シャオミ(OTC:XIACY、HKG:1810)は、スマホやスマート家電製品を販売する中国企業です。設立して10年未満で、スマホ販売台数で世界4番手まで急成長しています。では、急成長しているシャオミに投資すれば、私たち投資家は利益を得られるでしょうか?
- 「設立して10年で世界4位のスマホメーカーに成長した…」
- 「スマートテレビは、中国とインド市場で1位を獲得した…」
- 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」
シャオミは2010年に設立した新興企業にも関わらず、急速に成長している家電メーカーです。スマホは世界シェアで5番手、インドやインドネシア市場では1位を獲得しています。また、スマートテレビでは中国やインドでシェア1位です。
しかしながら、個人的にはシャオミは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高の59%を占めるスマホ事業の伸び代がないからです。世界のスマホ販売台数は、17年当たりから急速に縮小しています。市場の成長を牽引していた中国市場で、スマホ端末が広く行き渡ったからです。
シャオミのスマホ事業は、インドや中南米で好調だが以前ほどの勢いはありません。シャオミが再び成長軌道に乗るには、スマート家電で覇権を握る必要がありますね。スマート家電は新しい成長産業なので、今後の動向を注視する必要があります。
- シャオミの4半期決算(2020年7-9月)は?
- シャオミの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 世界4位のスマホ販売台数でも、投資すべきでない理由は?
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
記事の内容を簡単に知りたい
BYD(比亜迪)の四半期決算は?
シャオミの過去四半期の決算を紹介します。
第1Q決算(2020年3月31日)
- 売上高:497.0億元(前年比+13%)
- Smartphones:303.2億元(+12%)
- IoT and lifestyle product:129.8億元(+7%)
- Internet services:59.0億元(+38%)
- Others:4.9億元(+10%)
- 営業利益:23.2億元(−38%)
- 純利益:23.0億元(+10%)
- 1株当たり利益:-
第2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:535.3億元(前年比+3%)
- Smartphones:316.2億元(−2%)
- IoT and lifestyle product:152.5億元(+2%)
- Internet services:59.0億元(+28%)
- Others:7.4億元(+84%)
- 営業利益:54.1億元(2.3倍)
- 純利益:33.73億元(−8%)
- 1株当たり利益:-
2010年に設立したシャオミは、スマホや家電製品を製造販売する中国の新興企業です。設立間もないのに、世界のスマホ市場で4位にランクインしています。また、スマート家電に強みがあり、スマートテレビは中国とインド市場でシェア1位です。
20年2Qの売上高は前年比3%増で535.3億元、営業利益は2.3倍で54.1億元です。
コロナ危機で家電製品の販売不振が続くも、営業利益は大きく増えていますね。また、1Qと2Qで利益率が高い「インターネットサービス」が売上を伸ばしてる点は高く評価できますね。2Qの営業利益率は10%と、家電メーカーで高水準です。
第3Q決算(2020年11月)
2020年11月に公開予定。
では、シャオミの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか
シャオミ(Xiomi)の10年間の損益計算書は?
シャオミは2018年に21香港ドルで、香港市場に上場しました。その後、株価は低迷し続け、19年11月に最安値8香港ドルを付けています。20年になると株価は反転し、20年11月は22香港ドル前後で推移していますね。
では、シャオミの売上高や営業利益はどうでしょうか?
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?
過去10年間の決算書を見ると、16〜18年で大きく売上高を伸ばしている事が分かります。しかしながら、スマホの世界販売台数が減少を続け、シャオミの売上高も伸び悩んでいます。営業利益率は3.8%と、家電製品メーカーの中では悪くはありません。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?
過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)も安定しているとは言えないですね。18年以降はプラスに転じるも、横ばいが続いています。シャオミはまだまだ設立まもない新興企業なので、今後の成長に期待したいですね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?
営業CFとフリーCF(営業CF−投資CF)も順調に伸びている訳ではありません。しかしながら、19年と20年(TTM)のCFは比較的良好と言えそうですね。家電製品を開発する企業でありならば投資CFが低い理由は、製造工程を他社に委託するファブレス企業だからです。
営業CFが改善してるのは、利益率が高いインターネットサービス事業が好調だからだと推測できます。では、私たち投資家はシャオミ株をどのように投資判断すれば良いのでしょうか?
シャオミ(Xiaomi)に投資する上で注目ポイントは?
シャオミに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。シャオミは中国で4番手のスマホ端末の製造販売、それからIoT用にスマート家電も開発しています。海外売上高は5割以上で、欧州や中南米でも人気が高いです。
注目1:スマホ事業が売上高の59%を占めている?
シャオミの事業別売上高の推移です。シャオミの事業は「スマホ」「IoTライフスタイルプロダクト」「インターネットサービス」があります。
シャオミの「スマホ事業」は、世界でも4番手の出荷位台数で売上高59%を占める主力事業です。しかしながら、世界中にスマホ端末が行き渡り売上高の伸び代は大きくはありません。近年は、わずかに売上高は拡大するも、売上高に占める割合は年々低下しています。
シャオミは、「IoTライフスタイルプロダクト事業」の売上高比率を伸ばしています。
IoTライフスタイルプロダクトとは、スマートテレビやウェラブルウォッチ、スマートスピーカー、モバイルバッテリーなど、IoTと連携した家電製品です。シャオミのスマートテレビは、中国とインド市場でシェア1位を獲得しています。
「インターネットサービス事業」は、ハード以外の収益全般を指します。
インターネットサービス事業時の売上高は1割未満だが、利益は全体の4割を占めます。事業の収益とは具体的には、広告、有料アプリやゲームの課金、動画・音楽の月額講読です。スマホや家電の利幅が5%未満なのは、インターネットサービスで儲ける戦略だからです。
シャオミの事業を理解するには、事業別の粗利益を見る必要があります。
注目2:インターネットサービスの粗利が40%を占める?
18年と19年の粗利益の推移です。
インターネットサービス事業は、売上高が1割しかない事業です。しかしながら、粗利益で見ると全事業の4割を稼いでいる事が分かりますね。シャオミが格安スマホや家電を販売できているのは、インターネットサービス事業で収益化しているからです。
そのため、スマホや家電の利幅を5%未満に設定しています。
また、18年から19年の売上高推移を見ると、スマホや家電が売上を大きく伸ばしています。ハイテク化が急速に進む中国では、AIやIoTの需要が増しスマート家電が人気です。また、シャオミの格安スマホ端末は、インドやインドネシアなど人口が多い貧困地域で人気が高いです。
では、世界のスマホ市場でシャオミはどのような立ち位置にいるのでしょうか?
注目3:シャオミは世界で5位で中国市場で4位?
2019年のスマホの世界シェアと、インドと中国のシェアです。
世界のスマホ市場の1位は韓国サムソンで21%、2位は中国ファーウェイで18%、3位は米国アップルで12%、4位は中国Oppoで9%、5位は中国シャオミで8%と続きます。4番手は僅差なので時期によって頻繁に入れ替わります。
上位5社に中国が3社もランクインしている事が分かります。
中国市場のトップシェアはファーウェイで40%を占めます。シャオミは4番手で8%のシェアしかありません。しかしながら、インド市場のトップはシャオミで26%です。シャオミはファーウェイよりも格安で、所得が低いアジアや中南米で人気が高いです。
では、中国市場の市場シェアの推移を見てみましょう。
注目4:中国市場はファーウェイが46%で独占?
中国市場のスマホメーカーの市場シェアです。
中国市場ではファーウェイが46%を占める独占市場ですね。ファーウェイ以外のメーカーはシェアを落としています。中国市場でシャオミは4番手で、シェアは10%しかありません。
ただ、中国市場も含め世界的には、スマホの出荷台数は年々減少しています。特に、中国14億人にスマホが広く行き渡った17年頃から顕著に低下していますね。ファーウェイやシャオミなどのスマホメーカーは、スマホ端末以外で成長ドライバを作る必要があります。
では、シャオミの売上高はどのように推移してきたのでしょうか?
注目5:コロナで売上成長率は3%まで低下?
シャオミの四半期の売上高と成長率推移です。
シャオミは製造業の中では高い成長率を維持していると言えます。しかしながら、16年や17年ほどの高い成長率ではありません。世界のスマホ販売台数が、18年あたりから前年比マイナスに陥っている事が要因です。
シャオミが高い成長率に回帰するには、スマート家電など新しい成長ドライバが必要です。
▼▼2022年12月は資産が6000万円を超える▼▼
20年3月に米国株を初めて、2.5年で運用額を10倍に増やしました。
ただし、大幅に増えた理由は運の要素が大きいです。20年や21年は歴史的な好相場で、素人でも読みやすい相場でしたね。ただし、22年現在は500社以上の銘柄分析を行い経験を積んだことで、なんとかプラスを維持しています。
過去の実績の詳細については、次の記事を参考にしてください。
投資家はシャオミ株を購入するべきか?
- 急速に売上高を伸ばすが、18年以降に成長が鈍化してる
- スマホ端末が世界中に広く行き渡り、前年比割れが続いてる
- 家電業界内では悪くないが、営業利益率は3.8%と低い
- 家電は韓国や台湾企業も強く、競争に打ち勝つのは難しい
- 主力のスマホ製品以外で、成長ドライバを作る必要がある
シャオミは2010年に設立した新興企業にも関わらず、急速に成長している家電メーカーです。スマホは世界シェアで5番手、インドやインドネシア市場では1位を獲得しています。また、スマートテレビでは中国やインドでシェア1位です。
しかしながら、個人的にはシャオミは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、スマホ端末が中国市場を含め世界中に広く行き渡った事で、以前ほど売上高の勢いがないからです。19年Q4の前年比は27%と高いが、コロナの影響もあり20年1Qは13%、2Qは3%と落ち込んでいます。
シャオミが再び成長軌道に乗るには、スマート家電で覇権を握る必要がありますね。
また、競争が激しい家電製品は、営業利益率は3.8%と低い点もマイナス材料です。家電製品は韓国や台湾も強く、競争が激しい分野なので利益率は低いです。ただし、長期的に見るとスマート家電の需要は高いので、今後の業績の変化に注目したいですね。
まとめ:シャオミ(Xiaomi)の四半期決算は?
- 2010年に設立、スマホと家電を販売する中国企業
- スマホは世界市場で4位、中国市場でも4位を占める
- インドでスマホシェア1位、アジアや中南米で人気が高い
- スマートテレビは、中国とインド市場で1位を獲得してる
- 主力はスマホ事業だが、スマート家電の売上高が伸びている
- 家電製品の利幅は5%未満で、サービス事業で高い利益を得る
- 急速に売上高を伸ばすが、18年以降に成長が鈍化してる
- 家電業界内では悪くないが、営業利益率は3.8%と低い
個人的には、シャオミは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、売上高の59%を占めるスマホ事業の伸び代がないからです。世界のスマホ販売台数は、17年当たりから急速に縮小しています。市場の成長を牽引していた中国市場で、スマホ端末が広く行き渡ったからです。
シャオミのスマホ事業は、インドや中南米で好調だが以前ほどの勢いはありません。シャオミが再び成長軌道に乗るには、スマート家電で覇権を握る必要がありますね。スマート家電は新しい成長産業なので、今後の動向を注視する必要があります。
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?
いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。