コロナ以降にコンテナ運賃が高騰し、ダナオス(DAC)などのコンテナ銘柄が短期間で10倍にも高騰しています。コンテナに続きバルク運賃も上昇基調にありますね。では、この流れは原油タンカー銘柄にも波及するのでしょうか?
- 「コロナによる原油低迷で、株価は60%も暴落している…」
- 「PERが20倍と、海運株の中ではすでに割高水準にある…」
- 「世界中の脱炭素化で、もう原油需要は回復しないのだろうか…」
カービーは、原油製品を海上輸送する米国の海運企業です。海上輸送部門以外には、海運や鉄道向けにエンジンをメンテナンスする事業もあります。海運業界は過去10年間不況だったが、海上輸送以外の部門のおかげで業績は安定しています。
しかしながら、個人的にはカービーは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、海運以外の部門が好調で、株価は少し割高水準にあるからです。21年4月時点のPERは20倍、予想PERは44倍と高いです。海運業界の影響を受けない点は魅力だが、他の海運企業と同様に割安に放置されている訳ではありません。
また、営業利益率は年々低下し、19年に6.5%まで下落してる点もマイナスです。そのため、原油タンカー市況の反転に賭けるならば、カービー以外の銘柄に投資した方が良いですね。安全に投資できる銘柄だが、キャピタルゲインを狙えないからです。
- カービーの4半期決算(2020年9-12月)は?
- カービーの過去10年間の売上高や営業利益は?
- コンテナやバルク船と同様に、原油タンカーも高騰するのか?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
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カービー(KEX)の四半期決算は?
カービー(KEX)の四半期決算を紹介します。
20年2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:5.41億ドル(前年比−29%)
- 営業利益:0.359億ドル(−51%)
- 純利益:0.250億ドル(−47%)
- 1株当たり利益:0.42ドル(−46%)
20年3Q決算(2020年9月30日)
- 売上高:4.97億ドル(前年比−25%)
- 営業利益:0.313億ドル(−60%)
- 純利益:0.274億ドル(−42%)
- 1株当たり利益:0.46ドル(−42%)
20年4Q決算(2020年12月30日)
- 売上高:4.90億ドル(前年比−25%)
- Marine transportation:2.99億ドル(−26%)
- Distribution and services:1.90億ドル(−25%)
- 営業利益:0.260億ドル(+37%)
- 純利益:0.222億ドル(+699%)
- 1株当たり利益:0.37ドル(+640%)
4Qの売上高は25%減の4.9億ドル、営業利益は37%増で0.26億ドルでした。2Qと3Qは不調だったが、利益ベースでは業績が上向いています。
カービーは原油製品の海上輸送が売上高の61%を占めます。それ以外では、海洋、発電、鉄道向けにディーゼルエンジンの組み立てサービスを提供しています。コロナで交通機関がストップしたことで、カービーの業績は大きく落ち込んでいますね。
CEOは21年度上半期も、引き続き厳しい状況が続くと予想しています。
現在ワクチンの配布が進んでおり、経済活動の大幅な改善とエネルギー消費の増加が進んでいる可能性があります。ただし、パンデミックが緩和され、製油所の利用が大幅に回復するまで、今年の上半期は引き続き困難になると思われます。
21年1Q決算(2021年3月…)
21年1Q決算は、6月3日に公開予定です。
カービーの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
カービー(KEX)の10年の損益計算書は?
カービーは1980年に4ドルで上場しました。株価は順調に上昇を続け、14年5月に最高値122ドルを付けています。その後は伸び悩み、21年4月現在は62ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高は伸びてない上に営業利益も減少しています。12年に19%だった営業利益率は、19年に6.5%まで低下していますね。世界の貿易量や船舶数が右肩上がりで増えている中で、効率的に稼げていないと言えます。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)です。他の海運企業と違い、BPSは上昇傾向にある上に、EPSが黒字の年も多いです。過去10年間不況だった海上運輸だけに、収益が依存していないからです。
しかしながら、EPSは順調に積み上げられている訳ではありません。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去10年間のフリーCF(営業CF−投資CF)は、全ての年で黒字で好調ですね。投資CFはそれなりに大きいが、本業で現金を稼げている事が分かります。不況の海運業界の中では、とりわけ健全な経営をしていると言えますね。
では、私たちはどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
カービー(KEX)の注目すべきポイントは?
カービーに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。カービーは原油製品を運輸する海上部門と、エンジンをメンテナンスする2つの事業があります。
注目1:サービス部門が売上高全体の35%を占める?
海上輸送以外のディーゼルエンジン・サービス部門の売上高推移です。
この部門は、海洋、発電、鉄道などで使用されるディーゼルエンジンのオーバーホールサービスを提供しています。オーバーホールとは、正しく機能している良品基板において、劣化部品の交換やメンテナンスを行うサービスです。
サービス部門が売上高全体の35%を占めています。
低迷する海運業界で、カービーの業績が比較的好調なのはサービス部門が伸びているからです。ただし、20年は世界中の交通がストップしたことで影響を受けています。21年後半には、海上や鉄道が回復するため、再び業績を押し上げる可能性は高いです。
では、売上高65%を占める原油タンカーの市況はどうでしょうか?
注目2:原油タンカー運賃は過去10年で最低水準?
日本郵船による、不定期船(水色)とタンカー運賃(青色)の推移です。
タンカー運賃は、20年3月に一時的に200まで急騰しています。その理由は、20年3月に陸上の貯蔵タンクが一杯になり、洋上タンカーのスポット価格が高騰したからです。しかしながら、5月以降はタンクの問題が解消され、運賃は過去10年で最も低水準です。
世界的に原油の消費量が急減したことで、船舶の数が過剰だからです。
タンカー運賃は原油価格には依存せず、原油の海上運搬量(需要)と船舶数(供給)に依存します。20年5月から原油価格は急回復しているが、原油タンカーの需給は緩いです。
コロナによる影響で、20年の原油消費量は過去水準ですね。では、原油タンカーの運賃の指標は何を見れば良いのでしょうか?
注目3:タンカー運賃の指標はサイズ毎に確認できる?
原油タンカー運賃の指標を見るには、SIMPSONというサイトが掲示しています。船舶サイズごとに、過去6ヶ月間のタンカー運賃を調べられます。最も小さい37000サイズの運賃を見ると、21年あたりから価格が上昇しています。
では、20年3月のコロナショックでは、どれだけ石油需要が急落したのでしょうか?
注目4:21年Q3にコロナ以前の水準まで回復する?
21年以降の原油の供給と需要予測です。
世界の原油消費量(緑色)を見ると、19年Q4の101百万バレルから、20年2Qに84百万バレルまで急落しました。しかしながら、21年Q3には98百万バレルまで回復し、22年Q3には過去最高水準を更新します。
消費量が回復するということは、原油タンカーの需要が上昇しますね。
需要が上昇する中でも、タンカーの供給量はあまり伸びません。なぜならば、コンテナ船やバルク船と同様に、環境規制で新しい船舶が作られていないからです。鉄鉱石の価格が2倍に上昇したことで、新たな設備投資には膨大な資金が必要になります。
そのため、コンテナやバルク運賃で起きた上昇は、いずれは原油にも波及します。
環境問題で原油の需要が落ち込んだように見えます。しかしながら、世界規模で見ると、原油の需要や消費量は伸び続けています。そのため、原油タンカーの数が増えなければ、タンカー運賃は上昇するしかありません。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
まとめ:カービー(KEX)の四半期決算は?
- 1980年に上場した、原油タンカーの米国企業
- 海上輸送部門は、化学製品や原油製品の海上輸送を行う
- 海上輸送部門以外は、海運向けにエンジンのメンテナンスを行う
- 海上輸送部門の売上高が65%、サービス部門が35%を占める
- 12年に19%だった営業利益率は、19年に6.5%まで低下
- 環境規制で船舶が作られず、需給はタイトになる可能性が高い
個人的には、カービーは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、海運以外の部門が好調で、株価は少し割高水準にあるからです。21年4月時点のPERは20倍、予想PERは44倍と高いです。海運業界の影響を受けない点は魅力だが、他の海運企業と同様に割安に放置されている訳ではありません。
また、営業利益率は年々低下し、19年に6.5%まで下落してる点もマイナスです。そのため、原油タンカー市況の反転に賭けるならば、カービー以外の銘柄に投資した方が良いですね。安全に投資できる銘柄だが、キャピタルゲインを狙えないからです。
原油タンカー銘柄で1番のお勧めは、ユーロナブ(EURN)です。なぜならば、財務が最も健全で売上高が拡大しているからです。原油タンカー企業に投資する際には、財務が健全で成長が見込める企業に投資するべきですね。
参考:ユーロナブ(EURN)の四半期決算|20年4Qの売上高は−61%
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。