マイクロビジョンは、AR向けに高性能ディスプレイを製造するAR銘柄です。売上高は下落しているが、株価は21年2月に100倍にも高騰しています。VR&AR市場は25年に9倍になると予測されているが、21年も継続して成長できるのでしょうか?
- 「コロナが追い風で、20年3月から株価は100倍に高騰した…」
- 「AR向けディスプレイを製造し、市場拡大で恩恵を受ける銘柄だ…」
- 「VR&AR市場は年率59%、25年には9倍に拡大する….」
マイクロビジョンは、自動運転向けのLiDARセンサーを開発する米国企業です。センサー技術を活かして、AR向けに高性能ディスプレイも開発しています。20年10月に4.4gのスマートグラス用ディスプレイを開発し、マイクロソフトに採用されています。
しかしながら、個人的にはマイクロビジョンは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高は減少してる上に、利益率も下落し続けてるからです。18年に−154%だった営業利益率は、21年には−709%まで拡大しています。20年4Qには製品販売による収益はなくなり、ロイヤリティ収入だけです。
しかしながら、長期的には高性能ディスプレイ事業に対して楽観的に見ています。
マイクロビジョンはマイクロディスプレイ市場でトップ企業です。マイクロソフトのHoloLens 2に採用されるなど、需要がある製品を開発しています。また、20年には資金調達に成功するなど、将来性があるビジネスだと認識されていますね。
21年時点では赤字企業で投資できないが、将来的には決算を見て判断したいです。
- マイクロビジョンの4半期決算(2021年1-3月)は?
- マイクロビジョンの過去10年間の売上高や営業利益は?
- AR向け高性能Displayを開発するが、投資すべきでない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
マイクロビジョン(MVIS)の四半期決算は?
マイクロビジョン(MVIS)の四半期決算を紹介します。
20年3Q決算(2020年9月30日)
- 売上高:63.90万ドル(前年比−46%)
- 営業利益:−281万ドル(+14%)
- 純利益:−282万ドル(+53%)
- 1株当たり利益:—ドル(—%)
20年4Q決算(2020年12月31日)
- 売上高:39.50万ドル(前年比−91%)
- 営業利益:−356万ドル(−8%)
- 純利益:−357万ドル(−8%)
- 1株当たり利益:−0.02ドル(+33%)
21年1Q決算(2021年3月31日)
- 売上高:47.90万ドル(前年比−67%)
- Product revenue:—万ドル(前年度124.7万ドル)
- License and royalty revenue:47.9万ドル(2.25倍)
- 営業利益:−622万ドル(−15%)
- 純利益:−623万ドル(−26%)
- 1株当たり利益:−0.04ドル(—%)
1Qの売上高は前年比−67%で47.9万ドル、営業利益は−622万ドルでした。3Qや4Qに引き続き、売上高は大きく減少していますね。営業損失額は売上高の13倍を超えるほど大きいです。
事業別の売上高を見ると、製品販売の売上高が計上されていません。過去決算で売上高が大きく減少しているのは、製品販売の売上高が下落し続けているからです。対照的に、ライセンス収入は前年比2.25倍で拡大していますね。
決算書を見る限りは、なぜこのような変化が起きてるか理解できませんでした。しかしながら、スマートグラスで先進的な技術を開発するなど、同社CEOの将来の見通しは楽観的です(参考:わずか4.4gのスマートグラス用ディスプレイモジュールを開発)。
「私たちは、戦略的取引に関心のある潜在的な顧客、パートナー、または関係者と主要なパフォーマンスデータを共有する準備ができており、計画しています。この第1世代の長距離ライダーセンサーのバージョンは、内部および外部の検証、信頼性、コンプライアンステストの後、以前に報告したように、2021年の第3四半期または第4四半期に初期数量で販売される可能性があります。さらに、最近2回のAt-the-Marketの株式調達が完了したことで、当社は強力な財政状態にあり、潜在的な戦略的パートナーとの交渉能力が強化されていると確信しています。」
21年2Q決算(2021年6月…)
21年2Q決算は、7月29日に公開予定です。
マイクロビジョンの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
マイクロビジョン(MVIS)の損益計算書は?
マイクロビジョンは1996年に45ドルで上場しました。20年3月に最高値510ドルを付けた後は、一貫して下落トレンドにあります。21年3月に最安値0.2ドルを付けた後は、大きく反発していますね。21年5月は14ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、18年をピークに売上高は大きく下落しています。さらには、営業利益率も−709%まで急落していますね。売上が下落している原因は、製品販売部門の売上高が急落しているからです。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。TTMにBPSが上昇しているのは資金調達に成功したからです。19年に−33%だった自己資本比率は、TTMで85%まで急回復しています。
営業利益率の赤字は拡大しているが、EPSの赤字幅は縮小しています。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、大きく赤字が続いています。投資CFが少ないビジネスでが、本業で稼げていない事が分かりますね。資金調達に成功したマイクロビジョンだが、収益化する見通しはありません。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
マイクロビジョン(MVIS)の注目ポイントは?
マイクロビジョン(MVIS)に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。マイクロビジョンは、自動運転向けのLiDARセンサーを開発する米国企業です。センサー技術を活かして、AR向けに高性能ディスプレイも開発しています。
注目1:自動運転LiDARは26年に15倍の12億ドル?
参考:Semi-autonomous segment is predicted to be most lucrative
自動運転向けLiDARセンターの市場規模の推移です。
完全自動運転と半自動運転は、どちらも市場が急速に拡大していますね。18年に0.79億ドルだった市場規模は、26年には15倍の12.46億ドルに成長する見通しです。26年までの年成長率38.7%です。
また、マイクロビジョンはセンサー技術を活かして、高性能ディスプレイも開発しています。
注目2:世界のマイクロディスプレイ市場は8.88億ドル?
参考:Microdisplays Market Size, Share & Trends Analysis Report By Projection
米国のマイクロディスプレイのマーケット市場規模の推移です。
マイクロディスプレイとは、スマートウオッチやグラスなどで利用される小型・高解像度のディスプレイです。OLEDは有機EL、LCDは液晶ディスプレイ、DLPはデジタルで光を加工する技術、LCoSは反射型液晶方式を指します。
17年時時点の世界のマイクロディスプレイ市場は8.88億ドルです。25年まで年率19%で拡大すると予想しています。
マイクロビジョンは20年10月に、4.4gのスマートグラス用の高性能ディスプレイを開発しています。同社の製品は、マイクロソフトのHoloLens2に提供しています。
では、VR&AR市場やスマートグラスはどれくらい拡大するのでしょうか?
注目3:VR&AR市場は25年に9倍の280億ドル?
ARK社のレポートによる、VR&ARの市場規模の推移です。
VR&ARの市場規模は年率59%で拡大し、25年には9倍の280億ドルになると予想しています。AR単体では30年に130倍の1300億ドルになると言います。AR Glassの方がARスマホ市場よりも急速に拡大します。
VRとは仮想現実(Virtual Reality)で、現実世界を遮断し仮想現実だけを見せる技術です。対して、ARとは拡張現実(Augmented Reality)と言い、現実世界の一部に仮想の情報を重ねる技術です。
VRヘッドセットでシェア1位はフェイスブックです。同社は19年10月に「Oculus Quest 2」を発売しています。20年4Qのその他の収益8億ドルの何割かは、VRヘッドセットによるものです。
では、マイクロビジョンはどれくらいの市場シェアがあるのでしょうか?
注目4:マイクロディスプレイ市場で業界トップのシェア?
VR&ARで利用されるマイクロディスプレイの市場シェアです。
細かい数値は公開されてないが、マイクロビジョンは業界トップのシェアを持ちます。競合企業には、日本のソニー、米国のコーピン、マイクロン、韓国のLGもありますね。VR&ARの市場拡大に合わせて、大手企業が先行投資している分野です。
コーピンは前年比+50%前後で売上高が拡大しています。
参考:コーピン(KOPN)の四半期決算|AR向けディスプレイでシェア85%
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:マイクロビジョン(MVIS)の四半期決算は?
- 96年に上場した、マイクロディスプレイ製造する米国企業
- 自動運転アプリに使用されるLiDARセンサーを開発している
- センサー技術を活かし、AR向けマイクロディスプレイを開発
- 売上高は前年比−67%で、営業損失額は売上の13倍を超える
- マイクロディスプレイで、高い市場シェアを確保している
- 4.4gのスマートグラス用ディスプレイを開発し、注目を集める
個人的には、マイクロビジョンは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高は減少してる上に、利益率も下落し続けてるからです。18年に−154%だった営業利益率は、21年には−709%まで拡大しています。20年4Qには製品販売による収益はなくなり、ロイヤリティ収入だけです。
しかしながら、長期的には高性能ディスプレイ事業に対して楽観的に見ています。
マイクロビジョンはマイクロディスプレイ市場でトップ企業です。マイクロソフトのHoloLens 2に採用されるなど、需要がある製品を開発しています。また、20年には資金調達に成功するなど、将来性があるビジネスだと認識されていますね。
21年時点では赤字企業で投資できないが、将来的には決算を見て判断したいです。
AR向けマイクロディスプレイを製造するコーピンは競合企業です。長く低迷しているマイクロビジョンとは対照的に、コーピンは前年比50%前後で拡大し、営業利益率も大幅に上昇しています。AR向けマイクロディスプレイでは、マイクロビジョンよりも有望株ですね。
参考:コーピン(KOPN)の四半期決算|AR向けディスプレイでシェア85%
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。