オクタは年率40%で売上高が拡大し、17年から株価は10倍にも高騰しています。ID管理サービスを提供するオクタは、コロナの影響を受けないハイテク企業ですね。ただし、24年1Qの売上は前年比+24%、2Qは+23%に減速していますね。
- 「年率40%で拡大し、株価は10倍に上昇してる…」
- 「ID管理サービスは、コロナの影響を受けずに順調に拡大…」
- 「21年も黒字化する見込みはなく、株価は割高なのか…」
オクタは、IDaaS(Identity as a Service)で業界トップの米国クラウド企業です。クラウド上で動くアプリやサービスに対してシングルサインオン(SSO)のID管理サービスを提供します。安定したSaaS銘柄で、売上高は年率50%前後で拡大しています。
個人的には、オクタは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、利益がない中で株価が急騰し割高に見えるからです。売上高は年率50%で成長する一方で、21年の営業利益率は−45%と低下しています。また、オクタは業界トップ企業だが、IDaaS市場は競合が多く競争が激しい分野です。
金利が上昇する21年では、期待値が高い銘柄の株価は重いです。
ただし、長期的にはオクタに対して楽観的に見ています。なぜならば、顧客が安定して増えている上に、フリーCFは順調に拡大してるからです。かつてのアマゾンのように、CFに重点を置いた経営をしていますね。
ただし、22年はフリーCFも低下しています。
- オクタの4半期決算(23年5-7月)は?
- オクタの過去10年間の売上高や営業利益は?
- デジタルピーク後の21年でも、業績や株価は好調なのか?
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ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
オクタ(OKTA)の四半期決算は?
オクタ(OKTA)の四半期決算を紹介します。
23年4Q決算(23年1月30日)
- 売上高:5.10億ドル(前年比+33%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:−1.53億ドル(+36%)
- 1株当たり利益:0.30ドル(+266%)
24年1Q決算(23年4月30日)
- 売上高:5.18億ドル(前年比+24%)
- 営業利益:—億ドル(—%)
- 純利益:−1.19億ドル(+51%)
- 1株当たり利益:0.22ドル(+181%)
24年2Q決算(23年7月30日)
- 売上高:5.66億ドル(前年比+23%)◯
- Subscription:5.42億ドル(+24%)
- Professional:0.14億ドル(−18%)
- 営業利益:−1.62億ドル(前年度−2.08億ドル)
- 純利益:−1.11億ドル(前年度−2.10億ドル)
- 1株当たり利益:−0.68ドル(前年度−1.34ドル)◯
2Qの売上高は前年比+23%で5.66億ドル、営業利益は−1.62億ドルでした。23年4Qと24年1Qに続き、2Qの売上も減速していますね。営業利益は−28.6%と悪化しています。
赤字は続くが、IDaaS市場は順調に拡大していますね。
24年3Qの売上予想は、5.59億ドル(前年比+16%)と弱いですね。24年通期の売上予想は、22.11億ドルです。
Okta の共同創設者で最高経営責任者 (CEO) のトッド・マッキノン氏は、「実行と効率に重点を置いた結果、営業利益とキャッシュフローが前年比で大幅に改善され、堅実なトップラインの結果をもたらしました」と述べています。 「私たちは、主要な独立系アイデンティティパートナーとしての地位を築いています。 新規顧客と既存顧客の両方が、最も重要なプロジェクトに ID を統合することでセキュリティを強化しながらインフラストラクチャを簡素化しようとしているため、Okta プラットフォームから多大な価値を得ています。 私たちは長期的な機会を確保し、顧客のためにイノベーションを推進しながら、非 GAAP ベースの収益性の高い成長を株主に提供できることに自信を持っています。」
24年3Q決算(23年10月…)
24年3Q決算は、11月31日に公開予定です。
では、売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
オクタ(OKTA)の損益計算書は?
オクタは17年3月に20ドルで上場しています。常に最高値を更新する銘柄で、23年8月は80ドル前後で推移していますね。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に増加しています。21年の売上高は8.35億ドル、15年の20倍です。しかしながら、営業損失額も拡大してる点に注意が必要ですね。
21年の営業利益率は−24%で、黒字化する兆しは見えません。ただし、Non-GAAP営業利益率は−3.3%で黒字が目前ですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは順調に拡大する一方で、EPSの赤字額も拡大しています。まだまだ、利益を回収する段階ではありません。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、20年から黒字が拡大しています。営業損失額が赤字なのに対し、フリーCFは黒字を確保できてる点は高く評価できます。かつてのアマゾンのように、CFに重点を置いた経営をしています。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
オクタ(OKTA)の注目ポイントは?
オクタ(OKTA)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。オクタは、IDaaS(Identity as a Service)と呼ばれるサービスを提供しています。具体的には、クラウド上で動くアプリに対してシングルサインオン(SSO)のID管理を提供します。
注目1:IDaaSは年率22%で拡大し148億ドル?
世界のIDaaS市場規模の推移です。
IDaaSは年率22%で急拡大する市場です。19年に33.4億ドルだった市場規模は、27年には4倍の148.9億ドルに成長する見通しです。IDaaSはシングルサインオン、マルチ認証、パスワードマネージメントなど、様々な分野に別れています。
オクタは、シングルサインオン(SSO)を提供する企業です。
シングルサインオンとは、IDとパスワードによる認証を1度行うだけで、複数のアプリやサービスにログインできる仕組みです。アプリやサービスは指数関数的に増えているため、シングルサインオンは重宝されていますね。
注目2:オクタはIDaaSでマーケットリーダー?
プレゼンス力を表したIDaaS市場の業界地図です。
調査会社Gartnerによると、オクタはIDaaSで最も高い評価を得ています。ただし、競合企業にはマイクロソフト、グーグル、IBMなどの大手ハイテク企業が並びます。また、IdaptiveやOneLoginなど、新興企業が多いことも特徴ですね。
IDaaSは市場が急成長してるが、ライバルも多い業界です。具体的には、オクタは次のサービスを提供します。
- APIの認証と承認(OAuth、OpenID / OIDCを使用)
- IDリポジトリサービスと指定されたターゲットシステムへのID同期
- ユーザー認証を強化するためのMFA、SAML、SSO
- セルフサービスID管理(プロファイル管理、セルフサービス登録)
- 標準ベースのIDフェデレーション
- 合理化されたパスワードと権限の管理
注目3:消費者向けIAM市場でトッププレイヤー?
消費者向けIAM市場の上位企業です。
IAM(Identity and Access Management)とは、アイデンティティ/アクセス管理を提供するサービスです。オクタはIAMでトップ企業のひとつですね。競合にはマイクロソフト、IBM、SAP、CAテクノロジー、PING Identity(PING)がいます。
競合企業が多い点には注意が必要ですね。
決算資料を見ると、オクタは順調に顧客数を増やしています。
注目4:顧客数は3年で2.3倍の7950社に拡大?
20年4Qまでのオクタの顧客数の推移です。
顧客数は年率30%で急拡大していますね。18年1Qに3,350社だった顧客数は、20年4Qには2.3倍の7,950社まで増えています。同じ期間の売上高は、年率44%で拡大しています。21年も同じペースで拡大すると予想できます。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:オクタ(OKTA)の四半期決算は?
- 2017年に上場した、 IDaaSで業界トップの米国企業
- シングルサインオン(SSO)のID管理サービスを提供してる
- 売上高は年率40%で拡大するも、営業利益率は−24%
- 営業損失額は拡大してるが、フリーCFは黒字化に成功してる
- 顧客数は、3年で2.3倍の7950社に急拡大している
- 競合も多くライバルはマイクロソフトやグーグル、IBMがいる
- ID認証の需要は高く、21年も継続して成長する可能性が高い
個人的には、オクタは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、利益がない中で株価が急騰し割高に見えるからです。売上高は年率50%で成長する一方で、21年の営業利益率は−45%と低下しています。また、オクタは業界トップ企業だが、IDaaS市場は競合が多く競争が激しい分野です。
金利が上昇する21年では、期待値が高い銘柄の株価は重いです。
ただし、長期的にはオクタに対して楽観的に見ています。なぜならば、顧客が安定して増えている上に、フリーCFは順調に拡大してるからです。かつてのアマゾンのように、CFに重点を置いた経営をしていますね。
22年以降は、営業利益とフリーCFの推移に注視したいです。
SaaS系企業の多くは、コロナ禍も経済再開後も好調が続きます。同じようなSaaS系で、電子署名サービスのドキュサインも前年比+50%前後の高い成長率です。