当社のコンテナ船隊の 87% は長期およびファイナンス リースでカバーされており、これらのリースの平均残存期間は 76 か月です。さらに、使用済みコンテナの販売価格は依然として高く、処分でかなりの利益を生み出し続けています。」
「第3四半期のコンテナドロップオフの増加は、夏のピークシーズンが落ち着いたことを反映しています。顧客は、2021年の非常に好調な量に続いて、今年の貿易の伸びが鈍化すると予想していましたが、顧客として今年の上半期にはかなりバランスの取れた活動を経験しました。ロジスティクスの混乱に苦しみ続け、従来の夏のピーク時のコンテナのニーズを予想していた. しかし、消費者支出の正常化とマクロ経済の課題が貿易量に影響を与え、多くのお客様が艦隊の効率性に焦点を移し、コンテナオフのペースを上げています. -採用します。
さらに、新しいコンテナへの投資活動は市場全体で大幅に鈍化しており、新しいコンテナの価格は 20 フィートのドライ コンテナで 2,200 ドルの範囲にまで低下しています。」
「Tritonの新しいコンテナへの投資は、2021年の記録的な投資と成長に続いて、今年は制限されています.
Triton は投資の焦点と強力なキャッシュ フローを自社株買いに移行しており、第 3 四半期には自社株買いのペースを加速させました。年初来、Triton は 710 万株、または発行済み株式の 10.8% を買い戻しましたが、レバレッジは低下しています。当社の取締役会は、10 月に自社株買いの承認額を 2 億ドルに引き上げました。」
Outlook:
ソンディ氏は続けて、「私たちは、最近の非常に高いレベルから使用および使用済みコンテナの販売価格が低下するにつれて、1 株あたりの調整済み純利益が順次減少すると予想しています。 また、自社株買いも引き続き大幅に増加すると予想しています。
22年4Q決算(22年12月…)
22年4Q決算は、23年2月2日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
トリトン(TRTN)10年間の損益計算書は?
トリトンは2015年に18ドルで上場しています。13年に最高値56ドルを付け、その後は低迷しています。20年3月は22ドルに下落するも、22年11月は60ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年の決算書を見ると、売上高と利益は順調に拡大しています。18年以降に下落してるのは、中国経済の減速と米中貿易摩擦の影響ですね。コンテナ貸出しは不動産業に近く、利益率が高いビジネスです。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)、EPS(1株あたり純利益)どちらも横ばいで上昇傾向にありません。ただし、コンテナ需給が逼迫してる20年後半以降は、EPSが上向く可能性が高いです。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年のフリーCF(営業CF−投資CF)は、19年以降にプラスに転じています。17年と18年、21年の投資CFの増加は、コンテナ貨物を増やすための投資ですね。
では、私たち投資家はどのように判断すれば良いのでしょうか?
トリトン(TRTN)の注目ポイントは?
20年のコロナ危機以降、コンテナ船運賃は2〜3倍に高騰しています。そのため、コンテナ業界全般に、10数年ぶりの強気相場が到来していますね。では、なぜコンテナ運賃は上昇しているのでしょうか?
注目1:世界のコンテナの49%を管理している?
海上コンテナリース市場のマーケットリーダーです。
トリトンは600万TEU以上のコンテナを所有し、顧客にリリースしています。これは、全ての船舶会社の49%に該当します。香港アトラスのコンテナ規模は108万TEU、ダナオスは40万TEUですね。
いかに、トリトンが多くのシェアを獲得してるかが分かりますね。
また、コンテナリース市場ではトリトンだけで28%を占めます。また、コンテナ市場は寡占化が進み、上位5社(Triton、Seaco、Textainer、Florens、Seacube)だけで8割を占めます。
そのため、コロナ危機でコンテナ需給が逼迫すると市場は混乱しますね。20年4月以降、コンテナ船運賃は2〜3倍に高騰しています。これは、コンテナリース会社にとっては大きなプラス要素です。
注目2:コンテナ船運賃が高騰している理由とは?
- コロナで労働力不足で、北米港に大量のコンテナが滞留している
- トラックや鉄道などの陸運者不足で、コンテナが海上に戻ってこない
- 乗客を乗せる国際線が激減し、付加価値が高い製品が空で送れない
- 巣ごもり特需で、中国から北米向けの家電や日用品が増えている
- 北米や欧州のクリスマス商船で、11〜12月に需要が逼迫している
- 北米や欧州向けの長距離輸送が優先され、アジアで足りていない
2020年11月以降、中国発のコンテナ運賃が急騰しています。
コンテナ運賃が急騰している原因は、コロナによる世界的な経済封鎖によるものです。しかしながら、高騰している要因はひとつではないため、どのくらいの期間で上昇し続けるかは読めません。
しかし、21年1月末時点では、上海初のコンテナ船は少しだけ下落し始めています。この傾向が続けば、世界上のコンテナ船も下落に転じるかもしれません。
これを受けて、トリトンは20年4Qの業績を強気予想しています。
注目3:20年4QのEPSは+17%の予想?
トリトンは、20年4Qの調整EPSを強気に予想しています。
18年4Q以降、中国経済の減速や米中貿易摩擦の影響で調整EPSは下落傾向にありました。しかしながら、20年4月のコロナによるコンテナ不足で、20年Q3にトレンドが反転しています。
20年Q4には、EPSがもう1段階上がると予想しています。また、世界のコンテナ市場が拡大傾向にある事は、コンテナリースには好材料です。
注目4:世界コンテナ市場は24年で5倍に拡大?
船j会社ナビオスの決算資料による、世界コンテナの取引量と成長率です。
取引量を見ると、世界のコンテナ市場は一貫して上昇しています。96年に40万TEUだった取引量は、20年には200万TEUまで増えました。前年度を下回ったのは、リーマンショックの翌年とコロナ危機の時だけです。
ただし、成長率は減速傾向にあり、平均して年率6.5%です。
12年以降は平均を下回る成長率で、18年以降はさらに減速している事が分かります。原因は中国経済減速と米中貿易摩擦、20年はコロナ危機による経済停止で落ち込んでいます。
しかしながら、過去3年間の反動で21年は5.5%まで回復する見込みです。コンテナ需給が逼迫する限りは、コンテナリース会社も強気の見方です。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:トリトン(TRTN)の四半期決算は?
- 2005年にNYSEに上場、世界最大のコンテナリース会社
- 世界コンテナの49%を管理、リース市場の28%を占める
- コンテナ業界は寡占化が進み、上位5社が8割を占める
- コンテナ運賃が2〜3倍に高騰し、リース会社も恩恵を受ける
- 20年3QにEPSが2年ぶりに反転、4Qは+20%の予想
個人的には、トリトンは短期的に投資したい銘柄のひとつです。
なぜならば、コンテナの需給が逼迫し、引き続き需要は好調だと思うからです。22年4Qの売上は前年比+23%、営業利益率は過去最高で61%と高いです。同社のCEOは、22年も好相場が続くと見ています。
22年2月のPERは10倍と、依然として割安水準にあります。
ただし、22年はコンテナの供給量が需要に追いつくと言います。その結果、新しいコンテナの価格はピークレベルから10%以上低下します。そうなると、2年以上続いたコンテナ船の強気相場も終わるかもしれません。
22年もコンテナの動向に注視する必要がありますね。
下落トレンドを見極めるには、コンテナ運賃の動向を注視すれば良いですね。コンテナ船を貸し出すダナオスは、コロナ以降に株価が10倍も高騰しています。