51ジョブ(Nasdaq:JOBS、HKG:なし)は、中国で最大の人材サービス会社です。中国のインターネット求人市場は前年比31%で拡大する成長産業です。では、51ジョブに投資すれば、私たち投資家は利益を得られるのでしょうか?
18年に前年比31%も増加するなど、高い成長率で市場拡大しています。
- 「売上高は10年で4倍、コロナで減速するも優良企業である…」
- 「27年に米国GDPを超えるなら、間違いなく中国株は買いだ…」
- 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」
経済成長を続ける中国では、優秀な人材を確保したいと考える企業は多いですね。ネット求人市場は年率20%前後で成長を続け、20年には130億元まで拡大します。51ジョブは、ネット求人の最大手で市場を独占してる2社です。
しかしながら、個人的には51ジョブに投資したいとは思いません。
なぜならば、19年の景気減速で売上高が大きく鈍化しているからです。また、20年にはコロナ危機による雇用状況の悪化で、将来の見通しはまだ見えてないですね。不確実性が高い環境下でも、20年11月のPERは43倍と割高にも見えます。
長期的には、中国のネット求人市場は今後も伸びるのは間違いありません。
しかしながら、長期的に見ると求人市場よりも伸びる業界はたくさんありますね。個人的には、アリババやテンセント の方が将来の成長率が高く、株価が高騰する可能性は高いと見ています。
- 51ジョブの4半期決算(2020年7-9月)は?
- 51ジョブの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 51ジョブは超優良企業だが、投資すべきでない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
51ジョブ(JOBS)の四半期決算は?
51ジョブの過去四半期の決算を紹介します。
20年1Q決算(2020年3月31日)
- 売上高:7.91億ドル(前年比−14%)
- Online recruitment services:5.47億元(−11%)
- Other human resource related revenues:2.44億元(−19%)
- 営業利益:1.69億元(−41%)
- 純利益:2.02億元(前年度−0.84億元)
- 1株当たり利益:3.02元(前年度−0.86元)
20年2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:8.28億ドル(前年比−15%)
- Online recruitment services:5.03億元(−18%)
- Other human resource related revenues:3.25億元(−8%)
- 営業利益:1.65億元(−39%)
- 純利益:3.73億元(5.65倍)
- 1株当たり利益:5.55元(5.55倍)
98年に設立した51ジョブは、中国最大の求人サイトを運営する会社です。中国196都市で求人情報事業を展開し、オンラインを活用しネット求人も扱います。リクルートが株式の4割を保有し、業務提携しています。
20年2Qの売上高は15%減で8.28億元、営業利益は39%減で1.65億元です。1Qに引き続き、人材サービス事業は大きく鈍化している事が分かります。依然として、中国の雇用環境はコロナの影響を受けていると言えますね。
コロナで失業率は6%まで悪化しています。
21年2Q決算(2020年11月末)
2020年11月に公開予定
では、51ジョブの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか
51ジョブ(JOBS)の10年間の損益計算書は?
51ジョブは2004年に12ドルでNasdaqに上場しました。その後株価は伸び悩むも、リーマンショック後の10年以降から急騰していますね。18年6月に最高値110ドルを付け、コロナ後の20年11月は73ドル前後で推移しています。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に拡大している事が分かります。また、売上高だけではなく営業利益率も30%を超えるなど、間違いなく優良企業ですね。しかしながら、直近の売上高は19年の景気後退と20年のコロナで大きく減速しています。
景気動向の影響は受けやすいが、長期的には再び成長軌道に乗る可能性が高いです。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)もEPS(1株あたり純利益)も、順調に推移していると言えます。EPSは17年と19年に一時的に落ち込むも、その後はしっかりと持ち直していますね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
過去の10年間のCFを見ると、営業CFもフリーCF(営業CF−投資CF)も順調に成長している事が分かります。人材サービス会社である51ジョブは、設備投資を必要としない優良ビジネスである事が分かりますね。
ただし、18年以降に営業CFが伸びていない点は少しだけ懸念材料です。では、私たち投資家は51ジョブをどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
51ジョブ(JOBS)に投資する上で注目ポイントは?
51ジョブに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。51ジョブは、オンラインとオフラインの人材サービスのワンストップアドバイザーです。中国国内の求人や転職活動が増えれば、51ジョブの売上高も上がります。
注目1:インターネット求人は年率31%で拡大?
参考:Revenue of Online Recruitment Market in China Surged 31% in 2018
2017年までの中国国内のインターネット求人産業の推移です。
中国のネット求人関連は、中流層地域、低所得地域でも拡がりを見せ右肩上がりで上昇しています。さらには、雇用主と雇用者を直接結びけるだけでなく、外部委託を含む人材サービス事業にまで拡がりを見せています。
そのため、ネット求人市場の収益も右肩上がりで増加しています。18年のネット求人の収益は前年比31%増で91.2億元です。20年には、前年比15.6%で13億元になると予想していますね。
経済成長が著しい中国では、優秀な人材を採用したい企業は多いですね。また、日本よりも転職回数が遥かに多く、今後も求人市場は拡大する事が予想できます。
注目2:ネット求人は2社が62%を独占してる?
中国の求人市場は、51ジョブとZhaopinの2社が市場を寡占しています。マーケットシェアは51ジョブが31.8%、Zhaopinが30.7%、この2社で62%を占めますね。
17年までの数値を見ると、51ジョブは順調に市場を拡大している事が分かります。
注目3:登録ユーザ数は17年に123万人?
ネットとモバイル浸透率が上昇を続ける中で、51ジョブのユーザ数や履歴書登録者数は増加し続けています。17年の登録ユーザ数は123万人、履歴書登録者数は114万人に増えていますね。
中国の就業者数は7億万人以上なので、まだまだ伸び代は高いと言えます。
しかしながら、中国経済の減速で19年の売上高の伸び率は大きく後退していますね。20年になると、コロナで売上高は前年割れをしています。51ジョブの収益は、中国経済の景気動向に大きく左右されます。
では、中国の雇用状況はどうなっているのでしょうか?
注目4:20年8月の失業率は5.6%まで悪化してる?
4%前後で安定していた中国の失業率だが、19年と20年には悪化しています。
19年は中国経済の景気減速で失業率は5%まで上昇しています。その後は、コロナ危機で一気に6.2%まで上昇しましたね。以降は失業率は安定し始め、20年8月には5.6%と若干の落ち着きを見せています。
失業率が高くなるという事は、中国国内の求人数が減少している事を意味します。そのため、551ジョブに投資するのであれば、就業者数や失業者数の割合を見る必要があります。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
投資家は51ジョブ株を購入するべきか?
- 売上高は上昇傾向にあるが、19年と20年で減速している
- コロナ環境下で失業率が高騰し、51ジョブは追い風になる
- 雇用に関する事業なので、中国の景気動向の影響を大きく受ける
- 18年以降は、期待するよりも営業CFは伸びていない
- 中国では、ハイテク企業の方が将来の成長率が高い
経済成長を続ける中国では、優秀な人材を確保したいと考える企業は多いですね。ネット求人市場は18年に前年比31%も増加するなど、高い成長率で市場拡大しています。51ジョブは、ネット求人の最大手で市場を独占してる2社に含まれます。
しかしながら、個人的には51ジョブに投資したいとは思いません。
なぜならば、19年の景気減速で売上高が大きく鈍化しているからです。また、20年にはコロナ危機による雇用状況の悪化で、将来の見通しはまだ見えてないですね。不確実性が高い環境下でも、20年11月のPERは43倍と割高にも見えます。
長期的には、中国のネット求人市場は今後も伸びるため安泰です。19年と20年の売上高の鈍化は一時的なものだと思います。しかしながら、コロナ環境下でも成長が加速してる企業に投資した方がたくさんの利益を得られますね。
アリババやテンセントの方が高い成長率を維持すると思っています。
まとめ:51ジョブ(JOBS)の四半期決算は?
- 1998年に事業開始、中国最大の求人サイトを運営する
- 中国196都市に展開し、求人情報事業を展開している
- オンラインの売上高は6割、ネット求人が急拡大している
- リクルートが株式の4割を保有し、業務提携している
- 売上高は上昇傾向にあるが、19年と20年で減速している
- コロナ環境下で失業率が高騰し、51ジョブは追い風になる
- 雇用に関する事業なので、中国の景気動向の影響を大きく受ける
個人的には、51ジョブに投資したいとは思いません。
なぜならば、19年の景気減速で売上高が大きく鈍化しているからです。また、20年にはコロナ危機による雇用状況の悪化で、将来の見通しはまだ見えてないですね。不確実性が高い環境下でも、20年11月のPERは43倍と割高にも見えます。
長期的には、中国のネット求人市場は今後も伸びるのは間違いありません。
しかしながら、長期的に見ると求人市場よりも伸びる業界はたくさんありますね。個人的には、景気動向の影響を受けず、コロナ環境下でも加速しているアリババ やテンセントの方が好きです。この2社の方が成長率は高く、株価が高騰する可能性は高いですね。
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。