20年後半から大豆や小麦、とうもろこしなどの穀物価格が世界的に上昇しています。そのため、肥料を生産するニュートリエンの株価も、20年4月から2倍近く上昇していますね。では、コロナを景気に上昇した穀物価格の強気相場は、21年も続くのでしょうか?
- 「コロナで暴落するも、20年3月から2倍に上昇してる…」
- 「世界の穀物価格が上昇し、7年半ぶりの高値で推移している…」
- 「肥料が高騰し、20年末に1トンあたり100ドルも上昇した…」
ニュートリエンは世界3大肥料である苛性カリ、窒素、リン酸塩を生産するカナダ企業です。苛性カリの比率が最も高く、販売先トップの中国で好調です。20年後半から穀物全般が上昇したことで、肥料メーカーの出荷量は過去最高水準に伸びています。
しかしながら、個人的にはニュートリエンは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、21年4月時点でPERは68倍と高く、好調な市況がすでに織り込まれてるからです。アナリスト予想を織り込む予想PERは21倍、割高ではないが積極的に購入したい水準ではないですね。
ただし、同社に対しては強気で、業績も株価も上向くと思います。
21年通期のEPSガイダンスは2.05〜2.75ドル、20年の3倍で設定しています。世界の苛性カリの需要は20年後半に予想を上回り、出荷量は記録的な水準だったからです。米国中西部の価格は、20年末に1トンあたり100ドルも上昇しています。
ニュートリエンは、穀物価格の高騰が21年も続くと予想しています。
- ニュートリエンの4半期決算(2020年9-12月)は?
- ニュートリエンの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 20年後半に穀物価格が上昇、21年も強気相場は続くのか?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
ニュートリエン(NTR)の四半期決算は?
ニュートリエン(NTR)の四半期決算を紹介します。
20年2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:81.79億ドル(前年比−3%)
- 営業利益:11.79億ドル(−8%)
- 純利益:7.65億ドル(−10%)
- 1株当たり利益:1.34ドル(−8%)
20年3Q決算(2020年9月30日)
- 売上高:40.01億ドル(前年比+1%)
- 営業利益:1.19億ドル(−65%)
- 純利益:−5.87億ドル(−516%)
- 1株当たり利益:−1.03ドル(−529%)
20年4Q決算(2020年12月30日)
- 売上高:38.99億ドル(前年比+17%)
- 営業利益:1.71億ドル(−10%)
- 純利益:3.16億ドル(+758%)
- 1株当たり利益:0.56ドル(+800%)
4Qの売上高は前年比17%増で38.99億ドル、営業利益は1.71億ドルでした。2Qや3Qは不調だったが、4Qは売上高と利益を大きく伸ばしていますね。1株あたりの利益は、前年比で800%も上向いています。
業績が好調な理由は、20年後半あたりから穀物価格が上向いてるからです。穀物の価格や生産量が増えると、肥料も連動して上昇します。なぜならば、肥料の製造は簡単にできず、需給関係が引き締まるからです。
小麦、大豆、とうもろこしなどの穀物価格は様々な要因で上昇しています。そのため、簡単に解消できる問題ではないため、21年も引き続き高値で取引される可能性が高いです。そうなると、肥料メーカーにとっても追い風ですね。
CEOも今後の業績について強気に発言しています。21年通期EPSは2.05〜2.75ドル、前年比で3倍程度を見込んでいます。
主要作物の価格は、非常にタイトな世界的な需給ファンダメンタルズによって引き続き支えられており、これにより農場レベルの収益性が高まり、生産者の感情が高まっています。世界の作物需要は旺盛で、記録的な中国の穀物と油糧種子の輸入に支えられています。
世界のカリ需要は2020年後半に予想を上回り、現在、世界のカリの出荷量は約6,800万トンと記録的なレベルに達したと推定されています。カリの価格も2020年後半に大幅に改善し、米国中西部の価格は2020年末に1トンあたり100ドル近く上昇しました。この需要の勢いは、良好な作物経済、高いカリの手頃な価格、および主要市場での限られた在庫の増加に支えられて、2021年も続いています。その結果、2021年の世界のカリの出荷量は6800万から7000万トンになると予測しています。
21年1Q決算(2021年3月…)
21年1Q決算は、5月3日に公開予定です。
ニュートリエンの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
ニュートリエン(NTR)の損益計算書は?
ニュートリエンは17年に55ドルで上場しました。コロナで20年3月に最安値27ドルを付けるも、その後は反発していますね。21年4月現在は54ドル前後で推移します。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、PotashCorpとAgriumの合弁により売上高が大きく増えています。しかしながら、営業利益率は増えておらず、8%前後で推移しています。肥料メーカーや小売業としては悪い数値ではないが、過去と比較すると物足りないですね。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。BPSは緩やかに上昇しているが、EPSはあまり伸びていないですね。しかしながら、21年通期のEPSは、前年比3倍前後の2.05〜2.75ドルになると予想しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、黒字で緩やかに上昇しています。設備投資しながらも黒字を維持し、安定した経営をしてる事が分かります。19年以降に大きく増えている点も好材料です。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
ニュートリエン(NTR)の注目ポイントは?
ニュートリエンに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ニュートリエンは、三大肥料と言われる「苛性カリ」「窒素」「リン酸塩」を生産する肥料メーカーです。そのため、世界中で穀物の生産量が増えれば恩恵を受ける銘柄です。
注目1:苛性カリがEBITDAの37%を占める?
ニュートリエンの事業別EBITDAの構成比です。
ニュートリエンのEBITDAを見ると、苛性カリが37%、窒素が29%、リン酸塩5%を占めます。肥料以外にも配合飼料、工業用製品、金属仕上げ用製品も製造し販売しています。肥料以外の小売は全体の29%を占めますね。
EBITDA比率が最も高い苛性カリは、根菜類の生産に使われています。では、苛性カリの地域別生産量はどうでしょうか?
注目2:苛性カリの販売先は中国が1位で25%?
ニュートリエンの苛性カリの国別販売先です。
最も販売量が多いのは中国で25%、南米で21%、北米で14%と続きます。特に、中国とブラジルの消費量は安定的に増加し、苛性カリの価格も20年秋頃から上昇しています。
コロナの影響で、世界の穀物全般の価格は上昇傾向にあります。
注目3:穀物価格が7年半ぶりに高値を更新している?
大豆、小麦、とうもろこしの価格推移です。
20年後半あたりから、穀物価格が力強く上昇しています。品目によっては、7年半ぶりの高値を記録している物もあります。
穀物が上昇してる要因は複合的で単純ではありません。
例えば、トウモロコシは主要産地の米国や南米で高温や乾燥による減産が主要因です。また、中国で家畜伝染病が19年に収束し、多くの農家が豚の生産を増やしています。さらには、バイデンの環境対策で、バイオ燃料の原料としてトウモロコシの需要が増えています。
こうした穀物価格の上昇は、肥料メーカーにとっては追い風ですね。
注目4:世界飼料市場は年率6.5%で拡大してる?
世界の水溶性肥料の市場規模推移です。
水溶性肥料の市場規模は15年には125億ドルと評価されていました。しかし、世界人口の増加と共に拡大し、年率6.5%で成長を続けています。三大穀物である窒素(nitrogenous)、リン酸塩(phosphatic)、苛性カリ(potassium)の全てが拡大しています。
肥料は簡単に製造できないため、21年は需給関係が締まると予想できます。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:ニュートリエン(NTR)の四半期決算は?
- 17年12月に上場した、肥料メーカーのカナダ企業である
- 世界3大肥料である苛性カリ、窒素、リン酸塩を生産する
- 苛性カリの比率が最も高く、販売先トップの中国で好調
- 大豆、小麦、トウモロコシなど、穀物価格が高騰してる
- 20年は苛性カリが記録的な出荷量、20年末に価格も上昇
- 21年通期のEPS予想は、前年度の3倍で2.05〜2.75ドル
- 複合的に穀物価格が高騰し、21年も強気相場が続く見込み
しかしながら、個人的にはニュートリエンは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、21年4月時点でPERは68倍と高く、好調な市況がすでに織り込まれてるからです。アナリスト予想を織り込む予想PERは21倍、割高ではないが積極的に購入したい水準ではないですね。
ただし、同社に対しては強気で、業績も株価も上向くと思います。
21年通期のEPSガイダンスは2.05〜2.75ドル、20年の3倍で設定しています。世界の苛性カリの需要は20年後半に予想を上回り、出荷量は記録的な水準だったからです。米国中西部の価格は、20年末に1トンあたり100ドルも上昇しています。
ニュートリエンは、穀物価格の高騰が21年も続くと予想しています。
園芸用品の肥料メーカーであるスコッツ・ミラクルグロー(SMG)も、急速に業績と株価が上向いています。好調な理由は、規制緩和で麻の生産量が北米で増えているからです。ニュートリエンよりも営業利益率が高く、PERも低いため購入しやすいです。
参考:スコッツ・ミラクルグローの四半期決算|21年1Qは前年比+105%
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。